ベダード6位評価とカプリゾフ獲得案に注目集まるブラックホークス

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はじめに

 シカゴ・ブラックホークスが再建を加速させるため、年俸4500万ドルのスター、キリル・カプリゾフのトレード獲得を本格検討中。一方で、エースのコナー・ベダードはNHL公式「25歳以下フォワードTOP10」で6位に選出。

 本物であることに疑いはないものの、守備をしないことと周囲のレベルの低さから、“並の選手”になってしまう懸念も。今、ブラックホークスの未来は大きな岐路に立っています。

ベダードの相棒として4500万ドルのフリーエージェントを獲得?

参照記事:Heavy.com1Blackhawks Trade Idea Sees Club Acquire $45M Impending Free Agent to Play with Bedard

ブラックホークスが狙うのはあのスター選手!?💥

 シカゴ・ブラックホークスが、チームの未来を背負うエースセンターであるコナー・ベダードと、同じトップラインでプレーできるウィンガーを本気で探しているようです👀そんな中、注目されているのがミネソタ・ワイルドの29歳のキリル・カプリゾフ。

 彼は5年総額4500万ドルの契約の最終年を迎えており、今後、UFA(制限のないフリーエージェント)となる見込みです。


カプリゾフの契約延長に関しては、こちらをどうぞ。

 2025年のドラフトでは、有望株アントン・フロンデル2を全体3位で指名したものの、フロンデルがNHLで本格的に活躍できるようになるまでには、まだ数シーズンかかる見込みです。そこで、すぐにベダードの相棒として機能する選手が求められているというわけです。

 このロシア出身のスター選手カプリゾフは得点力だけでなくプレーメイキングのセンスもあり、まさにベダードと相性抜群の選手✨そのため、ベダードとカプリゾフのコンビは非常に魅力的だと言えるでしょう。

 ブラックホークスは、フリーエージェント市場でカプリゾフの獲得を目指すことも可能ですが、1年早くトレードで獲得し、より長期的な契約を結ぶ狙いもあるようです。

何故か契約が遅々として進まないカプリゾフ。昨シーズンのケガの事もあって、フロントは様子見の状況か。

カプリゾフのトレード案、その中身とは?📦

 では、実際にどんなトレードが考えられているのでしょうか?今回の案では、ブラックホークスはカプリゾフと2026年の5巡目指名権を獲得する代わりに、以下のパッケージをワイルドに差し出すとされています:

テーム・テラヴァイネン(フォワード)
オリバー・ムーア(フォワード)
2026年・1巡目指名権
2026年・2巡目指名権
2027年・2巡目指名権

 これはかなりの代償ですが、ワイルド側が「カプリゾフと再契約できない」と判断した場合には、妥当な内容とも言えます。現在ワイルドは、カプリゾフとの新契約締結に向けて全力を尽くしていますが、その見通しは不透明なままです。

 そのため、無償で彼を失うリスクを避けるために、トレードを選ぶ可能性も十分にあります。

 今回のトレード案では、カプリゾフの価値が「少なくとも1つの1巡目指名権」に相当すると見なされています。ただし、ワイルド側は「2つの1巡目指名権」を求めてくる可能性もあり、その場合ブラックホークスは2027年の1巡目指名権を差し出す必要が出てきます。

 しかし、ワイルドが欲しがるのは、ブラックホークスが本来保持している2026年の1巡目指名権です。なぜなら、ブラックホークスが持つもう1つの1巡目指名権3(=2027年)はもともとフロリダ・パンサーズのもので、順位が下がる可能性があるからです。

 さらに2つの2巡目指名権も、ワイルドにとっては十分に魅力的な見返りとなるでしょう。何も得ずにカプリゾフを手放す可能性を考えれば、このトレードは現実的な選択肢となります。

 テーム・テラヴァイネンの追加も重要です。ワイルドとしては、カプリゾフの穴を埋めるウィンガーを確保しておきたいと考えているからです。さらに、オリバー・ムーアは将来有望なプロスペクトであり、「おまけ」ではなく、ワイルド側にとって非常に魅力的な、トレードを動かす「追加要素(スウィートナー)」となり得ます🧠。

他にも?候補にあがる選手たち🧩

 ブラックホークスは、タイラー・バートゥージをこのトレードに加えることも視野に入れているようです。ただし、テラヴァイネンと同様に、バートゥージにも「修正型のトレード拒否条項4」があるため、それぞれの選手が移籍先としてワイルドを許可するかどうかが鍵になります。

 こういった契約上の条件次第で、トレードの内容は多少変動する可能性があります。それでも、オリバー・ムーアのような若くて才能ある選手が含まれることで、ワイルド側も前向きに交渉に乗る余地が生まれそうです。

なぜ今トレードなのか?その理由📝

 では、なぜブラックホークスは、フリーエージェント市場でカプリゾフを狙うのではなく、今すぐトレードで獲得しようとしているのでしょうか?

 最大の理由は「契約年数」です。今シーズン中にカプリゾフを獲得すれば、最長8年の延長契約を結ぶことができます。しかし、フリーエージェントで獲得した場合は7年契約が上限となります。

 この違いは非常に重要です。これは、来シーズン以降に施行される新しい労使協定(CBA)で、契約年数の上限が引き下げられる5ためです。新しいCBAでは、契約年数の上限が「7年(自チーム)」「6年(他チーム)」に短縮される予定です。つまり、今シーズンが「8年契約」を結べるラストチャンスというわけです⏳

 ブラックホークスが「8年契約の価値は、トレードで失う資産に見合わない」と判断する可能性もありますが、仮にFA市場に持ち越せば、他チームとの競争に巻き込まれるリスクも出てきます。

 トレードで先に手を打てば、ライバルよりブラックホークスが一歩リードへ。2026年のFA市場で最大の目玉になると見られるロシア人フォワード・カプリゾフを、確実に手中に収めるチャンスになります🔥

讃岐猫
讃岐猫

ベダード、25歳以下のフォワードで6位にランクイン

参照記事:The Hockey News.com「Blackhawks’ Bedard Named 6th Best Forward Under 25 Years Old

NHL公式が発表!「25歳以下フォワードTOP10」ランキング🔥

 NHL.comで発表された「25歳以下のフォワード・トップ10ランキング」が話題になっています✨!このリストは、若くして大活躍している選手たちの実力を、改めて確認できる内容となっています😊

 その中で、予想通りといえる存在感を見せたのがコナー・ベダード。彼は全体で6位にランクイン!シカゴ・ブラックホークスファンにとっては誇らしい結果ですが、彼よりも上位に選ばれた選手たちはどんな実績を持っているのでしょうか?そしてベダードの下にはどんな若手が続いているのか。

 1位に輝いたのはオタワ・セネターズのティム・シュトゥッツル。そしてその後に続いたのが、ジャック・ヒューズ、マット・ボルディ、ワイアット・ジョンストン、コール・コーフィールドという顔ぶれです。

 ベダードの下には、マックリン・セレブリーニ、マシュー・ナイズ、セス・ジャービス、マトヴェイ・ミチコフがランクインしています。では、順番に見ていきましょう👀

ランキング1〜5位の選手たち✨

1位:ティム・シュトゥッツル(オタワ・セネターズ)

 23歳でNHL5シーズン目のシュトゥッツルは、39ゴール、90ポイントを記録したシーズン(22-23)を含め、3年連続で70ポイント以上(22-23〜24-25)をマークしている安定感抜群のスコアラーとして評価されています🔍。

2位:ジャック・ヒューズ(ニュージャージー・デビルズ)

 24歳で6シーズン目のヒューズは、怪我の影響(上半身、特に肩)で62試合以上出場したのは一度だけ(22-23、78試合)という不安要素もありますが、それでも4年連続で1試合平均1ポイント以上6のペースを維持!最高で43ゴール・99ポイント(22-23)を記録し、シーズンMVPのハートトロフィーでも投票8位と18位にランクインした実績があります🔥

3位:マット・ボルディ(ミネソタ・ワイルド)

 24歳のボルディはゴールスコアラータイプとして評価されており、フル出場した3シーズン7すべてで27ゴール以上。2022-23シーズンには守備力の証としてセルキートロフィー8の投票対象に名を連ねています。毎年着実にポイントを伸ばしている点も注目ポイントです。

この10人の中だと、守備もできるという点でボルディか。ヒューズはケガさえなければね、キャプテンシーも含め、完成された選手だと思う。

4位:ワイアット・ジョンストン(ダラス・スターズ)

 まだ22歳のジョンストンは、すでに2年連続で30ゴール以上(23-24:32ゴール、24-25:33ゴール)を記録しているまさにゴールスコアラーです🏒。昨シーズンは70ポイントを超え(71ポイント)、年々着実にレベルアップしています🚀

5位:コール・コーフィールド(モントリオール・カナディアンズ)

 現在24歳のコーフィールドは、怪我に悩まされる時期(肩の怪我、手術後の回復も思わしくなかった)もありましたが、ここにきて健康状態が安定し、本来の実力を発揮するようになりました!

 昨シーズン9(24-25)は自己最高の37ゴール・70ポイントを記録し、NHLでのキャリア4年の中で最高のシーズンとなり、本領発揮といったところです👍彼も毎年成績を伸ばしている選手の一人です。

6位にランクイン!ベダードの現在地と未来🌟

 次に名前が挙がったのが、我らがコナー・ベダード🎉 7月17日に20歳を迎えたばかりで、今回のランキングでは2番目に若い選手です。そして、このリストの中で2人目の全体1位指名選手でもあります🚀。

 今のシカゴ・ブラックホークスは再建中のチームで、チーム状況は厳しく、強力なラインメイトに恵まれているとは言えません😢

 それでもベダードは、NHLキャリアの最初の2シーズンで20ゴール以上、60ポイント以上をしっかり記録(23-24:68試合、22ゴール・39アシスト、61ポイント。24-25:82試合、23ゴール・44アシスト、67ポイント)。チーム内での得点リーダーとして堂々たる存在感を見せています💪

 今後、パートナーとなる選手やラインの安定感が得られれば、さらなるブレイクは間違いなしです🔥!

注目のライバル、セレブリーニとの比較🔥

 7位にはマックリン・セレブリーニ(サンノゼ・シャークス)がランクイン。彼もまた全体1位指名の選手で、サンノゼ・シャークスの希望として期待されています🔥。

 昨シーズンのシャークスはリーグ最下位という厳しい状況でしたが、セレブリーニは70試合で25ゴール・63ポイントを記録し、ルーキーとして素晴らしい印象を残しました。これはベダードよりも12試合少ないながら、ゴール数は2点多く、ポイントはわずかに4点差で少ないだけ。そして守備面ではセレブリーニのほうが優れていると評価されています🧠

 2人は全体1位指名選手として1年違いでドラフトされており、チームの再建を担う中心選手として、今後も長く比較され続けることでしょう。

ランキングを締めるのは個性派ぞろいの若手たち✨

8位:マシュー・ナイズ(トロント・メープルリーフス)

 22歳でフィジカルなプレースタイルが特徴のナイズ💪、これまで登場した選手とは少し違うタイプ。NHLでのキャリアはまだ浅いものの(2021年ドラフト全体57位指名、ミネソタ大2年→リーフス)、2年目となる今季は大きく成長し、29ゴール・58ポイントをマークしました。

9位:セス・ジャービス(カロライナ・ハリケーンズ)

 23歳のジャービスはここ2シーズンで32〜33ゴール・67ポイントと安定した数字をキープ。カナダ代表にも選ばれており、セルキー賞の投票でも2年連続トップ12入り。サイズは小柄ながら、驚くほどフィジカルな、当たり負けしないフィジカルの強さが光ります💥

10位:マトヴェイ・ミチコフ(フィラデルフィア・フライヤーズ)

 ベダードと同じ年にドラフトされたミチコフは、非常に高いスキルを持つスナイパータイプ🎯。ルーキーイヤーの昨季は、セレブリーニと同様に26ゴール・63ポイントを記録し、将来性は十分。

 技術的にはベダードとほぼ互角とも言われていましたが、ドラフト直後に北米に渡らなかったこともあり(KHLのSKAサンクトペテルブルク、HCソチでプレー)、順位がやや下がってしまいました。

 鋭いシュートを武器にするタイプで、将来的にどこまで伸びるか注目の存在です👀

若さゆえの変動も?これからが本番!

 今回のランキングに入らなかった選手の中にも、将来的にTOP10入りする可能性を秘めたプレイヤーはたくさんいます🧠。このリストは「現時点」での評価であり、まだまだ若い選手たちのキャリアはこれからが本番。今後の活躍次第で、順位は大きく変わっていくでしょう📈

まとめ

 若手選手たちは、それぞれ異なる環境や個性を武器に成長を続けています。ベダードの飛躍も、周囲のサポート次第で加速するはず。今後のトレードや起用次第で、ブラックホークスがどこまで再建を進められるのか注目です。

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. ニューヨーク市を拠点とするアメリカのウェブサイトで、主にスポーツニュースと情報を発信している。1998年開設の独立系メディアであり、特にNFL、NBA、MLBといったアメリカの主要スポーツリーグに焦点を当てたニュース、分析、見解を提供している。
    ↩︎
  2. スウェーデン出身、2007年5月7日生まれの18歳。2025年のNHLドラフトで全体3位指名を受け、シカゴ・ブラックホークスと契約した。

     2023-24シーズンにDjurgårdens IFでシニアレベルデビューを果たし、国際大会ではU-17世界ホッケーチャレンジでスウェーデン代表のキャプテンを務め銅メダルを獲得、U-18ファイブネーションズトーナメントではスウェーデンを優勝に導いた。
    ↩︎
  3. シカゴ・ブラックホークス自身の2026年ドラフト1巡目指名権の順位は、2025-2026シーズンのブラックホークスの成績によって決まる。もしブラックホークスがそのシーズンに成績不振であれば、指名順位は上位(例えば全体1位に近い)となり、価値が高い。逆に、成績が良ければ、指名順位は下位(例えば全体30位に近い)となり、価値は低い。

     フロリダ・パンサーズ由来のドラフト1巡目指名権(2027年):ブラックホークスは、過去のトレードなどによって、フロリダ・パンサーズが本来持っていた2027年のドラフト1巡目指名権も保有している。この指名権の順位は、パンサーズが2026-2027シーズンにどのような成績を残すかによって決まる場合もある。

     ワイルドがブラックホークス自身の指名権を欲しがるのは、パンサーズが一般的に強豪チームであり、彼らの指名権は下位(つまり、パンサーズの成績が良いから指名順位が下がってしまう)になる可能性が高いからである。

     一方で、ブラックホークス自身の成績は不振である可能性が高く、そのため彼ら自身の指名権は上位になる可能性があり、ワイルドにとってはより魅力的な指名権となる、ということを示唆している。
    ↩︎
  4. Modified No-Trade Clauses(M-NTC)は、選手が契約期間中にトレードされる際、特定の条件の下でトレード先を拒否できる権利を指す。選手は通常、トレードを拒否したいチームのリスト、またはトレードを受け入れるチームのリストを事前に提出する。

     この条項は、完全なトレード拒否権(NTC)よりも柔軟性があり、選手にキャリアのコントロールを与えつつ、チームのトレード選択肢を完全に奪わないための妥協点となる。適用には、選手がNHLで7シーズン以上プレーしているか、または27歳以上である必要がある。
    ↩︎
  5. NHLの労働協約(CBA)で契約期間が制限される主な理由は、チームの財政的リスク軽減とリーグ全体の競争バランス維持である。長期契約は、選手のパフォーマンス低下や怪我によるチームの財政的負担を増大させる可能性がある。

     契約期間を短縮することで、チームはより柔軟なロスター構築が可能となり、選手は自身の市場価値を頻繁に再評価する機会を得る。これにより、特定のチームによる選手の囲い込みを防ぎ、リーグ全体の競争力を高め、サラリーキャップ運用の健全化を図る狙いがある。
    ↩︎
  6. 21-22シーズン:49試合、56ポイント、22-23シーズン:78試合、99ポイント、23-24シーズン:62試合、74ポイント、24-25シーズン:62試合、70ポイント。
    ↩︎
  7. 22-23シーズン:31ゴール、23-24シーズン:29ゴール、24-25シーズン:27ゴール。ただし、フル出場(82試合)したのは24-25のみで、22-23は1試合欠場、23-24は7試合欠場している。
    ↩︎
  8. 最も守備に優れたフォワードに毎年贈られる賞。トロント・メープルリーフスとモントリオール・カナディアンズの元ゼネラルマネージャー、フランク・J・セルケにちなんで名付けられ、1977-78シーズンに初めて授与された。初代受賞者はボブ・ゲイニーで、彼はこの賞を最初の4年間連続で受賞。

     最多受賞者はボストン・ブルーインズのパトリス・ベルジェロンで、6回受賞している。セルケトロフィー受賞者がハート記念トロフィー(最優秀選手)も受賞したのは、1993-94シーズンのセルゲイ・フェドロフのみ。
    ↩︎
  9. 2024年9月、コーフィールドは、前月にコロンバス・ブルージャケッツのウイングであるジョニー・ゴードローが亡くなったことを受けて、背番号を22から13に変更することを発表し、ゴードローは自分のような小柄な選手にとってインスピレーションの源であると語っている。

     偶然にも、彼は2024-25シーズンの13ゴール目を、ネイションワイド・アリーナでのブルージャケッツ戦で記録することになった。 ↩︎
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