はじめに
2023年最後の記事になります!年始に「今年こそNHL以外のアイスホッケーも楽しもう!できれば、それをブログに反映させよう」と考えていたのですが、NHLを追いかけるだけで(NFLにもかなり肩入れした…)終わってしまった感があります。この目標は来年に持ち越しです。
さて、今回はNHL年内最終週近辺で目立ちまくった選手3人を紹介します。3人ともニュー・スターではなく、どちらかと言えば、主力中の主力であり、ベテランが顔を揃えました。特に最初に紹介するミカ・ジバネジャド(ニューヨーク・レンジャーズ)は外見も派手です。
記事中にある、ケガの影響でフリー・エージェントとなり、そのまま引退するのではないかと言われていたレジェンド、パトリック・ケインの復活劇もまさに奇跡。年末ギリギリまで楽しませてくれたNHL。来年はもっともっと多くの人に見てもらいたいところです。
NHLだけでなく、NFL、NBAは元旦も平常営業なんだにゃ。
特にNFLはプレーオフ進出チーム決定、
地区優勝や第1シード権争いが日本のマスコミに取り上げられている。
NHLも公式日本語サイトができれば、もうちょっと…。
引用元:cbssports.com「NHL Star Power Index: Mika Zibanejad leading Rangers’ offensive charge, Patrick Kane finding his stride」。
NHLスターパワー・インデックスとは?
NHLスターパワー・インデックスへようこそ:リーグ界隈で実質的な話題をさらっている選手を週間単位で紹介しています。このリストに選手が載っているのは、ホッケー界の注目を浴びているという意味で、良いことではないかもしれません。
ここに挙げられている選手達は、話題性の高さに関して順不同です。スターパワー指数は、レギュラー・シーズンを通して毎週見直します。
長髪・顎髭のファシリテーター、チームに勝利をもたらす!
ミカ・ジバネジャド
ニューヨーク・レンジャーズ、センター、背番号93
ゴール13、アシスト20、プラス/マイナス評価+5
ニューヨーク・レンジャーズのスター選手、ミカ・ジバネジャド(30歳)が現在行っているようなペースで活動している選手は、NHL全体でごくわずかです。
ジバネジャドは直近3試合で4ゴール・3アシスト1を記録しており、直近7試合中6試合で1ゴール以上を決めました。彼はまた、過去3試合のそれぞれで複数のポイントを記録しています。
ジバネジャドは12月10日からの7試合で2勝利に繋がるポイントを獲得しており、その間に7ゴール・6アシストを記録しました。
レンジャーズでは、アルテミ・パナリン(44。左ウィング、32歳)に次ぐポイント(33)でチーム2位(12月31日現在、37)で3位であり、アシスト数(20)ではチーム2位(現在、23で3位)、ゴール数(13)では3位(現在、14)となっています。
ゴール前のポジショニングが最高!
レンジャーズのスター選手は、12月23日(土曜日)にバッファロー・セイバーズと延長戦の末に4-3で勝利し、1ゴール・2アシストを記録しました。
土曜日の試合の第1ピリオド後半、レンジャーズはパワープレーに入り、チームメイトのアルテミ・パナリンからパスを受けた後、ジバネジャドはスティックでパックを運んでいきました。
レンジャーズのセンターはディフェンスをフォアチェックした後、パックをパナリンに返すと、パナリンはセイバーズのゴールキーパー、ウッコ=ペッカ・ルッコネン(24歳)をかわしてスナップ・ショットを決めました。
第2ピリオドでのゴールの際、ジバネジャドもそれに関わり、レンジャーズがリードを奪いました。
レンジャーズは(リンク上で)3人対2人のチャンスをつかみ、ブレイク・ウィーラー(右ウィング、37歳)からのパスを受けたクリス・クライダー(左ウィング、32歳)がワンタイマー・シュートを放ち、ルッコネンがゴール脇から弾き返します。
しかし、ジバネジャドがすぐそばにいて、大きなリバウンドをゴールに叩き込みました。
ジバネジャドは、11試合で38ゴール・9アシストとセンセーショナルな活躍を見せています。レンジャーズのスター選手は、オフェンス面で最高のファシリテーター(パスやシュートを促す役目)の1人であり、彼は今シーズンのチームにとって最も重要な貢献者となるかもしれません。
なぜか丸刈りにしたパナリンとのコンビネーションが、とにかく素晴らしいんだにゃ。
「下位チームからしかポイントを取れない」と言われたパナリンが、
コンスタントに活躍できるようになったのは、ジバネジャドのおかげかな。
無所属・怪我から奇跡の復活!
パトリック・ケイン
デトロイト・レッドウィングス、右ウィング、背番号88
ゴール5、アシスト5、プラス/マイナス評価-3
シカゴ・ブラックホークスとニューヨーク・レンジャーズでキャリア最低の36ポイントを記録した2022-23シーズン、パトリック・ケイン(35歳)が本来の姿で4なかったことは明らかでした。
デトロイト・レッドウィングスの一員となってわずか数週間で、ケインは間違いなく自分のプレーレベルを向上させました。
オフシーズンに股関節手術を受けた後、11月28日、レッドウィングスと契約したケインは、ここ3試合で54ゴール・2アシストを記録しています。また、このベテラン・フォワードは4試合連続ポイント獲得中で6、そのうち3試合で複数ポイントとなっています。
デトロイトをプレーオフに導く得点力
12月22日(金曜日)、フィラデルフィア・フライヤーズとのPK戦(シュート・アウト)で7-6と勝利した試合で、ケインは2ゴール1アシストを記録し、PK戦でも決勝ゴールを決めました。
ケインは第1ピリオドに2ゴールを決め、デトロイトに2-0のリードをもたらし、レッドウィングスの攻撃をスタートさせました。
第1ピリオド開始わずか4分30秒、アレックス・デブリンカット(右ウィング、26歳)がディラン・ラーキン(センター、27歳)にパスを出し、ラーキンがパックをネットに突き刺すようなシュートをしています。
パックはポストに当たって跳ね返りましたが、ケインはたまたま良いタイミング・良い場所にいて、フライヤーズのゴールテンダー、カーター・ハート(25歳)をかわしてリバウンドを拾いました。
そのわずか4分後、ケインが再びゴールネットを揺らしています。レッドウィングスのスターがリバウンドのチャンスを生かせたのは、いくつかの驚異的なフォアチェックの恩恵を受けたからです。
ケインはこぼれたパックを拾い、ハートをかわし、リバウンドをゴールに沈めて、レッドウィングスが2-0とリードしました。
ここ数週間、レッドウィングスのフォワードは、かつてのケインの面影を見せています。デトロイトでデビューして以来、ケインはレギュラーシーズン10試合中4試合で7得点を挙げており、先週から攻撃力を高めています。
ケインが高いレベルで結果を出し続けることができれば、レッド・ウィングスは、現在のロースターにどれだけ攻撃的な選手が揃っているかを考えれば、プレーオフに進出する可能性があることは間違いありません。
註釈を見てもらうと分かるけど、ケインが得点しても、
それが勝利に結びついていないんだにゃ。
アシストした試合の勝率はいいので、これがコンスタントに出るようになれば、
プレーオフ行きの切符をグッと引き寄せると思う。
監督交代でペースを取り戻したか⁉︎
キリル・カプリゾフ
ミネソタ・ワイルド、左ウィング、背番号97
ゴール12、アシスト19、プラス/マイナス評価0
おそらく監督の交代は8、今シーズン、ミネソタ・ワイルドという船の行き先を正すために必要な事の全てでした。ジョン・ハインズが新しい監督としてチームを引き継いで以来、ワイルドは10勝3敗で9勝敗の記録をまとめています。
ここ最近、チームの成功の最も大きい理由の1つは、スターウィンガーのキリル・カプリゾフのプレーです。カプリゾフは直近3試合で4ゴール・2アシストを記録し、ボストン・ブルーインズ戦と10モントリオール・カナディアンズ戦では連続で決勝ゴールを挙げています。
26歳の彼は、連続試合で延長ゴールを決めたフランチャイズ史上2人目の選手となりました。ディフェンスマンのブレント・バーンズ(38歳。現在、カロライナ・ハリケーンズ所属)は、2007年3月11〜13日にかけて、この偉業を成し遂げた最初のワイルドの選手となっています。
延長戦に強い男になりつつある
カプリゾフの延長戦でのゴールは、彼のNHLキャリアの7番目と8番目でした。
カプリゾフが2020-21シーズンにリーグに参戦して以来、デトロイト・レッドウィングスのアレックス・デブリンカットとカロライナ・ハリケーンズのマーティン・ネカス(センター、24歳)だけが、現在、この延長戦でのゴール数(9)で上回っています。
延長戦でカナディアンズに4-3で勝利した試合で、自分とリンクが一体化していることを、カプリゾフは確かに証明しました。延長戦の残り4.9秒、カプリゾフはカナディアンズのディフェンスを振り切り、パックがスケート靴に当たって跳ね返りました。
パックをキープしたまま、カプリゾフはネットの正面に向かって進み、そして最後は決勝点となるワンタイマーを決めています。
カプリゾフは現在3試合連続ゴールを記録しており、12月19日のブルーインズ戦では延長戦の末に4-3で勝利した試合で2ゴールを挙げています。カプリゾフにとって、2023-24シーズン初のマルチゴールを記録した試合となりました。
2年連続で40ゴールを挙げた(2021-22シーズンが47ゴール、22-23シーズンが40ゴール)カプリゾフですが、今シーズンはわずか31ゴールのペースにとどまっています(現在、34試合で13ゴール)。
しかし、5年連続のスタンレーカップ・プレーオフ復帰を目指すカプリゾフとワイルドのチームにとって、この最近の好調ぶりはまさに必要なものなのかもしれません。
まとめ
監督交代により、ミネソタはやっとエンジンかかってきた感じです。前任者はNHLでの指導者経験のほとんどなかった人、今回の経験を活かして「次」を目指して欲しいところです。新監督ジョン・ハインズが結果を出しているので、やっぱり経験値って必要なんだと実感。
今年1年、当ブログをご贔屓にしていただいてありがとうございます。冒頭にも申しましたように、来年は活動の幅を拡げ、もっとNHLをはじめとする各リーグを追いかけ、アイスホッケーの魅力を伝え、ファンの方々と交流の輪を築いていきたいと思っています。その時はよろしくお願いいたします。
良いお年を!
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- 後述12月23日のバッファロー・セイバーズ戦で2アシスト、22日のエドモントン・オイラーズ戦(ホーム、3-4で敗戦)で1ゴール・1アシスト、19日のトロント・メープルリーフス戦(アウェイ、5-2で勝利)で2ゴール。
↩︎ - 10〜23日までの7試合、レンジャーズは5勝2敗(内延長勝ちは2試合)。10日のロスアンゼルス・キングス戦(ホーム、4-1で勝利)で1ゴール、15日のアナハイム・ダックス戦(ホーム、5-1で勝利)で1ゴール・1アシスト、16日のボストン・ブルーインズ戦(アウェイ、5-1で勝利)で1アシスト。
負け試合でも、13日のトロント戦(アウェイ、7-3)で1ゴール・1アシスト。
↩︎ - この間のチーム成績は7勝4敗。この記事以降、レンジャーズは3試合を戦い、2勝1敗。ジバネジャドは全試合に出場し、1ゴール・3アシストを記録している。
↩︎ - 怪我や契約に関する詳細はこちら→☆。
↩︎ - 12月23日のニュージャージー・デビルズ戦(アウェイ、2-3で敗戦)で1ゴール、後述22日のフィラデルフィア戦(ホーム、7-6で勝利)で2ゴール・1アシスト、20日のウィニペグ・ジェッツ戦(アウェイ、2-5で敗戦)で1ゴール・1アシスト。
↩︎ - スタートは、18日のアナハイム・ダックス戦(アウェイ、3-4で敗戦)の2アシストから。ただし、チームの勝利に結びついていないのが気がかり。
↩︎ - デトロイト移籍後の初ゴールは、12月9日、ホームのオタワ・セネターズ戦(1-5で敗戦)。この記事以降、27日のアウェイのミネソタ・ワイルド戦(3-6で敗戦)で1ゴール、30日のホームのナッシュビル・プレデターズ戦(5-4で勝利)で2アシスト。
↩︎ - 交代前の状況については、こちら→☆。
↩︎ - 11月28日、セントルイス・ブルーズ戦がハインズ監督の初采配で、3-1で勝利。そこから4連勝で調子の波に乗った感がある。なお、この記事以降の2試合を1勝1敗としており、ハインズ監督の就任以来の成績は11勝4敗となる。
↩︎ - 12月19日のボストン戦(アウェイ)のこと。それから4日後の23日にも対戦しており(ホーム)、3-2で勝利。この試合の第2ピリオドでも、カプリゾフは得点している。 ↩︎