長期離脱から復活!NHLランデスコグが氷上に戻るまでの物語

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はじめに

 ✨ついにその瞬間が訪れました!✨

 長いリハビリと闘いを乗り越えたガブリエル・ランデスコグが、ついに氷上へカムバック🏒🔥 約3年ぶりのNHL復帰戦は、プレーだけでなく、ファンとの感動的な再会もあり、まるで映画のワンシーンのようでした🎥💙

 本記事では、その夜に起きた特別な出来事をわかりやすくご紹介します!


参照記事:ESPN公式サイト「Landeskog: 1st game in 3 years ‘a memory for life’

🏒3年ぶりの氷上復帰!ランデスコグの感動カムバック✨

 2025年4月23日・水曜日の夜、アメリカ・コロラド州でプレーするアイスホッケーチーム「コロラド・アバランチ」のキャプテン、ガブリエル・ランデスコグが、なんと約3年ぶりにNHLの試合に復帰しました!

 この試合は、アバランチとダラス・スターズとのプレーオフ第1ラウンド・第3戦。延長戦の末、2対1で惜しくも敗れてしまったのですが(シリーズはスターズが2勝1敗とリード)、ファンにとってはそれ以上に特別な夜となりました。

 というのも、ランデスコグが最後に公式戦に出場したのは、2022年6月26日。当時はチームの中心として、タンパベイ・ライトニングを破り、スタンレーカップ(NHLの年間王者を決める大会)を勝ち取った直後でした。でもその後、右ひざの慢性的なケガで、長い間リンクから離れていたんです。

ランデスコグの負傷については、こちらでも触れています。「ランド」ではなくて、「ランデ」のようですが…。

💥氷上でいきなり存在感!でも試合は“友達”に容赦なし!?

 ランデスコグは、試合開始からネイサン・マキノン、マーティン・ネチャスとともにスタメン出場。第1ピリオドでは4分ちょっとの出場時間ながら、いきなり元チームメイトのミッコ・ランタネンにヒットを見舞うことで、しっかり存在感をアピールしました💥

 試合ではシュートはなかったものの、氷上でのプレータイム13分16秒で、チーム最多となる6回のヒットを記録。まだ本調子ではなさそうでも、ベテランらしいプレーを見せてくれました。

 ランデスコグは「今夜は全体的にとてもいい感触だった。結果はともかく、特別な夜だった」と語っています。

 ちなみにこのランタネン、今はスターズの選手ですが、以前はランデスコグの仲間。ランデスコグは、この夜、試合開始のフェイスオフでランタネンと向かい合った際に、彼から復帰の歓迎を受けたと話しています。

 「ユニフォームが違っても、彼のことは大好き。親友なんだ。でもこのシリーズ中は友達じゃない」と、試合後、ランデスコグがランタネンについて笑いながら話していたのが印象的でした😊

 「でもこのシリーズでは、プレー中は当然友達じゃない。でも、あの場に一緒に立てたことは、やっぱり特別だった」。

🎉会場はお祭りムード!「おかえりランディ!」

 試合当日、会場となったアリーナはランデスコグの復帰を祝うムードでいっぱい。観客からはスタンディングオベーションが起こり、あちこちから「ランディ!ランディ!」というチャントが響き渡ります🎶

 アリーナの至る所にはサインが掲げられ、さらに、彼の子どもたちが掲げた「パパを誇りに思うよ!」という手作りのサインも登場し、ファンの温かさが詰まった空間に。そして試合中には、チームが用意したビデオトリビュートが流れ、ランデスコグは胸に手を当てて感謝の気持ちを表していました。

チーム制作のビデオ・トリビュートはこちら。

 本人も「観客からの歓迎がとにかく特別で、とても幸運。その瞬間、正直に言って何を感じていたかはっきりとはわからないけど、本当に特別なことで、忘れられない思い出になった。シンプルにそれだけだ」と話していて、コロラドという街やファンの存在がどれだけ彼にとって大きな支えだったかが伝わってきます。

 「アバランチのファンたちは、特別な存在だ。ここは特別なプレースだし、プレーするにも、家族を育てるにも素晴らしい場所。そして、この3年間は時に厳しいものだった。でも、戻ってきてその愛を感じられたことは、本当に素晴らしいし、大きな意味を持っているよ」。

🧊1032日ぶりの復帰、しかも歴史的!

 今回の試合は、実はランデスコグにとって1,032日ぶりのNHL復帰戦。これはNHLの歴史でも超レアなことで、700試合以上プレーした選手の中で、1,000日以上のブランクを経て同じチームに戻ってきたのは、なんと史上5人目なんです!

 ちなみに、前回それを成し遂げたのは、同じくアバランチのレジェンド、ピーター・フォースバーグ1それだけで、この復帰がどれほど特別かわかりますよね。

 試合前のインタビューでは「今は驚くほど落ち着いていて、自分をコントロールできていると感じる。もちろん、試合前には緊張や高揚も来るだろうけど。この瞬間のことは3年間ずっと考えていた。

 そしていざこの瞬間が来ると、逆に今はこれまでの努力の積み重ね、良かったこと、辛かったこと、犠牲、そして支えてくれた人たちのことを思い出すんだ」と語っていて、彼がどれだけこの日を大切にしてきたかが伝わってきました✨

 「支えてくれたすべての人たちに感謝している。けど今はもう、やるときだね。氷に出るのが楽しみだよ」。

🧤頼れるキャプテン、リンクに戻る

 リンクに戻ってきたランデスコグは、チームにとってまさに「精神的支柱」。朝のスケート後、監督のジャレッド・ベドナーも「僕は彼の準備ぶりを信頼してるし、目の前で見ていても、彼はもうプレーできる状態に近づいていると思う。彼自身も自分の状態にすごく手応えを感じているはずさ。みんなが彼を応援してる。まさに“カムバック・ストーリー”だよ。

 彼がロッカールームにいるだけで空気が変わる。選手でありながら、まるでコーチ陣の一員のようさ。みんなの仲間でもあり、みんなが尊敬する存在なんだ。この時期に彼のような人間がいることは、本当に貴重なことだよ」と話していました。

 ランデスコグの存在は、チームメイトだけでなく、満員の観客にとっても大きな力になることが予想されていました。試合当日のアリーナには、彼の背番号「92」のユニフォームを着たファンがたくさんいて、アリーナ内のあちこちで見かける定番の姿で、その人気ぶりも健在。建物の中は騒然とし、まさに電気のように「ランディ、おかえり!」のエネルギーで満ちていました🔥

アリーナ中が、彼の復帰をお祝いしています!

🩹ケガとリハビリ、そして復活

 ランデスコグが長期離脱するきっかけとなったのは、2019-20シーズンのプレーオフ中のアクシデント。チームメイトのカイル・マカーのスケートの刃が誤って膝の上部を切ってしまったんです。その後も状態は悪化し、最終的には2023年5月10日に軟骨移植の手術を受けることに。長い間、チームの長期故障者リストに入っていました。

 2025年のプレーオフに合わせて復帰が決まり、今シリーズ第2戦(ダラス)を前にした月曜日、彼はアクティベートされ、試合前のウォームアップには参加しましたが、出場はしませんでした。 そして第3戦でついに本格復帰となったんです✨

 その間、AHL(アメリカン・ホッケー・リーグ、NHLの下部リーグ)のコロラド・イーグルス2で2試合の調整試合をこなし、アバランチとともにプレーオフ初戦に向け、着実に準備を進めていました。

🤝仲間たちの声、そしてライバルの本音

 元チームメイトで現在はスターズのフォワードであるマット・デュシェーン(2009年にコロラドからドラフト全体3位指名)も、ランデスコグの復帰に心から喜びを語っています。

 「彼が戻ってくることをずっと応援してきたよ。もちろん、彼がいると僕らにとっては試合が難しくなる。でも、友達として、人として、そして同じアスリートとして、彼の復帰を喜ばないわけがない。本当に、ここまで来られてよかったなって思うよ」とコメント😊

 だからといって、スターズがランデスコグに手加減するわけではなく、彼もまたそうはしないでしょう。

 一方、シリーズ中は対戦相手として再会したランタネンも「彼が戻ってくるなんて、本当にすごいことだよ。友達としては嬉しい。でも、相手としては…容赦はしないよ」と語っていて、プレーオフらしいピリッとした空気も忘れていません。

 ランタネンは2015年のコロラドによる1巡目(全体10位)指名で加入した後、今年1月にカロライナへトレードされ、3月にダラスに移籍しています。

❄️まとめ:復帰以上に、勇気をくれた夜

 今回の試合は、単なるスポーツの一戦ではありませんでした。ケガ、手術、リハビリ、不安、希望、そしてファンの応援。すべてが詰まった「再出発の物語」でした。

 リンクに立つだけでも奇跡のようなこの夜に、ランデスコグはただの選手ではなく、希望の象徴として戻ってきたんです。氷の上で、また一歩ずつ前へ進む彼の姿に、多くの人が勇気をもらったはずです💫

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. スウェーデン出身でコロラド・アバランチの黄金期を支えたNHLの伝説的フォワード。1996年と2001年にスタンレーカップを制し、スウェーデン代表としてもオリンピック金メダルを2度獲得した万能型プレーヤー。

     強さとスキルを兼ね備えた彼のプレーはファンを魅了したが、一方でキャリアを通じて多くの怪我に苦しんだ。特に足首や膝の慢性的な故障が深刻で、何度も手術とリハビリを繰り返す日々に。それでも彼は何度もリンクに戻り、最後は2011年に約3年ぶりの復帰を果たしてから正式に引退。

     その不屈の精神は多くのファンに感動を与え、2014年にはホッケー殿堂入り。アバランチでは彼の背番号「21」を永久欠番としている。
    ↩︎
  2. 2003年に設立されたコロラド州ラブランド拠点のプロアイスホッケーチームで、現在はNHLのコロラド・アバランチのAHL傘下チーム。CHLとECHLで複数のチャンピオンシップを獲得し、2018年からAHLに参加。

     ファンとの強い結びつきと地元密着型の運営で知られている。ホームリンクはブルームフィールドのブルームフィールド・イベント・センター。 ↩︎
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