はじめに
シドニー・クロスビーの名前がトレードの噂に上がるなんて信じられない…でも、ペンギンズの再建が本格化する中、その可能性は現実味を帯びています。
本記事では、彼を巡って噂される4チームのオファーを徹底比較!どのチームなら伝説のキャプテンにふさわしい舞台となるのか?もちろん、クロスビーはまだまだ現役で頑張れます!その未来を一緒に考えてみましょう✨
参照記事:The Hockey Writers.com「4 Teams With the Best Chance to Trade for Sidney Crosby」
🐧ピッツバーグ・ペンギンズは再建へ!スター選手クロスビーの行方は?
ピッツバーグ・ペンギンズは今、チームの再建に向かっています。これはもう秘密でもなんでもなくて、オフシーズンの動きやGMカイル・デュバス1の計画を見ると明らかですよね。だからこそ、シドニー・クロスビーやエフゲニー・マルキンのトレードが、今年の夏の終わりかトレード期限までに現実になる可能性も浮上しているのです。
理想はクロスビーが残って、再びペンギンズが強さを取り戻す姿を見届けること。でも、彼はずっとウェスタン・ペンシルバニア2に忠誠を尽くしてきた選手であり、他チームでプレーする姿は想像しにくいかもしれません。
でも、昔の偉大な選手たちの例を見ると、そうも言えません。たとえばウェイン・グレツキー3ですらトレードされましたし、つい最近もパトリック・ケインがシカゴ(・ブラックホークス)からの移籍を希望してニューヨーク・レンジャーズ、そして後にデトロイト・レッドウィングスへと渡りました。
要するに、再建の一環として、ペンギンズが(ベテランの)スター選手をトレードするというのは現実的な話なのです。
🛑トレードの鍵はクロスビー本人にあり
もちろん、クロスビーのトレードは彼自身の同意なしには実現しません。彼はトレード拒否条項4を契約に含んでおり、自分のキャリアをどこで終えたいかを決める権利があります。もし彼が、優勝争いができるチームでキャリアを終えたいと望むのであれば、移籍に動く可能性もあるでしょう。
そこで注目されているのが、クロスビーが移籍先として選びそうな4つのチームです。
⭐️コロラド・アバランチ:同じノバスコシア5出身のスター、ネイサン・マキノンとクロスビーが一緒にプレーできる場所。
⭐️モントリオール・カナディアンズ:再建から成長中の歴史ある「眠れる巨人」。キャリアの終着点として魅力的なチーム。
⭐️ニューヨーク・レンジャーズ:マイク・サリバン6監督との強い繋がりがあり、アメリカを代表する華やかなニューヨークの舞台でキャリアを終えるならここ。
⭐️トロント・メープルリーフス:既に「史上最高の一人」としての評価を確立したクロスビーが、最長のカップ無冠期間7に終止符を打せたら伝説になります。
この4チームの中で、最も魅力的なトレード条件を出せるのはどこでしょうか?クロスビーが複数のチームをリストアップしているとすれば、そこから「入札合戦」に発展する可能性もあり、各チームはオフの残り期間、あるいはトレード期限に向けて、ペンギンズに対して妥当な提案を出してくることでしょう。
ペンギンズの栄光の背番号「87」、まだまだできる!ペンギンズは手放さないと思うけど…。
💥クロスビー争奪戦!4チームのオファー内容をチェック
🏔コロラド・アバランチの提案
✅2025年オフシーズン案:マーティン・ネチャス、ミハイル・グリヤエフ、2027年1巡目指名権
✅2026年トレード期限案:ネチャース、グリヤエフ、2027年2巡目指名権
もしアバランチの中で、クロスビー獲得を実現できる選手が1人いるとすれば、それはマーティン・ネチャスでしょう。ネチャスは今シーズン終了後にFAになる選手で、すでに「トラブルメーカー8」との評判が立ち始めています。
かつてカロライナ・ハリケーンズからトレードされ、今はアバランチに不満を抱えているという噂もあるため、才能はあるけど「手放したい選手」という見方もされています。とはいえ、彼のスケーティング能力は高く、ペンギンズが獲得して契約延長し、再建の中心に据えるにはピッタリの選手です。
リンクに立てば、ネチャスの才能は疑いようがありません。ネチャスは安定した20ゴール、60ポイント以上を取るトップ6の一員として活躍できる選手。27歳でちょうどピークを迎えており、もしペンギンズが契約延長できれば、チームの立て直しに欠かせない存在になるでしょう。
とはいえ、ネチャスだけではクロスビー獲得の交渉成立は難しいですが、そこで重要なのが、ミハイル・グリヤエフ9のような有望なプロスペクトとドラフト指名権の存在です。それらが加われば十分勝負になります。ただし、いつトレードが成立するかも鍵となります。
もしオフシーズン中であれば1巡目指名権を獲得できる可能性が高く、トレード期限ギリギリの場合は2巡目指名権になるでしょう。
🍁モントリオール・カナディアンズの提案
モントリオール・カナディアンズは若手選手やエリートプロスペクトが豊富なチーム。次のようなオファーを用意しています。
✅2025年オフシーズン案:2026年1巡目指名権、オーウェン・ベック10、ダヴィド・ラインバッハー11
✅2026年トレード期限案:2026年・2027年の1巡目指名権+ダヴィド・ラインバッハー
ベックとラインバッハーはトレードに出せるプロスペクトです。彼らの他に、カイデン・グーレ12を放出したとしても、若手コアを維持することができるのが強みです。問題は、どれだけGMのケント・ヒューズが本気でクロスビー獲得に動くかです。
ベックはカナディアンズでは中堅6番手あたりのフォワードですが、ペンギンズに行けばトップ6候補になる期待があります。同様に、ラインバッハーは、カルダー賞(最優秀新人賞)を受賞したレーン・ハットソンが守備の柱になりつつある現在のカナディアンズではそこまで重視されていないかもしれませんが、ペンギンズならトップペアを目指せる才能を持っています。
チームにはハットソンがいる上に、今オフにはノア・ドブソン(ニューヨーク・アイランダーズから移籍)を補強しており、守備陣は盤石。だからこそラインバッハーをトレードに出しても戦力に大きな影響はありません。
この架空トレード話?に最も釣り合うのは、オーウェン・ベックじゃないかな。非常にホッケーIQが高く、確実にトップチームでやれる選手。
🧊カナディアンズのもうひとつの選択肢:デミドフとの1対1トレード
もうひとつ注目すべき選択肢は、イワン・デミドフとの1対1のトレードです。デミドフは将来の殿堂入り選手(クロスビー)とトレードできる数少ないエリートプロスペクトの1人です。ペンギンズがこの提案に「イエス」と言うのは間違いないでしょう。
イワン・デミドフについては、こちらのブログ記事をどうぞ。
しかしながら、カナディアンズがこの19歳のフォワードを放出する可能性は極めて低いと見られています。デミドフには将来的にハート・トロフィー(シーズンMVP)を獲るだけの才能があると考えられており、放出はリスクが高すぎるのです。
したがって、GMヒューズはおそらくベックやラインバッハーといった複数のプロスペクト、そして必要に応じてドラフト指名権を加える形でクロスビー獲得を狙うことになるでしょう。
🗽ニューヨーク・レンジャーズの提案
ニューヨーク・レンジャーズのオファーは以下の通りです。
✅2025年オフシーズン案:ディラン・ギャランド、ゲイブ・ペロー、ウィル・クーリー
✅2026年トレード期限案:2026年1巡目指名権、ウィル・クーリー
仮想的な「クロスビー争奪戦」において、レンジャーズがディラン・ギャランド13を含めた場合、彼らは“ワイルドカード”的な存在になります。ギャランドはすでにNHLレベルの実力を持つゴーリーですが、レンジャーズでは出場機会が限られています。
一方、ペンギンズはオフシーズンにアルトゥールス・シロフス(バンクーバー・カナックスから)を獲得しており、若手ゴールテンダー2人でチームを支える体制を作ることができます。
レンジャーズのファームシステム14(若手選手層)は充実しているとは言えませんが、ベレット・ベラードやブレナン・オスマンは中堅フォワードとして期待されており、ゲイブ・ペロー15はNHLでも他と差を生むことができそうな、活躍の期待できるポテンシャルを持つ選手です。トレードが早ければ早いほどペローを獲得できる可能性も高まります。
ウィル・クーリー16はどちらの提案にも含まれており、レンジャーズの若手フォワードの中でも安定して得点に絡める数少ない選手。期限間近のトレードでもペンギンズが獲得し、再建の核に据えることができる存在です。
🍁トロント・メープルリーフスの提案
トロント・メープルリーフスのオファー内容は以下の通りです。
✅2025年オフシーズン案:イーストン・カウワン17、マシュー・ナイズ、2027年2巡目指名権
✅2026年トレード期限案:マシュー・ナイズ、2027年2巡目指名権
メープルリーフスは今オフにマシュー・ナイズと契約延長を済ませ、今後の中核選手として期待しています。しかし、それでもクロスビー獲得を目指すなら、彼を放出する覚悟が必要です。ナイズはすでにチームの攻撃を担う選手としての実力を証明しており、トレードの中心ピースとして十分な価値を持っています。
とはいえ、ナイズだけではクロスビーの対価としては不足です。GMブラッド・トリリビングが手放すとは考えにくいですが、イーストン・カウワンのようなトッププロスペクトも含める必要があるでしょう。もしそれが難しい場合は、ウィリアム・ヴィルヌーヴ18や2027年の2巡目指名権などで代替するかもしれません。
理想的には、ペンギンズに1巡目指名権を渡すことが望ましいのですが、次に使える1巡目指名権は2028年となっており、トレードの可能性は低いと見られています。

讃岐的には、もしトレードが実現するなら、リーフスじゃないかと思うにゃ。中心選手が抜けてますし、チーム内がゴタゴタしてる状況を落ち着かせるには、クロスビーが適任じゃないかな。チームの地力はペンギンズよりはるかに上なので、クロスビーの力で若手選手が一層レベルアップし、チームを優勝させる…意外とあるかもよ。
🤔🏆どのオファーが最も魅力的か?
今回紹介した4チームの中で、コロラド・アバランチとモントリオール・カナディアンズが他をリードしています。彼らはより魅力的な提案を出すことができ、必要に応じてさらに条件を上積みする余地もあります。
クロスビーの気持ちはなかなか推し量れませんが、引退を考えるならこの2チームがキャリアの最後を飾る場所として有力に思えます。
特にカナディアンズは、今後数年間でさらに資産(プロスペクトや指名権)を投入できる余裕があり、「獲得競争になった場合の切り札」=イワン・デミドフを持っています。彼を一人クロスビーと交換するのは、やや無謀ではありますが。ただ、それくらい若手選手の宝庫であることに変わりありません。
🤔もしクロスビーがトレードされたら…?
あなたなら、どのチームがクロスビーを手に入れると思いますか?
そしてもしこれを読んでいたら…シドニー、お願いだから怒らないで!これはあくまで「噂」なんだよ。7月はね、請求書もあるから19…😅みんなお金を払わなきゃいけないんだよ。
まとめ
シドニー・クロスビーのトレードは、現実になればNHL史に残る大事件です。4チームのオファーはいずれも魅力的ですが、最終的な決断はクロスビー自身に委ねられています。ペンギンズの未来、そしてクロスビーの新たな挑戦がどうなるのか、今後の動きから目が離せません👀

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- カナダのホッケーエグゼクティブであり、現在ピッツバーグ・ペンギンズのゼネラルマネージャー兼ホッケー運営社長を務めている。彼はNHLで最も若いGMの一人として知られ、以前はトロント・メープルリーフスのゼネラルマネージャーを務めていた。デュバスは、アナリティクスと若い選手の育成に重点を置くことで評価されている。
↩︎ - アメリカ合衆国ペンシルバニア州の西部地域を指す。ピッツバーグが中心都市であり、アパラチア山脈にかかる山がちな地形が特徴である。かつては石油産業の発祥地であり、鉄鋼業を中心にアメリカの重工業を牽引した「ラストベルト」の一部であった。
↩︎ - 「The Great One」と称される史上最高のアイスホッケー選手。エドモントン・オイラーズで4度のスタンレーカップを制覇した後、ロサンゼルス・キングス、セントルイス・ブルース、ニューヨーク・レンジャーズへと移籍し、NHL史に名を刻んだ。
そのキャリアを通じて幾度もトレードの噂が飛び交ったが、常にその動向はホッケー界全体の注目を集めたのである。
↩︎ - ノー・トレード・クローズ(No-Trade Clause: NTC)のこと。NHLの選手契約におけるNTCは、選手の同意なくチームが当該選手を他のチームへトレードできないという条項である。これにより選手は移籍先をある程度コントロールでき、キャリアの安定を得られる。
NTCには、いかなるトレードも拒否できるフルNTCと、拒否リストの提出など一部のトレードを制限できるモディファイドNTCがある。NTCはトレードにのみ適用されるが、ノー・ムーブメント・クローズ(NMC)はウェーバー公示やマイナー降格、エクスパンション・ドラフトからも選手を保護する、より強力な条項である。
通常、NTCは主力やベテラン選手が契約交渉で取得する権利であり、チームにとってはトレード戦略の柔軟性を制限する要因となる。
↩︎ - カナダ東部、大西洋に面した州で、「新しいスコットランド」を意味する。多数の湾や入り江を持つ複雑な海岸線が特徴である。先住民族のミクマク族の歴史を持ち、フランス系アカディア人やスコットランド系など多様な文化が融合している。漁業や水産加工といった海洋産業が盛んであり、州都はハリファックスである。
↩︎ - 選手としては、ニューヨーク・レンジャーズ、サンノゼ・シャークスなどでプレー。引退後コーチに転身し、ボストン・ブルーインズのヘッドコーチを務めた後、ピッツバーグ・ペンギンズのヘッドコーチとして2年連続(2016年、2017年)でスタンレーカップ優勝に導いた。彼はスタンレーカップを複数回獲得した唯一のアメリカ生まれのコーチである。
2025年4月にペンギンズとの関係を解消し、同年5月2日にはニューヨーク・レンジャーズのヘッドコーチに就任した。
↩︎ - トロント・メープルリーフスが最後にスタンレーカップを獲得したのは、1967年であり、モントリオール・カナディアンズを4勝2敗で破った。この優勝は、メープルリーフスにとって13回目のスタンレーカップ優勝であったが、それ以降、57シーズンにわたって優勝から遠ざかっている。これはNHL史上最長のカップ獲得空白期間となっている。
1967年の優勝は、NHLの「オリジナル・シックス時代」最後のスタンレーカップファイナルでもあった。それ以来、メープルリーフスはスタンレーカップファイナルに進出することさえできていないが、カンファレンスファイナルには5回進出している。最も惜しかったのは1993年で、ウェイン・グレツキー率いるロサンゼルス・キングスとの第7戦で敗れている。
↩︎ - ネチャスはチェコ出身のNHL選手。カロライナ・ハリケーンズからコロラド・アバランチへトレードされたが、その移籍には契約交渉の難航や、父親によるチーム批判、選手自身の不満があったと報じられている。
また、アバランチでも既に不満を抱いているとの報道があり、チームへの定着が難しい、あるいは自身の役割に不満を抱きやすい選手であるとの否定的な評判が一部で形成されつつある。
↩︎ - 2023NHLドラフト全体31位で、アバランチから指名された20歳のディフェンスマン。今シーズンは、KHLのアヴァンギャルド・オムスクでプレーし、67試合出場、7ゴール・8アシスト。
↩︎ - 2022NHLドラフト全体33位で、カナディアンズから指名された21歳のセンター。今シーズンは、AHLのラバル・ロケットでプレーし、64試合出場、15ゴール・29アシスト。カナディアンズでもプレーして、12試合出場、1アシスト。
↩︎ - 2023NHLドラフト全体5位で、カナディアンズから指名された20歳のディフェンスマン。今シーズンは、AHLのラバル・ロケットでプレーし、10試合出場、2ゴール・3アシスト。
↩︎ - 2020NHLドラフト全体16位で、カナディアンズから指名された23歳のディフェンスマン。今シーズンは、カナディアンズでプレーし、55試合出場、6ゴール・12アシスト。
↩︎ - 2023NHLドラフト全体23位で、レンジャーズから指名された23歳のゴールテンダー。今シーズンは、AHLのハートフォード・ウルフパックでプレーし、39試合出場、20勝10敗、平均失点2.73、セーブ率.913。
↩︎ - 将来のNHL選手を育成するための下部リーグのチーム群を指す。これは主にNHLの2部リーグに相当するAHLと、3部リーグであるECHLで構成される。ドラフトで指名された若手や有望選手が、NHL昇格を目指して経験を積む場であり、NHLチームにとっては故障者が出た際の補充や、チームの層の厚さを維持するための重要な育成・管理システムである。
↩︎ - 2020NHLドラフト全体103位で、レンジャーズから指名された20歳の右ウィング。今シーズンは、ボストン・カレッジでプレーし、37試合出場、16ゴール・32アシスト。レンジャーズでも5試合プレーしている。
↩︎ - 2020NHLドラフト全体60位で、レンジャーズから指名された23歳の左ウィング。今シーズンは、レンジャーズでプレーし、82試合出場、20ゴール・25アシスト。
↩︎ - 2023NHLドラフト全体28位で、メープルリーフスから指名された20歳の右ウィング。今シーズンは、OHLのロンドン・ナイツでプレーし、46試合出場、29ゴール・40アシスト。
↩︎ - 2020NHLドラフト全体122位で、メープルリーフスから指名された23歳のディフェンスマン。今シーズンは、AHLのトロント・マーリーズでプレーし、55試合出場、4ゴール・36アシスト。
↩︎ - 原文「It’s July, and bills must be paid」。このフレーズは、主にNHLのオフシーズン、特に毎年7月1日に始まるFA市場の開始を指す。
選手にとっては高額契約を獲得する最大の機会であり、チームにとってはサラリーキャップ内で戦力補強を行う時期であるため、「請求書を支払う」という比喩で、プロスポーツにおける金銭的な側面と、選手・チーム双方の経済的動機やプレッシャーを強調しているのである。 ↩︎