NHLレンジャーズ、開幕のライトニング戦、堅実な戦いぶりで勝利!

アイスホッケー名勝負

はじめに

 プレデターズとシャークスのグローバル・シリーズ以降、続々と開幕カードが開催されています。毎日、NHL.TVで全ての試合に触れられる幸せ…、日本語の実況がないとはいえ、現地の興奮はスマホでも、パソコンでも充分伝わってきています。

 ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたタンパベイ・ライトニングvs.ニューヨーク・レンジャーズの試合は昨シーズンのカンファレンス・ファイナルと同じ組み合わせ。かつ「予想外の展開」となり、見終わった後、「面白いシーズンになりそうだ」と感じました。

 今回は、レンジャーズ側から見た開幕戦の詳細をお届けします。昨シーズンの反省を踏まえ、チームがどう変わろうとしているのかを、監督や選手達が語ってくれています。

引用元:NHL.com「Rangers deliver solid performance against Lightning in opener」。

二人の殊勲者

 アイス・リンクの4分の3の距離から空っぽのネットに向かって放ったシュートが右に1インチか2インチズレていれば、ミカ・ジバネジャド(センター、副キャプテン、29歳)はハットトリックを達成していただろう。

 ニューヨーク・レンジャーズのセンターはコメントした、「曲がると思っていた、あのパットを読み間違えた」。

 火曜日、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたタンパベイ・ライトニングとのシーズン開幕戦でレンジャーズが3-1で勝利し、選手、コーチ、経営陣、ファンが今シーズンどのようなチームになれるのか、と抱いていた期待通りの勝利となりました。センターのコメントは、唯一うまくいかなかったことについてでした。

 ジェラルド・ギャラント監督(59歳)は「これからほとんどの夜、このような試合をしてほしいね」と語りました。「今日の勝利は私の見ているものすべてです。これ(今日の勝利)が私のチームでずっと信じていたことだし、私達のグループに期待していることです。本当にそうなんです」。

 第2ピリオド・3分25秒、ジバネジャドは人数の少ない状態でも攻撃をけん引し、ニューヨークが1-0とリードし、第3ピリオド・5分11秒、パワープレイゴールを決めて2-1としました。

 ジバネジャドはゴールに向かって9本のシュートを放っており、それは氷上でプレイした23分13秒の間、13本のシュートの内9本がゴール枠内を捉えていたことになります。

 ギャランはこうも言っています、「彼は傑出していた。攻撃ラインは素晴らしいプレーをし、チームも素晴らしいプレーをしたが、彼は間違いなくリーダーだった」。

讃岐猫
讃岐猫

ゴール決めた後、

ひょうきんな動きを見せたりしていて、

ムードメーカー的選手なんだにゃ。

チームの弱点克服

弱点は守備

 イゴール・シェスターキン(ゴールテンダー、27歳)は、昨シーズンのイースタン・カンファレンス・ファイナルの再戦となったこの試合でも活躍し、第3ピリオドで直面した10本のシュートを含む25セーブを挙げて、(タンパベイのゴールテンダー、28歳)アンドレイ・ヴァシレフスキーを上回りました。

 しかし、この試合はジバネジャドとシェスターキンだけの夜ではありませんでした。この夜は、チームとしてのレンジャーズにとって、昨シーズン後半の後半まで一貫してできなかった、守備の欠陥とターンオーバー(攻めている途中で敵パックを奪われ、一時的に数的不利な状態で攻め込まれること)の問題のためのものでした。

 ディフェンスのジェイコブ・トルバ (28歳) は、NHLチームのキャプテンとして最初の試合後に語りました、「自分達で墓穴を掘るようなプレーをしたとは全く思っていないよ。攻撃的なプレーをしている時、良いパック回しができたが、そういうプレーをしていない時、相手に攻められて、苦し紛れにパックを回すことはあまりなかったんじゃないかな。

 シェスティ(シェスターキンのこと)はよかった。みんな堅実な試合をしてくれたし、彼の前でいいプレーができたと思うよ」。

 昨シーズン、そうでないことが多く、シェスターキンが何度も他の選手達を救済するのを見るばかりでした。

 そんなことが火曜日に起こりませんでした。

開幕戦でのチーム状況

 ニューヨークは、5人対5人の時にタンパベイをアウトサイドへ抑え、イーブン・ストレングス・ゴール(エンプティ・ネット・ゴール〈=チームが得点を狙うために、ゴールキーパーをネットから引き離し、追加の攻撃者を氷上に配置した時に発生〉の対語)も18本に止めました。レンジャーズは12本の枠内シュートを防ぎましだ。

讃岐猫
讃岐猫

エンプティネットのことからしても、

いかにアイスホッケー

攻撃的なスポーツであるのか分かるニャ。

両チームのパワープレーについて

 パワープレーではライトニングをあまり近づけさせず、ブレイデン・ポイント(センター、26歳)によるフェイスオフの3秒後、5人対3人の時、スティーブン・スタンコス(センター、32歳)のワンタイムゴールを許しただけでした。

 タンパベイのパワープレーは6回中1回成功したのみで、8本のシュートを枠内に放ったものの、相手がショートハンド(人数が少ない状態)にもかかわらず失点しました。ニューヨークは毎晩これをやるでしょうが、ペナルティの緩和も何らかの助けになるでしょう。

 ギャランは「昨年のこの時期、我々を見ていてくれた人なら、ディフェンスゾーンでかなり緩いプレーをしていたので、今日は、そこで本当に良い仕事をしてくれました」と語りました。「それが一番大きい。本当にそこから始まるのです」。

 ニューヨークのパワープレーは危険なもので、4回中1回成功し、14本のシュートと攻撃ゾーンで長くボール保持していました。

 第2ピリオド序盤、クリス・クライダー(左ウィング、31歳)は、ゴールラインに沿いながら、パワープレーで入る可能性のあるゴールを狙いましたが、ライトニングのディフェンスマン、ミハイル・セルガチョフ(24歳)がスティックで素晴らしいプレーを見せた後、ヴァシレフスキーがゴール前の半円を横切るような形で右側のパッドを使いセーブしました。

 ヴァシレフスキーは、また第1ピリオドの後半、クライダーによるゴールラインからのパワープレー・ゴールを、右パッドで防ぎました。

試合後の談話から

 ジバネジャドは語りました、「1試合だが、明らかに今夜の試合は、これまで話してきたように、また昨年話していたような内容に近いプレーができた。夏の間にプレーの仕方を変えたとは思わない。

 自分たちがすべきことは分かっているし、自分自身を信頼し、システムを信頼し、選手を信頼し、ここにいる全員を信頼することだ。僕たちは良い仕事をしたと思ったし、それをやり続けなければならない」。

 レンジャーズは、水曜日の練習後、木曜日のミネソタ・ワイルドと金曜日のウィニペグ・ジェッツそれぞれのホーム開幕戦で、連続ロードゲームを行うために出発することもあり、勝利を大げさなものにしたくなかったのです。

 「この遠征で我々がどうするのか、そして(今日の)スタートがどのようになっていくかを見ることになるだろう」とトルバは言いました。

 また、昨シーズン、第1戦と第2戦に敗れた後、4連勝してプレーオフからレンジャーズを排除した、3度のディフェンディング・カンファレンス・チャンピオンのライトニングに対して、ここまで善戦したことを大したことと思わないようにしました。

 ジバネジャドは語りました、「このゲームのストーリーを作ろうとするのは、君たちの方だと思う」。

 ただし、それは完全に真実ではありません。なぜなら、ジバネジャドは、昨シーズンのカンファレンス・ファイナルでライトニングに起こったことが、レンジャーズのモチベーションであると後で述べたからです。

 彼は(昨シーズンの)6月に勝つために必要なものを見たと述べ、(開幕の)10月にはより良い状態になることを期待し、来年6月、ファイナルの舞台に復帰するチャンスがあると語りました。

 ここまでは順調です。

 ジバネジャドは語りました、「多くのことを心配するよりも、今日のようなプレーをして勝利を収め、第1戦の後、ここ(会見場?)に立っている方が間違いなく良いにきまってるさ」。

讃岐猫
讃岐猫

開幕戦の勝利に浮かれることなく、

努めて冷静になろうとしてる

選手達の様子がよく分かるニャ。

まとめ

 見ていて思ったのが、レンジャーズの選手の方が、パワープレーの際、ゴール前にわっと集まってくる感じしたのに対し、ライトニングはやや淡泊。カンファレンス・ファイナルで勝ってることもあって、ライトニングにちょっと油断があったのかもしれません。

 レンジャーズは、アウェイ初戦のミネソタ・ワイルドとどう戦うかが今後のカギを握りそう。ミネソタはプレシーズンも好調でしたし、ズラッと若手のスター選手をそろえている、イキのいいチーム。ミネソタが先制点を取ったら、意外と大差がついて勝つんじゃないかと予想しています。

讃岐猫
讃岐猫

ライトニングは、プレシーズン・マッチの不調から

まだ脱してないのかもにゃ。

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

 

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