シーズン4分の1が終了!NHLのスター選手の今後を予想してみよう! 

現役スター選手紹介

はじめに 

 前回、NHL.comをベースに、NHLの順位と感謝祭の日が深く関わっている件について記事にしました。NHLのほぼ全チームがカレンダーとにらめっこしながら、「感謝祭の日、ウチはどの辺の順位にいるんだろ?」とヤキモキしているとは思ってもみませんでした。 

 「そんなの迷信、ウチはまだまだ盛り返すよ~!」って言ってるチームもいるとは思いますが、チーム運営上、「次のアクションを起こすかどうか」を決める一つの基準としいることは、それほどおかしな話ではないのかもしれません。 

 今回はESPN.comの記事をベースにしています。 こちらはチームだけでなく、好調を維持している選手、あるいは不調かも…と思われる選手にスポットを当て、今後どうなっていくのかを検証しています。公式HPと違って、辛口の評論が多いESPN.com、どんな切り口で攻めて来るのか、非常に楽しみです。

讃岐猫
讃岐猫

ESPN.comは、スター選手でも、

容赦なくバッサリやっちゃうんだにゃ。

引用元:ESPN.com「Judging NHL overreactions at the quarter mark: Real or not?」。   

今回の企画の趣旨 

 今週は、家族、友人、健康、素晴らしい食事に感謝する週です。または、NHLのフランチャイズであれば、シーズンの4分の1の時点で、スタンレーカップのプレーオフのシード圏内に残っていれば、ポストシーズンが始まっても、まだそこに残っていることになりますから。 

 ESPN Stats&Informationによると、感謝祭の日にプレーオフ・ポジションにあるチームは、サラリーキャップ制導入の時代になり(2005-06シーズン以降)、1シーズン82試合制になって以降、77%の確率でプレーオフに進出しています。 

 言い換えれば、20試合を終えた時点で、チームや選手について出された多くの意見が、シーズン終了後に「正しいものだった」とされる可能性が高いのです。 

 それでも、幾つか出されたサンプルは過剰反応で、異常な部分があったり、誤算であることが証明されただけで終わる可能性もあります。 

 ここでは、これまでのNHLのシーズンについて、私たちが検証している10の説を紹介します。これらは合理的な判断ですか?それとも完全な過剰反応ですか? 

※引用元の記事は、幾つかのチームをピックアップして検証していますが、今回は選手のみとしました。理由は…長い記事になりますので(^^;。 

オーストン・マシューズは、彼のキャリアの中で、最悪のゴールスコアリング・シーズンを過ごすでしょう。 

 トロント・メープルリーフスのスターは昨季73試合で60ゴールを挙げ、最優秀選手としてハート・トロフィーを、NHLPA(NHL選手会)年間最優秀選手としてテッド・リンゼイ賞(NHL選手会選出の最優秀選手賞、プロホッケー記者協会の投票で選出)を受賞するなど、NHLを代表する選手となりました。 

 試合時間60分・5人対5人の場合で計算した平均2.4ゴールは、前のシーズンの2.2ゴールに匹敵するものでした。 

 今季ここまでマシューズ(センター、25歳)はアンコールに応えてきましたか?開幕からの19試合で1試合平均1.2ゴールを記録しましたが、これは彼の7年間のキャリアの中で最も低い平均得点となりました。 

評決:軽度の過剰反応。 

 月曜日、マシューズはリーフスの延長戦(負け)でシーズン9ゴール目を決めました。今の1試合当たりのゴール数をベースに考えると、ルーキーシーズン以来達成していない82試合すべてに出場した場合、37ゴール前後を記録する見込みです。 

 これは彼のキャリアの中で2番目に低い数字であり、彼のキャリアの最低記録は2017-18年の34ゴールでした。しかし、それはわずか62試合でのことでした、37ゴールを挙げたシーズンは68試合に出場しています。 

 平均値のままでいくと、「自身最悪の得点(ペース)で終わりそうなシーズン」に向けて、マシューズは順調に進んでいるようです。とはいえ、マシューズには改善の余地があります。60分当たりのシュート数(12.36本)は昨シーズン(13.88本)より減りました。 

 今季のシュート率(全ての状況〈60分・5人対5人〉下で10.7%)は昨シーズン(17.2%)を大きく下回っています。(リーフスに)マシューズのようにゴールを量産する能力を持つ選手はほとんどおらず、彼がすぐにリンクでひと暴れする可能性は十分にあります。 

讃岐猫
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マシューズの「俺がやらなきゃ誰がやる」

精神に期待!ってトコだにゃ。

コナー・マクデイビッドが70ゴールを決める 

 エドモントン・オイラーズのスーパースターは、(今季)19試合で16ゴールを決めてNHLをリードしています。ダラス・スターズのジェイソン・ロバートソン(左ウィング、23歳)やバンクーバー・カナックスのボー・ホルバット(センター、27歳)も、同じくらい得点を決めています。 

 しかし、「マクジーザス」のように、リーグのディフェンダーを恐怖に陥れ続けることができるという概念を明確に実現させている選手は他にいません。 

 NHLにおいて、ティーム・セラニ(右ウィング、「フィンランドのフラッシュ」と呼ばれ、NHL1年目に76ゴールを達成)とアレックス・モギルニー(右ウィング、北米でプレーするためにソビエト連邦から亡命した最初の選手。現在、KHLのアムール・ハバロフスク社長)が1992年から93年にかけて76ゴールを記録して以来、70ゴールを達成したシーズンはありません。 

 マクデイビッド(センター、25歳)は、まるで別世界にいるかのような攻撃力の成果として、シーズン70ゴール以上を加えることができるでしょうか。 

 コーチのジェイ・ウッドクロフト(46歳)は「私たちは真のスーパースターを目撃しており、それは特別なことなんだよ」と語りました。 

評決:過剰反応。 

 ほら、みんなコナーを愛していますよね。しかし、(ニュートラル・ゾーン)トラップ時代の幕開け前夜から、70ゴールのシーズンが続かなかったのには理由があります。 

 NHL史上最高のゴールスコアラーと言われるアレックス・オベチキン(左ウィング、37歳)ですら、9回リーグトップを記録しているにもかかわらず、この数字を達成できていません。マクデイビッドは現在69ゴールのペースで進んでおり、これは素晴らしい数字ですが、70ゴールには到達しません。 

 コナー・マクデイビッドを過小評価してはいけないが、彼は70はおろか50ゴールも達成したことはありません。 

※ニュートラル・ゾーン・トラップ(単にトラップと呼ばれることが多い)は、アイス ホッケーで使用される防御戦略であり、相手チームがニュートラル・ゾーン(青い線の間の領域)を通過するのを防ぎ、ターンオーバーを強制します。 

 現代のニュートラル・ゾーン・トラップは、1990年代半ばから始まったもので、NHLのニュージャージー・デビルズが最もよく使用していました。この戦略は物議を醸し、低得点でエキサイティングでないゲームを生み出したとして批判されました。 

ブルース・ブードロー監督が初の解任 

 バンクーバー・カナックスは、19試合を消化して、.395ポイントのパーセンテージ(勝率)とマイナス10の得失点差を記録し、NHL最大の失望の一つとなりました。 

 チーム代表のジム・ラザフォードは、チームへの不満を微妙な形で表現しています。不振の責任はチームのプレーの仕方にあるとし、契約上の義務から、ブードロー(67歳)が(仕方なく)ヘッドコーチに復帰したと指摘しています。 

評決:過剰反応ではありません。 

 カナックスは最近少し上昇していますが、「カナックスがブードローを手放した場合、考慮されるであろう14人の監督候補」などの記事が掲載されている以上、不吉な予兆を無視することはできません。 

 NHLは、2017-18年以降、毎シーズン、最初の2カ月以内に少なくとも1回のコーチ交代を行っています。D.J.スミス(45歳)がオタワの出足の遅さの責任を取らない限り–GMのピエール・ドリオンは最近、彼を免罪しましたが–明確な候補者は1人しかいません。ブルース、彼のことです。 

讃岐猫
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フライヤーズやコヨーテズの監督は大丈夫かにゃ…。

エリック・カールソンがノリス・トロフィーを獲得 

 サンノゼ・シャークスのディフェンスマンは21試合で29ポイントを獲得しており、カールソン(ディフェンス、32歳)がノリス・トロフィー(最優秀ディフェンス選手に授与される賞)に挑戦した年によく見られたような、攻撃面でいい数字を残しています。 

 彼は健康で、幸せです。彼は1試合平均25分18秒もスケートをしており、2桁得点も記録し、チームをリードしています。おかえりなさい、EK。 

評決:軽度の過剰反応。 

 繰り返しになりますが、カールソンは今シーズン信じられないほどの活躍を見せています。ブレント・バーンズ(ディフェンス、37歳)がカロライナ・ハリケーンズの一員となったことで、シャークスの攻撃面で輝くべく、彼はあらゆる機会を得ている状況です。 

 21試合で29ポイントはノリス・トロフィーに値しそうですが、プラス2の評価はそれに値しません。それに、シャークスは良いホッケーチームではありません。この評価はマイナスに転じる可能性を持っています。 

 NHL史上、プラス/マイナス評価(出場中にゴールが入ればプラス1、逆にゴールを入れられればマイナス1)でマイナスのままノリスを獲得したディフェンス選手は7人しかおらず、過去24年間では2010-11年のニクラス・リドストロム(現在デトロイト・レッドウィングスのホッケー・オペレーション担当副社長)しかいません。 

 しかし、カールソンがノリスを受賞するかどうかよりも、真の興味は、彼が「誰のために」ノリスを獲得しようとしているかということにあります。 

 なぜなら、カールソンが移籍禁止条項を放棄して、シャークス以外の競合チームへとトレードを希望しているのではないか、という憶測が広がり続けているからです。 

まとめ 

 20試合を消化すると、チームだけでなく、選手達も「今シーズンはイケそうだな」とか、「ちょっとオフシーズンの過ごし方を間違えたかな」などが分かってくるみたいです。

 あるいは、カールソンのように、自分の契約内容と睨めっこしながら、レギュラー・シーズンの過ごし方を考える選手も出てきたりして。 

 そういう選手個々人の成績の推移や契約内容も頭に入れながら、試合の配信を見たりすると、また違った楽しみ方ができるのかもしれません。それにしても、コナー・マクデイヴィッドは、この手の企画に必ず名前が出てきて、あれこれ検証される訳ですから、やっぱり「超スター選手」なんですね。

讃岐猫
讃岐猫

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

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