2024NHLウィンター・クラシックで漁師とエルビスが大量発生?

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はじめに

 毎年元日(日本時間では2日の午前中)に行われる恒例のウィンター・クラシック、昨シーズンのチャンピオン、ベガス・ゴールデンナイツと、大躍進を果たした創設2年目チーム、シアトル・クラーケンとの対戦となりました。

 NFLのスーパー・ボウル程ではないにしても、かなり大掛かりなアトラクションやイベントが設けられており、公式戦であると同時に「お祭り」でもあるのです。今回は、どれだけ「お祭り」なのかを分かってもらいたくて、数あるイベントを紹介したいと思います。

 それにしても、この試合くらいはもっと日本で紹介されてくれたら…、「NHLって結構すげーじゃん」と思ってもらえるはずです。日本のスポーツ中継で、MCから「アメリカのスポーツと言えば、野球、バスケ、アメフト…、あとはサッカーでしょうか」と言われたくない!

讃岐猫
讃岐猫

引用元:ESPN.com「Golden Knights, Kraken arrive as Elvis, fishermen for Winter Classic」。

手っ取り早くウィンター・クラシックの全貌を知るには…

 この映像を見てもらうのが一番いいでしょう。

 チラッと漁師とエルビスが映っていましたね。両チームはウィンター・クラシック限定ユニでプレーすることになっており、毎年、ややオールド・ファッション・タイプのユニを着用します。色使いやデザイン等、よく批判対象になるのが常。シアトルのユニは結構好きなんですけどね。

 試合結果は映像にあるように、シアトルが3-0で勝利しています。最近、調子づいているのはシアトルなんで、いい勝負をすると予想してましたが、まさか完封勝ちするとは…。

ジミヘンが生き返った…。

 シアトルを中心に活動している14歳のギタリスト、ニキル・バッガが試合開始前に米国国歌を演奏しました。バッガについては、このブログで以前触れてあります。詳細については、そちらで。

映像はこちら。

 左利きのギタリストということもあり、ジミ・ヘンドリクスとの共通点を言われるバッガ。今回の演奏では、かなりジミ・ヘンのプレーを意識した雰囲気を感じさせます。広いスタジアムに響き渡る国歌は、日本人でありながら、胸にズシッと来るものがあります。

ナンシーは、いつ見ても美しい…

 第1ピリオド終了後、フィールドに現れたのは、アン&ナンシーのウィルソン姉妹率いるハード・ロックバンドのハート。個人的には最も期待していたコーナーで、期待に違わないライヴが会場のボルテージをさらに上げてくれたようです。

 姉のアンは貫禄たっぷりで、ほとんどステージの真ん中から動かなくても、オーディエンスを圧倒する声量と存在感が健在ぶりを示しています。そして、好きなギタリストの1人でもある妹のナンシーは、タオル・マフラーを首にかけて、アクティブに姉を盛り上げています。

 映像はこちら。日本でも馴染み深い80年代の大ヒット曲ではなく、初期のヒット曲「バラクーダ」をチョイスしてきたのは意外でした。

スタジアム入りの両チームの仮装大会?勝ったのは…

 シアトルのホーム・アリーナであり、ウィンター・クラシック会場であるT-モバイル・パークに、シアトル・クラーケンとベガス・ゴールデンナイツのチーム・バスが到着した際、「ドラマ」が起きました。バスを降りた選手達は全員「仮装」をしていたのです。

 毎年元旦に行われるNHLの屋外試合=ウィンター・クラシックの伝統の1つが、この「仮装」なのです。それぞれのチームのホーム都市に関するもの、あるいは独自のデザインで模様替えした試合会場にちなんだものが、「仮装」のヒントとなります。

 シアトルに拠点を置く衣料品会社とチームが協力して、白いTシャツ、オレンジ色のオーバーオール、耳当て付きのオレンジ色の冬の帽子をかぶっている漁師の扮装を、チームはチョイスしました。アイディアを出したのは、副キャプテンのジョーダン・エバーレとアダム・ラーソンです。

 エバーレの話によると、漁師の扮装に決定する前、いくつかのアイデアがあったらしいのですが、どれもピンと来るものがなく、他のチームが以前どんな紛争をしていたかを見ることにしたようです。そして、自分達が楽しめるものとして、チームは今回の扮装をチョイスしたのです。

 「帽子が本当に漁師の服装に合っているかどうかは分からないけど、本当にいい感じに仕上がったと思うよ」とエバーレは言いました。

※1月2日現在、YouTubeにシアトルの選手バス降車時の映像がないので、彼らがスタジアムのフィールドに入場した時の映像をアップします。海沿いの街であるシアトルですから、思いっきり「海」を指揮した演出ですが、まさか魚が宙を舞うなんて…。

 選手の歩く通路の両側にいるパフォーマー?の衣装が、バス降車時の扮装とほぼ同じです。

魚は本物⁉︎

 ベガスのキーガン・コレザーとザック・ホワイトクラウドの話によると、ベテランのディフェンスマン、アレック・マルティネスがエルヴィスに扮するアイデアを思いついたとしています。コレザーは、そのアイデアを気に入り、ラスベガスを代表する素晴らしいものだとも言っています。

 マルティネスが人数分のエルビスの衣装をどのように収集したのか、と質問された時、ホワイトクラウドは「それは素晴らしい質問だね。彼がどこからそれらを手に入れたのか正確にはわからないんだ。でも、彼はやり遂げたんだ!」と語っています。

 次に「チームの誰がキング・オブ・ロックンロールに最も似ていたか」の質問に対し、「信じるか信じないか、ポール・コッターはかつらさえかぶっていなかったよ。彼の髪型は、ごく自然に馴染んでいたんだ」とコレサーは述べました。

※ポール・コッターについては、こちら→

 コッターの顔写真を見る限り、うーん、そんなにエルビス感は出ていないように思うのですが…。ESPN.comの引用元記事に、エルビスの扮装をした選手達の記念撮影?画像がアップされており、シアトルと比べ、ESPNはベガスに軍配を挙げたのかもしれません。

ベガスの選手バス降車時の映像は以下の通り。

エルビス、こんな髪型だったかなぁ。

まとめ

 ベガス=エルビスってのは、それほど驚きはないんだけど、チームの人数分の衣装を揃えたのは凄いなと思います。個人的には、ベガス=ドラマ『C.S.I.』のイメージもありますね。まあ、C.S.I.の登場人物の扮装をしても、「それ私服?」って言われてオシマイかもしれません。

 あまりにも気が早いですが、2025年のウィンター・クラシックの開催地は決定していません。

 候補地はいくつか挙げられており、イリノイ州シカゴのリグレー・フィールド(有力な対戦カード:ブラックホークスvs.ブルーズ)、オハイオ州コロンバスのオハイオ・スタジアム(ブルー・ジャケッツvs.レッド・ウイングス)が有力です。

 今なら、ベダード効果で観客動員の見込めそうなシカゴが開催地に抜擢されるでしょうか。ベダードとドラフト同期生、コロンバスのアダム・ファンティリが一気に才能を開花させて、滑り込みでオハイオが開催地の座を射止めたら、それはそれで面白いかな。

讃岐猫
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