ブルース劇的逆転勝利の代償?2026年ドラフト1位確率低下の衝撃

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はじめに

 エドモントン・オイラーズ戦で劇的な逆転勝利を収めたセントルイス・ブルース。残り9秒の延長戦決勝ゴールを決めたロバート・トーマスの活躍により、チームは勢いに乗り連勝ムードが続いています🏒✨

 しかしその裏では、再建期のチームにとって重要なドラフト順位やロッタリー確率という現実的な問題も…。勝利と将来戦略の狭間で揺れるブルースの今を詳しく見ていきます。

参照記事:NHL公式サイト「Thomas scores with 9 seconds left in OT, Blues rally from 2 down late to defeat Oilers

劇的な逆転劇!トーマスが魅せた残り9秒の奇跡🏒

 世界中のアイスホッケーファンの皆さん、こんにちは!今日は本当に興奮する試合の結果をお届けします。なんと、セントルイス・ブルースが試合終盤に驚くべき粘りを見せてくれました。

 金曜日にエンタープライズ・センターで行われたエドモントン・オイラーズとの一戦は、まさにドラマのような展開となりました。試合が決した瞬間の立役者は、ロバート・トーマスです。彼はオーバータイムの残り時間がたったの9秒という、まさに土壇場の場面で素晴らしいゴールを奪いました。

 この一撃によって、ブルースは2点という大きなリードを許していた苦しい状況から、3-2で見事に逆転勝利を収めたのです。

3-2で見事に逆転勝利

 まずこの試合が「序盤は完全に劣勢だった試合を、試合運びの修正によって取り戻した典型例」と言える。序盤、エドモントン・オイラーズは速いトランジションと高い個人技で主導権を握り、2点のリードを奪った。エドモントンはもともと攻撃力の高いチームであり、特にトップラインを中心とした高速カウンターが最大の武器。

 そのため、多くの専門記者は「2点差の時点で試合の流れはオイラーズに大きく傾いていた」と指摘。しかし、試合の中盤以降、セントルイスはフォアチェックの圧力を強め、ニュートラルゾーンでのパック回収率を高めることで徐々にペースを取り戻した。こうした戦術的修正により、試合はオイラーズの一方的な展開から、五分の攻防へと変化していく。

 この流れの変化の中心にいたのがトーマス。北米メディアでは彼を「ゲームコントロール型センター」と見ており、リンク中央でのパック保持能力とプレーの組み立て能力が高いのである。実際、近年の彼はチームの第一センターとして攻撃の起点を担い、パス成功率やプレーメイキング能力の高さでリーグ随一とされてきた。

 過去の試合でも、彼はオーバータイムで決勝点を決めるなど、接戦の終盤で結果を残すことが多く、クラッチプレーヤーとしての評価が定着しつつある。(The Telegraph

 今回の決勝ゴールについても、個人技と状況判断が融合したプレーと見られている。トーマスはパックを受けたあと、左サークル内側へとカールしてディフェンスとの角度を変え、ゴールテンダーの視界がずれる瞬間を作り出した。この動きによってシュートコースが一瞬開き、トップコーナーへのリストショットが可能になったのである。

 つまり、このゴールは偶然の一撃ではなく、リンク上のスペース認識とシュートタイミングの精度によって生まれたプレーだったのである。

 また、この試合はセントルイスのチームとしての特徴も象徴していた。同チームは、強烈なスター選手に依存するタイプではなく、複数のラインで得点機会を作りながら試合の流れを変える「深いラインナップ」を強みとするチーム。

 そのため、2点差を追う状況でも慌てて攻撃を急ぐのではなく、ゾーン内でのパック保持とシュート機会の積み重ねによって、徐々に試合の流れを自分たちのものにしていく傾向がある。実際、過去の試合でも同様に2点ビハインドから試合をひっくり返すケースが見られ、粘り強いゲームマネジメントがチームの特徴なのである。(The Hockey Writers

 得点のシーンを振り返ってみると、トーマスはパックをしっかりとキープすると、左サークルの内側の縁へと鮮やかに回り込んでいきました。そして、そこから手首をうまく使ったリストショットを放ち、ゴール上隅の「トップシェルフ」と呼ばれる一番難しいコースへ叩き込んだのです。

 このゴールで、ブルースが追いかけていた2点差をひっくり返す逆転劇が完璧に締めくくられました。

 試合後、ヒーローとなったトーマスは、その瞬間のことを振り返って話してくれました。「少しだけ体を動かしてシュートを打つ隙を作ろうとしただけなんだけれど、本当に良いコースに飛んでくれた」と、謙虚ながらも手応えを感じている様子でした。

 さらに、チーム全体の雰囲気についても明るいコメントを残しています。「今の自分たちは、明らかに最高の気分でプレーできている。自信に満ち溢れているし、チームそれぞれの強みをしっかり発揮できていると感じる」と語っています。

 特に彼が強調していたのは、守備陣の貢献についてです。「ディフェンスの選手たちが本当によく走って攻撃のラッシュに加わってくれて、たくさんのチャンスを演出してくれている。彼らが相手の最初のチェッカーをうまくかわしてくれるおかげで、僕たちフォワードの前にスペースが生まれている。

 今はチーム全体がカチッと噛み合っているし、どの試合であっても『絶対に勝つんだ』という強い気持ちで臨めている」と、充実感をにじませていました。

 今回の試合では、他の選手たちの活躍も光りました。カム・ファウラーは1ゴール・1アシストとマルチな活躍を見せ、ピウス・ズーターも貴重なゴールを決めました。また、ゴールを守るジョエル・ホーファーは、なんと36本ものセーブを記録し、相手の猛攻をしのぎきりました。

他の選手たちの活躍

 まずファウラーについては、ブルースの攻撃のテンポを生み出したディフェンスとして高評価を受けている。もともと彼はパック運搬能力とスケーティングに優れた攻撃型ディフェンスであり、現地の分析でも、彼がブルーラインから攻撃の第一歩を作ることでフォワード陣のスピードを引き出している点が指摘されている。

 特にこの試合では、オイラーズの強力なフォアチェックに対して、彼がパックを保持したままリンク中央へ持ち出すことでプレッシャーを回避し、攻撃への切り替えをスムーズにしていた。近年のチーム資料でも、彼はシーズンを通してディフェンスながら得点にも絡むプレーメイカー型の役割を担っており、ブルーラインからの攻撃参加がチーム戦術の重要な一部となっている。

 一方でズーターのゴールは、戦術的な意味で非常に象徴的な得点と見られている。現地の試合レビューでは、彼の得点は華麗な個人技ではなく「ポジショニングと状況判断の勝利」とある。ズーターはスロット付近に留まり、ディフェンスの視線とシュートラインを読みながらリバウンドがこぼれる位置を待ち続けた。

 結果としてパックがそのまま彼のスティックに転がり込み、即座にシュートへ持ち込むことで決定機をものにした。こうしたプレーは、派手さはないものの、北米メディアでは「セカンドチャンスを確実に仕留めるタイプのフォワード」として彼の価値を象徴する場面とされている。

 実際、試合レビューでもこのゴールは、ディフェンスのシュートとフォワードのリバウンド対応が連動した典型的な得点パターンとの解説もある。(The Hockey Writers

 そして、この試合で最も継続的にチームを支えていた存在として評価されているのが、ホーファー。36セーブという数字は単なる統計以上の意味を持ち、現地の論調では「ブルースが試合に残り続けるための基盤を作ったプレー」とある。

 オイラーズはリーグ屈指の攻撃力を持つチームであり、速いパス回しとクロスアイスの展開によってゴール前に高確率のチャンスを作る傾向がある。そのためゴールテンダーには、単純なシュートストップだけでなく、横方向の素早い移動やリバウンド処理が求められる。

 ホーファーはこれらの状況に対して安定したポジショニングを保ち、特に試合終盤の連続攻撃を耐え切っていた。別の試合でも彼は30セーブ以上の活躍でチームを勝利に導いており、近年は先発級の安定感を示す若手ゴールテンダーと高評価である。(Reuters

 こうした個々の働きを踏まえて、現地メディアが共通して指摘しているのは、役割の異なる選手たちが試合の異なる局面で流れを支えた「構造的な勝利」だったという点である。

 ブルース(27勝29敗10分)はこれで、木曜日のカロライナ・ハリケーンズ戦での3-1の勝利に続く白星となりました。現在、勝ち点を獲得し続けている「ポイント獲得連続記録」は7試合にまで伸びており、その間の成績は6勝0敗1分と絶好調です。

 活躍を見せたファウラーも、この試合を心から楽しんだようです。「本当に楽しかった。最初から思い描いていた通りの展開ではなかったかもしれないが、仲間たちのことを心から誇りに思う」と笑顔で語りました。

 彼はさらに続けます。「相手はポイントをどうしても必要としていて、必死になって向かってくる非常に強いチーム。そんな強敵を相手に、私たちは最後まで諦めずに戦い続けた。粘り強く耐えることで数ゴールをもぎ取り、最後はオーバータイムで『タマー』ことトーマスが大きな一撃を決めてくれた。

 全員が試合を投げ出さずに戦い抜いたからこそ得られた、本当に素晴らしい結果だと思う」と、チームの団結力を称えていました。

悔しい逆転負け…オイラーズが見せた意地と課題😮

 さて、ここからは惜しくも敗れてしまったエドモントン・オイラーズ側の視点から試合を振り返ってみましょう。

 エドモントン・オイラーズ(32勝26敗9分)は、この試合でコナー・マクデイビッドとカスペリ・カパネンがそれぞれゴールを決め、コナー・イングラムも22セーブという粘り強い守りを見せました。しかし、結果としては木曜日のダラス・スターズ戦(7-2で敗北)に続いて、悔しい連敗を喫することになってしまいました。

 エドモントンのクリス・ノブロック監督は、試合を振り返ってこう語っています。「最初の40分間、そしてリードを保ったまま迎えた第3ピリオドの途中までは、これ以上ないほど順調な滑り出しだったと思う」。

 続けて監督は、逆転を許した場面についても触れました。「一度相手にゴールを許してしまったことで、私たちは少し浮き足立ってしまい、守りの姿勢に回ってしまった。ブルースの猛攻は本当に凄まじかったね。

 今回のロード遠征では、最大4ポイントのうち3ポイント(2勝分相当)を持ち帰れる大きなチャンスだっただけに、最後の2試合でわずか1ポイントしか積み上げられなかったのは、私たちにとって非常に残念な結果だ」と、悔しさをにじませていました。

私たちにとって非常に残念な結果

 今回のロード遠征の結果について、北米メディアの論調は、エドモントンの今季のチーム構造を象徴する試合だったという視点で分析されている。つまり、試合の大半では優位に立ちながらも、終盤のゲームマネジメントの弱さによって、ポイントを取りこぼす傾向が依然として続いているのである。

 現地のホッケー専門メディアで、この遠征を振り返る際にまず指摘されているのが「試合の支配時間と最終結果のギャップ」。オイラーズは多くの試合でシュート数や攻撃機会では互角かそれ以上の内容を見せており、攻撃面ではリーグでも屈指の生産力を維持している。

 しかし、その優位を試合の最後まで維持できないケースが今季は繰り返し見られており、試合終盤に守勢へ回った瞬間に流れを失う傾向がある。実際、専門誌の分析でも、エドモントンは「良い試合を複数続けて維持することができず、勢いを持続させられないことが最大の問題」とあり、試合単位では優れていても、結果として勝ち点を安定して積み上げられていないのである。(The Hockey News

 また、ロード遠征という環境そのものも結果に影響した要因と言える。NHLの長距離遠征は時差移動や連戦によってコンディション管理が難しく、睡眠不足や回復時間の不足が選手の判断力や反応速度に影響することが統計的にも確認されている。

 ある分析では、遠征中には複数回のタイムゾーン移動と深夜の移動が重なり、選手たちは通常より15〜20時間分の睡眠回復を失う可能性があるとされており、こうした疲労は終盤の判断ミスや守備の遅れとして表れやすいのである。(The Hockey Writers

 今回の試合でクリス・ノブロック監督が語った「相手のゴールで少し下がりすぎた」という言葉も、まさにその典型例であろう。現地の戦術分析では、オイラーズはリードを奪った後にディフェンスラインが自陣側へ後退し、フォアチェックの圧力が弱まる傾向があると指摘されている。

 こうなると、相手はニュートラルゾーンを比較的容易に突破できるようになり、結果として自陣での守備時間が増えてしまう。この構造的な問題が、今回のようにリードを守りきれず試合の主導権を失う要因になっているのである。

 さらに、遠征全体の評価としては「完全な失敗ではないが、期待された結果には届かなかった」という見方が主流。NHLではロードゲームで勝ち点を持ち帰ること自体が重要であり、特に強豪チーム同士の対戦では、オーバータイム敗戦でも1ポイントを確保することに一定の価値がある。

 しかし今回の場合、試合内容から見れば勝利に近い状況がありながら取り逃したため、メディアの論調には「得られた1ポイントよりも、失われた可能性の方が大きい」とある。

 試合の展開を詳しく見ていきましょう。第1ピリオドは両チームともに無得点に終わりましたが、第2ピリオドに入るとオイラーズが激しく攻め立てるようになります。そして15分41秒、ついに試合が動きました。レオン・ドライザイトルがコーナーから見事なバックハンドパスを供給すると、これを受けたカパネンがリストショットを叩き込みます。

 これがゴールキーパーのホーファーを破り、エドモントンに待望の先制点をもたらしました。ちなみに、このプレーでアシストを記録したドライザイトルは、これで連続ポイント記録を8試合(5ゴール、11アシスト)にまで伸ばしています。

 さらに第3ピリオドの9分56秒、マクデイビッドが追加点を挙げて2-0と突き放します。彼はニュートラルゾーンから自慢のスピードに乗って駆け上がり、ブルースのディフェンス、テオ・リンドスタインを追い詰めると、ハイスロットから相手グローブ側を抜く鮮烈なリストショットを決めました。

 しかし、ここからブルースの反撃が始まります。「2点を追いかける展開になり、彼らが攻勢に出てくるのは当然のこと」と振り返るのは、ゴールを決めたカパネンです。

 「試合全体を通してかなり良いプレーができていただけに、本当に悔しい。どんな試合でも、相手が勢いづく時間は必ずやってくる。私たちはリードしている時の戦い方を、もっと学ばなければならない。今日失ってしまった、あの『勝ち点1』が、シーズン後半になって響いてこないことを願うばかりだ」と、切実な思いを語ってくれました。

あの『勝ち点1』

 現地メディアの分析では、残り試合数とパシフィック地区の競争状況を踏まえると、この1ポイントの差がプレーオフの順位や対戦カードに影響する可能性がある。

 まず現状ですが、オイラーズは約65試合を消化した時点で72~73ポイント前後に位置しており、パシフィック地区では首位のアナハイム・ダックス、そしてベガス・ゴールデンナイツと僅差の争いを続けている。残り試合はおよそ17~18試合しかなく、ここからの1敗の価値はシーズン序盤とは比べものにならないほど大きくなる。

 特に今季の西地区は中位チームの勝ち点が接近しており、オイラーズのすぐ後ろにはシアトル・クラーケンやロスアンゼルス・キングス、サンノゼ・シャークスといったチームが迫っている。つまり、勝ち点を落とすと順位が一気に入れ替わる「圧縮された順位表」の状態にある。(The Conway Bulletin

 さらに、残り日程の難しさも問題視しなければならない。今後の試合にはフロリダ・パンサーズやタンパベイ・ライトニングといった東地区の強豪との対戦が控えているほか、西地区でもプレーオフ争いをしているチームとの試合が多く残っている。

 こうした「直接的なライバルとの試合」は、単なる2ポイントではなく順位を左右する4ポイントゲームと呼ばれるため、ここで勝ち点を落とすと自チームのポイントが増えないだけでなく、相手を勢いづけてしまうという二重の影響を持つ。(The Hockey Writers

 また、統計面から見ても、オイラーズは攻撃力と守備力のバランスが極端なチームであり、リーグ上位の得点力を持ちながらも失点数は下位に近い水準。つまり「打ち合いの試合」が多く、勝敗が接戦になりやすい構造になっている。このタイプのチームは終盤の数試合で順位が大きく変動しやすく、プレーオフ争いの最終段階では特に不安定になりやすい。(StatMuse

 そのため現地メディアの見方では、今回のような「勝てた可能性の高い試合」で勝ち点2を逃したことは、順位争いにおいて静かなダメージになり得るとある。もしこの試合に勝っていれば、地区首位争いを維持できたかもしれないが、ポイントを落としたことで順位の主導権はやや不安定になった。

 残り18試合前後の状況では、3〜4勝分の差で順位が大きく変わるため、今回の1ポイントの差が、シーズン終盤にプレーオフのシード順位や初戦の対戦相手を左右する可能性がある。

 総合すると、現地の分析では今回の試合は「シーズンを決定づける敗戦」ではないものの、プレーオフ争いの文脈では見逃せないポイントロスなのである。

 特に残り日程では、順位争いをしているチームとの直接対決が増えていくため、オイラーズがプレーオフ圏内を確実に維持するには、今後の約15〜18試合で少なくとも6割前後の勝率を維持することが現実的な目標になる。

 つまり、この敗戦が意味を持つかどうかは、ここからの数週間でチームがどれだけ安定して勝ち点を積み上げられるかにかかっている。

 その後、試合は急展開を迎えます。12分22秒、ブルースのズーターが、ゴール裏から出されたヨナタン・ベリグレンのパスをロースロットで合わせ、1点差にまで詰め寄ったのです。セントルイスのジム・モンゴメリー監督は、このプレーを高く評価しています。

 「ズーターのゴールに繋がったベリグレンのプレーは、本当に見事なものだった。あの瞬間に、チーム全体が『これなら本当に勝てるんだ』という勢いに乗ることができたのだと思う」と、逆転への足掛かりとなったプレーを称賛していました。

奇跡の同点劇と気になる記録たち📝

 逆転に向けて勢いに乗るブルースは、ついに試合を振り出しに戻します。第3ピリオドの16分14秒、オスカー・スンクビストが攻撃ゾーンでのフェイスオフに鮮やかに勝利しました。その直後、ファウラーが右サークル上端から放ったリストショットがゴールに吸い込まれ、同点に追いついたのです。

 この場面について、モンゴメリー監督は采配の裏側を明かしてくれました。「フェイスオフに苦戦していたので、流れを変えるためにセンターを入れ替えてみた。そこで『サニー(スンクビスト)』をほんの一瞬投入したのだが、彼が見事に制して同点に追いつくことができた」と、作戦が的中したことに満足げな様子でした。

流れを変えるためにセンターを入れ替えてみた

 今回の場面で、モンゴメリー監督が終盤の重要なフェイスオフのためだけにスンクビストを短時間投入した判断について、北米メディアは「ベンチワークの妙が試合の流れを変えた典型例」として評価している。スンクビストのプレースタイルとフェイスオフの性質を踏まえた極めて実務的な判断だった。

 現地の解説では、フェイスオフというプレーが試合終盤では戦術的価値を大きく持つという点を説く。フェイスオフは単なるパックの取り合いではなく、勝ち方やパックを送り出す方向によって、その直後の攻撃機会の質が大きく変わる。クリーンにフェイスオフを制し、意図した方向へパックを送り出すことができれば、数秒以内に高確率のシュートチャンスにつながる可能性が高い。(arXiv

 こうした背景から、NHLでは重要な場面だけ「フェイスオフ要員」を投入する采配は珍しくない。特に守備的センターやボトム6のフォワードは、得点よりもフェイスオフやパック回収などの局面に強みを持つ場合が多く、監督は試合状況に応じて彼らを短時間起用することがある。

 スンクビストもその典型的なタイプで、攻撃面では派手な数字を残す選手ではないものの、体格を生かしたフィジカルプレーと粘り強い守備、そしてフェイスオフを含む細かい局面の仕事で評価されてきたセンター。

 彼は2019年のスタンレーカップ優勝チームでも重要なボトム6フォワードとして起用されており、プレーオフのような接戦で信頼される「役割型選手」として知られている。(All About The Jersey

 現地メディアが特に注目しているのは、モンゴメリー監督がこの交代を「問題解決型」で行った点である。この試合ではブルースがフェイスオフで苦戦しており、通常のセンターではパックを確保できない状況が続いていた。そこで監督はライン構成や攻撃力ではなく、「この1回のドローを確実に取れる選手」という基準でスンクビストを投入した。

 これはホッケーのベンチ戦術では典型的な“situational deployment(状況限定起用)”と呼ばれる判断で、数秒のプレーをコントロールするためにラインアップを細かく調整する高度なベンチワークである。

 結果としてスンクビストはそのフェイスオフをクリーンに制し、攻撃の起点が生まれた。現地の試合レビューでは、この場面は「得点の直接的なアシストではないが、ゴールを生んだ最初のスイッチ」と位置づけられている。

 つまり、ゴールの価値は得点者だけでなく、その前のフェイスオフを制した選手と、それを見越して起用したベンチの判断にもあるという評価である。

 しかし、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。実はセントルイスは、第1ピリオドの終わりから第2ピリオドにかけて、ほぼ1ピリオド分もの間、シュートが1本も打てないという非常に苦しい時間帯があったのです。

 第1ピリオドの13分15秒にディラン・ホロウェイが打ったのを最後に、第2ピリオドの13分01秒にジョーダン・カイロウが放つまで、ブルースのシュートはピタリと止まっていました。

 エドモントンが常にパックを支配しているような展開に、選手たちも危機感を抱いていました。ロバート・トーマスは、「第2ピリオドの間中、一度もパックに触れていないような感覚だった」と、当時の苦境を振り返っています。

 「まずはそこを見直すべきかもしれないが、第1ピリオドの序盤にはチャンスもあったし、攻撃ゾーンで良い形が作れているという手応えもあった。だからこそ、その良い状態に戻すことだけを考えていた。2-0とリードされても集中を切らさなかったことが、今回の逆転に繋がったのだと思う」と、強い精神力が勝利を呼んだことを強調していました。

エドモントン・オイラーズvs.セントルイス・ブルース戦のハイライト映像。オイラーズ、油断してると、ヤバいかもよ…。

 さて、ここからは本日の試合にまつわる、ちょっと気になる記録やこぼれ話をご紹介します。

 まずは、決勝ゴールを決めたロバート・トーマスです。彼はこの試合で、個人の連続ポイント獲得記録を9試合(6ゴール、8アシスト)に更新しました。まさにノリに乗っていますね!

 一方でエドモントン・オイラーズ側には、少し心配なニュースもありました。主力の一人であるライアン・ニュージェント=ホプキンスが、個人的な理由でエドモントンに戻ったため、この試合を欠場しました。

 彼の代役として、AHLのベーカーズフィールドからマックス・ジョーンズが急きょ昇格。彼は9分46秒の出場で2本のシュートと3つのヒットを記録し、必死のプレーを見せました。

マックス・ジョーンズ

 北米メディアの論調は「主力の穴を埋める代替得点源」というよりも、チームの戦術的バランスを維持するための“役割型フォワード”としての起用だったという見方が中心。つまり、ライアン・ニュージェント=ホプキンスのようなトップ6のプレーメイカーをそのまま代替する存在ではなく、ラインのエネルギーやフィジカル要素を補うための短期的な戦術カードなのである。

 ジョーンズは2016年のドラフト1巡目指名という経歴を持つフォワードだが、NHLでは得点力よりもフィジカルプレーとフォアチェックの強さで評価されてきたタイプの選手。

 身長約190センチの体格とスピードを生かしたチェックプレーが持ち味で、これまでのNHL通算でも多くのヒット数を記録しており、ボトム6ラインで試合の流れを変える“エネルギーフォワード”として使われることが多い。

 実際、彼はNHL通算で約300試合近くに出場しており、得点数は控えめながらもフィジカルプレーを含む役割面で長くリーグに残ってきた選手である。(Yahooスポーツ

 また、今回の昇格はチーム事情とも密接に関係している。オイラーズはトップ6に攻撃力の高い選手を多く抱える一方、下位ラインには相手ディフェンスを疲弊させるフィジカルフォワードを配置する構造をとることが多く、ジョーンズのような選手はこの戦術に適した存在なのである。

 AHLのベーカーズフィールドでは短期間ながら得点を挙げていたものの、現地メディアでは彼の役割は得点よりもフォアチェックやボード際の競り合いでパックを奪い、上位ラインに攻撃の機会をつなぐことにあると分析されている。(RotoWire

 この試合でのプレーも、そうした評価を裏付ける内容だった。出場時間は10分に満たない限定的な起用だったが、2本のシュートと3つのヒットを記録した点は、典型的なボトム6フォワードの役割を果たした証拠である。北米の試合レビューでは、短い出場時間でも体を張ったプレーを見せたことで、ラインにエネルギーを与える役割を果たしたと評価されている。

 また、スーパースターのコナー・マクデイビッドは、キャリア通算400ゴールという大記録まで、残りあと2ゴールに迫っています。達成の瞬間が待ち遠しいですね。

 その他の情報として、オイラーズのフォワード、コルトン・ダックが(詳細は非公開ですが)長期故障者リストに入ることとなりました。また、ディフェンダーのエヴァン・ブシャールの連続ポイント記録は、惜しくも9試合(4ゴール、12アシスト)でストップしています。

 一時は絶望的かと思われた展開からの大逆転勝利。ブルースの粘り強さと、オイラーズの課題が見えた、非常に見応えのある一戦でしたね!

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