はじめに
本記事のタイトルにもありますように、10月10日のレギュラー・シーズン開幕から、1ヶ月が経過し、各チーム、いろんなことが起きています。プラスもあれば、マイナスもあり、まさに悲喜こもごも。
スイスイと首位を行き、連覇を狙うベガス・ゴールデンナイツはプラスばかり、マイナス要素ゼロかもしれませんが。
今回は cbssports.comの記事をピックアップし、現時点での各チームのMVPを見ていくのが趣旨です。
全32チームを取り上げるわけには行きませんので、上位3チーム、下位3チーム、自分の推しチーム(フィラデルフィア・フライヤーズ、アリゾナ・コヨーテズ)、そしてこの1ヶ月で大きく株を上げたアナハイム・ダックスをチョイスしてみました。
先取りして申し訳ないけど、シカゴ・ブラックホークスが、
あんなに下の評価だと思わなかったにゃ。
あの戦力で、よく頑張っている方だと思うけど…。
引用元: cbssports.com「NHL Power Rankings: Each team’s MVP one month into the 2023-24 season, including Ducks’ Pavel Mintyukov」
全32チームに必ずMVPがいるわけじゃない…
NHLシーズンが開幕して1ヶ月を経過し、序盤の各賞の予想記事が出揃う時期になりましたが、ハート・トロフィーの受賞者1人よりも優れているものは何でしょうか?
正解は31人のハート・トロフィー受賞者であり、今週のNHLパワーランキングでは、ほぼ全チームの開幕直後のMVPを選出します。
ほとんどの場合、最初の10~12試合を通して、どのチームにも少なくとも1つは明るい話題がありました。
ニュージャージー・デビルズ、ニューヨーク・レンジャーズ、ダラス・スターズのような強豪チームに関しては、いつもの面々が序盤のMVPを受賞しても驚くべきことではありません。
これらのチームが好スタートを切っているのは、ベストプレーヤーが高いレベルでプレーしているからです。
一方、開幕からの1ヶ月にはいくつかの驚きがありました。例えば、アナハイム・ダックスを見てみましょう。彼らはNHLレベルで成長を続ける若手選手たちに支えられており、アナハイムには衝撃的な数のMVP候補者がいます。
カルガリー・フレームス、エドモントン・オイラーズ、サンノゼ・シャークスはそれほど幸運に恵まれていません。
それでは、1ヶ月間、ホッケーをやってみた後、各チームのMVPにスポットを当てている、更新されたばかりのNHLパワーランキングに飛び込んでみましょう。
何も不安のない上位3チーム
1 ベガス・ゴールデンナイツ 先週と順位は同じ チーム勝敗:12-2-1
ウィリアム・カールソン(センター、30歳)|このリストでは全チームの得点王ばかり挙げないことを約束しますが、ゴールデンナイツにとって、それ(MVPを挙げること)は本当に簡単です。
ワイルド・ビル(カールソンの愛称)は13試合ですでに6ゴール、15ポイントを挙げており、それを支えている数字はさらに優れています。カールソンが5対5で氷上にいるとき、ベガスの対戦相手を圧倒する割合は13-4(約76.5%)と上回っています。
カールソンは、これまでディフェンディング・チャンピオンの力となっています。
2 ボストン・ブルーインズ 先週と順位は同じ チーム勝敗:11-1-2
ジェレミー・スウェイマン(ゴールテンダー、24歳)|ブルーインズの2人の異なるゴールテンダーが、ベジーナ・トロフィーを連続してを獲得するつもりなのでしょうか?
今はそう思えます。スウェイマンは驚異的な活躍を見せており、わずか6試合で平均以上の9.11ゴールのセーブ1を記録しました。
その上、危険度の高いセーブ率の部門でも、.912と輝かしい数字を残しています。もし彼がこの調子でプレーを続けるなら、ボストンは、元メイン・ブラック・ベア2に何度か先発を任せたいと思うかもしれません。
3 ニューヨーク・レンジャーズ 先週より1ポイントアップ チーム勝敗:11-2-1
アルテミ・パナリン(左ウィング、32歳)|オフシーズンに頭の毛を剃り、その男は真のエリート・プレーメーカーに戻りました。パナリンは12試合で20ポイントと灼熱の炎のようなスタートを切っており、82試合で136ポイントのペースです。
パナリンがシーズン序盤で特に重宝されているのは、5対5のとき、(相手チームに)ダメージを与えられる唯一のレンジャーだからです。そのような状況(5対5のとき)での彼の9ポイントは、次点にいるチームメイトよりも4ポイント多いのです。
パナリン、何で丸刈りにしちゃったんだろにゃ^^;。
個人的には、そんな頑張り屋さん(?)の彼にMVPをあげたいよ。
いや、「どうしちゃったので賞」かな。
該当者無しだったり、「将来、加入予定の選手」だったり…
30 エドモントン・オイラーズ 先週より10ポイントダウン チーム勝敗:3-9-1
(ポイントは今週最大の下げ幅)
該当者なし|数週間のうちに1位から30位に転落したチームの誰にも、良心の呵責からMVPの栄誉を与えることはできません。正直なところ、「佳作」を見つけることすら難しいです。
このオイラーズのロスターのほぼ全員が成績不振で、監督のジェイ・ウッドクロフトの席の下は、沸点に近づいています(尻に火がついている)。
31 シカゴ・ブラックホークス 先週より1ポイントダウン チーム勝敗:5-8-0
ニック・フォリーニョ(左ウィング、36歳。ボストン・ブルーインズより新加入)|これは冗談、コナー・ベダード(センター、18歳)です。全体1位で指名された彼は、その期待に応える活躍を見せ、最近では3試合連続ゴールを記録しています。
ベダードはまるで新進のスーパースターのようで、その素早いスケーティングと相手にとって致命的なショットを武器に、得点力に関しては穴だらけのブラックホークスにオフェンス力をもたらしています。
32 サンノゼ・シャークス 先週と順位は同じ チーム勝敗:2-12-1
マックリン・セレブリーニ3|11月7日(火曜日)の夜、シャークスは初勝利を挙げましたが、サンノゼにとって、今シーズンはまだまだ非常に長いものになりそうです。トンネルの先の光は、ボストン大で8試合に出場して8ゴール・14ポイントのセレブリーニです。
彼がまだ17歳であることを考えると、それは驚異的なことです。来夏、シャークスがセレブリーニを獲得できれば、今シーズンの苦しみも報われるでしょう。
急上昇したのはアナハイム!
12 アナハイム・ダックス 先週より11ポイントアップ チーム勝敗:8-6-0
(ポイントは今週最大の上げ幅)
パベル・ミンチュコフ(ディフェンス、19歳)4|コナー・ベダードよりもミンチュコフ(2022年ドラフトで全体10位指名)の方がカルダー・トロフィー(新人王)にふさわしい、と私はすでに熱く語っています。
まだ完全に焼き上がった(選手として完成された)わけではなく、非常に早い段階ですが、これまでのところ、ミンチュコフはダックスで別格の活躍を見せています。
ミンチュコフは12試合で8ポイントを獲得し、アナハイムにとって、氷上で予想される失点のうち約50.9%弱を彼が抑え込んでいるのです(つまり、1人で50%以上の失点の芽を摘んでいるということ)。
『ザ・ダックス(ダックスの試合中継)』は瞬く間に必見のテレビ番組となり、ミンチュコフのブルーラインでのプレーが、その大きな理由となるのです。
まだまだ荒削りな部分のある選手なんだけど、ミンチュコフの読みのいい守備が、
アナハイム躍進の原動力であることに異論はないにゃ。
タレント揃いの前線が安心して攻撃に専念できるのは大きい。
推しの2チームは相変わらずです
17 アリゾナ・コヨーテズ 先週より1ポイントダウン チーム勝敗:7-6-1
マティアス・マッチェリ(左ウィング、23歳)|実に好調だった2022-23シーズンの後、マティアス・マッチェリはさらに成長を続けています。マチェリは12試合で8アシストと10ポイントを挙げており、コヨーテズの試合がテレビ中継されているとき、見ていて最も楽しい選手の1人です。
オフェンシブゾーンで、マッチェリはスティックにパックを乗せると、すぐに相手にとって危険度の高い得点エリアにいるチームメイトを探しています。シーズンが進むにつれて、彼をもっと見ることが楽しみになりそうです。
21 フィラデルフィア・フライヤーズ 先週より4ポイントダウン チーム勝敗:7-7-1
ジョエル・ファラビー(左ウィング)|23歳のファラビーは、今シーズン、フライヤーズで素晴らしいスタートを切り、ヘッドコーチのジョン・トルトレラの下で2シーズン、より快適に過ごしているようです。
ファラビーは12試合で9ポイントを獲得しただけでなく、得失点差プラス3、氷上で5対5の場合、得点を期待できる確率61.7%を記録しています。
若く、チームの核となるメンバーの何人か、特にファラビーを獲得したことについて、(チーム・マスコットの)フィリーは非常に興奮しているはずです。
まとめ
アリゾナはホント強くなったなぁ、って感じします。昨シーズン、相手チームにあっさりディフェンス・ラインを破られて、失点を重ねていたのに、今シーズンはそれの回数を減らすのに成功しています。それを今後も続けられるかどうかでしょう。
フィラデルフィアは…、うーん、ホント可もなく不可もなくです。ファラビーのような若手がもう1〜2人出てこないと、安定した強さにならないと思います。守備で核になる選手が欲しいかな。得点しても、ザルのように失点する守備が相変わらずなのがいただけません。
シャークス…また連敗のトンネルに入ってしまい、かつ失点があまりにも多い。先日のベガス戦なんか見ていますと、ベガスがやや攻撃の手を緩めて、試合を流し気味にしなかったら、またもや二桁失点していたかも…と背筋が寒くなりました^^;。
さあ、シーズンの雰囲気に慣れた各チーム、まだまだこれからだよ!
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- Goals Saved Above Averageのこと。ゴールキーパーの受けたシュート数とリーグの平均セーブ率によって計算される。これがプラス数値で高ければ高いほど、いいGKとなる。
リーグの他のゴールキーパーと、評価の対象であるゴールキーパーが同じ数のシュートを打った場合、キーパーに防御されるであろう平均ゴール数のことである。
↩︎ - メイン大学の男子アイスホッケー部の愛称、メイン・ブラック・ベアーズのこと。スウェイマンは、同部のOBである。NCAAディビジョンI、ホッケー・イーストに所属。
↩︎ - カナダ、ブリティッシュコロンビア州バンクーバー出身、17歳。ポジションはフォワードであれば、どこでも可能。NCAAのボストン大学に所属。
2024年のNHLエントリードラフトの資格があり、全体1位で指名される可能性が最も高いと予想されている。つまり、全32チーム中の最下位になる可能性の高いサンノゼが、全体1位指名権を獲得しそうであるから、ここに名前が出たのである。
↩︎ - ロシア、モスクワ出身の19歳。ポジションはディフェンス。2022年7月16日にダックスと3年間のエントリーレベル契約を締結。
OHLのスピリットで2022-23シーズンをスタートさせ、レギュラーシーズンで16ゴールと、わずか37試合で54ポイントを記録した後、2023年1月10日、驚異的な9つのドラフト指名権と引き換えに、OHLのオタワ67’sにトレードされた。
よって、23-24シーズンがNHL初出場で、当然新人王の権利を有している。 ↩︎