はじめに
新しいNHLシーズンが始まり、注目の若手選手たちが登場しています。特にマックリン・セレブリーニは、サンノゼ・シャークスの全体1位指名を受けた期待の新星です。彼の成熟したプレースタイルや、これまでの成果について詳しく見ていきましょう。
また、我らがフィラデルフィア・フライヤーズの新星マトヴェイ・ミチコフも注目を集めており、彼のパフォーマンスも見逃せません。この2人が筆頭注目株なのですが、いぶし銀好きのNHLファンには、モントリオール・カナディアンズのレイン・ハトソンやカルガリー・フレームズのサミュエル・ホンゼックなどを、次世代スター候補として挙げるかもしれません。
さらに、ダラス・スターズの伸び盛りローガン・スタンコヴェンや、フロリダ・パンサーズの隠し球パトリック・ジャイルズも、プレーオフやレギュラーシーズンでの活躍が期待されます。これらの選手がNHLの未来を担う姿に、目が離せませんよ!
我らフライヤーズ・ファン期待の星、ミチコフは期待通りの活躍してくれそうだにゃ。KHLで1シーズン揉まれてきただけあって、相手チームのヒットにも全く屈しない強さが目を引きます。フルシーズン働けるかどうか、スタミナ面だけが不安材料かな。
引用元:forbes.com(FORBES=アメリカの経済誌)「Macklin Celebrini, Matvei Michkov Headline 2024-25 NHL Rookie Class」
セレブリーニの活躍〜シャークスの期待
新しいNHLシーズンの幕開けとともに、新たな顔ぶれがシーンに登場しようとしています。
主役はマックリン・セレブリーニ、彼は昨シーズン6月のドラフトでサンノゼ・シャークスに全体1位で指名された18歳の選手です。
彼はこれまでプレシーズンゲームに1回しか出場しておらず、パワープレイのゴールを決め、9月22日、ベガス・ゴールデンナイツ戦でタイラー・トフォリ(右ウィング、32歳。チームの副キャプテン)への完璧なパスを決めて2ポイントを挙げました。
もうちょっと長くみたいかな…。
ドラフトクラスで最も若い選手の一人だったセレブリーニは、シャークスのトレーニングキャンプでその成熟度と勤勉さが称賛されています。彼はすでに高校を1年早く卒業しボストン大学に進学、その後ドラフトにかかりました。
そして、昨年4月に史上最年少でホビー・ベイカー賞を受賞した選手となりました。セレブリーニは、アダム・ファンティリ(2023年、コロンバス・ブルージャケッツ。ミシガン大学)、ジャック・アイチェル(2015年、ベガス・ゴールデンナイツ。ボストン大学)、北バンクーバー出身のポール・カリヤ1(1993年、アナハイム・ダックス。メイン大学)に次ぐ、タイトルを獲得した史上4人目の新入生です。
昨シーズン、コナー・ベダードは、2017年のオースティン・マシューズ以来となる、ドラフトで全体1位指名されたシーズンの翌年にカルダー賞を受賞した選手2となりました。これは決して小さな成果ではありません。
ドラフトされたばかりの選手のうち、NHLでフルシーズンを過ごす準備ができているのはほんの一握りで、ましてやメジャー・ジュニア3や大学、ヨーロッパでより長く過ごした上でデビューする年上の選手たちに対抗して、優れた成績を残すことは難しいのは言うまでもありません。
セレブリーニは、昨シーズンのNHLで最下位に終わり、2019年以来プレーオフに進出していないシャークスにおいて、重要な役割を果たすことが期待されています。キャンプ中、彼はもう一人のルーキー候補であるウィル・スミスとルームメイトになっています。
19歳のセンターは、2023年にドラフト全体4位で指名され、昨シーズンはボストン・カレッジでNCAAに出場していました。
フィラデルフィアの注目選手〜ミチコフのパフォーマンス
しかし、今シーズン、ルーキーが輝きを放つと期待されるのはベイエリアだけではありません。
フィラデルフィアでは、マトヴェイ・ミチコフが超スキルを持つフォワードとしての期待に応えており、興奮が急速に高まっています。
19歳の彼はプレシーズンの3試合で2ゴールを含む6ポイントを記録し、土曜日のボストン・ブルーインズ戦、フライヤーズが3-2で勝利した試合で延長戦の決勝ゴールを決めました。
いいぞ、いいぞ!
2023年のドラフトクラスで最高の才能を持つと見なされていたミチコフは、故郷のロシア・KHLのチーム(SKAサンクトペテルブルグ傘下のHCソチ)と契約していたため、フライヤーズにはドラフト全体7位で指名されました。彼が北米でプレーできるようになるまでどれくらいの時間がかかるのかは不明でした。
しかし、フライヤーズのGMダニー・ブリエールは予想を超え、彼の貴重な若手有望株を予定よりも早く確保し、ブロード・ストリート4のファンたちを喜ばせました。昨シーズン、プレーオフ進出に迫ったチームが次のステップを踏むことを、ファンは期待しています。
ゴーティエとの関連性
2022年のドラフトでフライヤーズが5位指名したカッター・ゴーティエが、フィラデルフィアとの契約を望んでいない、サインしたくないと明言したため、2024年1月、アナハイム・ダックスへのトレードを強いられた際の痛手を、ミチコフの華々しい登場は和らげてくれます。
フライヤーズはその見返りとして、若手ディフェンスマンのジェイミー・ドライスデールと2025年の2巡目指名権を受け取りました。ゴーティエはボストン・カレッジで2シーズンを過ごした後、ダックスと契約し、昨シーズンの終わりに初めてNHLの試合に出場しました。
これまでの唯一のプレシーズンゲーム、9月26日にシャークスに3-2の延長戦で敗れた試合で、ゴーティエは得点を挙げることはできませんでした。
しかし、20分以上のプレーで驚異的な18本のシュートを放ち、アナハイムの34本の枠内シュートのうち12本を記録するなど、良いパフォーマンスを見せました。
フライヤーズ・ファンにとって、口にしたくないゴーティエのこと…、でも、いい選手なんだよにゃあ。つくづくミチコフと組ませたかったと思うセンスのいいプレーします。彼の積極的なプレーは今のフライヤーズに必要なものなんだが…。
ダラス・スターズの期待選手〜ルーキー・オブ・ザ・イヤー候補に!
2024年のプレシーズンで印象的な活躍を見せた若手有望選手には、モントリオール・カナディアンズの20歳のディフェンスマン、レイン・ハトソン(ボストン大学出身)や、カルガリー・フレームズの2023年の1巡目指名選手である19歳のサミュエル・ホンゼックなどがいます。
そして、すでにお馴染みの顔ですが、ダラス・スターズのウィンガー、ローガン・スタンコヴェンにも注目です。昨シーズン春のプレーオフで、21歳の彼はスターズのトップ6の一員として活躍し、19試合で8ポイントを挙げました。
2021年の2巡目指名選手でありながら、彼は2023-24シーズンのレギュラーシーズンで24試合に出場し、これは許可されている最大試合出場数より1試合少ないため、ルーキー・オブ・ザ・イヤー候補としての資格があります。
驚きのカルダー賞候補〜コストパフォーマンスの良い選手?
もちろん、輝くのはビッグネームだけではありません。毎シーズン、少し年上で驚きのカルダー賞候補が登場します。たとえば、昨年は21歳のディフェンスマン、ブロック・フェイバーがベダードに対抗し、ミネソタ・ワイルドのブルーラインで大きな役割を果たしました。
そして、NHL出場わずか84試合(22-23シーズン2試合、23-24シーズン82試合)の後に、彼は6800万ドル(約10億2千万円)の契約延長を勝ち取りました。1年前には、2019年の4巡目指名選手であるマティアス・マチェリが、当時のアリゾナ・コヨーテズで49ポイントを獲得したおかげで、カルダー賞投票で4位にランクインしました。
これまでのところ、今年のブレイクアウトスターの有力候補はフロリダ・パンサーズのパトリック・ジャイルズです。24歳の彼はドラフト外の入団で、プロ入り前にボストン・カレッジで3年間過ごしました。
24番の選手です。果たして大学時代のような活躍ができるか?
この大型右ウィンガーは、パンサーズのプレシーズンゲームで4試合に出場し、6ポイントを記録しています。
昨シーズン、AHLのシャーロット・チェッカーズで66試合に出場し、キャリアハイの13ゴールと23ポイントを挙げているとはいえ、ジャイルズでの得点ペースがNHLで持続可能かどうかは不透明です。
しかし、彼はスケーティングが優れており、リーグ最低年俸775,000ドル(約1億1,625万円)でコストパフォーマンスの良い選手としてアピールしています。スタンレーカップ優勝チームとしてキャップスペースを注意深く管理する必要があるチームにとって、彼は貴重な存在です。
フロリダのGMビル・ジトーは、これまでにあまり注目されていなかった選手の中から才能を見つけた実績があります。彼にとって、ジャイルズは次の成功事例となるのでしょうか?
【追記】パトリック・ジャイルズについて
引用元:miamiherald.com(MIAMI HERALD=フロリダ州マイアミを拠点とする日刊新聞)「An under-the-radar player is making his case to make the Florida Panthers’ roster」
パトリック・ジャイルズはフロリダ・パンサーズの開幕戦ロースター入りのチャンスを掴むべく、プレシーズン期間中に全力を尽くしている。
ボストン大学からドラフト外選手としてプロ入りした24歳のフォワードは、AHLシャーロット・チェッカーズでの実績を背景に、体格やスピードを活かしつつ、プレーの質を向上させている。
特に、パンサーズの4番目のセンターであるトーマス・ノセックが怪我を抱えているため、ジャイルズの出場可能性が高まっている。
ジャイルズはプレシーズンの4試合で6ポイントを記録しており、昨シーズンの66試合では23ポイントを獲得した。しかし、ヘッドコーチのポール・モーリスは統計に頼らず、ジャイルズの成長やプレー内容を重視している。
モーリスは、ジャイルズのハンドリング能力やスピードを評価し、彼がキャンプでしっかりと役割を果たしていることを強調した。ジャイルズ自身は、個々のプレーの積み重ねがチームに貢献することを信じており、ポイントもその結果としてついてくることを期待している。
まとめ
昨シーズンは、コナー・ベダード1人で持って行った感がありましたが、新シーズンのNHLでは、多くの若手選手たちがチームの未来を背負って活躍する姿が期待されそうです。セレブリーニやミチコフのような新星たちは、早い段階で、それぞれのチームで重要な役割を果たすことが予想され、ファンの期待も高まっています。
2024年のNHLプレシーズンで、彼ら若手選手たちが続々と登場し、各チームの未来を切り開いてくれそうな働きを見せました。ローガン・スタンコヴェンやパトリック・ジャイルズのように、資格ギリギリカルダー賞の候補に名を連ねそうな選手は、特に必死です。
コストパフォーマンスに優れたジャイルズのような存在は、必ずどのチームにもいて、キャップスペースを意識するチームにとって貴重な資産となるでしょう。あなたも原石中の原石を探してみませんか?その前にNHL.TVに入ろう(仲間を増やしたいだけ)!
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- 1974年、カナダのブリティッシュコロンビア州出身で、日系三世。日本名は狩谷 哲彦。メイン大学出身で、1993年のドラフトでアナハイム・ダックスから全体4位指名。
小柄な体格(公称180センチ、実際は178センチ、75キロg)ながらも、強いフィジカルプレーと巧妙なテクニックで多くのファンを魅了。2002年にはオリンピックでカナダ代表として金メダルを獲得し、2000年にはNHLオールスターゲームにも選出されている。
1998年の長野オリンピックで、カリヤは脳震盪の影響を受けて、残念ながら欠場。この脳震盪が引退の原因になったとも言われている。
↩︎ - 本文中の2選手以外では、ワシントン・キャピタルズのアレックス・オベチキンがいる。2004年のドラフトで全体1位指名され、ロックアウト後、2005-06シーズンにNHLでのキャリアをスタート。
そのシーズンに52ゴールを記録し、カルダー・トロフィーを獲得している。他にもマリオ・レミュー(1985年、ピッツバーグ・ペンギンズ)等がいる。
↩︎ - CHL(Canadian Hockey League)」に所属するリーグ、特に「OHL(Ontario Hockey League)」「QMJHL(Quebec Major Junior Hockey League)」「WHL(Western Hockey League)」のこと。
↩︎ - この主要道路沿いには、フィラデルフィア美術館やオペラハウス、劇場など、文化的な施設が多くあり、さらにフライヤーズ(NHL)やフィラデルフィア・イーグルス(NFL)のホームも、ここに近い場所にある。
市の北南を結ぶSEPTA(フィラデルフィアの公共交通機関)のブロードストリート・ラインが通っている。 ↩︎