はじめに
日本でNHLファンを続けていく上で、いろいろと不便を感じているのですが(;_;)、メディアで取り上げてもらえない上に、トレーディング・カードがなかなか手に入らない事も挙げられます。特に現役選手以上に、往年の名選手カードも欲しいのですが、なかなかお目にかかれません。
そんな渇望を満たしてくれる特集記事が、NHL公式サイトに登場しました。来月末のドラフトは、現行スタイルになって以降、ちょうど60周年の節目を迎えます。
そこで、過去のドラフトの歴史を振り返り、史上最高のドラフト指名選手60人を選出するというよだれモンの企画を、NHLはぶち上げてくれました!
今回、まずは60〜51位までの10人がピックアップされていて、どの選手も大記録を打ち立てた選手ばかりです。これで一冊の本ができるんじゃないか、と思えるくらい。NHLさん、出版してみませんか?ちょっと編集のお手伝いなんかさせてもらいたいなぁ…(遠い目)。
このドラフトのスポンサーは、
トレーディング・カードを扱う大手企業なんだにゃ。
日本でも、もっと販売網を拡げてもらいたいのだが…。
引用元:NHL.com「60 Diamonds: Greatest picks from 60 NHL Drafts, Nos. 60-51」。
今回で60周年だよ!
2023年のUpper Deck NHLドラフトは、現在の指名プロセスになってから、60周年記念のイベントになります。そこでは、たくさんの素晴らしい指名もあれば、いくつかはそうでない指名もあったかもしれません。
史上最高のドラフト指名選手は誰だったのでしょうか?それこそが、NHL.comの「60 Diamonds」:60回に及ぶNHLドラフトで最も偉大な指名を探し出そうする企画です。
しかし、何をもって素晴らしいドラフト指名になるのでしょうか。どのドラフト対象選手よりも優れている1巡目指名でしょうか?中位指名で発見され、チームリーダーになるような選手でしょうか?それとも、下位指名ながら、スターに成長した宝石の原石のような選手でしょうか?
投票で順位を決めよう!
NHL.comは、この問題について、13人のライターと編集者からなるパネリストによって解決することにしました。パネルの各メンバーはドラフト上位60人のピックアップを提出し、1位は60ポイント、2位は59ポイント、そして60位には1ポイントが与えられるようにしました。
同率の場合、投票者リストの平均順位、その選手が登場した投票用紙の総数、そして、必要であれば、1回の投票における該当選手の最高順位によって、順位を決定しました。
投票パネリストは、編集部シニア・ディレクターのショーン・P.ロアーク、編集長のブライアン・コンプトン、副編集長のアダム・キメルマン、コラムニストのニコラス・J.コツォニカ、シニア・ライターのダン・ローゼン、スタッフ・ライターのアマリー・ベンジャミン、
ウィリアム・ダグラス、トム・グリッティ、マイク・G.モレアーレ、トレイシー・マイヤーズ、デビッド・サトリアーノ、ポール・ストリジェフスキー、マイク・ツァイスバーガーで構成されています。
この投票分析作業、オイラもやりたかったにゃ!ワクワクしながら、仕事したと思う。
60位から行きます!
以下は過去60回のドラフトからのトップ60、60~51位のプレーヤーは次のとおりです。
60.キリル・カプリゾフ F(フォワード) (112ポイント)
指名順:ミネソタ・ワイルド第5巡目(全体135位)、2015年
カプリゾフは、ドラフトから5年後、ようやくワイルドのジャージを着ることができました。待つだけの価値があることを示すのに、それほど時間を必要とせず、2021年1月14日のデビュー戦で延長戦の末に得点しています。
2020-21シーズン、NHL新人王としてカルダー・トロフィーを獲得するまでの間、ゴール数(27)とポイント数(51)でワイルドの新人記録を樹立し、翌シーズンには47ゴールと108ポイントで1シーズンのチーム記録を樹立しました。
今シーズン、26歳の左ウィングは、ワイルド史上初の40ゴールを2回記録した選手となったのです。
2015年組はすごいよ!
「私にとって、才能のある選手の多い2015年のNHLドラフトにおいて、絶対的な存在だったカプリゾフについて、魅力はたくさんあります。
彼の1試合平均1.15ポイントは、2015年に指名された選手中、コナー・マクデイビッド(1.75。センター、26歳、エドモントン・オイラーズ)、ミッチェル・マーナー(1.27。右ウィング、26歳、トロント・メープルリーフス)、ミッコ・ランタネン(1.26。右ウィング、26歳、コロラド・アバランチ)に続く4位となっています。
カプリゾフはパワープレーで39ゴール、オーバータイム6ゴールでどちらも2位につけており、マクデイビッドにそれぞれ続いています(40ゴール、勝利を決める8ゴール)。
彼はまたテイク・アウェイ(相手チームからパックを取り返すこと。134回)で7位であり、守備力の高さを見せています。
2015年ドラフト出身選手で、2020-21シーズン以降、100ゴール以上を決めた選手としては、マクデイビッド(218試合で141ゴール)、ランタネン(209試合で121ゴール)、カイル・コナー(217試合で104ゴール。左ウィング、26歳、ウィニペグ・ジェッツ)と並ぶ、4人のうちの1人です(203試合で114ゴール)」―マイク・G.モレアーレ、スタッフ・ライター。
去年のクリスマス、カプリゾフはサンタのコスプレをして、
子供たちを楽しませてたにゃ。とてもサービス精神の旺盛な選手だ。
59位は、獣のように氷上を駆け回った男!
59.テオ・フルーリー F (112)
指名順:カルガリー・フレームス、第8巡目(全体166位)、1987年
※同チームには1988~99年まで在籍。
フルーリーが5フィート6インチ(身長約170cm)で活躍できたのは、氷上のあらゆる場所で獰猛さを発揮したからです。
1989年のスタンレーカップのプレーオフ、スタンレーカップ決勝・第1戦、新人ながらモントリオール・カナディアンズ戦での決勝ゴールを含む11ポイント(5ゴール、6アシスト)を記録し、フレームスのカップ戦優勝に貢献しました。
この右ウィングの選手は、NHL15シーズンで8回も30ゴール以上、100ポイント以上を2回記録しています。
ドラフト8巡目以降に指名された選手中、ルック・ロビタイユ(1,431試合、1,394ポイント)、デイブ・テイラー(1,111試合、1,069ポイント)と並び、1000試合出場(1,084試合)、1000ポイント(1,088ポイント)を達成した3人のうちの1人です。
※ルック・ロビタイユ=カナダ、ケベック州モントリオール出身、57歳。現役時のポジションは左ウィング。現ロサンゼルス・キングス会長。NHL史上、左ウィンガーとしてはシーズン最高得点記録保持者であり、プレーオフにも滅法強く、数々のフランチャイズ記録を打ち立てている。
※デイブ・テイラー=カナダ、オンタリオ州レバック出身、67歳。現役時のポジションは右ウィング。現セントルイス・ブルースのホッケー運営担当副社長。キングス一筋でプレーし、その功績が認められ、ビル・マスタートン記念トロフィーを現役時代に受賞している。また慈善活動家でも有名。
58位はペンギンズの至宝!
58.エフゲニー・マルキン F (113)
指名順:ピッツバーグ・ペンギンズ、第1巡目(全体2位)、2004年
シドニー・クロスビー(センター、35歳)加入の1シーズン後、2006-07シーズン、マルキンがピッツバーグに到着したことは、ペンギンズのスタンレーカップ3回優勝につながる成功の時代の到来を告げるものでした。
マルキンは78試合で85ポイント(33ゴール、52アシスト)を記録し、そのシーズンのカルダー・トロフィー(シーズン最優秀新人選手賞)を獲得し、その後、100ポイント以上をキャリアで3回記録しますが、その最初のシーズンを迎えることになります。
2008-09シーズン、113ポイント(35ゴール、78アシスト)でNHLをリードし、(プレーオフ)24試合で36ポイント(14ゴール、22アシスト)でトップに立ち、ペンギンズのカップ優勝に貢献したことで、プレーオフ最優秀選手としてコーン・スマイス・トロフィー受賞者に選ばれました。
2011-12シーズン、再びNHLポイント王(109ポイント;50ゴール、59アシスト)となり、NHLのシーズンMVPとしてハート・トロフィーを獲得しています。この36歳になるセンターの選手は、ゴール数(471)、アシスト(758)、ポイント(1,229)でペンギンズ史上3位となっています。
また、NHL史上、レギュラー・シーズン1,000試合以上、プレーオフ100試合以上で1試合平均1ポイント以上を獲得した13人のうちの1人です;13人のうち11人が殿堂入りしており、(殿堂入りしていない)もう1人はクロスビーです。
2004年・全体2位指名の選手でも58位となると、
上の方の順位の選手はどんな風になってるんだろうにゃ。興味津々だ。
トロフィー・コレクターだ!
「2004年のNHLドラフト2位指名により、マルキンはピッツバーグ・ペンギンズに計り知れない価値を与えています。このセンターの選手は、スタンレーカップで3回優勝しています。
NHL得点王としてアート・ロス・トロフィーを2度受賞し、カルダー・トロフィー、ハート・トロフィー、コン・スマイス・トロフィーも受賞しています。
NHL史上、レギュラー・シーズンの平均ポイントが、マルキンの1.16ポイント(最低50試合)を上回った選手は18人しかおらず、プレーオフでも1.02ポイントを記録しています」–ニコラス・J.コツォニカ、コラムニスト。
まとめ
カプリゾフやフルーリーの指名順位は3桁でも、全く問題なくNHLに順応し、スターとして君臨していることになります(カプリゾフはまだ階段の途中ですが)。北米四大スポーツのドラフトが注目されるのは、こういう「宝石の原石」を発見する楽しみもあるからです。
フォワードの選手は、得点という最も分かりやすいバロメーターを持っているため、評価されやすいのですが、これがディフェンスマンとなると、どうなるのでしょうか。次回以降、ディフェンスのスーパースターの名前が出てくることを願っています。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!