はじめに
NHLプレーオフ1回戦、波乱が2つ起きてしまいました。一つはチーム創設2年目、シアトル・クラーケンが前年度チャンピオンであるコロラド・アバランチを4勝3敗で下し、次のラウンド進出を決めました!
そして、もう一つがあまりにも衝撃過ぎて、速報見た時、絶句してしまいました。
今シーズン、あまりにも強すぎて、長いNHL史上、最強チームの一つと言われたボストン・ブルーインズが、フロリダ・パンサーズに3勝4敗で1回戦敗退となってしまいました…。
このブログでも触れました、「プレジデンツ・トロフィー受賞チーム(年間最多勝チーム)は、スタンレー・カップを獲れない」の呪いが発動したのでしょうか。
今回はブルーインズ敗退後、チームのベテラン・スター選手、パトリス・バージェロン(センター、37歳)がした引退を匂わせる発言についてです。
トーナメントとはいえ、7試合やるから、
パンサーズが1つ2つ勝っても、
結局ブルーインズが勝ち抜けるだろうと思ったんだけどにゃ。
パンサーズの粘りがすごかった!
引用元:NHL.com「Bergeron undecided on future with Bruins」。
最強チームの大ベテラン、大ショック…。
パトリス・バージェロンは、自身の将来についてまだ何も決めていません。
ボストン・ブルーインズのキャプテンである彼は、チームがイースタン・カンファレンス第1ラウンド(第7戦)で、延長戦の末、フロリダ・パンサーズに4-3で敗れた後に呆然としていましたが、NHLで(現役)最後の試合であったかどうかを判断するため、数日中に家族と話す必要があるだろうと述べました。
「時間をかけて家族と話し合い、そこから先に進むつもりだ」とバージェロンは言いました。「今のところ、何かを処理するのは難しいよ。明らかに我々はショックを受け、失望していて、今はそれだけしかできない」。
チーム離脱か?引退か?
日曜日、TDガーデン(ブルーインズの本拠地)で試合終了後、バージェロンはトンネルの入り口に立ち、目に涙を浮かべながらチームメイト一人一人を抱きしめました。
最後、一番長く抱きしめたのは、10年以上、バージェロンと共に過ごしたフォワード、ブラッド・マーシャン(左ウィング、34歳)でした。最後はTDガーデンの観客にスティックを上げ、サポートに感謝して締めくくりました。
「今、(試合に敗れ)心が痛んでいるので、一歩下がって(心を落ち着けた形で)、家族と考えなければならない時だ」とバージェロンは言いました。
うーん、何らかの形で、
「チームを離れる」アクションのように思えるんだにゃ( ; ; )。
非常に難しい健康状態と契約問題
文字通り、傷ついているのです。
バージェロンは自身の椎間板ヘルニアを明らかにし、パンサーズとのシリーズ出場は3試合に制限されていました。彼は最初の4試合を欠場し、水曜日の第5戦から復帰しました。
健康状態について「今、判断が難しい」と彼は語っています。「あのようなシリーズの後、4試合も欠場したことは明らかに残念としか思えない、早く復帰しようとしたんだけどね。…背中に椎間板ヘルニアがあるんだ。だから、4試合を欠場し、復帰を急ごうとした。
明らかに、体が硬くなっていて動かないんだ。でも、決して言い訳にはしないよ。ありのままの僕の姿さ。プレーオフで、選手はみんないろんなものと戦ってるんだ。偶然のプレーで起きたことが不幸中の幸いさ」と述べました。
背中の手術は必要ない、とバージェロンは語っています。
2021-22シーズン終了時、センターを務めるバージェロンの以前の契約満了後、8月8日、250万ドル(日本円で3億4千万円)の成果報酬付きで250万ドルの単年契約を結んでいます。そして、今シーズン(2022-23)終了後、無制限フリーエージェントになる予定です。
チームの戦友が語る
バージェロンへの思いを尋ねられたマーシャンは、一息ついて語りました。「ああ、感情が昂ってるよ。(バージェロンを含め)チームの連中の将来がわからないんだから。大変な状況さ。僕たちは、このチームで良いロングランをしたいと思っていたんだ。誰にとっても大変な状況なんだ」。
ズデノ・チャラの後を継いでブルーインズのキャプテンに就任し、2020-21シーズンをスタートさせたバージェロンは、2003年のNHLドラフトで45位で指名され、キャリア19シーズンすべてをボストンでプレーしました。
※ズデノ・チャラ=チェコスロバキア、トレンチーン出身の46歳。現役児のポジションはディフェンス。身長2メートル6センチの長身で、NHLでプレーする最も背の高い選手であり、「ビッグZ」の愛称で親しまれた。ブルーインズ在籍の14シーズン全てで、キャプテンを務めた。
1,294試合出場、1,040ポイント(427ゴール、613アシスト)を記録し、昨シーズンを含めて史上最高の守備的FWとしてセルケ・トロフィーを5度獲得しました。彼は今シーズンも受賞の有力候補です。
プレーオフでは170試合出場、128ポイント(50ゴール、78アシスト)を記録し、現在、第7戦に14回出場しており、日曜日の第7戦出場により、チャラの出場数と並びました。
「そうでないことを願ってるけど、それ(引退?チーム離脱?)について彼が決定を下し、彼が決定したことを前進させるかどうかにかかっている」とマーシャンは述べています。
「しかし、彼がどうしようと、再びプレーするかどうかにかかわらず、僕たちの絆は一生続くだろう。チームの中だけで作り上げたものじゃないからね」。
マーシャンのようなベテラン選手には分かるんだろうにゃ、
同じベテランの引退の可能性を…。
何か覚悟を決めた発言のようにも思える。
契約問題で揺れる選手が、他にも…。
キャリアの終わりを迎えかねないブルーインズのベテラン選手は、バージェロンだけではありません。
8月8日、デビッド・クレイチ(センター、37歳)も単年契約を結んでおり、母国チェコで1年間プレーした後、今シーズンにブルーインズに復帰したセンターも、ブルーインズで16シーズンにわたりプレーした後、フリーエージェントとなっています。
まとめ
パンサーズも、昨シーズンの「プレジデンツ・トロフィーの呪い」で、スタンレーカップに手の届かなかったチーム。運命のひとひねりと言うべきか、受賞チーム同士の対戦となった1回戦、神様のイタズラ心も倍増したのかもしれません。
バージェロンは、どういう決断を下すのか。年齢的なことと体調面の不安、そして契約問題…、チーム愛の強い同選手のこと、あまり考えたくないが、引退の二文字がちらついてきます。
チーム・フロントが今回の敗戦をどう捉えるか、若手に切り替えるかどうか、それも今後を考える要素の一つになる気がします。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!