3試合連続無得点のレンジャーズが語る再起への決意と前向きな戦い

NHLチーム紹介

はじめに

 開幕からホームでまさかの無得点――ニューヨーク・レンジャーズが、NHL史に残る苦しいスタートを切りました。どれだけ攻めてもゴールが決まらず、クロスバーに嫌われる場面が続出。それでもキャプテンのJ.T.ミラーは「焦らず信じて進むだけ」と語ります。

 チーム全体が前を向き、トンネルの先に光を探しています。💫🏒

※今回は2つのサイト記事から。捉え方の違いをお楽しみください。

😣ホームでゴールが奪えないレンジャーズ、前代未聞の開幕スタート

参照記事:NHL公式サイト「Rangers ‘need to stay the course’ amid home scoring drought

 ニューヨーク・レンジャーズが、まさかの苦しいシーズン序盤を迎えています🏒。

 10月15日の夜、最新の試合であるマディソン・スクエア・ガーデンで行われたエドモントン・オイラーズ戦は、またしても無得点のまま終了。スコアは0対2。これでレンジャーズは、シーズン開幕からホーム3試合連続でシャットアウト負けという、NHL史上初の記録を作ってしまいました。😢

 試合後、チームの中心選手ミカ・ジバネジャドは少し間を置いてから、いまのニューヨーク・レンジャーズの選手たち全員の気持ちを代弁するようにこう語っています。「笑うべきなのか、泣くべきなのか、わからない」と語り、悔しさと戸惑いをにじませました。

 レンジャーズはこれまでの3試合、どれも悪い内容ではありませんでした。それでもゴールネットを揺らせないまま時間だけが過ぎ、試合が終わる前から、彼らはすでに「ホーム開幕から無得点での最長時間」という近代NHLの記録を更新していたのです。

 これまでの記録はフロリダ・パンサーズ(2021–22シーズン)1の1時間55分17秒でしたが、それを超えるという不名誉な数字に。

 さらにさかのぼると、1930年にフィラデルフィア・クエーカーズ2へと変わる前のピッツバーグ・パイレーツ3(ホーム:デュケイン・ガーデンズ)だけが、今回のレンジャーズよりホームでより長く無得点を続けたチームとなります。1928–29シーズンのホーム開幕から、1時間87分19秒の間にゴールを奪えませんでした。

 しかし当時は10分間の延長戦4が行われていたため、時間的には長いものの彼らは3試合目で得点しています。これは本当に珍しい状況と言うべきでしょう。

 それでもキャプテンのJ.T.ミラーは、得点できないという記録を作ってしまったにもかかわらず、「まだシーズン5試合目だし、内容は決して悪くない😊レンジャーズはホームでいいホッケーをしている。確かに珍しい状況ではあるけどね」と冷静にコメントし、特に直近2試合の内容を評価しました。

 「まず第一に、この状況を必要以上に大げさに捉えるべきじゃない」と語り、チームの前向きな姿勢を示しました。💪

🎯チャンスはあるのに、あと一歩届かない…

 試合内容そのものは決して悪くありません。ジバネジャドは「たくさんのチャンスを作れているけど、得点できていないだけ🎯単純なことだよ」と語ります。

 「もちろん、チャンスをものにして決め切る必要がある。でも、チャンスを全然作れずに、相手に何度も攻め込まれているなら問題だけど、そうじゃない。フラストレーションはあるけど、続けていくしかないんだ」。

 この言葉どおり、火曜日のオイラーズ戦のレンジャーズは何度もゴールに迫っていました。エドモントンのゴーリー、スチュアート・スキナーに対してシュート数はなんと30本😊。さらに、スキナーの背後にあるクロスバー(横棒)を3度も直撃しています。

 最初は第1ピリオド・5分25秒にはアダム・フォックスが、続く第2ピリオド・1分55秒ではブレイデン・シュナイダー、14分52秒にはサム・キャリックが単独で抜け出し、それぞれクロスバーを直撃。ゴールまであと数センチという惜しい場面が何度もあったのです。🥅

 「第2ピリオドでは何本もクロスバーやポストを叩いたんじゃないかな。ゴールラインのすぐそばを通ったシュートもあった」とジバネジャドは悔しそうに振り返りました。

 特に終盤、残り2分31秒の場面では、この日最大のチャンスが訪れています。第4ラインのセンター、キャリックが再び単独で抜け出しましたが、スキナーの華麗なグローブセーブに阻まれ、得点には至りませんでした。

 試合後、スキナーは控えゴーリーのカルヴィン・ピカードから「レンジャーズがホームで3試合連続無得点」だと聞かされ、「本当に驚いた」と語っています。

 「正直びっくりしたよ。彼らのプレーを見ていて、そんなふうには全然思えなかったから。彼らは戦っていたし、必死にプレーしていた……😊。他の2試合はどうだったかまでは知らないけどね」と振り返りました。

 レンジャーズは開幕戦こそピッツバーグ・ペンギンズに完敗しましたが、その後のホーム2試合では明らかに動きが良く、内容も改善されています。実際、3試合のホーム戦では相手よりも多くシュートを放っており、合計で90対74。特にワシントン・キャピタルズ戦では35対21と圧倒していました(開幕戦はシュート25本)。📊

 それでもゴールだけが決まらない――そんなもどかしさが、今のチームを包んでいます。

レンジャーズvs.オイラーズ戦、ハイライト映像です。いつまでも無得点は続かないと思うけど…。

💬信じて進むしかない――前を向くレンジャーズ

 ミラーは「大切なのは、チーム全体のメンタリティを保つこと💪」と話します。焦って方向転換するのではなく、「今の道を信じて進むべきだ😊」と強調しました。「自分たちのやっていることを貫けば、いずれ結果はついてくるはずだ」。

 レンジャーズは次の2試合をアウェーで戦います。木曜日にトロント・メープルリーフス、土曜日にはモントリオール・カナディアンズと対戦し、その後ホームに戻って、10月20日、ミネソタ・ワイルドを迎える予定です。✈️

 さらにフラストレーションを募らせるのは、相手チームもそれほど点を取っていないという事実です。

 3つのホームゲームで、相手の得点はいずれも1点のみ5。開幕戦ではピッツバーグ・ペンギンズがエンプティネット(無人のゴール)に2点を入れ、火曜日のオイラーズ戦でも2点目は同じくエンプティネット。つまり、実際にゴーリーが防げなかったゴールは、どの試合もわずか1点だけなのです。

 それでも監督のマイク・サリヴァンは悲観していません。「チーム全体が守備面でしっかり戦えている。時間の問題で、いずれホームでも点が入るはずだ」と前向きに語りました。

 サリヴァンは続けてこう締めくくります。

 「選手たちはしっかりとチーム方針に従ってプレーしている。守備の堅さ、小さなプレーへのこだわり、そして“戦いにくいチーム”であろうとする姿勢。その結果、相手にとって難しいチームになってきている。

 もし得点チャンス自体を作れていないなら別の話になるけど、我々が見て分析しているデータから判断すれば、今のような形でチャンスを生み出し続けている以上、パックがゴールに入らない状態がこのまま続くとは思えない。このチームはきっと殻を破る」。🔥

讃岐猫
讃岐猫

😣レンジャーズ、ホーム開幕3連続シャットアウトで歴史に

参照記事:ESPN公式サイト「Rangers first NHL team to be shut out in first 3 home games

 ミカ・ジバネジャドは言葉を失いました。火曜日の夜、ニューヨーク・レンジャーズが、シーズン開幕から3試合連続で得点できないという、NHL史上初の記録を作ってしまいました😣。

 火曜日の夜、エドモントン・オイラーズ戦で0対2と敗れた後、ジバネジャドは「笑うべきか、泣くべきか、正直わからない」と語り、悔しさを隠せませんでした。

 レンジャーズのマディソン・スクエア・ガーデンでの無得点時間は180分で、歴代2位の長さです。1928年のピッツバーグ・パイレーツ(現存せず)には及ばないものの、現代の存続チームとしては最長記録。当時のパイレーツは延長戦があったため、記録時間はさらに長くなっています。

 現代のNHLで、今も存続するチームとしては、2001年のフロリダ・パンサーズによる1時間55分17秒が最長記録でした。キャプテンのJ.T.ミラーも「これは珍しいシーズンのスタートだ。チームとして全力を尽くしても報われない試合があったのは残念だ」と語っています。

 この日、アルテミ・パナリンはエドモントンのゴーリー、スチュアート・スキナーを前に、単独で抜け出すチャンスを迎えましたが阻まれ、ウィル・クイルもオイラーズのターンオーバー後にシュートを放ちましたが、ゴールは割れず。

 さらに、第4ラインのアダム・エドストロム、マット・レンペもゴール前の絶好機を活かせませんでした。

いつも「オイラーズの弱点」と言われ続けているスキナーだけど、この日は不調のレンジャーズとはいえ、完封劇だ!

🎯惜しいチャンスはあるのにゴールが遠い

 試合終盤、残り2分31秒にはサム・キャリックがゴールに迫る大チャンスを迎えましたが、スキナーの華麗なグローブセーブに阻まれました。その他のシュートもゴールラインを越えず、さらにいくつかのシュートはクロスバーに当たって跳ね返される場面もありました。🥅

 ジバネジャドは「クロスバーやポストに当たってゴールラインぎりぎりを通ったシュートが2本あった。チャンスはたくさん作れている🎯。ハイリスクの場面も十分に作っている。でもゴールが決まらない。ただそれだけのことだ」と語ります。

 ホームでこれまでの90本のシュートはいずれも得点に結びつかず、連続してパワープレーでも決められなかった場面では観客からブーイングも起きました。

 キャリックは「ファンに喜んでもらえるゴールを決めたい。毎試合、ファンは大きく応援してくれる。もちろんゴールを見たいのはわかっている。それだけにフラストレーションが大きい」と正直な思いを語っています。

 次のホームゲームまでほぼ1週間待たなければなりません。ニューヨークはまずトロント、モントリオールでアウェー戦を行い、その後ホームに戻りミネソタと対戦予定です。

💬信じて進むしかない――前を向くレンジャーズ

 オイラーズ戦後の選手たちは、共通して「焦らず今のプレーを続ける」ことの重要性を口にしました。これまでのアウェー戦で勝利した戦い方を崩さないことが、次のホーム戦でも結果につながると信じています。

 キャプテンのJ.T.ミラーは「チーム全体で、メンタリティを変えず、焦って違うことを試さないようにすることが大事だ。今の道を信じて進めば、時間の経過とともに結果はついてくる」と話しました。💪

まとめ

 得点の女神がなかなか微笑まないレンジャーズですが、チームの雰囲気は決して沈んでいません。守備の安定と粘り強い攻撃が少しずつ形になりつつあります✨。どんなに苦しい時も、彼らは氷上で全力を尽くし続けています。

 次のホーム戦こそ、ファンが待ち望む歓喜の瞬間が訪れるはずです。🏒🔥

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. このシーズン、パンサーズはレギュラーシーズンで58勝18敗6オーバータイム負け(計122ポイント)を記録し、アトランティック・ディビジョン首位でフィニッシュした。特筆すべきは、本文中にある「無得点最長時間」1時間55分17秒を記録していても、この成績だったということ。
    ↩︎
  2. Philadelphia Quakersは、かつてピッツバーグ・パイレーツとして活動していたNHLフランチャイズが、1930年に移転して名称を変えたチームで、フィラデルフィアでは1930-31シーズンの1年間だけ活動した。当シーズンは44試合中4勝36敗4分という成績で、勝率0.136という、当時としては史上最低クラスの記録を残した。

     チームはゴール数76、失点数184と攻守ともにリーグ最下位級の成績で、プレーオフ進出には遠く及ばなかった。財政難や観客動員の低迷、さらに大恐慌の影響が重なって運営は破綻寸前となり、シーズンの終了後には休止を発表。最終的には1936年に正式にフランチャイズが廃止されることに。

     クエーカーズの活動終了以降、フィラデルフィアには1967年にフライヤーズが設立されるまでNHLチームは存在しなかった。このように、クエーカーズは「一シーズン限り」で終わった不運なNHLチームとして、歴史の片隅にその名を残している。
    ↩︎
  3. 1928–29シーズンのパイレーツは、NHLにおける最初期のチームの一つであり、1928年に設立。そのシーズン、ホームゲームでの得点が長期間途絶え、歴史的な記録を樹立した。具体的には、デュケイン・ガーデンズでの最初の187分19秒間、得点を挙げることなく試合を進めた。この記録は、オーバータイムを含むため、NHL史上最長のホーム得点不在記録として現在も保持されている。

     パイレーツの1928–29シーズンは、9勝27敗8分けという成績で、アメリカン・ディビジョンで4位。チームはデュケイン・ガーデンズを本拠地とし、ヘラルド・コットンがキャプテンを務め、オディ・クレグホーンが監督を務めた。

     ゴールキーパーのジョー・ミラーは、1.73のGAA(平均失点率)で11回のシャットアウトを記録し、チームの中で最も安定したパフォーマンスを見せた。得点面では、ハロルド・ダラーとヒブ・ミルクスがそれぞれ9ゴールを挙げ、フランク・フレデリクソンが7アシストでチームのアシストリーダー。

     このように、ピッツバーグ・パイレーツは、NHLの初期において独自の歴史を刻んでいたが、1929年のシーズン終了後、チームは解散し、1930年にはフィラデルフィア・クエーカーズとして再編成された。その後、1931年には再度解散し、現在のピッツバーグ・ペンギンズへと繋がる。
    ↩︎
  4. 1928–29シーズンのNHLでは、レギュラーシーズンの延長戦が10分間の非サドンデス方式に変更された。これにより、規定時間終了後に試合が引き分けの場合、10分間の延長戦が行われ、得点が入らなければ引き分けとして試合が終了した。このルール変更は、試合の決着を早めることを目的としていた。

     サドンデス方式(先に得点したチームが勝利)ではなく、延長戦を全て行う形式が採用されたのは、このシーズンから。その後、1942–43シーズンからは、第二次世界大戦の影響でレギュラーシーズンの延長戦が廃止された。
    ↩︎
  5. 10月7日のホーム開幕・ペンギンズ戦は、0-3で敗け。ジャスティン・ブラゾーの先制点以外はエンプティネットゴール。12日のホーム2試合目・キャピタルズ戦は0-1で敗け。アンソニー・ボーヴィリエの得点のみ。そして、10月14日のホーム3試合目、オイラーズ戦では、トレント・フレデリックの先制点のみ。 ↩︎
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