はじめに
大物ディフェンダー、エリック・カールソンの移籍劇は、他チームを刺激するかなと内心期待していたのですが、思ったほど影響なかったようです。
※カールソン移籍についてはこちら→☆。
むしろ、メープルリーフスのオーストン・マシューズの契約延長をはじめ、各チームは手堅くスター選手を押さえる方にシフトしたようです。
※マシューズの契約延長についてはこちら↓。
さて、カールソンの元所属チーム、サンノゼ・シャークスは攻守両面の大黒柱を失い、今後どうなっていくのか、正直不安です。昨シーズン、最悪のスタートを切り、ほぼ浮上のきっかけを掴めなかったシャークスに、大逆転の兆しはあるのでしょうか。
まだ何人かFA選手は残っているけど、もう9月に入り、
新シーズンに向けてのトレーニング・キャンプもスタートするし、
大きな動きはないんじゃないかにゃ。
引用元:yahoo!Sports「Three reasons Sharks could improve next season without Karlsson」。
この記事のオリジナルについて
「カールソンがいなくても、新シーズン、シャークスが改善できる3つの理由」は、もともとNBCスポーツベイエリアで報道されたものです。
※NBCスポーツベイエリア=NBCユニバーサルとサンフランシスコ・ジャイアンツの合弁事業として所有されているアメリカの地域スポーツ・ネットワーク。
編集者注:シェン・ペンは、NBCスポーツ・カリフォルニアで、シャークス関連の報道を定期的に寄稿しています。
※NBCスポーツ・カリフォルニア=北カリフォルニア全域のプロおよび大学のスポーツ・イベントの地域報道に加え、オリジナルのスポーツ関連のニュース、ディスカッション、エンターテイメント番組を放送。
彼の記事はサンノゼ・ホッケー・ナウ(シャークスとNHLに関する報道、ニュース速報、分析、意見などを掲載)で読むことができ、サンノゼ・ホッケー・ナウ・ポッドキャストで彼の話を聞いたり、Twitterの@Sheng_Pengで彼をフォローすることができます。
昨シーズンのシャークス…苦難の連続だった
シャークスは今年これ以上悪くなることはないでしょうか?
昨シーズン、NHLで4番目に悪いチームでした。また、フランチャイズ史上4番目に悪いポイント獲得率(.366)を記録しており、これは1995-96シーズン以来最悪の数字です。
すでに岩底にかなり近づいているからといって、シャークスはもっと良くなるでしょう。
一方、チームは、ノリス・トロフィー(最優秀ディフェンス選手賞)獲得の栄冠に輝いたエリック・カールソンをピッツバーグ・ペンギンズにトレードしたばかりです。そのため、実際にシャークスの悪化は容易に想像できます。
彼らのゴールキーピングは相変わらずショートしっ放しです。ブルーラインからの攻撃的なパンチはゼロ。チームにいる多くのベテランフォワードは衰えるばかりです。
これらはすべてはっきりとした可能性です。
新シーズン前にシャークスへ移籍加入してきた選手も、
うーん…って感じなんだにゃ。
フロントもすぐにチームが変わると思ってないだろうけど、
もうちょっと何とかならなかったか。
過去の成功例から学ぼう
では、シャークスがより良くなり、深海を超えて上昇するために、何を正しくする必要がありますか。過去のNHLの驚くべきサクセス・ストーリーから、シャークスはインスピレーションを得ることができるでしょうか。
前線の頭数は揃っている!
フォワード
期待外れだった(1年目の)拡張キャンペーンの後、2年生シーズンを迎えた2022-23シーズンのシアトル・クラーケンはあまり期待されていませんでした。しかし、NHLを代表する2桁得点者12人が前線でペースを握ったクラーケンは、得点でリーグ4位となったのです。
昨シーズンのジャレッド・マッキャン(左ウィング、27歳)のように、シャークスには40ゴールを挙げる選手はおそらくいないでしょうが、トーマス・ハートル(センター、29歳)、ローガン・クチュール(センター、34歳)、
ミカエル・グランランド(センター、31歳。ナッシュビル・プレデターズから移籍)、ケビン・ラバンク(右ウィング、28歳)、マイク・ホフマン(左ウィング、35歳。モントリオール・カナディアンズから移籍)、
アンソニー・デュクレア(左ウィング、28歳。フロリダ・パンサーズから移籍)、ルーク・クニン(センター、26歳)、アレクサンダー・バラバノフ(左ウィング、29歳)、オスカル・リンドブロム(左ウィング、27歳)、ニコ・シュトゥルム(センター、28歳)、
フィリップ・ザディナ(右ウィング、24歳。デトロイト・レッドウィングスから移籍)といった過去2年間で2桁得点を達成したフォワードが11人います。
もっと過去を遡ってみると、
それなりにゴールを量産できそうな選手は多いんだにゃ。
ただ、アイスホッケーはラインの組み合わせで変わってくるスポーツ、
監督がどう選手を配置していくか、それにもよるのだが。
30ゴール以上期待できる選手も多い
シアトルのマティ・ベニアーズ(センター、21歳)のように、サンノゼには、ウィリアム・エクランド(センター/左ウィング、20歳。2021年ドラフト全体7位)という注目のルーキーが控えています。
それで、もしすべてが上手く行ったら、どうなるでしょうか?過去、25ゴールに到達した経験があるのは、ハートル、クチュール、ホフマン、デュクレアで、彼らがそれを超えるかもしれません。
※過去、25ゴールに到達した経験=ハートルは、2018-19シーズンに35ゴール、21-22シーズンに30ゴール。クチュールは17-18シーズンに34ゴール、14ー15シーズン、18-19シーズン、22−23シーズンに27ゴールを3回。
ホフマンは18-19シーズンに36ゴール、15-16シーズン、19-20シーズンに29ゴールを2回。デュクレアは21-22シーズンに31ゴール。
グランルンド、ラバンク、クニン、バラバノフ、ザディナは15~20ゴールくらい行くでしょうか?エクランドがカルダー・トロフィー(最優秀新人選手賞)級の活躍をするでしょうか?
シャークスは、クラーケンのように4本の危険なラインを繰り出すことができます。それだけでサンノゼをポストシーズンに引きずり込むには十分でしょうか?
最もチームを悩ませているのは、やはり…
ディフェンス
もちろん、カールソンを失ったことで、特に攻撃面で痛手を負っているディフェンスの助けなしには無理です。
昨シーズン、カールソンの101ポイントの後、次に最も多くのポイントを記録したシャークスのディフェンスマンは、24ポイントを記録したマット・ベニング(29歳)でした。
おそらくサンノゼは、最も激しいライバル関係にあるベガス・ゴールデンナイツ、その拡張キャンペーン(リーグ参入1年目)からインスピレーションを得ることができるでしょう。
ゴールデンナイツを手本にしてみたら?
昨シーズンの予想記事中、The Hockey News(カナダで販売されているホッケー雑誌。1947年創刊)は「選手層の薄いフォワード・グループとブルーラインは、パシフィック・ディヴィジョンのどん底から抜け出すために必要な厚みを欠いたままにしています」と書いていました。
「とはいえ、もしベガスが来年のドラフトで上位指名を狙っているのなら、彼らは的を射ているはずです」。
もちろん知っての通り、ゴールデンナイツはスタンレーカップ決勝に進出しました。
これはTHNを批判するものではなく、事実上2017-18シーズン(リーグ参入1年目)のプレビューでも同じような結果になる可能性があったのです。
(当時の)ゴールデンナイツのベスト8(守備の4ライン✕2人)には、デリク・エンゲランド(チーム加入時35歳、以下同)、ブラッド・ハント(29歳。現在、コロラド・アバランチ所属)、ルカ・スビサ(27歳、引退)、ブレイデン・マクナブ(26歳)、
コリン・ミラー(25歳。現在、ダラス・スターズ所属)、ジョン・メリル(25歳。現在、ミネソタ・ワイルド所属)らが名を連ねていました。
ネイト・シュミット(26歳。現在、ウィニペグ・ジェッツ所属)やシェイ・セオドア(22歳)といった新進のディフェンス陣も登場しましたが、これは決してプレーオフを闘えるくらいのブルーラインとは見なされなかったようです。
昨シーズンのゴールデンナイツとボストン・ブルーインズは、
とてもベテランの起用法に長けていたにゃ。
ベガスはチーム創設時も同様にやっていて成功している。
シャークスもそれにならえば、もしかしたら…。
うまくベテランと若手をミックスできれば
しかし、今のサンノゼが望んでいるような形、ベニング、ヤン・ルッタ(33歳。ピッツバーグ・ペンギンズから移籍)、マーク=エドゥアール・ヴラジッチ(36歳)、カイル・バロウズ(28歳。バンクーバー・カナックスから移籍)、ラディム・シメク(31歳)、
ジェイコブ・マクドナルド(30歳)といったベテランを含むディフェンス・グループを、かつてのベガスは明らかにやり遂げました。
マリオ・フェラーロ(25歳)、ニコライ・クニーゾフ(25歳)、ヘンリー・スラン(22歳)、ニキータ・オホティウク(23歳。ニュージャージー・デビルズから移籍)、
レオン・ガワンケ(24歳。ウィニペグ・ジェッツから移籍、NHL出場経験なし)といった若手のブルーライナーは、いくつかの利点を提供します。
このグループにはセオドアのような攻撃的な才能が欠けているように見えますが、当時22歳のセオドアは、今日私たちの知っているセオドアでなかったことを思い出してください。
-しかし、シャークスは防御面で十分に堅実でいなければなりません。かつて、カールソンはディフェンスゾーンで(その攻撃能力を)搾取される可能性が、いつもあったからです。
ベガスの場合、2017-18シーズン開幕戦から、エンゲランドとマクナブは自陣前を守るブルーライナーのトップ4(ファースト&セカンド・ライン)と見なされていませんでしたが、ウェスタン・カンファレンスの優勝チームで成功を収めることとなります。
ベニングとルッタは彼らに匹敵する可能性がありますか?
もちろん、彼らの問題は、その点でリーグ最高の1人であるカールソンを欠きながらも、パックをディフェンスゾーンから前へ移動させることなのです。
シャークスは、スラン、ガワンケ、またはフェラーロから攻撃的な生産性とパックの前線への移動能力を取得していますが、もしかすると、彼らは競争力の高い万能なディフェンスへと展開できるかもしれません。
カールソンの穴埋めはそんなに簡単に行くと思えないから、
シーズン序盤は我慢かもしれないにゃ。
連携が取れてくる中盤以降、どこまで勝ち星を増やせるか。
ここが1つのポイントでしょう。
伸びしろがありそうなゴールテンダー2人
ゴールテンディング
26歳のマッケンジー・ブラックウッド(ニュージャージー・デビルズから移籍)と27歳のカーポ・カーコネンはキャリアの全盛期にあるはずです。
しかし、ブラックウッドは連続して怪我に悩まされ(かかとの手術、MCL〈膝内側側副靱帯〉の捻挫、鼠径部の負傷)、カーコネンは悪夢のようなシーズンを耐え抜いてきました。
※悪夢のようなシーズン=2014年のドラフト全体109位で、ミネソタから指名されて以降、カーコネンは下部リーグでプレーしており、20-21シーズンになって、やっとNHLに定着。しかし、20〜30試合前後の出場機会しか与えられていない。
不調から抜け出した選手はたくさんいる!
彼らにとって良いことですが、NHLには1、2度不調に苦しみ、その後調子を取り戻したゴールキーパーがたくさんいます。
パシフィック・ディビジョンだけを見ても、明らかにアディン・ヒル(27歳。現在、ベガス・ゴールデンナイツ所属)は2021-22シーズンにシャークスで活躍できませんでしたが、ラスベガスをスタンレーカップに導くために持ち直しています。
※2021-22シーズンにシャークスで…=1シーズンのみ、シャークスに在籍。2021年7月17日、シアトル・クラーケン創設による拡張ドラフトの影響を受け、ヒルはコヨーテズから7巡目指名権とともにシャークスへトレード。
シャークスでは25試合に出場、10勝11敗とあまり芳しくない成績に終わった。
元1巡目指名選手(2013年ドラフト全体11位、ダラス・スターズ)のジャック・キャンベルは、20代半ばにロサンゼルス・キングスとトロント・メープルリーフスでキャリアを復活させ、エドモントン・オイラーズと5年契約を結ぶまでは、まるでダメな選手でした。
※ロサンゼルス・キングスとトロント・メープルリーフスで…=ダラスでは全く活躍の機会を与えられなかったが、移籍先の2チームでは先発ゴールテンダーとして出場試合数を大幅に増やす。昨シーズンからオイラーズに移籍し、安定したセービングを見せている。
カルガリー・フレームスのジェイコブ・マークストロムも似たような道をたどり、彼は28歳になるまでナンバー1のゴールキーパーにはなれずにいたのです。
※28歳になるまで…=前所属バンクーバー・カナックスでは、2017-18シーズンから頭角を現し、毎シーズン40試合出場、ほぼ全試合先発出場となっている。昨シーズンのセーブ率は9割を切ったが、それまではすべて9割を超えていた。
だからブラックウッドとカーコネンが昨日悪かったからといって、明日も悪くなるわけではありません。
彼らには才能があり、2019-20シーズン、ブラックウッドはカルダー・トロフィーの投票で6位となり、カーコネンはかつてミネソタ・ワイルドの次の正ゴールキーパー候補と目されていました。
最近では2021-22シーズンにカーコネンが.912のセーブ率を記録しており、シャークスは新シーズンに喜んで起用するでしょう。
2人ともキャリアを逆転させるのは無理な話ではないはずです。
まとめ
ブラックウッドもカーコネンも、フル・シーズン働けるかとなると、疑問符を付けざるを得ません。大博打で若手ゴーリーを使おうにも、カールソン不在で、そうでなくても不安定なブルーラインを前に置くわけですから、ザル守備がさらにザルになってしまいます。
シーズンが始まったら、その時その時に合わせて、好調な選手をピックアップして、猫の目オーダーで行くしかないかな、と思います。そうする中で、次第にチームの一番いい形ができてくれば良いのですが。
今のシャークスの戦力では、プレーオフ圏内手前まで順位をアップさせる、これが現実的目標です。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!