はじめに
10月8日(土曜日)・9日(日曜日)、プラハでのグローバル・シリーズから開幕したNHL2022-23シーズン、北米での開幕は12日(水曜日)となっています。グローバル・シリーズの最中にもプレシーズン・マッチが行われ、先週末、各チームは調整の追い込み段階に入っていたと言っていいでしょう。
12日にしても、プラハに行っていた2チーム以外が全て試合をする訳ではなく、チームごとに徐々に開幕試合を行っていくといった感じです。
今回は8日に行われた試合の得点経過をお届けしますが、開幕を間近に控えている割に、ボコボコ点の入る試合が多かったです。攻撃陣が好調と言えばいいのか、守備陣の調整不足と言えばいいのか…。
ただ、ダイジェスト映像を見てて、正味60分間でプロ野球並みに点が入ることの多いNHLですから、そんなに難しいルールがある訳じゃないし(突き詰めると、いろいろ出てきますが)、得点シーン大好きな日本人には好まれるスポーツなんじゃないかな、という思いを強くしました。
引用元:NHL.com「Oct. 8: NHL Preseason Roundup」。
以前、DAZNが配信してたんだけどにゃあ…。
もっと手軽に見られれば、
ファンも増えると思うにゃ。
セネターズ 3-2(延長)カナディアンズ
10月8日(土曜日)、(カナダ東部)ニューブランズウィック州ブクトゥーシュ(砂丘で有名)のJ.K.アービングセンターで行われた、クラフト・ホッケービル2021プレシーズンゲーム(クラフトハインツ=アメリカの食品会社、ナショナルホッケーリーグ、 NHLプレーヤーズ・アソシエーションが主催する毎年恒例の大会)で、オタワ・セネターズは延長2分45秒にドレイク・バサーソン(右ウィング、24歳)が得点し、モントリオール・カナディアンズに3対2で勝利しました。
バサーソンはアシストも記録し、デリック・ブラッサード(センター、35歳。エドモントン・オイラーズから新加入)、スコット・サブーリン(右ウィング、30歳)がゴールを決め、マグナス・ヘルバーグ(ゴールテンダー、31歳)が18セーブを挙げ、プレシーズンを5勝3敗で終えました。
コール・コーフィールド(右ウィング、21歳)とカイデン・グール(ディフェンス、20歳)が得点し、ジェイク・アレン(ゴールテンダー、32歳)が26セーブを挙げましたが、モントリオールはプレシーズンゲーム (0勝6敗2延長負け) で勝利できませんでした。
得点経過
第1ピリオド・8分47秒、コーフィールドが左フェイスオフ・サークルからのパワープレイ・ゴールで先制し、カナディアンズが1-0とリードしました。
セネターズとプロ・トライアウト契約を結んだブラッサードは、第2ピリオド・3分48秒、リバウンドを突いてプレシーズン4試合で初ゴールを決め、1-1の同点に追いつきました。
ブラッサードはバサーソンの決勝点もアシストしています。
先にバランスを崩してしまったアレンに勝って、サブリンは15分17秒にゴールを決め、オタワが2対1でリード。
グールは18分40秒に2対2のタイに持ち込みました。
ブルース 6-0 ブラックホークス
(ミズーリ州)セントルイスのエンタープライズセンター(ブルースの本拠地)で、セントルイス・ブルースがシカゴ・ブラックホークスに6-0で勝利し、ジョーダン・ビニントン(ゴールテンダー、29歳)はブルースで24セーブをあげました。
ブルースはイバン・バルバシェフ(センター、26歳)が2ゴール、ジョーダン・カイロ(センター、24歳)が1ゴール1アシストを記録し、プレシーズンを6勝2敗で終えました。
ブレイデン・シェン(センター、31歳)、ロバート・ボルトゥッゾ(ディフェンス、33歳)、ジェイク・ネイバーズ(左ウィング、20歳)がそれぞれ2アシストを記録しました。
プレシーズン最終戦 (1勝5敗) で、ブラックホークスのペトル・ムラゼク(ゴールテンダー、30歳。トロント・メープルリーフスから新加入)が25本のシュートを打たれ、6ゴールを許してしまいました。
新戦力なのに、6失点。
かなり厳しい評価をされそうにゃ。
得点経過
ブルースは第1ピリオドの2分10秒間に3ゴールを決めました。9分48秒、ボルトゥッゾのスラップ・ショット(後方にスティックを振り上げて、野球やゴルフのようにスティックを振り落としてパックを打ち、強いシュートを放つ時に使用)をバルバシェフがかわして1-0。
23秒後の10分11秒、ニキータ・アレクサンドロフ(センター、22歳。アメリカンホッケーリーグのスプリングフィールドサンダーバードから新加入)が得点し、ボルトゥッゾのシュートをチップ・シュート(パックに軽く触れて方向を変え、ゴールテンダーが動いた方向とは逆へパックを流し込むショット)で決めて2-0。
11分58秒、シェンのパスを受けたカイロが押し込み、3-0。
第2ピリオド・2分59秒、ロバート・トーマス(センター、23歳)がパワープレーによるゴールを決め、4-0とリードを拡げました。
ライアン・オライリー(センター、31歳)が10分19秒に5-0とし、バルバシェフが17分05秒に再び得点して6-0で勝利しました。
ビニントンは第3ピリオドだけで9セーブを挙げました。
ライトニング 5-2 パンサーズ
(フロリダ州)タンパのアマリー・アリーナ(ライトニングの本拠地)で行われたフロリダ・パンサーズ戦に5-2で勝利し、ライトニングのウラジスラフ・ナメストニコフ(センター、29歳。ダラス・スターズから新加入)は、ハットトリックとアシストを決めました
7月13日、タンパベイと250万ドル(日本円で約3億6千万円)の単年契約を結んだナメストニコフは、6ポイント (5ゴール・1アシスト)でプレシーズンを終えました。
ニキータ・クチェロフ(右ウィング、29歳)とブレイデン・ポイント(センター、26歳)がそれぞれ1ゴール・1アシストを決め、コーリー・ペリー(右ウィング、37歳)が3アシスト、アンドレイ・ヴァシレフスキー(ゴールテンダー、28歳)が27セーブを挙げ、チームはプレシーズン最終戦でやっと勝利しました (1勝4敗) 。
ルドルフ・バルサーズ(左ウィング、25歳。サンノゼ・シャークスから新加入)が得点し、スペンサー・ナイト(ゴールテンダー、21歳)が26セーブを挙げ、パンサーズはプレシーズンを2勝4敗で終えました。
ナメストニコフは、かなり活躍しそうだにゃ。
得点経過
第1ピリオド・3分51秒、プレシーズン初ゴールとなる、右フェイスオフ・サークルからのパワープレイ・ゴールをクチェロフが決め、タンパベイが1-0とリード。
5分15秒、バルサーズが右サークル上部からのスラップショットで1-1のタイに。
12分15秒、ナメストニコフが右サークル下部からのワンタイマー(パスされたパックを直接シュートすること)で2-1とし、19分14秒、5人対3人の状況(連続ペナルティで、パンサーズの選手2人退場・2分間)で、ペリーからのパスを叩き込んで3-1と得点差を拡げました。
第2ピリオド・7分30秒、ロス・コルトン(センター、26歳)のパスからハットトリックを達成。
8分45秒、右コーナーから抜け出したアレクシ・ヘポニエミ(センター、23歳)がショートサイドを決めて4-2としたが、第3ピリオド・4分56秒、ポイントがプレシーズン初ゴールを決めて5-2で勝利しました。
キングス 6-3 ダックス
ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナ(キングスの本拠地。マイケル・ジャクソン公開追悼式にも使用)で行われたアナハイム・ダックス戦で、アーサー・カリエフ(右ウィング、21歳)が1ゴール・2アシストを記録し、ロサンゼルス・キングスが6-3で勝利しました。
ロサンゼルスではショーン・ダージ(ディフェンス、23歳)とカール・グルンドストローム(右ウィング、24歳)がそれぞれゴールとアシストを決め、チームはプレシーズンを3勝3敗1延長負けで終えました。ジョナサン・クイック(ゴールテンダー、36歳)は23セーブを挙げました。
アナハイムのプレシーズン最終戦 (4勝3敗) で、トロイ・テリー(右ウィング、25歳)は1ゴール・1アシストを記録しました。
オイラはマイケル・ファンだにゃ。
キングスのホーム・アリーナ行きたいにゃ…。
得点経過
第1ピリオド、ジョン・ギブソン(ゴールテンダー、29歳)は19本のシュートで16セーブを記録した後、上半身の負傷で途中退場しました。アンソニー・ストラーツ(ゴールテンダー、28歳)がリリーフで出場し、14セーブを挙げました。
第1ピリオド・2分32秒、ガブリエル・ビラルディ(センター、23歳)がパワープレーでゴールを決めて、キングスが1-0とリードすると、カリエフは11分8秒にスロット(アタッキング・ゾーン、またはディフェンス・ゾーンにある2つのフェイスオフ・サークルの間にあるスペース)からリストショット(手首を使って、早い動きからのショット。ゴールテンダーにショットを読みづらい)を決めて2-0。
14分17秒、グルンドストロームは左サークルの上部から得点し、3-0とリードを拡げます。
ダックスは第2ピリオドに3連続ゴールを決め、同点に追いつきました。3分57秒にメイソン・マクタビッシュ(センター、19歳)が3-1とし、10分37秒にマックス・ジョーンズ(左ウィング、24歳)がパボル・レジェンダ(左ウィング、22歳。スロバキアのHKドゥクラ・ミカロフチェから新加入)とのコンビで相手1人をかわし得点して3-2、14分45秒にテリーがパワープレーゴールで3-3の同点に。
17分22秒、ダージがブルーラインから跳ね返るようなリスト・ショットで、ロサンゼルスが4-3とリード。
第3ピリオド・9分47秒、フィリップ・ダノー(センター、29歳)がリターン・パスから得点して5-3とし、12分24秒にケビン・フィアラ(左ウィング、26歳。ミネソタ・ワイルドから新加入)が前線でワンタイマーを決めて、6-3で勝利を収めました。
ワイルド 5-1 スターズ
ミネソタ州セントポールのエクセル・エナジー・センター(ワイルドの本拠地)で、ミネソタ・ワイルドがダラス・スターズに5-1で勝利し、キリル・カプリゾフ(左ウィング、25歳)は2得点を挙げ、アシストも記録しました。
マッツ・ズッカレロ(右ウィング、35歳)は1ゴール2アシストを決め、マルコ・ロッシ(センター、21歳)がプレシーズン7回目のアシスト、マーク・アンドレ・フルーリー(ゴールテンダー、38歳)が、ワイルドのプレシーズン最終戦 (6勝1敗) で22セーブを挙げました。
プレシーズンを2勝5敗で終えたスターズは、ジョー・パベルスキ(センター、38歳)が得点。ジェイク・オッティンガー(ゴールテンダー、23歳)は前半の2ピリオドで20本のシュートで4失点を許し、スコット・ウェッジウッド(ゴールテンダー、30歳)は第3ピリオドで7セーブを挙げました。
得点経過
第1ピリオド・3分57秒、ジョエル・エリクソン・エク(センター、25歳)がミネソタに先取点をもたらし、8分49秒にカプリゾフがパワープレーで得点し2-0としました。
第2ピリオド・3分19秒、ブランドン・デュハイム(右ウィング、25歳)が3-0とリードを広げたが、5分22秒、パベルスキが3-1としました。
11分48秒、ズッカレロが再びワイルドのリードを3点に戻し、4-1としました。
第3ピリオド・14分15秒、カプリゾフが再びパワープレーで得点し、5-1で勝利を手にしました。
メープルリーフス 5-1 レッドウィングス
カナダ・トロントのスコシアバンク・アリーナ(メープルリーフスの本拠地)で、トロント・メープルリーフスはデトロイト・レッドウィングスに5-1で勝利しました。(メープルリーフスの)オーストン・マシューズ(センター、25歳)とウィリアム・ナイランダー(右ウィング、26歳)がそれぞれ2ゴールを決めました。
モーガン・ライリー(ディフェンス、28歳)とミッチェル・マーナー(右ウィング、25歳)がそれぞれ3アシスト、アレクサンダー・カーフット(センター、28歳)が2アシスト、マット・マーレイ(ゴールテンダー、28歳。オタワ・セネターズから新加入)が18セーブをあげ、メープルリーフスはプレシーズンを5勝2敗で終えました。
ピウス・スーター(センター、26歳)が得点し、ユッシ・オルキヌオラ(ゴールテンダー、31歳。ロシアのメタルルグ・マグニトゴルスクから新加入)が31分55秒で15本のシュートで13セーブを記録し、ビクター・ブラットストロム(25歳。イーストコースト・ホッケーリーグのトレド・ウォールアイから新加入)がリリーフで8セーブを挙げました。レッドウィングスは3勝5敗でプレシーズンを終了。
レッドウィングスは、移籍で
一気にゴールテンダー2人換えたんだにゃ〜。
得点経過
第1ピリオド・11分33秒、スーターは右のフェイスオフ・サークルからバーダウンしたシュート(パックがクロスバーに当たって入る)で、デトロイトが先制点をマークしました。
15分24秒、ナイランダーが右サークルから得点し、1対1でタイスコアに。ディフェンスマンのマーク・ジョルダーノ(39歳!)は、プレシーズン通算5回目となる、この試合では最初のアシストを記録。
第2ピリオド・11分55秒、デニス・マルギン(センター、25歳。スイスのZSCライオンズから復帰)が相手ディフェンスを分断し、オルキヌオラのグローブ側を突破し、トロントが2-1でリードし、プレシーズン4点目のゴールを決めました。
第3ピリオド、メープルリーフスはパワープレーで3ゴールを決めました。2分12秒、マシューズはに左サークル上からワンタイマーで3-1。7分2秒、ナイランダーが右サークルのこぼれたパックを拾い上げてプレシーズン4点目を記録し、リードを4-1に。13分49秒、マシューズがこの試合2点目をハイスロット(最もブルーラインに近いエリア)から決めて、5-1で勝利。
トロントのDFジェイク・ムジン(ディフェンス、33歳)とFWピエール・エングバル(左ウィング、26歳)がそれぞれプレシーズンマッチ初出場を果たしました。
その他の試合
ニュージャージー・デビルズ(5勝2敗) 5-3 ボストン・ブルーインズ(3勝3敗)
ワシントン・キャピタルズ(4勝1敗1延長負け) 4-3(延長) コロンバス・ブルージャケッツ(4勝3敗1延長負け)
ニューヨーク・アイランダーズ(4勝2敗) 3-1 ニューヨーク・レンジャーズ(2勝3敗1延長負け)
ベガス・ゴールデンナイツ(4勝2敗1延長負け) 5-1 アリゾナ・コヨーテズ(0勝6敗1延長負け)
まとめ
0勝のコヨーテズとカナディアンズは厳しいかもなぁ。開幕前予想でカナディアンズは(いい意味でも悪い意味でも)チラホラ名前出ていて、「まあ、そこそこの成績を収めるんじゃないの」レベルのチームなのですが、コヨーテズはそれにすら名前が出てこない( ;∀;)。
小さな大学ホッケー・アリーナを間借りしての新シーズン、あまり負けると、学生さんに見向きもされないチームになってしまうかも…。コヨーテズの初戦は10月13日(木曜日)、アウェーでピッツバーグ・ペンギンズと対戦予定。
プレシーズンとはいえ、上位候補のライトニングが僅か1勝というのも気がかり。最終的にプレーオフ圏内は確実に入ってくるチームですが、明日10月11日(火曜日)・日本時間午前8時半開始のニューヨーク・レンジャース戦(アウェー)で、どこまで本気モードで試合に臨んでくるかが見物です。
ライトニングは開幕から3試合連続アウェーといきなり試練ですが、そこを切り抜けたら、意外とスッと上位入りしているでしょう。
レッドウィングスが、プレシーズン最終戦でNHL未経験の新戦力ゴールテンダー2人を試したのもユニーク。それも含めて、各チームの新戦力がレギュラー・シーズンでどんな動きを見せるかも楽しみ。
トレーニング・キャンプ中に新加入したり、契約延長した選手も多く、彼らがどこまでフィジカル&メンタル両面でチームに馴染んでいるのか。明日からの「開幕戦・北米ステージ」にワクワクドキドキが止まりません!
コヨーテズも注目してるチームだから、
プレシーズンの惨敗は気になるにゃ…。
ここまで読んでくれて、サンキュー、
じゃあね!