2014年NHLドラフト上位4名がスタンレーカップ決勝で再集結!

現役スター選手紹介

はじめに

 日本で「ドラフトの当たり年」なんて言葉を聞きますが、NHLも例外ではありません(ちなみに、2024年のドラフト予想は「やや不作」だとか)。今回は、スタンレーカップ決勝の舞台が、思わぬ形で「ドラフトの当たり年」を作ってしまったお話です。

 決勝の組み合わせは、エドモントン・オイラーズvs.フロリダ・パンサーズなのは周知の通りですが、この両チームの主力級が、10年前、2014年ドラフト指名1〜4位に名を連ねているという奇跡!内訳はパンサーズに3名、オイラーズに1名となっています。

 サラリーキャップの影響もあり、移籍の多いNHLで、偶然とはいえ、これだけの面子が揃うのは史上初だとか。下位指名選手がなにくそ魂で、這い上がるストーリーが好まれがちな中、「上位指名って伊達じゃない」を示してくれた決勝がますます楽しみです。

讃岐猫
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引用元:NBC Sports.com「Ekblad, Reinhart, Draisaitl and Bennett were drafted together. They’ll now play for the Cup together

4人はドラフト仲間

 これはとてもしっくりくるものではないでしょうか(筆者注:ドラフト上位4名が、スタンレーカップ決勝に臨むことを指しているのか?)。

 10年前の今月、アーロン・エクブラッド、サム・ラインハート、レオン・ドライサイトル、サム・ベネットが2014年のNHLドラフトで上位4人の選手に選ばれたのは当然のことでしたが、彼らの中での指名順がどうなるかは誰にもわかりませんでした。

 彼らは皆、一緒にドラフトというプロセスを経験しています。

 一緒にポーズをとって写真を撮っているのですが(筆者注:ネットで見当たらず!)、フィラデルフィア・フィリーズ(ドラフトはその年フィラデルフィアで行われています)のジャージ姿の者もいれば、スーツ姿の者もいました。彼らは何度か一緒に食事をしています。

 そして今、彼らは一緒にスタンレーカップ決勝に臨んでいます。第1戦はフロリダで行われます。

隠れた「史上初の快挙」?

 NHL史上初めて、1つのドラフトで指名された上位4人が、同じチャンピオンシップ・シリーズ(スタンレーカップ決勝)で氷上に立つことになります。

4人が指名された時の映像です!

 エクブラッド、ラインハート、ベネットはフロリダ・パンサーズでプレーし1、ドライサイトルはエドモントン・オイラーズでプレーし、そして、一緒にカップを目指し始めてから10年後、彼らは皆、ホッケー最大の賞をかけてプレーすることになったのです。

 「かっこいいことだよね」とラインハートは言いました。「この(パンサーズの)ロッカー・ルームに僕ら3人が一緒にいて、レオン(ドライサイトルのこと)とはジュニア時代に2たくさん対戦してきたんだ。彼は本当に試合中最も危険な選手の1人へと変貌を遂げたね。

 それは僕らにとって素晴らしい機会であり、大きな挑戦でもあるんだ」。

讃岐猫
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出場試合数4位と5位にもすごい選手が…

 何はともあれ、この決勝戦は、2014年のドラフトで選手をスカウトした人々に敬意を表する機会になるかもしれません。彼らはかなり正しい選択をしました。

 エクブラッドは1位でフロリダ、ラインハートは2位でバッファロー、ドライサイトルは3位でエドモントン、ベネットは4位でカルガリーにそれぞれ行ったのです。

 ドライサイトル(719試合出場)、ラインハート(696)、エクブラッド(676)は、その年のドラフト指名組において、出場した試合数で1-2-3位にそれぞれランクされています。

 ベネットは6位(546)で、デビッド・パストルナックとディラン・ラーキン3はそのリストで4位と5位の座をキープしています。

 ドライサイトルは過去のMVP受賞者であり(2020年)、ラインハートはプレーオフを含めてフロリダの歴史上誰よりも多くのゴールを今シーズンに決めています(57ゴール)。

 エクブラッドは10年間パンサーズのブルーライン・チャートのトップに君臨し、ベネットは2021年にパンサーズに加入して以来、断トツで最高のプレーを見せています。

 彼らが選ばれたとき、素晴らしいと期待されていました。彼らはそれを成し遂げたのです。そして、そのドラフトで総合1位に選ばれた後の最初の記者会見で、エクブラッドは、その夜のおかげで、(今後)常に共に語られることになる他の3人の選手を称賛しました。

 「素晴らしい経験だ」とエクブラッドはそのドラフトで言っています。「ドラフトで指名された選手たちに感謝しなければいけない。サム・ラインハート、サム・ベネット、ドライサイトル…でも、彼らはみんな僕の親友だし、僕は彼らをとても誇りに思っている」。

讃岐猫
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リスペクトし合っているが、カップ決勝戦は別

 もちろん、彼らは今後数週間、お互いを応援し合うわけではありません。彼らの中で、スタンレーカップを掲げた選手は誰もいません。

 フロリダは、四半世紀も待ったタイトルへの再挑戦となり、2年連続でカップ決勝に進出しています。ドライサイトルがアルバータ州に到着するずっと前の2006年以来、エドモントンはカップ決勝に出場することとなりました。

 「僕らは苦しい年月を過ごしてきた」とドライサイトルはオイラーズについて語っています。「その過程で多くのことを学んだんだ」。

 エクブラッド、ラインハート、ベネットは昨年、カップ決勝に進出しました。ドライサイトルが決勝に進出するのは正真正銘初めてです。10年前のフィラデルフィアのドラフトで、チーズ・ステーキと安っぽい写真から、彼らは長い道のりを歩んできました。

 今、(彼らには)優勝がかかっているのです。

 「かなり、かっこいいことだよ」とエクブラッドは、パンサーズが毎年優勝候補になることについてこう語りました。「長い時間がかかったね。最初の数年間は簡単ではなかったよ。多くのことを学び、成長したんだ。

 …僕らがチャンピオンシップに挑戦することが期待されている今、この時、この事実は、本当に素晴らしいことさ。イカした気分だし、このシリーズに参加できて本当に楽しいよ」。

まとめ

 現地時間で6月8日(土曜)・午後8時(日本時間では9日の午前10時)、いよいよ決勝のパックがリンクに落とされます。NBAも同じく決勝シリーズを迎えており、北米でのスポーツ番組の盛り上がりは最高潮となっています。

 パンサーズの3人は最初から一緒ではなかったのですが、ホッケーの神様のいたずらなのか、それとも3人の思いを汲んでくれたのか、彼らをパンサーズへと導き、フランチャイズ史上最強のチームへと成長していったのです。

 パンサーズの欠点であるムラっ気というか、チーム全体がややラフになる時間帯があるので、そこで不必要なペナルティを取られて、自分で自分の首を絞めるのだけは禁物です。その点、穴の少ないオイラーズ有利と見ますが、神様はまたいたずらするかもしれません。

讃岐猫
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【註釈】

  1. エクブラッドはパンサーズ一筋。ラインハートは7シーズン、バッファロー・セイバーズでプレーした後、2021-22シーズンから加入。ベネットも7シーズン、カルガリー・フレームズでプレーした後、2020-21シーズン途中から加入。
    ↩︎
  2. WHLの2011-12シーズンから2シーズン、ラインハートはクートニー・アイスで、ドライサイトルはプリンス・アルバート・レイダーズでそれぞれプレーしていた。
    ↩︎
  3. パストルナックは2014年ドラフト全体25位指名(674試合出場)、ラーキンは全体15位指名(652)。 ↩︎
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