はじめに
NHL公式HPで、2023年NHLドラフト全体1位指名されたコナー・ベダードが、2023-24シーズン、シカゴ・ブラックホークスのファースト・ラインのセンターに入ると予想しています。「気が早すぎるな」って感じもしますが、開幕戦のリンクに彼の勇姿を見たい気もあります。
「全体1位」という宿命を背負った、偉大なレジェンドが今岐路に立っています。そのレジェンド、パトリック・ケインもベダード同様、シカゴから全体1位指名された選手です。今年になって、ニューヨーク・レンジャーズへ移籍、しかし、思ったような活躍はできず…。
その理由である股関節の手術を終え、リハビリ中の今、ケインはどんな心境なのでしょうか。
数々の栄光をシカゴにもたらしたケインも、あっさり切られてしまったにゃ。
ファンは、シカゴで引退すると思ってただろうなぁ…。
引用元:NHL.com「Patrick Kane not expected to sign contract prior to season」。
生きる伝説、手術→リハビリ中!
パトリック・ケインの代理人によると、2023-24シーズン前にNHLチームと契約を結ぶ見込みはないと、木曜日(7月13日)に言いました。
6月1日、34歳のフォワードは股関節置換の手術を受け、回復期間は4~6か月と予想されています。
ESPNが最初に報じたところによると、ケインがシーズン前に契約する可能性は低いとのことです。
パット・ブリソンはNHL.comに、「これは珍しい事態だよ。でも、彼が素晴らしい選手であることは知っているし、彼が100パーセントの力を発揮するのを見るのが待ちきれないから、私はその状況にとてもとても満足しているよ」と話しました。
「彼は多くのチームにとって素晴らしい資産になるだろう。私は楽しみにしているよ、座って見ていると言いたいところだが、私は適切な時期にそちら(選手側)を管理するさ」。
手術後のケインの経過について、ブリソンは「彼はリハビリでうまくやっている。的確にこなしていると思う。タイムラインをつけたり、スケジュールを前倒ししたりするのは嫌だが、彼はうまくやっている。彼は何よりもまず素晴らしいことをしているんだ。
ああ、すべてが正しい方向に進んでいるよ」。
シーズン開幕に間に合わないが、ゆっくりやろう!
シーズンは10月10日に始まります。
ケインが1年契約を求めているのか、複数年契約を求めているのかという質問に対し、ブリソンは「彼がどんなタイプの選手であるかに基づいた、私からの最善のアドバイスをするよ。
―彼は素晴らしい選手であり、間違いなく、おそらくこれまでプレーしたアメリカ人の中で最高の選手だけどね―パトリックを見ていると、この手術によって、彼は最高の気分でプレーできるようになるだろう。
彼は1年半ほど怪我を抱えながらプレーし、それに対処しなければならなかったが、今、彼が晴れて最高の気分でいる瞬間が待ち遠しいくらいさ。
その時点で、彼が1、2、3、4、5年とどんな契約を結んだとしても、その時のチームの現状や可能性、来年(NHLの)サラリーキャップの上限が上がるのか、といったことは私から何も言えない。
7月にここに座っていても、11月と12月にチームがどうなっているか、いくらでも予想できるよ。その頃にパトリックが戻ってくるはずさ。どうして今しないのかって?その頃まで待って、チームの現状と彼の気持ちを見てから、短期契約か長期契約かを決めればいいんだ。
まだそこに至っていないので、推測はしたくないね」と述べました。
11月や12月、この大ベテランを必要とするチームが本当に分かるのかにゃ?
チームの約束事とかをすぐ理解できると思えないし…。
ケインはやる気満々だ!
ケインが最後にメディアに語ったのは5月3日、この日、イースタン・カンファレンスのプレーオフ第1ラウンドで、彼とニューヨーク・レンジャーズがニュージャージー・デビルズに7試合で敗退した2日後でした。
※プレーオフ敗退後のレンジャーズについては、こちら→☆。
当時、彼はまだ手術をするかどうか決めていませんでしたが、「私をできる限り100%に近づける方法を見つけなければならない」と語っています。
ケインは「来年35歳になるが、年を取ったとは感じてないよ」と語りました。「まだかなり若い気がするし、情熱はまだそこにある気がするんだ。その日の気分ではなく、ホッケーだけに集中すればトッププレーヤーになれることを知っている」と語っています。
レジェンドの輝かしい戦歴
2007年のNHLドラフトでシカゴ・ブラックホークスから全体1位指名を受けたケインは、ブラックホークスと、2月28日にシカゴとのトレードで彼を獲得したレンジャーズで、レギュラーシーズン1,180試合に出場し、1,237ポイント(451ゴール、786アシスト)を挙げました。
また、スタンレーカップ・プレーオフでは143試合に出場し、138ポイント(53ゴール、85アシスト)を挙げています。
※ケインの輝かしい経歴については、こちらでも↓。
ケインはポイント数(1,225)とアシスト数(779)で、スタン・ミキタ(1,467ポイント、926アシスト)に次ぐブラックホークス史上2位を誇っています。
ゴール数では、ボビー・ハル(604)、ミキタ(541)に次ぐ3位(446)、出場試合数では、ミキタ(1,396)、ダンカン・キース(1,192)に次いで3位(1,161)となっています。
2010年、2013年、2015年にはブラックホークスでスタンレーカップを獲得し、2007-08シーズンにはNHLルーキーオブザイヤーに選ばれ、カルダー・トロフィーも獲得しました。ケインは2013年のプレーオフで最優秀選手に選ばれ、コン・スマイス・トロフィーを受賞しています。
ワシントン・キャピタルズにも、オベチキンという生きる伝説がいるけど、
ケインもそれに負けないくらいの選手なんだにゃ。
このまま終わってほしくないけど、股関節再生はキツいよ…。
ブラックホークスとの別れ
2008年7月18日からキャプテンを務めているセンターのジョナサン・トウズと共に、ケインはブラックホークスの要の一人でした。しかし、昨シーズンのレギュラーシーズン最終戦となった4月13日の試合前、ブラックホークスはトウズと再契約しないことを発表したのです。
トウズとケインはそれぞれ、2014年7月9日に署名した8年契約の最終シーズンを迎えていました。
ブリソンはESPNの取材に対し、「彼とジョニーは『ホークス』としての引退を望んでいたんだよ」とした上で、「しかし、残念ながら事態は違った方向に行ってしまった」と語っています。
※ケインの移籍話については、2022-23シーズン前から噂されていた↓。
まとめ
代理人の立てた作戦通りに上手く事が運ぶかどうか、あと数ヶ月後に分かる訳ですが、なんか残酷な結果が待ってるような気がします…。大ベテランな上に、実績がハンパなくある選手だから、それなりのプライドも高いはずです。すぐにチームに馴染めるかどうかが気がかりです。
組むであろうラインメイトとの相性の良し悪し、そのラインをどう使うかを的確に判断できる監督であるかどうか、課題は山積です。ケインがベテランらしく課題をこなせれば、もうひと花も夢ではないですが、全部裏目に出ると、引退の二文字がちらつくかもしれません。
昔からのファンは、シーズン開幕に何事もなかったかのようにリンクに立つ、ケインを見たいはずなんですがね。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!