今、NHLは移籍と年俸調停のシーズンです!聴聞会行く?行かない?

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はじめに 

 MLB・大谷選手の移籍及び年俸の件がにわかにクローズアップされていますが、現在も絶好調を維持してプレーしている彼を、エンゼルスが簡単に手放すと考えられません。しかし、大谷選手をキープできるほど、あのチームの金銭的余裕があるかどうか。 

 NHLでも移籍だけでなく、年俸についての話し合いが、チームと選手間で行われている最中。中には交渉が上手く行かず、第三者機関に調停を申請するパターンも出てきています。今回は調停にまで行きそうな選手、何とか行かずに済んだ選手の紹介です。 

讃岐猫
讃岐猫

ベテランになると、基本サラリーの上に、

出来高払いなど付加条項が多数あるから、

これまた交渉がややこしくなってくるんだろうにゃ。

あまりごねると、あっさりトレード要員にされてしまうし、

ベテランはベテランでつらいのかも。

引用元:NHL.com「NHL salary arbitration hearings underway」。

年俸調停も始まっています! 

 NHLの年俸調停が20日・木曜日に始まりました。 

年俸調停=制限付きフリーエージェント選手は年俸調停権を取得しており、契約交渉がまとまらなかった場合、期限日までに申請を行い、第三者による聴聞会で来シーズンの年俸が決定される。なお、年俸の額は必ず球団側の提示額か選手側の要求額かのどちらかとなる。 

 調停申請者数はそれなりに出るが、調停まで行くのは多くない。申請から調停のための聴聞会までインターバルがあるので、その間に両者の話し合いや歩み寄りによって契約となる。 

 また、「昨シーズンの年俸が66万ドル未満の選手」「66万ドル〜100万ドル」「100万ドル超過」の3パターンにおいて、それぞれチームからの提示年俸額が変わってくる。これに合意しない場合、今度は制限無しフリーエージェント選手となってしまう。 

制限付きFA選手が対象 

 NHL選手会によると、7月5日の期限までに年俸調停を申請した制限付きフリーエージェント選手の中に、アナハイム・ダックスのFWトロイ・テリー(右ウィング、25歳)がいました。 

 8月2日、25歳のフォワードは聴聞会を受ける予定です。昨シーズン、70試合で61ポイント(23ゴール、38アシスト)を記録し、2年連続でNHLオールスターゲームに選出されました。 

テリーの場合、一昨シーズンと昨シーズンを比較すると、ほぼすべての項目で成績が下がっている。そうでありながら、チームの顔に成長している点は考慮されて然るべきであろう。ここが年俸調停の長引いている理由の一つではないか。 

 7月20日、シカゴ・ブラックホークスのフォワード、フィリップ・クラシェフ(センター、23歳)は、期日前に契約に合意しなかった後、仲裁を申請した22人の制限付きフリーエージェントのうち、最初に聴聞会を受けることになりました。 

 7月23日、シカゴ・ブラックホークスとの2年総額450万ドル(日本円で約6億3千万円)の契約が、独立した仲裁人によって承認されています。平均年間契約額は225万ドルとなります。 

クラシェフはテリーの逆で、成績はほぼ全項目アップ傾向にある。彼と同じポジションにドラフト全体1位コナー・ベダードが新加入しており、それを承けた形で、チームが自分をどれだけ評価しているかを知りたかったのだろう。 

讃岐猫
讃岐猫

トロイ・テリーはダックスの宝であり、エース級の選手だにゃ。

チームもシブチンにならずに、どーんと行ったれや!と思うけど、

サラリーキャップがあるからねぇ。

それ以外の選手−GK編 

 7月21日、トロント・メープルリーフスのGKイリヤ・サムソノフ(26歳)は聴聞会を受け、2日後に355万ドル(約5億円)の単年契約を獲得しました。 

ワシントン・キャピタルズから移籍1年目にして、全項目にわたりキャリアハイの数字を残しており、移籍は大成功だったと言える。引っかかるのは単年契約で決着した点。他に意中のチームがある可能性も考えられる。 

 聴聞会が予定されている他の注目すべき選手には、GKのフィリップ・グスタフソン(25歳。ミネソタ・ワイルド)とジェレミー・スウェイマン(24歳。ボストン・ブルーインズ)がいます。 

それ以外の選手−フォワード多めです 

 ヴィンス・ダン(ディフェンス、26歳)は7月24日に予定されていた聴聞会を回避するため、7月21日、シアトル・クラーケンと2940万ドル(約41億5千万円)の4年契約を結びました。 

2021‐22シーズン、73試合出場、7ゴール・28アシストだったが、昨シーズン、81試合出場、14ゴール・50アシストを記録。ディフェンスマンでありながら、50アシストは立派。シアトル大躍進の陰の立役者である。この契約内容は妥当と言っていい。 

 ウィル・ボーゲン(ディフェンス、26歳。2年、540万ドル=約7億6千万円)ケイル・フルーリー(ディフェンス、24歳。2年、160万ドル=約2億3千万円)は、それぞれ7月7日と9日に聴聞会を避けるためにクラーケンと契約しています。 

ウィル・ボーゲンの成績:2021‐22シーズン、36試合出場、2ゴール・6アシストだったが、昨シーズン、82試合出場、3ゴール・17アシストを記録。全試合出場が決め手になったか。プラス・マイナスが1→11となっており、彼が攻撃面でのプラス要因だったことも分かる。 

ケイル・フルーリーの成績:2021‐22シーズン、9試合出場、ゴール・アシスト無しだったが、昨シーズン、12試合出場、0ゴール・1アシストを記録。チームが好成績だった故の、ご祝儀で給料アップ?新シーズン途中にトレード要員か。 

 フォワードのブレット・ハウデン(センター、25歳)は、7月24日に予定されている聴聞会を回避するために、7月19日、ベガス・ゴールデンナイツと2年間・総額380万ドル(約5億4千万円)の契約を結びました; 

2021‐22シーズン、47試合出場、9ゴール・11アシストだったが、昨シーズン、54試合出場、6ゴール・7アシストを記録。レンジャーズからゴールデンナイツに移籍して2シーズン、プラス・マイナスでプラスを続けており、攻撃面で貢献。他の成績は横ばいか悪くなっている。 

 同日、フォワードのガブリエル・ビラルディ(センター、23歳)は、7月28日に予定されていた聴聞会を回避するため、687万5000ドル(約9億7千万円)の2年契約を結んでいます。 

新シーズンよりL.A.キングスからウィニペグ・ジェッツへ移籍決定。2021‐22シーズン、25試合出場、5ゴール・2アシストだったが、昨シーズン、63試合出場、23ゴール・18アシストを記録。このオフシーズン、「ジェッツはいい買い物をした」と注目された移籍劇。 

 フォワードのロス・コルトン(センター、26歳)は、7月27日に予定されていた仲裁審問を避けるため、7月17日、コロラド・アバランチと4年契約を結びました。金銭的条件は明らかにされていません。 

2021‐22シーズン、79試合出場、22ゴール・17アシストだったが、昨シーズン、81試合出場、16ゴール・16アシストを記録。数値的にまずまずの安定感だが、プラス・マイナスが4→-8とかなり下落。出場時間中、得点されやすい、つまり守備に難点のある選手と見た。 

讃岐猫
讃岐猫

コルトンの金銭的条件不明ってのが気になるにゃ。

4年契約と意外と長期になっていて、これが交渉の揉める素だったのかもしれない。

若手の伸び盛りな選手が多いかも 

 フォワードのモーガン・バロン(センター、24歳)は同日、ウィニペグ・ジェッツと2年270万ドル(約3億8千万円)の契約を結び、8月2日に予定されていた聴聞会を回避しています。 

2021‐22シーズン、14試合出場、2ゴール・2アシストだったが、昨シーズン、70試合出場、8ゴール・13アシストを記録。どの数値も前年と比べてほぼ4〜5倍となっており、チーム主力への階段を着実に上っている。同様の数字を記録し続ければ、2年後のサラリーは倍かも。 

 フォワードのアレクセイ・トロプチェンコ(右ウィング、24歳)は、7月20日に予定されていた聴聞会を回避するため、7月16日、セントルイス・ブルースと2年250万ドル(約3億5千万円)の契約を結びました; 

2021‐22シーズン、28試合出場、2ゴール・0アシストだったが、昨シーズン、69試合出場、10ゴール・9アシストを記録。年齢から考えても、まさに伸び盛り。ラインの100万ドルにどれだけ上積みできるかが、契約の焦点だったと思われる。 

 フォワードのブランドン・デュハイム(右ウィング、26歳)は、7月20日に予定されていた聴聞会を避けるために、7月16日、ミネソタ・ワイルドと110万ドル(約1億6千万円)の単年契約を結んでいます。 

2021‐22シーズン、80試合出場、6ゴール・11アシスト。昨シーズン、51試合出場、9ゴール・1アシストを記録。積極的にシュートを放ち、ゲームを決めるゴールも1→3と増えてはいるが、やや物足りないか。こちらはラインの100万ドルを守れるかどうか、だったのだろう。 

 フォワードのタナー・ジャンノー(左ウィング、26歳)は、7月24日に予定されていた聴聞会を回避するため、7月15日、タンパベイ・ライトニングと533万ドル(約7億5千万円)の2年契約を結びました。 

2021‐22シーズン、プレデターズで81試合出場、24ゴール・17アシスト。昨シーズン、56試合出場、5ゴール・9アシストを記録した後、ライトニングへ移籍。20試合出場、1ゴール・3アシスト。ゴール数の激減の割にサラリーはお高め?期待料込みか。 

 フォワードのノア・ケイツ(左ウィング、24歳)は、7月20日に予定されていた聴聞会を回避するため、7月10日、フィラデルフィア・フライヤーズと2年間525万ドル(約7億4千万円)で契約しています。 

2021‐22シーズン、16試合出場、5ゴール・4アシスト。昨シーズン、82試合出場、13ゴール・25アシストを記録。主力メンバーへとジャンプアップ、全試合出場はさすがにポイント高い。 

 ディフェンスマンのイアン・ミッチェル(ディフェンス、24歳)は、7月10日、ボストン・ブルーインズと77万5,000ドル(約1億1千万円)の単年契約を結んでいます:7月26日、聴聞会が予定されていました。 

2021‐22シーズン、8試合出場、0ゴール・1アシスト。昨シーズン、35試合出場、1ゴール・7アシストを記録。成績が上がっているように見えるが、数字的には昨シーズンと2020-21シーズンはほぼ同じ。伸び悩み気味か。上げ幅の大小で、チームと揉めた? 

 給与調停の審理は、7月20日から8月4日まで行われます。聴聞会の前に、選手はいつでも現所属チームと契約を結ぶことができます。 

讃岐猫
讃岐猫

ノア・ケイツの残留決定は、フライヤーズファンとしては嬉しいにゃ。

新シーズンのさらなる飛躍に期待!

昨年はどうだったか 

 昨年のオフシーズン、制限付きフリーエージェント(FA)24人が年俸調停を申請し、うち2人はチームによって選択された聴聞会の日程を予定していました。 

 ナッシュビル・プレデターズのフォワードのヤコフ・トレニン(センター、26歳)は、聴聞会後、独立した仲裁人によって新たな契約を与えられた唯一の選手です;聴聞会の3日後である8月5日、彼は2年間340万ドル(約4億8千万円。170万 AAVドル)の契約を受け取りました。 

年俸調停を申請した選手一覧 

 年俸調停を申請した選手と聴聞会の日程は以下の通りです。 

F=フォワード、D=ディフェンス、G=ゴールキーパー。 

アナハイムダックス 

トロイ・テリー F (8月2日) 

アリゾナ・コヨーテズ 

ジャック・マクベイン F(センター、23歳) (7月29日) 

ボストン・ブルーインズ 

トレント・フレデリック F(センター、25歳)  (8月1日);イアン・ミッチェル D (7月10日、契約締結);ジェレミー・スウェイマン G (7月29日) 

シカゴ・ブラックホークス 

フィリップ・クラシェフ F (7月23日、2年契約を獲得) 

コロラド・アバランチ 

ロス・コルトン F (7月17日、契約締結) 

エドモントン・オイラーズ 

ライアン・マクロード F(センター、23歳)  (8月4日) 

ミネソタ・ワイルド 

ブランドン・デュハイム F (7月16日、契約締結);フィリップ・グスタフソン G (8月4日) 

ニューヨーク・レンジャーズ 

ブランドン・スキャンリン D (24歳)  (8月4日) 

フィラデルフィア・フライヤーズ 

ノア・ケイツ F (7月10日、契約締結) 

ピッツバーグ・ペンギンズ 

ドリュー・オコナー F(左ウィング、25歳)  (8月4日) 

シアトル・クラーケン 

ウィル・ボーゲン D (7月7日、契約締結);ヴィンス・ダン D (7月21日、契約締結);ケール・フルーリー D (7月9日、契約締結) 

セントルイス・ブルース 

アレクセイ・トロプチェンコ F (7月16日、契約締結) 

タンパベイ・ライトニング 

タナー・ジャンノー F (7月15日、契約締結) 

トロント・メープルリーフス 

イリヤ・サムソノフ G (7月23日、1年契約を獲得) 

ベガス・ゴールデンナイツ 

ブレット・ハウデン F (7月19日、契約締結) 

ウィニペグ・ジェッツ 

モーガン・バロン F (7月17日、契約締結);ガブリエル・ヴィラルディ F (7月19日契約締結) 

まとめ 

 今回の記事を見ると、若手のスター選手及びスター候補生が多く、明るい未来への基盤を作るべく、ここで妥協してなるものかと頑張って交渉に臨んでいるみたいです。しっかりサラリーの水準を挙げ、FAでより強いチームへ移籍…とそろばんを弾いてもおかしくありません。 

 日本プロ野球、NPBには一応調停機関を設置していますが、ほとんど機能していないと聞きました。もしNPBがサラリー・キャップを導入したら、その機関は機能し始めるのでしょうか。 

 移籍が活性化して、埋もれた素材が大きく開花したり、スター選手の新たな魅力的プレーが見られるようになるかもしれません。その反面、そういう法律面にあまり明るくないと言われる日本人のこと、勘違いから来るトラブルが多発するかもしれませんね。 

讃岐猫
讃岐猫

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

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