NHLフィンランド代表予想!主力負傷で注目の若手と守備陣の行方は?

アイスホッケー各国代表情報

はじめに

 2026年ミラノ冬季オリンピックに向け、NHL.comが各国代表の予想ロスターを発表しました。今回はフィンランド代表編です🇫🇮✨

 カナックスで活躍するケヴィン・ランキネン、セネターズのマティンパロら、実力と経験を兼ね備えた選手たちが名を連ねています。国際大会でも結果を残してきたフィンランド勢が、氷上でどんなチームを作り上げるのか注目です。

※いつもより短めの記事ですが、何とか更新できました!「また、フィンランド代表?」と思わないでくださいね(笑)。

参照記事:NHL公式サイト「Granlund, Maccelli, Armia projected to make 2026 Finland Olympic roster, NHL.com predicts

🏒ミラノ・コルティナ五輪まであと100日!フィンランド代表の予想メンバーが発表⛸️

 2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの開幕まで、いよいよあと100日となりました✨開会式は2026年2月6日、男子アイスホッケーの試合は2月11日にスタートし、金メダルをかけた決勝戦は2月22日に予定されています。

 そして今回の大会では、なんとNHLのスター選手たちが久しぶりに五輪に戻ってきます!前回NHL選手がオリンピックに参加したのは、2014年のソチ大会以来。実に12年ぶりの夢の舞台となります😊。

ミラノ冬季五輪については、こちらでも記事にしています。

 オリンピックでは、各国チームが25人の選手を登録します。内訳はフォワード14人、ディフェンス8人、そしてゴールテンダー3人という構成です。

 NHL.comでは、各国の代表メンバー発表に先がけて、編集チームによる「予想ロースター(代表メンバー)」を紹介しています。なお、1月1日ごろに正式発表が行われる予定です。

 今回はその中から、フィンランド代表チームの予想メンバーをピックアップ🇫🇮✨発表したのは、編集シニアディレクターのショーン・P・ローク氏、ライターのトレーシー・マイヤーズ氏、そしてNHLフィンランド版のサミ・ハーパサロ氏の3人1です。

🇫🇮フィンランドのフォワード陣、主力離脱で波乱の予感🔥

 今回の予想メンバーでは、まずフォワード陣に大きな変化がありました。選ばれたのは、セバスチャン・アホ(カロライナ・ハリケーンズ、6月16日に暫定メンバー〈ほぼ確定に近い候補選手〉として発表済み)やミッコ・ランタネン(ダラス・スターズ、こちらも同じく発表済み)といった実力派をはじめ、アントン・ルンデルやエートゥ・ルオスタリネン(ともにフロリダ・パンサーズ)、アルトゥリ・レッコネン(コロラド・アバランチ)など、多彩な顔ぶれ。


 さらに、ジョエル・アルミア(ロスアンゼルス・キングス)やカーポ・カッコ(シアトル・クラーケン)、ミカエル・グランルンド(アナハイム・ダックス)らもラインアップに入りました。

 しかし、その中で最も大きなニュースは――キャプテンのアレクサンデル・バーコフ(暫定メンバー)がチームに加われないという事実2です。バーコフはトレーニングキャンプ中に前十字靭帯(ACL)と内側側副靭帯(MCL)を損傷し、9月26日に手術を受けました。復帰には少なくとも7か月を要するとみられています。

 バーコフは、リーグでも屈指のディフェンシブフォワードとして知られ、2連覇中のパンサーズのキャプテンでもあります。そんなチームの中心選手を失うのは、フィンランドにとってまさに痛恨の事態です。

 彼の代わりを務められる選手はいませんが、他のメンバーが一丸となってその穴を埋めるしかありません。

 さらに追い打ちをかけるように、パトリック・ライネ(モントリオール・カナディアンズ)も腹部の手術で少なくとも3か月は離脱3することが決まりました。彼はパワープレーのスペシャリストとして貴重な存在だけに、この不在も大きな痛手となります。

 それでも、チームには明るい話題もあります😊。ジョエル・アルミア(ロサンゼルス・キングス)が再びメンバー入りし、オフシーズンにユタ・マンモスからトロント・メープルリーフスへ移籍したマティアス・マチェリも注目株に。

もしジョエル・アルミアが選ばれたら、ジョーカー的存在になるのでは?。カナディアンズ時代から守備は?なんだけど、得点感覚は見るべき物あり。

 また、今季カナディアンズで好スタートを切ったオリヴァー・カパネンも、新たな戦力として名前を連ねています✨

讃岐猫
讃岐猫

🛡️ディフェンス陣はヘイスカネンを中心に安定感抜群💪

 フィンランドのディフェンス陣には、ミロ・ヘイスカネン(ダラス・スターズ、6月16日に暫定メンバーとして発表済み)が中心選手として君臨しています。昨季は膝のケガでシーズン序盤とスタンレーカップ・プレーオフの一部を欠場しましたが、今季は完全復活。安定した守備力でチームを支えます。

 ヘイスカネンとコンビを組むのは、同じくスターズのエサ・リンデル(こちらも、同じく発表済み)。長年ペアを組んできた二人の息の合ったプレーは、オリンピックでも大きな武器となるでしょう😊。

 その他には、ヘンリ・ヨキハル(ボストン・ブルーインズ)、オッリ・マーッタ(ユタ・マンモス)、ニコ・ミッコラ(パンサーズ)、ニコラス・マティンパロ(オタワ・セネターズ)、ラスムス・リストライネン(フィラデルフィア・フライヤーズ)、ウルホ・ヴァーカネイネン(ニューヨーク・レンジャーズ)が選出されています。

絶好調ユタ・マンモスのディフェンスを支えるオッリ・マーッタも、選出されて欲しいベテラン。ここ数年、ややジャーニーマン化していたものの、その職人技は衰えちゃいない。

 特に注目は、ミッコラの攻守にわたる成長です。現在は2度のスタンレーカップ優勝経験を持ち、フィンランド代表でも頼れる存在となっています。

 また、マティンパロは今季序盤、セネターズの第3ディフェンスペアとして活躍中4。2月の「4ネイションズ・フェイスオフ」ではリストライネンの代役として3試合に出場し、世界選手権でも得点を記録しました。

🥅ゴールテンダー陣はサロスを中心に盤石🧤

 ゴールテンダーはユーセ・サロス(ナッシュビル・プレデターズ、6月16日に暫定メンバーとして発表済み)を中心に構成されています。6月に最初に選出された6人のうちの1人であり、当然チームの正ゴールテンダーとして期待されています。昨季は成績が振るわなかったものの(58試合、20勝31敗。失点率:2.98、セーブ率:.896)、今季の巻き返しに期待がかかります。

 バックアップには、ウッコ=ペッカ・ルッコネン(バッファロー・セイバーズ)とケヴィン・ランキネン(バンクーバー・カナックス)が控えています。ルッコネンはトレーニングキャンプとシーズン序盤を下半身のケガで欠場5しましたが、今季はセイバーズの正ゴーリーとして期待されています。26歳の彼は、将来的にNHLトップクラスのゴールテンダーになる可能性を秘めています✨

ルッコネンはどうかなぁ、ケガの回復が思わしくないようで…。本来の力が戻れば、サロスを凌ぐくらいの活躍を見せるはずなのに。

 一方ランキネンは、カナックスで安定したプレーを見せ、過去の国際大会でも信頼できる実績6を残しています。2019年の世界選手権ではフィンランドに金メダルをもたらし、2月の「4ネイションズ・フェイスオフ」でもサロスと共にゴールを守りました。

まとめ

 フィンランド代表は、主力の負傷離脱という逆風の中でも、若手とベテランが融合したチームとして再出発を図っています💪❄️

 バーコフやライネの不在は痛手ですが、代わりに名を挙げた選手たちが次世代の中心として注目を集めています。堅実な守備と高いチームワークを誇るフィンランドが、再び世界の頂点を狙う戦いに挑みます🔥

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. Shawn P. Roarke
     NHL.comで編集部の上級ディレクター(Senior Director of Editorial)を務めるベテラン記者で、NHLを代表する複数の特集記事や分析記事を手がけている。コーチや選手への深掘りインタビューも多く、公式ポッドキャスト「NHL @TheRink」の共ホストも担うなど、メディア活動も幅広く行っている。

    Tracey Myers
     シカゴを拠点に活動するNHL.comの地域ライター。主にNHLの試合レポートや選手・チームのストーリーを中心に執筆しており、以前はNBC Sports Chicagoで「ブラックホークス」担当記者としても活躍。読者に親しみやすい語り口も特徴。

    Sami Haapasalo
     フィンランド出身で、NHL.comのフィンランド語版(NHL.com/fi)にて編集・翻訳・執筆を行う記者・編集者。英語翻訳・コピーライティングを専門にしてきたキャリアを持ち、欧州・北米のホッケー事情をつなぐ橋渡し的な役割も果たしている。
    ↩︎
  2. 所属チームであるFlorida Panthersが「今季丸ごと欠場という線も排除していない」と発表しており、現時点では公式に復帰日程が確定していない。

     また、10月末時点の報道では、復帰時期の目安を「4月〜5月ごろ」とする見方も出ており、シーズン後半またはプレーオフ中の復帰の可能性も含まれている。
    ↩︎
  3. モントリオール・カナディアンズ所属のフォワード、Patrik Laineはこのほど、コアマッスル(体幹筋/腹部周辺の筋肉)損傷のため手術を受け、復帰まで「少なくとも3〜4か月が必要」とチームから発表された。

     手術はニューヨークのレノックスヒル病院でDr. Mark Zolandによって行われている。今季Laineは10月16日の試合を最後に出場しておらず、この時点で5試合出場で1アシストという成績にとどまっている。

     この時期の発表ということもあり、2026年の冬季五輪(ミラノ・コルティナ)に向けた代表入りの可能性にも大きな影響を及ぼすと見られている。カナディアンズはこの出場停止によって攻撃の“柱”を長期的に失うこととなり、チーム構成や戦略にも影響が出るとの分析も出ている。
    ↩︎
  4. マティンパロは、2024‑25シーズンにオタワ・セネターズで“予想外”の飛躍を遂げたフィンランド出身の右利きディフェンスマンで、2023年に北米入りし、当初はあまり注目されていなかった。

     その中で彼は、チームのサードペア(第3ディフェンスペア)として一定の出場機会を得て、NHLにおけるレギュラーとしての一歩を刻みつつある。

     しかしながら、評価は「安定した守備的役割には合っており、左右ショットの右利きという希少性も持つが、攻撃力や得点能力という観点ではまだ突出しておらず、ハイエンドな才能というより“堅実なディフェンスマン”としての位置づけ」というもの。

     さらに、チーム内では右利きディフェンスの層が厚く、マティンパロ自身も“現状に甘えるな”というメッセージを受けており、今後もポジションを守るために競争に晒されているという報道もある。
    ↩︎
  5. 10月25日、アウェイのトロント・メープルリーフス戦が今季初出場。残念ながら、延長戦までもつれ込んだものの、3-4で敗戦。トータル・アイスタイムは61分28秒、23本のシュート中19本はセーブしたもの、4失点。セーブ率.826とあまり良いとは言えない復帰戦だった。28日のホームでのコロンバス・ブルージャケッツ戦(こちらも延長戦、3-4で敗戦)には出場していない。
    ↩︎
  6. ランキネンは、2019年のIIHFアイスホッケー世界選手権2019において、フィンランド代表の優勝に大きく貢献した。大会期間中、彼は全てのプレーオフ試合に出場し、セーブ率94.2%、失点平均1.50という優れた成績を記録。もし最優秀ゴーリー賞があったなら間違いなく最有力候補とされたほどである。

     また2月の4 Nations Face‑Offでも、スウェーデン戦を含む国際戦で先発を務めるなど、チームにとって信頼の置ける守護神として実績を積んでいる。
    ↩︎
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