開幕だ!シェスターキンが完璧なセーブで、ペンギンズを0点に抑えた!

アイスホッケー名勝負

はじめに

 2024年10月9日、ニューヨーク・レンジャーズがシーズン開幕戦でピッツバーグ・ペンギンズに圧倒的な6-0の勝利を収めました。レンジャーズのチーム全体の動きの良さだけが目立ち、逆にペンギンズの後手後手ぶりがひどかったです。

 この試合では、イゴール・シェスターキンが31セーブを記録し、クリス・クライダーが2ゴールを挙げるなど、チーム全体が見事なパフォーマンスを発揮しました。特に、レンジャーズの選手たちは序盤から強い意志を持ってプレーし、観客を魅了する展開が繰り広げられました。

 この試合の詳細や選手たちのコメントを通じて、彼らの戦いの裏側に迫りましょう。

讃岐猫
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引用元:nhl.com(NHL公式サイト)「Rangers score 6, shut out Penguins in season opener

ペンギンズ惨敗…ゴールキーパーもガックリ

 イゴール・シェスターキン(ゴールキーパー、28歳)は31セーブを記録し、クリス・クライダー(左ウィング、33歳)が2ゴールを挙げて、水曜日(10月9日)、ニューヨーク・レンジャーズがにPPGペイントアリーナでピッツバーグ・ペンギンズを6-0で下しました。この試合は両チームにとってシーズン開幕戦です。

 この完封は、シェスターキンにとってNHLでの16回目となります。

 「気分はいいよ。勝ち点2を獲れたしね。素晴らしい仕事だった」とシェスターキンは述べました。「最初の10分間、相手はゴールに向かって攻めてきたけど、僕らはしっかりと守れたね。…僕はただ自分のプレーをすることに徹しただけさ」。

 レンジャーズでは、アレクシス・ラフレニエール(左ウィング、23歳)は1ゴール・1アシスト、アルテミ・パナリン(左ウィング、32歳)とジェイコブ・トゥルーバ(ディフェンス、30歳)はそれぞれ2アシストを記録しました。フィリップ・チティル(センター、25歳)は、2023年3月28日以来(アイランダーズ戦)のレギュラーシーズンでのゴールを決めています。

 昨シーズン、11月2日、脳震盪の疑いのある負傷退場までの10試合で、ゴールを決めることができませんでした。

 ペンギンズのトリスタン・ジャリー(ゴールキーパー、29歳)は35セーブを記録しています。

 「明らかに、我々の望んでいたようなシーズンのスタートを切れなかった」とピッツバーグのマイク・サリバン監督は言いました。

 「評価するのは難しい試合だ。試合の序盤、最初の13分ほどは、かなり良いプレーをしていたと思う。… 今の時点で過剰反応するのは早すぎるかもしれないが、確かに、今夜の結果にはがっかりしている」。

オフサイド取り消されても、攻め続けろ!

 第1ピリオド・2分24秒、サム・キャリック(センター、32歳)が、ニューヨークの先取点となるゴールを決めました。ピッツバーグのディフェンスマン、クリス・レタン(ディフェンス、37歳)を抑えながら、トゥルーバのポイント・ショット1をティップ・インしています。

 キャリックは、7月1日に3年契約を結んだ後、レンジャーズでのデビューを果たしました。

 9分48秒、ウィル・カイル(左ウィング、22歳)がリードを広げたように見えましたが、ペンギンズのオフサイドではないかとのチャレンジにより、そのゴール判定は覆されます。

 続いて、ラフレニエールが17分23秒に2-0とリードを広げました。彼はパナリンからのストレッチパス2を受け取り、スライディングしてきたマーカス・ペッターソン(ディフェンス、28歳)をかわして、パックを持ち込み、左フェイスオフ・サークルからブロッカー3側に向けてリスト・ショットを決めています。

 「僕らはかなり強くスタートできたと思うよ」とジャリーは語りました。

 「ただ、時折少し緩んでしまったね。オッドマン・ラッシュ4になることが多かった。もし2回目のシュートをセーブできていれば、少なくともチームの仲間たちを試合に引き止めておく助けになったと思う。…明らかに厳しい状況ではあるね。望んでいた結果じゃないよ」。

 「でも、シーズンは長いからね、体を慣らしていく必要がある。今回の試合から学び、次回からはもっと良くなると思います。

 19分48秒、クライダーは、トゥルーバのワンタイマー5からのリバウンドを受けて、スロットからリストショットを決め、3-0とリードを拡げました。

守護神・シェスターキン、今季も絶好調!

 「最初の10分か12分を乗り切らなければならなかった。その時、シェスティ(シェスターキンの愛称)が本当に大きなセーブをしてくれたんだ」とレンジャーズの監督、ピーター・ラビオレットは述べています。

 「そして、第1ピリオドの最後の8分間くらいで、オフェンシブなプレーに転じるスイッチが入ったと思う。その流れを第2ピリオドにも持ち込むことができた」。

 第2ピリオド・9分39秒、チティルは4-0とリードを広げました。彼はカイルからのドロップパス6を受け取り、クロスバーに当たってゴールとなるスナップショットを放ったのです。

 「このロッカールームの全員が毎晩100パーセントの力を出す必要がある」とチティルは語りました。「今夜はそれができたと思います。素晴らしい勝利だったね」。

讃岐猫
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人数的不利も関係なし、レンジャーズ絶好調!

 第3ピリオド・11分35秒、クライダーはショートハンド(パワープレーを行っている相手チームに対して、数的不利の状況ながら攻撃を行うこと)で5-0にリードを広げました。彼はレタンをかわしてパックを奪い、ファイブホール7に滑り込ませてゴールを決めたのです。

 16分59秒、ヴィンセント・トロチェック(センター、31歳)はリストショットを決め、最終スコア6-0で勝利しました。

 「ただ、落ち着いて、ゲームに戻ろうとチャンスを狙っただけさ」とペンギンズのキャプテン、シドニー・クロスビー(センター、37歳)は述べました。「彼らはチャンスを与えると、その機会を確実に決めてくるチームだ。だから我々は後手に回り、試合中、いつも追いかける羽目になったんだ」。

 「これは昨年と何の関係もないよ。今シーズン初めに少し逆境があったということさ。その中で、僕らは自分たちのスタイルを貫く方法を見つけられなかった。一気に全てを取り戻そうとした結果、苦い教訓を得ることになったみたいだ」。

この試合のハイライト映像です。

この試合あれこれ

ノート:レンジャーズは、1956年10月12日、ガンプ・ワースリー8がシカゴ・ブラックホークスに31セーブを挙げて3-0で勝利して以来、シーズン開幕戦で完封を記録しました。

…ニューヨークのディフェンスマン、ビクター・マンシーニ(ディフェンス、22歳)は、NHLデビュー戦で17分27秒のアイスタイムで1本のシュートと1ブロックを記録しました。

フォワードのライリー・スミス(右ウィング、33歳)は、7月1日にペンギンズからトレードされた後、レンジャーズデビュー戦で14分54秒に1アシストを記録しました。

…ピッツバーグのフォワード、ラトガー・マクグローティ(右ウィング、20歳)は、8月22日にウィニペグ・ジェッツからトレード後、NHLデビュー戦で1本のシュートを放ち、12分20秒に出場しました。

マクグローティは、このブログで予想した通りの活躍を見せるかどうか。

ディフェンスマンのエリック・カールソン(ディフェンス、34歳)は、上半身の怪我でトレーニングキャンプのほとんどを欠席した後、ペンギンズでレタン(24分27秒)に次ぐ2位の氷上プレー時間21分01秒を記録しました。

まとめ

 この試合は、レンジャーズにとって自信をつける絶好の機会となりました。シェスターキンのセーブやチームの連携プレーが光り、シーズンの良いスタートを切ったことは、ファンにとっても大きな喜びです。

 一方で、ペンギンズには厳しい現実が突きつけられましたが、シーズンは始まったばかり。マイク・サリバン監督の言葉にもあるように、過剰に反応するのは早すぎます。選手たちがそれぞれの課題を乗り越え、次回の試合でどのように立ち直るかが、今後の見どころとなります。

 この開幕戦から得た教訓が、両チームにどのように影響を与えるのか、これからの展開が非常に楽しみです!

讃岐猫
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【註釈】

  1. ディフェンスマンがブルーラインから直接ゴールを狙って放つシュートのこと。通常はパワーのあるスラップショットを使用。ゴール前にいる味方フォワードがゴールキーパーの視界を遮るためにスクリーンを作ることが多く、これにより、ディフェンスマンのシュートが成功しやすくなる。
    ↩︎
  2. 主にディフェンスマンが自チームのブルーラインを越えて、相手チームのゴールへ向かうフォワードに対して行う長いパスのこと。フォワードが相手のディフェンスの裏に抜け出す瞬間を狙ってパスを出すことが重要。これにより、フォワードは相手ゴールキーパーと1対1の状況を作りやすくなる。
    ↩︎
  3. ゴールキーパーが使用する防具の一部で、主にシュートを止めるために使用。具体的には、ブロッカーは手にはめるタイプのプロテクターで、パックが来た際に手や腕を守る役割を果たす。パックをコントロールしたり、巧みに弾き返す際に用いる。
    ↩︎
  4. 攻撃側の選手が守備側よりも多くなる状況。一般的には、攻撃側が2人、守備側が1人またはそれ以下の場合に発生。
    ↩︎
  5. パスを受けた瞬間に放つシュート。ゴールキーパーやディフェンスが反応する時間が少ないため、得点のチャンスが高まる。これを成功させるためには、パスのタイミングが非常に重要で、パスを出す選手と受ける選手の連携が求められる。
    ↩︎
  6. 相手ディフェンスを混乱させるため、選手がスピードを落とさず、後ろにいる選手に出すパス。パックを持った選手が前進することで、ディフェンスが注意をそらされるため、後ろの選手がより自由にシュートを狙える状況を作り出せる。
    ↩︎
  7. ゴールキーパーの足の間、すなわち股下を指す。この部分は、シュートが通りやすいため、攻撃側にとって得点のチャンスとなる。ゴールキーパーは、特に横に動いているときに股下を守るのが難しいため、攻撃側の選手はファイブホールを狙うことがある。
    ↩︎
  8. 1929年、カナダのケベック州出身、1952年、NHLデビュー。当時としては革新的な「バタフライスタイル」を早期に取り入れていた。モントリオール・カナディアンズ在籍時、5回のスタンレーカップ優勝を達成。

     1966年、ヴェジーナ・トロフィー(最優秀ゴールテンダー賞)を獲得。キャリア後半にニューヨーク・レンジャーズでプレー。キャリア合計は21シーズン。 ↩︎
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