はじめに
本来、昨日(7月23日・日曜)は記事をアップする予定にしていたのですが、体調不良のため、お休みを頂戴しました。1日ゆっくり休んだおかげで、すっかり元気に!でも、元気になったのに、仕事へ行きたくないのはなぜなんでしょう^^;。
さて、今回は「トレードがトレードを呼ぶ嵐のオフシーズン分析」・第3弾、そして最終回です。記事にある選手のうち、ESPN.comが予想を掲載直後、予想と違う別なチームへのトレードが決定した選手もいます。
オフシーズンの暇つぶしと考えれば、少々予想が外れても、「ま、いいんじゃない」で済ませられるのですが、今回の場合、あまりにも外れすぎていて、ちょっとびっくりしてしまいました(⌒-⌒; )。
シーズン開幕までまだ日数はあるので、急転直下、
とんでもない大物同士のトレードが実現するかもしれないにゃ。
デトロイトみたいに、突然根こそぎ大物をさらっていく
パターンもあるし…。
引用元:ESPN.com「NHL offseason dominoes: Moves that could create chaos」。
シャークスを代表する高給取りはどこへ行くのか?
パンサーズ、エリック・カールソンをトレードで獲得?
スタンレーカップ決勝で、パンサーズはゴールデンナイツに5試合で敗れ去り、イースタン・カンファレンスでの見事な快進撃に終止符を打ちました。
(パンサーズの)ガソリンも健康な体も底をついた時、ちょうどいいタイミングでピークを迎えたチーム(ゴールデンナイツ)に出くわしてしまったのです。よくあることです。では、さらに良くなるためにはどうすればいいのでしょうか?
おそらく彼らはエリック・カールソン(ディフェンス、33歳)をトレードで獲得すると思います。
シャークスのディフェンスマンは、来週のNHLアワードで3度目のノリス・トロフィー(2012、2015)を獲得する可能性が高いとされています(予想通り、獲得!)。
82試合で101ポイント(キャリアハイの25ゴールを含む)を記録し、あまり得点のなかったチームの中で、彼は圧倒的な攻撃力を誇るシーズンを終えました。しかし、彼は33歳です。
シーズンごとのサラリーキャップに対して、1150万ドル(日本円で約16億3千万円)が加算される契約があと4年残っており、次の4シーズンの実際の給与は3900万ドル(約55億2千万円)になります。
本人も移籍に前向きらしいが…
カールソンとシャークスがトレードを模索していることは確定しています。年齢、怪我の歴史、キャップヒット、そして彼の完全な移動禁止条項によって複雑になるプロセスです。カールソンを知っている人から聞いた話では、フロリダのチームへの移籍に前向きだということです。
もちろん、友人のビクター・ヘドマン(ディフェンス、32歳)と一緒にタンパベイ・ライトニングに入団するのが望ましいでしょう。しかし、ライトニングのキャップの状況を考えると、今の計算では、来年5月に34歳になる選手のために、おそらくロースターを一新するような動きは必要ないはずです。
しかし、パンサーズは異なるスペース状況となっています。彼らのオープンキャップスペースは1000万ドル強(約14億2千万円)で、カールソンのキャップヒットを吸収するには十分ではありません。しかし、より大きな問題は、パンサーズがサンノゼに何を送り返せるかということです。
彼らは次回以降の3回のドラフトの1巡目指名権を持っていません。
彼らはどうやってカールソンを手に入れますか?
カールソンの場合、その年齢がネックになるんだにゃ。
34歳、正直、のびしろは期待できないわけで。
なぜ、こんな人気なのか、正直分からない。
「来年の1巡目指名権+選手を譲渡」のパターン
パンサーズのアシスタントキャプテンであるアーロン・エクブラッド(ディフェンス、27歳)と、今シーズン、フロリダで73試合で80ポイントを獲得したブランドン・モンツアー(ディフェンス、29歳)と同じように、カールソンは右サイドでプレーしています。
エクブラッドはあと2シーズン、完全移籍禁止条項付きで契約しています。モンツアーは今シーズン(2023-24シーズン)までの契約ですが、30歳になる来夏には無制限FAとなります。
では、こんな案はどうでしょうか:エドモントン・オイラーズは2024年の1巡目指名権をモンツアーとトレードします。モンツアーは必要とされる右サイドでの攻撃的な存在感を有しており、ブルーラインを補強します。
モンツアー(350万ドル=約5億円)をチームにフィットさせるためには、誰か(エドモントン)がカイラー・ヤマモト(右ウィング、24歳。310万ドル=約4億4千万円AAV〈平均年俸〉)を手離すだけでいいのです。
これで、パンサーズは1巡目指名権を獲得できるでしょう。その指名権、今シーズンの2巡目指名権、そしてカールソン獲得のためにフォワードのエトゥ・ルオスタリネン(センター、24歳)をシャークスに送ります。
もし、シャークスがルオスタリネンの代わりにアントン・ランデル(センター、21歳)を要求したら、電話を切ればいいのです。すぐに。
カールソンはパンサーズのシステムで絶対に成功するでしょうし、マシュー・トカチャック(左ウィング、25歳)とペアを組むロックスターがまた1人増えることになります。カールソンの躍進が続けばの話ですが。
レンジャーズにスピード感をもたらすには…
レンジャーズがアレックス・デブリンカットをトレードで獲得?
ニューヨーク・レンジャーズ敗戦の日に立ち会ったときのこと、チームがもう少し速くなり、攻撃的なポップをラインアップに加える必要があるということが、繰り返しテーマになっていました。
–特に、トレードデッドラインの時、レンタルでレンジャーズに来た、パトリック・ケイン(右ウィング、34歳)とウラジミール・タラセンコ(右ウィング、31歳)のFA移籍が予想されているからです。
チームの攻撃力の弱点は、プレーオフ1回戦、レンジャーズがデビルズに敗れたことで直接結果として表れています。ジェラール・ギャラン監督を2シーズンで解任したのも、チームの弱点が影響しています—まあ、クリス・ドーリーGMとの軋轢も伝えられていますが—
ピーター・ラヴィオレット監督に代えたのも同様です。このオフシーズン、レンジャーズによるさらなる過剰反応もそれが原因だろう……例えば、デブリンカット(右ウィング、25歳)をトレードで獲得するパターンとか。
※レンジャーズには申し訳ないが、この記事の後、デブリンカットのデトロイト・レッドウィングス移籍が決定した。それについての記事はこちら→☆。
以下は、「こういう移籍の方法もあるんだ」という眼で読んでいただけると幸いである。
※ジェラール・ギャラン監督解任劇についてはこちら→☆。
※ピーター・ラヴィオレット=米国、マサチューセッツ州フランクリン出身、58歳。現役時のポジションはディフェンス。昨シーズンまで、ワシントン・キャピタルズ監督。
ワシントンに来るまで、3チーム連続してスタンレーカップ決勝まで導いていたが、ワシントンでその記録は途絶えてしまった。現役時代の古巣でもあるレンジャーズに戻り(12試合しか出場していないが)、果たして復活できるかどうか。
ギャラン監督の後釜は、当初噂されていた
「ある事情で、NHLから離れている人」ではなく、
現役バリバリの人材を引っ張ってきたんだにゃ。
レンジャーズは戦力の整っているチーム、
それを今の感覚で活かせる人だし、いいんじゃないかな。
デブリンカットと釣り合う選手がいるのか
小柄なウィンガー(デブリンカットは身長170センチ)は、平均以上のスピードと驚異的なフィニッシュスキルを持っています。
;一方、2022-23シーズン、セネタースで成績が振るわず、彼のゴール数は27に落ち込みましたが、25歳の彼はシカゴで41ゴールを記録したシーズンを2回経験しています。
デブリンカットはオタワとの契約が1シーズン限りでした。彼は制限付きフリーエージェントで、(移籍に関して)調停に持ち込まれました。—今シーズンの年俸は900万ドル(約12億8千万円)で、彼の次の契約がどのようなものかを知る、これは良いヒントになるでしょう。
レンジャーズは1100万ドル(約15億6千万円)強のキャップスペースを持っていますが、アンドレ・ミラー(ディフェンス、23歳)とアレクシス・ラフレニエール(左ウィング、21歳)の両方と新しい契約を結ばなければなりません。
では、どうすればデブリンカットとの取引が成立するのでしょうか。
まず、フィリップ・チティル(センター、23歳)を取引に含めることから始まります。セネタースにはセンターが必要です。また、オタワでしばらくプレーすると契約で決められている選手も必要となります。
チティルは、2026-27シーズンまで、キャップ・スペースに対して4,437,500ドル(約6億3千万円)を占めています。彼は理想的です。
若手も加えるべきかどうか
ラインに入っている若手のメンバー2人を、トレードに加える可能性はあるでしょうか。レンジャーズがラフレニエールを諦めるとは思いません。カーポ・カッコ(右ウィング、22歳)について、レンジャーズが同じように感じていると、我々はあまり確信していません。
カッコは18ゴールを挙げ、前途有望なシーズンを終えています。レンジャーズがさらにスペースを確保するために、ここで彼を放出するのではないかと思います。
その2人だけで、レンジャーズはデブリンカット獲得を成し遂げることができるでしょうか。それは、デブリンカットに対する他のオファーと、そのオファー先との契約上の交渉に彼が応じるかどうかにかかっています。
うーん、若手フォワード放出は、
レンジャーズの今の補強戦略からズレてるような気がするにゃ。
まあ、この話はハナからなかったんだけどね。
もしレンジャーズが1巡目指名権も入手できれば
レンジャーズがデブリンカットとのトレードで全体23位の指名権を手に入れることができれば、—これは大きな”もしも”ですが–、
おそらくその指名権とフォワードのバークレイ・グッドロー(センター、30歳。2026-27シーズンまで平均年俸364万1667ドル=約5億2千万円)をパッケージして(トレードに出せば)、センターの後釜を確保できるでしょう。
それは、契約を2年残している、ダラス・スターズのラデク・ファクサ(センター、29歳)獲得となるかもしれないのです。
スターズの打つ手としては
(ファクサ放出後の)スターズは、移籍希望選手とのパッケージの可能性があるにせよ、(レンジャーズから獲得した)1巡目指名権を使うことができます。彼らはまだメイソン・マーチメント(左ウィング、28歳)を信じているのでしょうか。
あるいは、ジェイミー・ベン(左ウィング、34歳)と話し合う時が来たのかもしれません。もし主将をトレードすることになれば、年俸950万ドル(約13億5千万円)の契約があと2年残っており、(獲得希望チームは)その年俸を維持する必要があります。
※ジェイミー・ベンについてはこちらを参照のこと→☆。
ドミノ倒しは時に予測できない方向に落ちることがあります。
まとめ
デブリンカットは、このブログでも採り上げたように、デトロイト・レッドウィングスの大型補強の網にかかり、セネタースから移籍してしまいました。
レンジャーズはニューヨークという大市場を持つ裕福なチームですが、なかなかサラリーキャップを圧迫しているベテラン勢を切れません。実績ある上に、ここ数年のNHLを直に見てきている人が新監督となりましたから、これから即結果の出る補強に動くかもしれません。
ジェイミー・ベンは、プレーオフ中、リンク上の危険なプレーで物議を醸した選手。キャプテンとしての資質も問われており、年齢的なことも含め、放出の可能性もあるのですが、いかんせんサラリーがお高め。このまま残留と考えていいでしょう。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!