はじめに
今シーズンのNHLは、ファンを魅了する興奮とサスペンスに満ちています。優勝を狙う本物の強豪と、実力を過信する「偽の優勝候補」が入り混じる中、各チームのパフォーマンスや選手の調子を見極めることが重要です。
特にカルガリー・フレームズは素晴らしいスタートを切り、チームの連携や選手個々の成長を見せつける一方、課題を抱えながらも改善に向けた意欲を示しているチームもあります。また、新シーズンのコロンバス・ブルージャケッツのホーム開幕戦は、ただの試合ではなく、愛する選手を失った悲しみを共有する特別な場となりました。
果たして、どのチームが真の実力を発揮し、シーズンを通じて成功を収めるのか、興味深い展開が待っています。この記事では、現状のチーム分析を通じて、注目すべきチームや選手について詳しく解説します。
今回はいつも以上に盛りだくさん、3つのサイトから記事を選抜してお届けするにゃ。だから、3つの記事は要約ヴァージョンとさせていただいた。今後も多くの記事を紹介していきたいので、この形を取っていくと思う。お楽しみに!
引用元:bleacherreport.com(BLEACHER REPORT)「Way-Too-Early Pretenders or Contenders for the 2024-25 NHL Season」
本物か、偽物か。
NHL(ナショナルホッケーリーグ)のシーズンがついに本格的に始まりました。リーグのどのチームも、すべての希望、夢、期待が栄光に満ちた形で実現するか、恥ずかしい形で粉々に崩れるかのどちらかとなります。
どのチームが本当に優勝を狙える候補なのか、またはただ優勝候補のフリをしているチームなのかを見極めていきます。このシーズンは、ファンにとって特に楽しみなものになるでしょう。以下に、各チームの現状と期待について詳しく解説します。
本物の優勝候補
1.ウィニペグ・ジェッツ
このチームの場合、エリート・ゴールキーパーのコナー・ヘルビュク(31歳)の存在が大きな要因となっています。彼の安定したパフォーマンスにより、チームは開幕から好スタートを切りました。
マーク・シェイフェル(センター、31歳)は3試合で4ゴールを記録しており、攻撃力も申し分ありません。カイル・コナー(左ウィング、27歳)やディフェンスマンのジョシュ・モリッシー(29歳)も好調で、アダム・ローリー(センター、31歳)やメイソン・アップルトン(センター、28歳)も加えると、ジェッツの3勝0敗のスタートは驚くべきことではないように思えます。
チームは開幕からの3試合で相手を10得点・2失点で上回るという素晴らしい成績を残しています。ジェッツはヘルビュクのおかげで、ウェスタン・カンファレンスの優勝候補と見なされていましたが、他の選手たちも自由にプレーでき、さらなる成長が期待できるでしょう。
2.ダラス・スターズ
セントラル・ディビジョンのいくつかのチームは無視できないくらい、あまりにも魅力的です。
ダラス・スターズは、シーズン前から優勝候補として名前が挙がっていました。彼らのパフォーマンスは期待に応えるもので、特にジェイク・オッティンガー(25歳)がゴールキーパーとして輝いています。新しいバックアップのケイシー・デスミス(33歳。バンクーバー・カナックスから移籍)も唯一の先発でシャットアウトを達成しました。
さらに、優れたオフェンシブプレーヤーたち、その中でもメイソン・マーチメント(左ウィング、29歳)やルーキーのローガン・スタンコーヴェン(センター、21歳)が際立っています。
スターズは開幕からの対戦相手(それほど厳しくはなかったが)に圧倒的な攻撃を見せ、特に開幕戦のナッシュビルに対しては強さを発揮しました。
その後、ニューヨーク・アイランダーズとシアトル・クラーケンをシャットアウトし、サンノゼとの試合では延長戦に持ち込まれましたが、最終的にはシュートアウトで勝利しました。得点力も高く、チーム全体が連携して機能している様子が見て取れます。
現時点でチームのスタッツがあまり良くないにもかかわらず、彼らは見事に勝利を実現しています。幸運なことに、まだ開幕したばかりですから。
3.ニューヨーク・レンジャーズ
ニューヨーク・レンジャーズが優勝候補として疑われているとは思いませんが、彼らのスタートを見ると、昨シーズンのプレジデンツ・トロフィー(年間最多勝)受賞チームがまだ非常に強いことを思い出させてくれます。特にゴールキーパーのイゴール・シェスターキン(28歳)が高いレベルでプレーを続けています。
カップ・ファイナルへの復帰を目指し、さらに4カ国対抗戦でアメリカ代表入りを確実にしようと奮闘するクリス・クライダー(左ウィング、33歳)や、ハート・トロフィー獲得を目指すアルテミ・パナリン(左ウィング、32歳)らの攻撃力は、チームにとって非常に重要です。彼らの活躍が続く限り、レンジャーズは強敵として立ち向かうことができるでしょう。
初めの数試合での強いパフォーマンスは、ファンの期待を高めています。ユタに対してはホームでのオーバータイム敗けがありましたが、2点差を追いついて延長戦に持ち込む奮闘を見せました。ピッツバーグやデトロイトに対する圧倒的な勝利は、レンジャーズがどれほど危険なチームであるかを示してくれました。
彼らは実力があり、強力な選手も揃えており、リーグでもトップクラスのゴールテンダーを抱えています。どんな状況でも、レンジャーズは優勝候補です。
4.カルガリー・フレームズ?
このチームの4連勝のスタートを軽視する理由はいくらでも見つけられるのですが…それよりも、どのようにして彼らがそれを成し遂げたのかを考えてみましょう。
この4勝は、バンクーバーとエドモントン、そしてホームでフィラデルフィアとシカゴを相手に達成されたものです。
バンクーバー戦とは延長戦で6-5の激戦を制し、フィラデルフィアには6-3で勝利、アルバータ州対決ではオイラーズを4-1で手堅く下し、シカゴ戦ではコナー・ベダード(センター、19歳)を抑えて3-1で勝ちました。
ジョナサン・フーバードー(センター、31歳)はチームの得点王となり、若手のコナー・ザリー(センター、23歳)も、昨シーズン同様、期待を裏切らないパフォーマンスを見せています。ディフェンダーのラスムス・アンダーソン(27歳)も4試合で5ポイントと攻撃に貢献し、チーム全体が得点のために連携しています。
ルーキー・ゴールテンダーのダスティン・ウルフ(23歳)が2試合で素晴らしいプレーを見せるなど、フレームスが突然現れたサプライズ・チームとなり、素晴らしいシーズンを送る可能性があるのではないかと思わせる不気味な魔法のようなものを感じます。
偽の優勝候補
1.コロラド・アバランチ
コロラド・アバランチは、昨シーズンは好成績を残したものの、今シーズンのスタートは厳しいものになっています。
2シーズン前、NHLで最高のゴールテンダーの一人だったアレクサンダー・ゲオルギエフが不調で、3試合で13ゴールを許してしまいました(そのうち2試合では途中交代。セーブ率は.787、平均失点は驚異的な6.58)。
チームは0勝3敗という成績で、今後の展望が厳しい状況です。得点10・失点20(NHL最多)となっていて、ゴールキーパーのパフォーマンスが安定しないと(バックアップのジャスティス・アヌネン〈24歳〉も不調)、プレーオフ進出も危うくなる可能性があります。
しかし、まだパニックボタンを押す時間ではありません。ゲオルギエフとアヌネンがこのままひどい状態が続くことはないでしょうが、スタンレーカップを狙う展望を立てても、現時点でこのコンビに対する信頼はあまり高いものではありません。
2.デトロイト・レッドウィングス
今シーズン、デトロイト・レッドウィングスがどうなるか非常に不安を感じていましたが、最初の数試合を見ていると、彼らのプレーオフの夢が甘い夢ではなく、むしろ幻想に近いのではないかと確信しています。
特にゴールキーパーのヴィル・フッソ(29歳)がウェイバーにかけられる事態になりましたが、カム・タルボット(37歳)に救われました。攻撃力も低迷しており、デトロイトは3試合で7ゴールしか決めておらず、ゴールテンダーがパック処理に苦しみ、1試合に3点以上を許している状況ではさらに深刻です。
チームはプレイオフ進出に向けて大きな課題を抱えています。オフシーズンに大きな補強がなく、ルーカス・レイモンド(左ウィング、22歳)やモリッツ・サイダー(ディフェンス、23歳)との契約延長に注力する一方で、パトリック・ケーン(右ウィング、35歳)の再契約やタルボットの獲得(ロサンゼルス・キングス)がフリーエージェントでの主要な動きでした。
厳しい競争のあるディビジョンで綱渡りをしていくには、もうエラーする余地などほとんど残されていません。(シーズン前から)懸念されていたことが正当だったと示す事例を、既にいくつか見てきたからです。
3.ナッシュビル・プレデターズ
時に、チームに新しい選手を多数加えることで問題となるのは、彼らがうまくまとまるまでに時間がかかることです。すでに非常に優れたチームに、新たに素晴らしい選手を加えることが、シーズンのスタートにこれほど混乱を招くと誰が予想したでしょうか?
開幕からの成績が振るわず、特に得点力に課題があります。開幕から3試合で6ゴールというのは、特にナッシュビルがそのうちの1試合でデトロイト・レッドウィングスにシャットアウトされたことを考えると、決して十分ではありません。ダラスに4-3、シアトルに5-3での敗北は非常に心配です。
チームのパフォーマンスとしては低調で、ディフェンス陣もゴールキーパー2人も苦戦しており、改善が求められます。いつか立て直しがあるでしょうが、セントラル・ディビジョンでの遅いスタートは、チームがプレーオフ初戦で厳しい相手に直面したり、プレーオフに出場すらできなくなる原因になりかねません。
4.エドモントン・オイラーズ
開幕から0勝3敗のエドモントン・オイラーズですが、昨シーズンの経験から彼らの実力を過小評価することはできません。実際、その後の火曜日のフライヤーズ戦で、オイラーズはレオン・ドライサイトル(センター、28歳)が決勝ゴールを決め、4-3の延長戦勝利を収めたことで、何かインスピレーションを見つけたようです。
NHLで最高の得点デュオ=レオン・ドライサイトルとコナー・マクデイビッド(センター、27歳)のコンビは強力で、今後のパフォーマンス向上が期待されます。エバン・ブシャール(24歳)という攻撃を支えるディフェンスマンがいます。そして、彼のディフェンス・パートナーであるマティアス・エクホルム(34歳)は、堅実な守備を誇りながらも攻撃面でも貢献できる選手です。
昨シーズンの主力の大半が揃っているにもかかわらず、ここ数試合で見られたのは、少しスピードが落ちている点です。これはレギュラーシーズンにおいては深刻な懸念ではありませんが、もしこの状態が続くなら注意が必要です。しかし、彼らの敗北がまるで偽りの姿のように見せる一方で、我々はそれを信じていません。
引用元:nhl.com(NHL公式サイト)「Coronato, Flames defeat Blackhawks for 4th straight win to open season」
試合の概要
カルガリー・フレームズがシカゴ・ブラックホークスを3-1で下し、開幕からの連勝を4に伸ばしました。試合はスコシアバンク・サドルドーム(フレームスのホーム)で行われ、マット・コロナト(右ウィング、21歳)が2ゴールを決め、ゴールキーパーのダスティン・ウルフが31セーブを記録しました。
試合結果:カルガリー・フレームズ 3-1 シカゴ・ブラックホークス
カルガリーの得点者:
マット・コロナト(2ゴール)
アンドレイ・クズメンコ〈左ウィング、28歳〉(1ゴール)
シカゴの得点者:
ニック・フォリーノ〈左ウィング、38歳〉(1ゴール)
ゴールキーパー:
ダスティン・ウルフ(カルガリー):31セーブ
ペトル・マラゼク〈32歳〉(シカゴ):23セーブ
試合の流れ
1.第1ピリオド:
コロナトが試合開始から16分01秒に先制ゴールを決め、フレームズが1-0とリードを奪います。アンダーソンのシュートが相手選手に当たった後、コロナトがこぼれ球を押し込む形で得点しました。
その直後、フォリーノが10秒後に同点ゴールを決め、1-1となりました。
2.第2ピリオド:
クズメンコがパワープレー中にゴールを決め、フレームズが再びリードを奪います。シュートをフーバードーからのパスに少し触れた形で、ゴールが生まれました。
3.第3ピリオド:
ウルフがベダードのシュートを防ぎ、試合の流れを保ちます。コロナトは試合終了39秒前にエンプティ・ネットにシュートを決め、3-1とし試合を締めくくりました。
選手のコメント
マット・コロナト:「接戦を勝ち取るのは特別な気持ちです。最後まで集中し、仕事を全うできました。」
ダスティン・ウルフ:「ベダード選手を抑えられたのは特別なモチベーションでした。勝利を目指して頑張っています。」
ニック・フォリーノ(シカゴ):「勝利が一つだけでは満足できません。次はもっと成長し、勝ちを重ねていきたいです。」
試合のハイライト映像です。
シーズン・スタートの意義
カルガリーはこの勝利で開幕からの連勝記録を4に伸ばし、フランチャイズ記録に並びました。過去に同じスタートを切ったのは1993-94シーズンと2009-10シーズンです。カルガリーは、ダラス・スターズ、タンパベイ・ライトニング、ウィニペグ・ジェッツと共に開幕からの無敗チームとなっています。
ブラックホークスの課題
ブラックホークスは開幕からの4試合を終え、1勝2敗1延長負けの成績です。フォリーノは「良い内容だったが、勝ちが一つだけでは意味がない」と振り返りました。チームは新しいシーズンに向けて、どのように成長していくかが鍵となります。
フレームス、次回の対戦は10月19日(土)・午後10時(日本時間:20日〈日〉午前11時)試合開始、アウェイでシアトル・クラーケンと対戦にゃ。ここまでまずまずのスタートを切っているクラーケン、ブラックホークス戦からやや間隔の空くフレームスが好調維持できるか。
引用元:dispatch.com(THE COLUMBUS DISPATCH )「Johnny Gaudreau remembered: Blue Jackets fans mourn NHL star at home opener」
ジョニー・ゴードローの不在
2024-25シーズンのコロンバス・ブルージャケッツのホーム開幕戦は、愛する人を失った後の初めての休日のような感情に包まれていました。
ファンはジャケットのユニフォームを着て集まり、ビールやバーガーを楽しみ、ナショナル・アンセムを歌うシンガーの名前を叫び、「CBJ!CBJ!」や「レッツゴー、ジャケッツ!」と声を上げました。しかし、何かが欠けていました。
ジョニー・ゴードロー選手とその弟マシューが、8月29日にニュージャージーで自転車に乗っている際に飲酒運転の疑いのあるドライバーに衝突され、命を落としました。多くのファンが彼の背番号「13」を着用しましたが、本人は氷上にいませんでした。
キャシー・カプランさんは「心が痛い」と涙を堪えながら語り、彼の死以来、多くの涙を流したことを明かしました。
メモリアル・セレモニー
アリーナの下層コンコースには、ゴードロー兄弟のための追悼スペースが設けられ、ボストン・カレッジやU.S.ナショナルチーム、ダビューク・ファイティング・セインツ1でのユニフォームが展示されていました。
100本以上のホッケー・スティックが外に置かれ、サイン入りのパックやメッセージが掲示され、ファンがゴードロー選手に寄せる思いを感じさせました。
ポーラ・ハンマーさんは「通常の楽しい開幕戦ではないが、ジョニーのためにみんなが集まっていることが慰めになる」と語りました。
ゴードロー選手との思い出
ジェイコブ・バーカーさんは、2022年夏にゴードロー選手の名前入りジャージを購入し、プレシーズンのサイン会でサインをもらったことを振り返りました。
ゴードロー選手の妻、メリディスが第一子を妊娠中であったことを伝えると、ゴードロー選手の顔が明るくなったと語りました。「彼は家族思いの人でした」とバーカーさんは言います。
感謝のメッセージ
ゴードロー選手の映像が流れる中、特に盛り上がったのは、カナダのカルガリー・フレームスからコロンバスに移籍した瞬間を捉えたシーンでした。
「コロンバスを選んでくれてありがとう」と書かれたスティックやパックが目立ち、ファンの感謝の気持ちが伝わってきました。
サンキュー、ジョニー。
まとめ
今シーズンのNHLは、本物の優勝候補と「偽の優勝候補」が混在しています。各チームのパフォーマンスや選手の調子を見極めながら、シーズンの行方を注視していくことが重要です。ファンにとってはワクワクする展開が待っていることでしょう。
カルガリー・フレームズは開幕からの素晴らしいスタートを切り、チームの結束力や個々の選手の成長が見られました。シカゴ・ブラックホークスは今後の改善が求められる中で、次の試合に向けての意欲を見せています。これからの試合にも注目が集まります。
このホームオープナーは、ゴードロー選手の存在がいかに多くの人々に愛されていたかを再認識させるものでした。ファンは悲しみを抱えながらも、彼が選んだ街コロンバスへの感謝の思いを胸に、彼を追悼しました。
この日は、スポーツの楽しさだけでなく、選手との絆や思い出がどれほど重要であるかを感じさせる特別な時間となりました。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- アメリカ合衆国アイオワ州ダビュークを拠点とするジュニア・アイスホッケーチーム。北米ジュニアホッケーリーグ(USHL)所属。1980年代に設立され、以来地域のスポーツ文化の一環として親しまれている。
ゴードローは2010-11シーズンに在籍していた。2011年のドラフトでカルガリー・フレームスに全体104位で指名された後、ボストン・カレッジ・イーグルスの2012年NCAA ナショナル・チャンピオンシップ・チームのメンバーとなる。
NCAA男子ホッケーのトップ選手として、2014年、ホビー・ベイカー賞を受賞(2013年も同賞のファイナリスト)。 ↩︎