2026-27注目のNHL最強ディフェンスペアTOP10徹底解剖

現役スター選手紹介

はじめに

 フリーエージェント市場の初期の熱狂がようやく収まり、オフシーズンを彩る様々な噂も少しずつ落ち着きを見せ始めました。現在は新シーズンの戦力を分析し、選手ランキングを作成するにはまさに絶好のタイミングと言えるでしょう🏒

 今回は単なる個人評価ではなく、2026-27シーズンの開幕を控えたリーグ最高のディフェンスペア10組をデータに基づいて徹底分析します!🔥

参照記事:The Hockey Writers「NHL’s Top 10 Defensive Pairings for 2026-27

プレーオフでの躍進とノリス賞候補が放つ堅守の輝き(10位〜8位)

 カロライナ・ハリケーンズのK’アンドレ・ミラーとショーン・ウォーカーのペアは10位です。2025-26シーズンの合算WARは1.94でした。レギュラーシーズンの指標も優秀でしたが、2026年のスタンレーカップ・プレーオフで圧巻の活躍を披露しました。

※WAR(Wins Above Replacement:代替選手を上回る勝利貢献度)

 ある選手(またはペア)が「代替可能選手」と比較して、チームにどれだけの勝利数をもたらしたかを単一の数値で表す総合評価指標である。

 ここでいう「代替可能選手(Replacement Level Player)」とは、主にAHL(下部リーグ)からの昇格選手や、最低年俸水準でいつでも獲得できる控え選手レベルの能力を持つ者を指す。

 元々は野球(セイバーメトリクス)の分野で広く定着した指標であるが、近年のアイスホッケー(NHL)の高度データ分析(Evolving-Hockey等のアナリティクスモデル)においても標準的な選手評価ツールとして活用されている。

 ホッケーにおけるWARは、主に以下の要素における個人の貢献度を統計的に算出し、まず得点換算(GAR: Goals Above Replacement)を行ったうえで最終的な勝利数へと変換・統合される。

イーブンスルー(等人数)時の貢献度: 5対5などの通常局面における攻撃構築(得点・期待値創出)および守備貢献(失点阻止・シュート抑制)。

特殊局面(スペシャルチーム)での貢献度: パワープレー(PP)時の攻撃影響力およびペナルティキル(PK)時の守備影響力。

ペナルティ関連の貢献: 相手から反則を誘発した回数(ペナルティドロー)と、自身が反則を犯した回数(ペナルティテイク)の収支。

シュート・セービング影響力: 個人のシュート精度やゴールテンディングに関する影響。

 ゴール数やアシスト数といった単なる個人成績(ポイント)にとどまらず、同僚選手や対戦相手の質による偏りを回帰分析(RAPMモデル等)で補正し、リンク上での守備的貢献やトランジション性能までを総合評価できる点が大きな特徴である。

 本記事における「合算WAR 1.94」という数値は、該当ペアが1シーズンを通じて代替選手レベルのペアで運用した場合よりも、チームに約2勝分の勝ち星を上積みした価値を持つことを意味している。

 ミラーは総アイスタイムと平均の両方でチーム1位の選手として、チームの優勝に大きく貢献しました。💪

 ウォーカーもポストシーズンでさらにレベルを引き上げました。19試合というサンプル数を過大評価すべきではありませんが、彼らの快進撃を考えればランクインは当然です。レギュラーシーズンの成績だけでも候補に入る価値がありました。

 9位はニューヨーク・レンジャーズのウラジスラフ・ガブリコフとアダム・フォックスのペアで、合算WARは3.81を記録しました。✨

 レンジャーズは昨夏にガブリコフと7年4900万ドル(約80億1,591万円)で契約し、フォックスの隣で相応の役割を期待しましたが実現しませんでした。30歳のベテランにとって厳しい1年となりましたが、彼は復活候補と言えます。

 仮にガブリコフが本来の力を取り戻せなくても、フォックス自身が大きな負担を背負うことができます。フォックスの健康維持がチームの命運を握ります。🏒

 昨季はフォックスが重要な存在であることを証明しました。5対5で彼が氷上にいる時、チームは45得点・34失点でした。一方、彼が不在だった時間帯(負傷による27試合欠場を含む)では、チームは109得点に対して122失点と、守備力低下を招きました。

 ガブリコフがどのようなプレーを見せるかに関係なく、フォックスが健康を維持できれば、プレーオフ進出の可能性は高まります。🔥

 8位はオタワ・セネターズのジェイク・サンダーソンとアルテム・ズブのペアで、合算WARは3.70です。この組み合わせも一方の選手が大きな負担を担っています。しかし、ズブは自陣で素晴らしい働きをするディフェンスマンです。

 サンダーソンの攻守両面での完成度と組み合わせることで、オタワのトップペアは素晴らしい相乗効果を生み出しています。🌟

 サンダーソンは昨季終盤に離脱したものの、67試合で54ポイント、プラス16という成績を残しました。彼は過去2シーズン連続でノリス・トロフィー投票10位に入っています。24歳の彼には、健康を維持できればリーグ最高のディフェンスマン賞を獲得する可能性もあります。

 ズブは、その挑戦を支える堅実な守備型パートナーとして欠かせない存在です。👍

圧倒的オフェンス力と圧巻のポゼッションデータが示す真価(7位~5位)

 7位はエドモントン・オイラーズのマティアス・エクホルムとエヴァン・ブシャールのペアで、合算WARは5.11を記録しました。36歳を迎えるシーズンに入っても、エクホルムはトップペアの一員として依然として大きなプラスの影響を与え続けています。

 一方のブシャールは素晴らしいシーズンを終えたばかりで、95ポイントを記録する大活躍を見せました。✨

 この記録は、近年でも屈指のオフェンス型ディフェンスマンによる、見事なシーズンのひとつとなりました。レオン・ドライザイトルとコナー・マクデイビッドという超一流フォワードの存在によって、このペアは時に見過ごされがちです。

 しかし、エクホルムとブシャールは特別なコンビを形成しており、もしかすると、キャリア初期からこのレベルのディフェンスペアとして存在していれば、ドライザイトルとマクデイビッドはすでにスタンレーカップを手にしていたかもしれません。🏒

 現在のペアとしての力は完璧でも、マクデイビッドやドライザイトルの強力な存在感の陰に隠れがちで、過小評価されやすいことから、この順位にしました。

 6位はコロラド・アバランチのデヴォン・トーズとケイル・マカーのコンビで、2025-26シーズンの合算WARは3.04を記録しました。マカーが直近でノリス・トロフィー最終候補になったことを考えると、この順位は少し低く感じるかもしれません。

 しかし、最近の彼はさらに素晴らしいプレーを見せていた時期があり、それほど彼の基準が高いことの証明でもあります。🔥

この記事では評価低めですが、やはり、この男の映像をアップしないわけにはいかないでしょう。新シーズン、マカーの攻撃的守備は必ず復活します。

 トーズについても同じことが言えますが、32歳という年齢を考えればごく自然なことです。それでも彼は依然としてトップペアを任せられる質の高いディフェンスマンです。トーズとマカーの成功には、普段以上にネイサン・マッキノンの影響が大きいと考えられます。

 その主張を数字で説明すると、マッキノン不在時の5対5での指標はいずれも50%前後でした。📊

 一方、エクホルムとブシャールはドライザイトルやマクデイビッドがいない状況でも、期待得点割合や得点割合、シュート割合がいずれも55%前後という素晴らしい数字を残していました。

※期待得点割合・得点割合・シュート割合(5対5等人数時における各種占有率指標)

 本稿で取り上げられている3つの指標(割合)は、主に5対5の等人数局面(Even-Strength/5v5)において、対象の選手やペアがリンク上にいる間、「チーム全体で生み出したイベント(攻)と相手に許したイベント(守)の総数のうち、自チームが占める割合(Share %)」を算出した分析指標である。

 計算式はいずれも「自チームの数値÷(自チームの数値+相手チームの数値)×100」で求められる。

 基準値は50.0%であり、50.0%を超えていればその選手がリンクにいる間チームが相手を上回り優勢であったこと(支配力)を示し、逆に50.0%を下回っていれば相手に押し込まれていたことを意味する。

 本文中にある「55%前後」という数字は、リーグ全体でも屈指の支配力を誇るトップクラスの領域であることを示している。

 各指標の定義および特徴は以下の通りである。

シュート割合(Shot Share / Corsi For % または Fenwick For %)

 選手がリンク上にいる間に発生した「全シュート試行数(枠内シュート+枠外シュート+相手ブロックされたシュート)」または「ブロック分を除いたシュート試行数」における自チームの占有率。

 パックの保持率(ポゼッション)や、どれだけ敵陣へ攻め込んでシュートチャンスを作り出したかという「ゲームの主導権・量」を評価する指標として用いられる。

期待得点割合(Expected Goals Share / xGF%)

 発生したすべてのシュートに対して、シュートの位置(ゴールからの距離や角度)、シュートの種類(ワンタイマー、リストショット等)、プレーの状況(速攻か遅攻か等)などのデータから、「そのシュートがゴールになる統計的確率(0.00~1.00)」を算出し、その期待値の合計における自チームの占有率。

 単なるシュートの「量」だけでなく「質(ゴールの狙いやすさ・危険度)」を反映した評価指標であり、ゴーリー(GK)のセービング能力や運の要素を排除して純粋なチャンス構築力・抑制力を評価できる特徴を持つ。

得点割合(Goals Share / GF%)

 選手がリンク上にいる間に実際に決まった「実ゴール数」における自チームの占有率(例:自チームが2得点、相手に1失点した場合は2 ÷ 3 = 66.7%)。

 実際の試合結果(得失点)に直結する指標であるが、アイスホッケーは他競技と比べて偶然性やゴーリーの調子(シュートセーブ率)に結果が左右されやすいため、短期~中期的な評価においては上記の「シュート割合」や「期待得点割合」と組み合わせて実力を多角的に分析するのが一般的である。

 記事では、エドモントン・オイラーズの超絶対的エース(マクデイビッドやドライザイトル)が不参加の状況下であっても、エクホルムとブシャールのペアがこれら3つの指標すべてで55%前後を記録していることから、彼らがエースの力に依存せず自力でゲームを支配・圧倒できていることを証明する根拠として用いられている。

 個人の能力やトップペアとしてのポテンシャルは圧倒的ですが、データ上マッキノンへの依存度が見えたため、本来超トップであるはずのトーズ&マカーを6位まで引き下げたのです。

 トーズとマカーが非常に優れたコンビであることについて、疑いようがありません。👍

【讃岐猫🙀の深堀りコラム】マッキノンが消えた時、マカー&トーズは本当に「普通」になるのか?~数字が示すトップペアの意外な弱点

 コロラド・アバランチのデヴォン・トーズ&ケイル・マカーは、現在のNHLでも屈指の完成度を誇るディフェンスペアである。マカーはリーグ最高峰の攻撃型ディフェンスマンであり、トーズは相手のエースを封じながら攻撃の起点にもなれる万能型である。

 2025-26シーズンも、この2人が5対5で氷上にいる時間帯、アバランチは45得点・27失点、得点割合(GF%)62.5%という極めて優秀な数字を残した。

 それにもかかわらず、2026-27シーズン開幕前のトップディフェンスペアランキングで6位に評価された理由は、能力不足ではなく「周囲の影響をどこまで受けているか」という分析にある。

 特に注目されたのが、ネイサン・マッキノン不在時のデータである。マカーとトーズは、マッキノンが同時に氷上にいる時には、相手陣内で圧倒的なプレッシャーを生み出す。しかし、マッキノンがベンチに下がった時間帯では、5対5の期待得点割合(xGF%)、得点割合(GF%)、シュート割合(SF%)が軒並み50%前後まで低下した。

 これは「マカーとトーズがマッキノンに助けられている」という単純な意味ではない。むしろ問題は、アバランチというチーム構造そのものにある。

 マッキノンは現在のNHLで最も相手守備を崩壊させる能力を持つフォワードの一人である。2025-26シーズンにはリーグ最多となる53ゴール、127ポイントを記録しており、単に得点するだけではなく、相手の守備ブロックを下げ、ディフェンスマンが攻撃参加できるスペースを作る存在であった。

 つまり、マッキノンがいる場合、マカーは本来ならリスクになるような攻撃参加を選択できる。マカーがブルーラインから内側へ侵入し、相手フォワードを引きつけ、トーズが後方のバランスを取る。

 この連係はアバランチの攻撃システムそのものであり、マッキノンの存在が相手守備の注意を前方へ強制的に向けることで成立しているのである。

 一方、エドモントン・オイラーズのマティアス・エクホルム&エヴァン・ブシャールの場合は状況が少し異なる。彼らもコナー・マクデイビッドやレオン・ドライザイトルという歴史的スターの恩恵を受ける立場であるが、スター選手不在時でも5対5の期待得点割合、得点割合、シュート割合が55%前後を維持していた点が評価された。

 この差は、トップペアとしての「自立性」の違いである。

 エクホルムは守備ゾーンで相手の攻撃を止め、ブシャールは自らパックを運び攻撃を作れる。そのため、マクデイビッドやドライザイトルがいなくても、ペア単独で試合の流れを支配できる時間が存在する。

 対してマカー&トーズの場合、個々の能力は間違いなくエクホルム&ブシャール以上のポテンシャルを持つ。しかしアバランチのシステムでは、マッキノンによって生まれる攻撃的優位性とセットで最大化される傾向が強い。

 もちろん、これはマカーやトーズへの批判ではない。むしろ逆である。マカーは2025-26シーズンに79ポイントを記録し、ノリス・トロフィー投票でも2位に入るなど、現在もリーグ最高クラスの存在である。

 トーズも22分以上の平均アイスタイムを担い、守備・ペナルティキル・トランジションの全てで重要な役割を果たした。

 問題は「世界最高級のディフェンスペアが、さらに上の評価を得るためには何が必要か」という点である。

 近年のNHLでは、単なるポイントやプラスマイナスではなく、選手がどれだけ環境から独立して価値を生み出せるかが重視されている。マカー&トーズは、最高の環境ではリーグ最強級のペアになる。

 しかし、その環境を取り除いた時に数字が少し落ちることが、今回6位評価につながったのである。

 結論として、マッキノンへの「依存」は弱点というより、アバランチという超攻撃型チームの構造を象徴している。ただし、スタンレーカップを狙う上では、スター選手が負傷した瞬間にも支配力を維持できるかが重要になる。

 マカーとトーズが本当にリーグ最高のディフェンスペアになるための最後の条件は、マッキノンがいない時間帯でも相手を押し込める「単独支配力」の証明なのである。

出典リスト

・Colorado Avalanche「Cale Makar and Devon Toews Continued Their Dynamic Duo in 2025-26」2026年7月23日

・The Sporting News「Avalanche depth has failed to step up amid Nathan MacKinnon, Cale Makar injuries」2026年5月25日

・Colorado Avalanche「Avalanche Duo Earn Postseason All-Star Team Honors」2026年6月12日

・Reuters「Avs’ Nathan MacKinnon, bloodied by puck to face, returns to game」2026年5月12日

 5位はバッファロー・セイバーズのマティアス・サミュエルソンとラスムス・ダーリンのペアで、合算WARは3.93でした。ダーリンがNHL屈指のディフェンスマンであることは秘密ではありません。

 しかし、26歳のサミュエルソンが彼の隣で台頭したことで、このペアは驚異的な存在となりました。チームは50勝を挙げプレーオフ不出場を終えました。🌟

 サミュエルソンが2025-26シーズンの影響力を維持できれば、セイバーズは来春もスタンレーカップ争いに加わるはずです。ダーリンが素晴らしい選手であり続けることに疑問はありません。

 ただし、ボーウェン・バイラムがチームを離れたことで、サミュエルソンには大きなプレッシャーがかかります。それでも彼なら再び同レベルのプレーを見せられるはずです。💪

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最高の守備型選手とノリス賞得票者が魅せる完璧な調和(4位〜2位)

 4位はダラス・スターズのエサ・リンデルとミロ・ヘイスカネンのペアで、合算WARは3.35です。仮に「最高の守備型ディフェンスマン賞」が存在するなら、リンデルは何度も受賞に値する活躍を見せてきました。

 2025-26シーズンも彼は見事であり、5対5でリンデルが氷上にいる時、ダラスは平均的なチームから圧倒的な存在へと変貌を遂げました。✨

 ノリス・トロフィー投票8位だったヘイスカネンと組むことで、このペアは極めてバランスの取れた存在となっています。ヘイスカネンは77試合で63ポイントを記録し、その数字はより際立ちます。しかし、リンデルの守備面での貢献もトップクラスです。

 この2人は互角の存在であり、昨季に関して言えばリンデルの方がより印象的だったとも言えます。順位は妥当でしょう。🏒

 3位はデトロイト・レッドウィングスのサイモン・エドヴィンソンとモリッツ・ザイダーで、合算WARは3.92です。期待を感じさせた2024-25シーズンに続き、23歳のエドヴィンソンは昨季、トップペアの基準で見ると「まずまず」の成績でした。

 幸運にもザイダーがあまりにも素晴らしいプレーをしたため、このペアは堂々の3位にランクインしました。🔥

 ザイダーは昨季のノリス・トロフィー投票で、少なくとも2位に入るべきだったかもしれません。彼は氷上の両サイドでMVP級の影響力を発揮し、レッドウィングスをほぼ一人でプレーオフ争いへ導きました。5対5では彼が氷上にいる時、チームは71得点・57失点でした。

 しかしベンチへ下がると71得点に対して112失点と、リーグ最悪級の惨状に陥りました。📊

【讃岐猫🙀の深堀りコラム】孤高の要塞モリッツ・ザイダー:デトロイトが直面する「氷上の天国と地獄」

 2025-26シーズンのノリス・トロフィー投票で5位に食い込んだ25歳のモリッツ・ザイダーは、現在のNHLにおいて最も過酷な任務を背負うディフェンスマンの一人である。

 北米のホッケーアナリストや現地メディアが口を揃えて彼を「MVP級の影響力」と称賛する最大の根拠は、60ポイント(10ゴール・50アシスト)という個人成績や平均25分40秒に及ぶ膨大なアイスタイムだけではない。

 真の凄みは、彼が氷上に「いる時」と「いない時」でチームの守備パフォーマンスが文字通り天国と地獄ほどに激変するという、異例のオン/オフ指標に隠されている。

 現地スポーツ専門誌『The Athletic』のマックス・ボルトマン記者や統計分析の専門家たちが指摘するように、ザイダーの守備における本質的価値は、対戦相手の最高峰ラインと毎夜マッチアップし続ける「質の高い対戦相手(Quality of Competition)」に対する抑止力にある。

 5対5の局面でザイダーがリンクに立っている際、デトロイト・レッドウィングスは71得点・57失点と得失点差プラス14の堅守を誇る。

 180ブロックショットや128ヒットに象徴される身体を張ったシュートコースの遮断と、相手のトランジションを中立ゾーンで打ち砕く物理的アプローチにより、自陣ハイ・デンジャー(決定機)エリアへの侵入率を大幅に削減しているからに他ならない。

 しかし問題は、彼がベンチへと退いた瞬間に発生する。ザイダー不在時の5対5において、チームは71得点に対して112失点(得失点差マイナス41)というリーグ最悪レベルの壊滅的数値を記録した。

 『The Hockey Writers』や『Woodward Sports Network』などのメディア分析では、この極端な差について「ザイダーが一人でチームの守備的破綻を覆い隠すワンマン・イレイザー(消しゴム)として機能している証拠」と評価される一方で、「ボトムペアの守備的深度の欠如」というレッドウィングス構造上の致命的な弱点を白日の下に晒すものだと断じた。

 トップペア以外のラインが、相手の上位ラインどころか中位ラインのプレッシャーにも耐え切れず、自陣ゾーンからの脱出に苦戦して失点を重ねる構図が常態化していたのである。

 サイモン・エドヴィンソンの成長や将来的な守備陣の再構築が期待されるものの、ザイダーが背負う守備的負担の大きさは今やリーグ屈指の議論の的である。

 彼がベンチに下がった途端に守備陣が瓦解する現状をいかに改善できるかが、再建の最終段階を迎えるレッドウィングスにとって悲願のプレーオフ返り咲きを果たすための絶対条件である。

出典:

RotoWire, “Moritz Seider: News, Stats, Game Logs“, 2026年4月10日

The Athletic / The Malik Report, “The Athletic discusses the Red Wings’ building blocks as the franchise resets“, 2026年7月23日

The Hockey Writers, “Red Wings’ Seider Deserving of Norris Trophy Votes“, 2026年4月27日

 エドヴィンソンがさらに成長できれば、このペアはリーグ最高の座を争う存在になります。そしてチームはディラン・ラーキンの存在に関係なく、長い不振を脱却できるかもしれません。

 2位はコロンバス・ブルージャケッツのザック・ウェレンスキーとデイモン・セバーソンで、合算WARは驚異の7.05を叩き出しました。ウェレンスキーは春にノリス・トロフィーを受賞しました。🌟

 ウェレンスキーが賞にふさわしかったことは間違いありませんが、セバーソンもまた目立たないながら大きな影響を与えていました。ウェレンスキーが5対5で300分以上プレーしたパートナーは4人いましたが、セバーソンとの393分で最も優れた数字を残しました。

 期待得点割合は68.4%、得点割合は59.5%に達し、他の組み合わせを大きく引き離しています。✨

 このペアが固定でプレーすれば、ブルージャケッツは長年のプレーオフ不出場に終止符を打てるはずです。それは悪夢のような移籍騒動を経たファンにとって、とても歓迎すべきサプライズとなるでしょう。

新星ペアの誕生と2026-27シーズンへの熱き展望(1位)

 1位はミネソタ・ワイルドのクイン・ヒューズとブロック・フェイバーで、合算WARは5.77を記録しました。ヒューズの移籍は状況を一変させました。🏒

 数字を見る限り、ヒューズはチーム最高の選手として台頭し、フェイバーにとっても大きな助けとなりました。フェイバーは自己最高のシーズンを送りました。

 以前のフェイバーは守備面で大きな問題を抱えており、評価が裏付けられていませんでしたが、昨季は攻守両面で大幅な成長を遂げました。そして、それは単純にヒューズのおかげというわけでもありません。🔥

 一方のヒューズですが、2024年ノリス・トロフィー受賞者である彼はバンクーバー・カナックスで過ごした26試合こそ普段とは少し異なる内容だったものの、ミネソタでは新たなレベルへ到達しました。

 二人が揃ったミネソタ・ワイルドのトップペアは、2026-27シーズンにおいて止めることのできない非常に強力で圧巻な存在になるはずです。📊

クイン・ヒューズのディフェンス力を解説した動画です。彼以外のディフェンスマンで、今回の記事に出てくる選手もチラッと映ります。

【讃岐猫🙀の深堀りコラム】衝撃のトレードがもたらした覚醒:クイン・ヒューズとブロック・フェイバーが描く最高峰のコンビネーション

 2025-26シーズン途中の2025年12月、バンクーバー・カナックスからミネソタ・ワイルドへの電撃移籍を果たしたクイン・ヒューズの変貌は、北米ホッケー界に大きな衝撃を与えた。

 カナックスでの開幕26試合では本来の圧倒的なインパクトを発揮しきれずにいたが、新天地ミネソタへ渡るとレギュラーシーズン48試合で53ポイントを記録し、さらにポストシーズンでも11試合で15ポイントを叩き出すなど、まさに異次元の領域へと足を踏み入れた。

 専門メディアや評論家が指摘するこの進化の真因は、ヒューズの持つ規格外のパックポゼッション能力とトランジション性能が、ワイルドのシステムと即座にシナジーを生んだ点にある。そして最大の焦点となったのが、相棒ブロック・フェイバーとの相乗効果である。

 前シーズンまで守備面でのスタッツや期待値に課題を残していたフェイバーだが、卓越したスケート力と広い視野を持つヒューズとトップペアを組んだことで、自陣ゾーンに閉じ込められる時間が劇的に激減した。

 フェイバー自身が「ヒューズの圧倒的なスケートとブレイクアウト技術のおかげで、自陣での過度な負担が減り、攻撃への切り替えで選択肢が大幅に増えた」と述べる通り、プレッシャー下での判断力とポジショニングが飛躍的に進化を遂げた。

 マスコミやアナリスト陣は、ヒューズが相手のラッシュ攻撃を事前に無効化しながら攻撃の起点となり、フェイバーもまた自らの機動力と守備意識を高めて対応したことで、単なる「ヒューズ個人の牽引」にとどまらない、相互に補完し合うリーグ最高峰のトップペアへと変貌したと分析している。

 2026-27シーズンを控える中で、このデュオの完成度は全北米メディアから極めて高い評価を受けている。

出典

NHL.com、「Hughes traded to Wild by Canucks in blockbuster deal」、2025年12月13日

The Hockey News、「Early Signs Point To Something Special Between Quinn Hughes And Brock Faber」、2025年12月15日

NHL.com、「Hughes, Faber look to carry ‘pretty extra seamless’ chemistry into Olympics for Team USA」、2026年1月22日

 2026-27シーズンに向けた最高のディフェンスペア10組をご紹介しました!彼らが魅せる素晴らしい連携とプレーは、新シーズンの氷上を熱く盛り上げてくれるでしょう。あなたが他に入るべきだと思う最高のペアはあるでしょうか?🌟

まとめ

 リーグ最高クラスのディフェンスマンであっても、シーズンごとの結果には多少の変動が生じます。しかし、今回のランキングに入ったほとんどのペアには今後も大きな成功が期待されています。

 個人の圧倒的なスキルとパートナーとの鉄壁の信頼関係が組み合わさることで、勝利への道筋が鮮明に描かれます。新シーズンの開幕とともに、彼らが氷上でどのような伝説を刻むのか期待が高まります。👍✨

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