はじめに
2024年のNHLシーズンが始まり、各チームが新たな戦略や選手の契約交渉に動き出しています。特に注目されるのはニューヨーク・レンジャーズのゴールキーパー、イーゴリ・シェスターキンの契約問題です。彼はチームの重要な選手で、最近、他のゴールキーパーが新契約を結んだことがシェスターキンの条件にも影響を与えています。
一方、カルガリー・フレームスのGM、クレイグ・コンロイはチーム強化に注力する意向を示しており、中盤を強化するための選手を探しています。コロラド・アバランチは厳しい状況にあり、怪我や出場停止の選手がキャップスペースを圧迫しています。特にキャプテンのランドスコグが回復中で、出場の見通しは立っていません。
また、ナッシュビル・プレデターズは0勝4敗という厳しいスタートを切っており、シュートブロックや得点力不足が問題視されています。さらに、エンフォーサーのマット・レンペがチームに与える影響にも注目です。彼の独特な役割と今後の活躍が期待される中、NHLの動向に目が離せません。

今回も3つのサイトから記事を選び、要約したものをお届けするにゃ。今まであまり取り上げてこなかったサイトもあれば、全く初めてのサイトもある。それだけ北米のアイスホッケーは、ニュース・ネタとしてメジャーな存在である訳だな。
引用元:thehockeywriters.com(THE HOCKEY WRITERS)「NHL Rumors: Stars, Rangers, Flames, Avalanche, Ducks」
シェスターキンの契約交渉
2024年10月18日のNHLの噂に関する記事では、いくつかのチームの動向について詳しく説明されています。
まず、ニューヨーク・レンジャーズのゴールキーパー、イゴール・シェスターキン(28歳)の契約交渉が取り上げられています。最近、ジェイク・オッティンガー(ダラス・スターズ。ゴールキーパー、26歳)が新たに契約を結んだことが、シェスターキンの契約条件にも影響を与えています。
専門家のケビン・ウィークスによると、シェスターキンは1200万ドル(約18億円)以上を望んでいるものの、最終的には1100万ドル(約16億5000万円)台での契約に落ち着くと予想されています。これにより、他のゴールキーパーの契約とのバランスが取られる形になるようです。
フレームスの強化戦略とアバランチの厳しい状況
次に、カルガリー・フレームスの状況です。多くの人がフレームスが選手を売ると考えている中で、GMのクレイグ・コンロイは逆にチームを強化する意向を示しています。彼は中盤を強化するためのセンター選手を探しており、即戦力の選手を獲得しようとしています。
まだ具体的な動きは見られないものの、チームはシーズンの好スタート(4連勝)を維持し、競争力を高めたいと考えています。
最後に、コロラド・アバランチの厳しい状況です。チームは3600万ドル(約54億円)以上のキャップスペースを怪我や出場停止の選手が占めており、直ちに補強するのが難しいとされています。特に、キャプテンのガブリエル・ランドスコグ(左ウィング、31歳)は膝の手術から回復中で、出場の見通しが立っていません。
また、フォワードのバレリー・ニチュシュキン(右ウィング、31歳)は選手支援プログラムのために出場停止中1です。これにより、アバランチは新たな選手を獲得する選択肢が限られていますが、アナハイム・ダックスのジョン・ギブソン(ゴールキーパー、31歳)の獲得の可能性が浮上しています。
ダックスはギブソンの契約を引き受ける余裕(バイアウト=選手が現在の契約を解除して他のチームに移籍するために、契約の残りの年数に対して一定の金額を支払うこと)があるため、トレードの話が出ているようです。
勝利目前で同点に追いつかれたものの、マキノンが延長戦で決めた!
これらの情報を通じて、各チームの今後の動きやシーズンへの影響が注目されます。特に契約交渉や選手補強の動きは、ファンにとって興味深いポイントです。
引用元:tennessean.com(テネシー州ナッシュビルを拠点にしたニュース・メディア)「Why are the Nashville Predators off to a dreadful 0-4 start? These four stats tell the story」
2-2の同点にしたまでは良かったのですが…。
プレデターズの不調の要因
ナッシュビル・プレデターズが2024-25シーズンに0勝4敗という非常に厳しいスタートを切ってしまった理由を、4つの重要な統計をもとに詳しく解説します。
1.ショットがブロックされやすい
プレデターズは相手チームにシュートを多くブロックされており、最近の試合では42回シュートを放ったにもかかわらず、デトロイト・レッドウィングスに31回もブロックされました。この結果、プレデターズの試合ごとのブロック・シュートされなかった回数はリーグの下位に位置しています。
シュートがなかなかゴールに届かず、得点のチャンスが減っています。
2.得点力不足
プレデターズは5対5の状況でのシュート成功率がわずか4.76%と、リーグ最下位です。この数値は、昨シーズンのシカゴ・ブラックホークスが持っていた最悪の成功率(6.98%)を下回るものです。
シュートの精度やパワーが不足しており、リバウンド・シュートの数も極端に少ないため、得点機会を逃しています。具体的には、プレデターズは4試合でリバウンド・シュートをわずか3回しか試みておらず、これはリーグで最も少ない数字です。
3.パワープレーの不調
今シーズンのプレデターズのパワープレー成功率は14.3%で、これもリーグの下位にあたります。14回のパワープレーの機会で得たゴールは2つだけで、昨シーズンの成功率21.6%には遠く及びません。
新たに加わったスティーブン・スタムコス(センター、34歳。タンパベイ・ライトニングから移籍)やジョナサン・マーチェソー(左ウィング、33歳。ベガス・ゴールデンナイツから移籍)の存在が期待されていたものの、パワープレーがうまく機能していない状況です。
4.ゴールキーパーのパフォーマンス
プレデターズのゴールキーパー、ユウセ・サロス(29歳)は、期待されるセーブ数に対して実際に許したゴールが多く、-3.2ゴールと評価されています。これにより、チームの守備が不安定になっており、試合を有利に進めることができていません。
特に、サロスと控えのスコット・ウェッジウッド(32歳。ダラス・スターズから移籍)が、未ブロック(ディフェンスがブロックできなかった)のシュートに対するセーブ率について、リーグ最低レベルであることが問題視されています。
これらの要因が重なり、プレデターズは期待されていたシーズンのスタートに失敗しています。ファンやチームの関係者は、この状況を改善するために何が必要かを考えなければならない時期に来ています。今後の試合でどのように修正していくのか、注目が集まります。
引用元:gonzagabulletin.com2「Matt Rempe: The NHL’s unlikely enforcer who fights his way to relevance」
エンフォーサー、マット・レンペの役割
マット・レンペ(ニューヨーク・レンジャーズ。センター、22歳)は、NHLの中で異色の存在として注目されているエンフォーサー(格闘役)です。彼は身長6フィート7インチ(約200cm)、体重242ポンド(約110kg)という巨体を持ちながら、実際のホッケー技術はあまり高くありません。
レンペは、プレー中のポジショニングやパックの扱いが不得意で、彼の唯一のキャリアゴールもチームメイトのシュートが足に当たった偶然の産物です。
こういう映像がアップされるくらい、激しいファイトをする選手なのです。
なぜレンペはNHLにいるのか?
レンペの強みは、その圧倒的なサイズです。彼は氷上での移動が鈍いものの、ファイトにおいては圧倒的な優位性を持っています。エンフォーサーという役割は、相手選手にぶつかり合い、時にはファイトをすることが求められます。
レンペはこの役割を極限まで推し進め、実質的にはレンジャーズにおいてファイト専門の選手として機能しています。
レンペのファイトスタイル
ファイトの頻度とスタイル
(下部リーグにいた)レンペは、2023-24シーズンにレンジャーズからの呼び戻しを受け、17試合に出場しました。その中で5回のファイトを繰り広げ、これは出場試合数に対するファイトの頻度が非常に高いことを示しています。
例えば、フィラデルフィア(・フライヤーズ)のニコラス・デローリエ(左ウィング、33歳)は60試合で11回のファイトを行っていますが、レンペはその半分の試合数でほぼ同じ頻度でファイトをしているのです。
ペナルティ時間の異常さ
彼(レンぺ)は昨シーズン、72分のペナルティを受けましたが、氷上にいた時間は100分にも満たないため、ペナルティ時間が異常に高いことが分かります。これにより、彼のプレー時間とペナルティ時間の比率は非常に特異なものとなっています。
この状況は、他の選手と比較しても際立っています。
今後の可能性
面白いのは、レンペが今シーズンに向けてファイト技術を磨くために、伝説的なエンフォーサーであるジョルジュ・ララック3とトレーニングを行ったことです。ララックはレンペの成長を期待しており、彼が今後どのようにファイトで活躍するかに注目が集まっています。
レンペはホッケーの技術が乏しい一方で、ファイトという特異な役割を全うすることでチームに貢献しています。彼の存在は一部のファンにとっては魅力的であり、今後の試合での活躍が楽しみです。
レンペがどのように成長し、エンフォーサーとしての地位を築いていくのか、見守っていきたいと思います。
まとめ
イゴール・シェスターキンの契約交渉はレンジャーズにとって重要な要素であり、彼のパフォーマンスがチームの成績に直結します。カルガリー・フレームスのGM、クレイグ・コンロイが示す強化意向も、チームの競争力向上に寄与する可能性があります。フレームスが新たな選手を獲得し、シーズンの好スタートを維持できるかどうかが鍵です。
一方、コロラド・アバランチの厳しい状況は、怪我や出場停止の選手によって影響を受けており、キャプテンのランドスコグの復帰が待たれます。これにより、チームの戦略や戦力にどのような変化が生まれるかも重要なポイントです。
ナッシュビル・プレデターズが0勝4敗というスタートを切ったことは、シュートブロックの多さや得点力不足に起因しています。これらの課題をどのように克服するかが、今後の試合における鍵となります。
さらに、マット・レンペの存在はエンフォーサーとしての役割を果たしつつ、チームの士気にも影響を与えています。彼がファイトでどのように貢献するのか、そしてその成長がチームにどう作用するのかが見どころです。
ファンとしては、これからの試合での各チームの戦略や選手の成長を見守ることが楽しみであり、NHLの魅力をさらに感じられる瞬間が待ち遠しいです。

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- かねてよりアルコール依存症と言われていた上、2023年、シアトル・クラーケンとのプレーオフでシアトル滞在中、重度のアルコール依存症の女性と一緒にいたことがスキャンダルとして取り上げられる。
それ以降、選手支援プログラムに入り、2024年3月8日、一旦終了。しかし、プレーヤー支援プログラムで定められた条件に違反したとして、6か月の出場停止処分を受け、再びプログラムに入りとなった。
↩︎ - ワシントン州のゴンザガ大学に関連する学生主導のニュースサイト。大学コミュニティに向けた情報提供であり、学生たちの視点からの報道を通じて、キャンパス内の出来事や問題についての意識を高めることを目標とする。また、学生がジャーナリズムのスキルを磨くためのプラットフォームとしても機能。
↩︎ - カナダ出身の元プロアイスホッケー選手。1976年生まれ。ポジションは右ウィング。ララックは特にそのフィジカルなプレースタイルとファイターで知られており、試合中に多くのラフプレーを行っていた。1995年にNHLデビューし、エドモントン・オイラーズを含むいくつかのチームでプレー。
特にオイラーズ時代に多くのファンに愛された。その後、モントリオール・カナディアンズやフィラデルフィア・フライヤーズでもプレー。引退後、活動的なメディア・パーソナリティや社会運動家としても知られる。特に動物愛護や人権問題に関心を持ち、これらの分野での活動も行っている。
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