NHLと選手組合、オリンピックと国際大会復帰へ取り組み開始!

アイスホッケー各国代表情報

はじめに 

 現在開催中の世界陸上において、その外気温、酷暑の中での選手の体調管理が問題になっています。それは夏季五輪開催時期にも波及しており、2021年開催の東京五輪でも議論の的になっていたのは、記憶に新しいところ。 

 日程がずれ込むと、アイスホッケーの行われる冬季五輪も対岸の火事ではありません。 

 そのアイスホッケーの国際大会は、開催時期・参加国・方式をめぐり、かなり暗礁に乗り上げたままになっていました。先頃、NHLが「以前の形」に戻そうと動き出したようですが、決意表明のみで、相変わらず具体的内容発表はありませんでした。 

 今回は2つのネット・ニュースを併記してみました。内容はほぼ同じですが、ロシア代表の平和的参加に向けて、世界中が真剣に考えている様子が分かります。 

※このブログで、アイスホッケーW杯について書いた記事はこちら→

讃岐猫
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引用元:yahoo!Sports「NHL eyeing return to Olympics, working on international tournament for 2025」。

2025年2月、必ず国際大会開催してくれ! 

 8月23日(水曜日)、NHLのビル・デイリー副コミッショナーは、NHLPA(選手組合)と協力して、2025年2月、ベスト・オン・ベストの国際トーナメントを開始することに向けて取り組んでいると発表しました。 

ベスト・オン・ベスト=可能な限り最もエリートレベルのプレーヤーを含む競争を表す用語。通常、NHLのスケジュールとバッティングしない時期に開催されている、国際的な男子トーナメント。 

 「具体的にどのような形になるのかはわかりません」と、ヨーロッパでのメディアツアー中、デイリーはNHL.comのダン・ローゼン(公式HP専属のシニア・ライター)を介して語っています。「ある種の国際大会にすることが目標だ。明らかにNHL中心の選手構成になるだろうし、完全にNHLになるかもしれない。 

 どのような形になるか見ていくが、それは選手会と一緒に取り組んでいることだ」。 

 その目的は、継続可能な国際大会を構築することであり、長期的にはホッケー・ワールドカップの復活とNHL選手の冬季オリンピックへの再参加を目指しています。 

 「25年の国際大会を行うのであれば、26年のオリンピック、28年のホッケー・ワールドカップ、30年のオリンピック、32年のホッケー・ワールドカップなども行われる」とデイリーは語りました。「それがゴールだ」。 

マクディビッドはじめ、多くの選手が落胆… 

 男子ホッケーでベスト・オン・ベストの国際大会が最後に行われたのは、2016年のホッケー・ワールドカップです。 

 カナダがオーストリア、デンマーク、フランス、ドイツ、ノルウェー、スロバキア、スロベニア、スイスから選手を集めたヨーロッパを破り、金メダルを獲得しています。以前は、NHLの選手が1998年から2014年までの冬季オリンピックに参加していました。 

金メダルを獲得=2016年9月27日、トロントのエア・カナダ・センターで行われた決勝第1戦3-1、第2戦2-1と共にカナダが勝利を収めて優勝。 

 第2戦、ヨーロッパが第1ピリオドで先制し、そのまま逃げ切るかと思われた第3ピリオド、試合残り3分でカナダが2ゴールを決め逆転優勝となった。 

 2018年と2022年のオリンピックへの不参加をめぐる失望について声を上げてきたコナー・マクデイビッドを含め、NHLの多くの最高の選手たちにとって、これは最大の舞台で国を代表する最初の機会となるでしょう。 

コナー・マクデイビッド=2022年の北京冬季オリンピック不出場決定時、「ワールドカップは素晴らしい2番目の選択肢であり、我々はベスト・オン・ベスト(オリンピックのこと)を見たいだけなんだ。 

 僕は本当にそれを経験したいし、どれほど失望しているかなんて言えないよ。本当に動揺しているけど、何か他の目標を見つけ出すために前に進むよ」と話している。詳細はこちら→

 (それ以前)2016年のワールドカップには、マクデイビット、ネイサン・マッキノン、オーストン・マシューズなど、NHLの23歳以下の北米のベストプレーヤーで構成されたチームが、ハイブリッドな「チーム・ノースアメリカ」の旗の下で、2016年のワールドカップに参加しました。 

讃岐猫
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OAR方式を考えているのだろうか… 

 ロシアとベラルーシは、ウクライナ侵攻の影響で、IIHF(国際アイスホッケー連盟)の全イベントから出場を禁止されたままです。デイリーは、2024年の五輪への参加資格をめぐる保留中の決定事項を監視し、両国を復帰させる可能性があると述べました。 

 デイリーは「IOC(国際オリンピック委員会)は公の場で声明を発表し、ロシアの選手を何らかの形で参加させるよう非常に懸命に努力するつもりであることを示した」と述べています。 

 「(国)旗のためにではなく、(競技会で)プレーしたり参加を希望している選手へ出場を認めた過去の事例について、それを基準にするかどうかにかかわらず、おそらく彼ら(IOC)はモデルを追求していくことになると思う。その成り行きは誰にもわからない」。 

(国)旗のためにではなく、…=「OAR=Olympic Athlete from Russia」方式を目指していると考えられる。「ロシアからの五輪選手」という意味で、国家資格ではなく個人資格で五輪に出場するロシアの選手のことを表す。 

 一流の国際大会が開かれるという見通しは、長い間飢えに苦しんできたファンにとっては刺激的なものですが、それでもなおチェック機能とバランスを図ることが必要です。 

 新しいトーナメントを通じて、または冬季オリンピックに再び参加するかどうかにかかわらず、NHLとNHLPAがいつ国際大会への参加を確約するかについて、デイリーはそのスケジュールを示しはしませんでした。 

2026年冬季五輪はイタリア!

引用元:Sportsnet「Report:NHL,NHLPA working on international competition for 2025, return to Olympics」。

 NHLとNHL選手会は、2025年2月に開催される国際大会の創設に向けて取り組んでいると、NHL.comが水曜日に報じました。 

 NHLのビル・デイリー副コミッショナーは、水曜日のヨーロッパのプレーヤーメディアツアー(スウェーデンのストックホルムで開催。NHL全体で行なっているプロモーション・ツアー)で、リーグとPAはオリンピック参加とホッケー・ワールドカップの定期的なローテーションを偶数年に開始する予定であると述べています。 

 「だから、25年の国際大会をやるなら、26年のオリンピック、28年のホッケー・ワールドカップ、30年のオリンピック、32年のホッケー・ワールドカップなどをやることになる」とデイリーは語りました。「それがゴールだ」。 

 最後のホッケーのワールドカップは2016年に開催され、カナダがトロントでチーム・ヨーロッパを破っています。 

 NHL選手は1998年、2002年、2006年、2010年、2014年にオリンピックに出場した後、2018年の平昌オリンピックと2022年の北京オリンピックには出場しませんでした。 

 2026年冬季オリンピックは、イタリアのミラノとコルティナダンペッツォで開催が予定されています。 

コルティナダンペッツォ=2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック(第25回冬季オリンピック)開催地。開催期間は2026年2月6日から2月22日まで。コルティナダンペッツォは1956年に1度開催経験がある。 

 コルティナダンペッツォはヴェネト州ベッルーノ県にあり、人口約5,800人。登山やウィンタースポーツの拠点となるリゾート地である。 

具体的な正式日程発表まで山あり谷あり 

 リーグ(NHL)が今も大会の形式について決めようとしている、とデイリーは述べました。 

 「具体的にどのような形になるかは分からない」とデイリーは言っています。 

 「ある種の国際大会にすることが目標だ。明らかにNHL中心の選手構成になるだろうし、完全にNHLになるかもしれない。どのような形になるか見ていくが、それは選手会と一緒に取り組んでいることだ」と述べました。 

 ウクライナで戦争が続いているため、ロシア選手の参加について、不明な点が多くあります。 

 「我々はかなり最近になってIIHFとIOCとの会合を持ち、2026年のオリンピック参加について、またその一環としてワールドカップが定期的にどのようなものになるかについて話し合った」とデイリーは言いました。 

 「短期的な政治的現実、ロシアとウクライナで何が起きているのか、我々がスポンサーとなるかもしれない国際大会とオリンピックの両方で、ロシアがどのような役割を果たせるのか、という課題に直面し続けている」。 

讃岐猫
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 それはまだ未知数であり、我々はそれを乗り越えようとしている、それは確かにワールドカップの財産に影響を与える」と述べています。 

 デイリーによると、2025年2月の国際大会、あるいは将来的なオリンピックへの参加や、ワールドカップ・オブ・ホッケーの定期的な開催について、NHLとNHLPAが決定する期限は設定されていないと言いました。 

 しかし、目標は「できるだけ早くできるよう努力する」ことです。 

まとめ 

 2つの記事はほぼ同じ内容ですが、ロシア代表への姿勢に幾分違いがあるように思います。 yahoo!Sportsは選手個人にスポットを置いてあるのですが、 Sportsnetは国としてのロシアとの共存関係を考えているようです。 

 もちろん、商業的要素も視野に入れた上でのNHLの発言だと思います、ロシア代表が参加する・しないで、断然トーナメントの緊張感、それによる一般的ファンの関心も変わってくるからです。NHLに多くのロシア出身のスター選手はいますし、当方も大好きな選手ばかりです。 

 彼らが心の底から満足した形で大会に参加できる日が、必ず訪れると信じましょう! 

讃岐猫
讃岐猫

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

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