NHL各チームのGM、試合におけるルール変更の可能性について議論!

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はじめに 

 様々なスポーツの場で、ビデオ判定や審判のジャッジに対する「チャレンジ」が日常化しつつあります。それによって、審判のミスジャッジが明らかになると同時に、彼らのジャッジに対して、あからさまに不服な態度を示す選手が多くなったように思います。 

 「してはならない」とは言いませんが、あまりにも審判への敬意を欠いたジェスチャーはいかがなものでしょうか。それは審判にも言えることで、ゲームをコントロールする役目を勘違いして、選手に対し上から目線で接するのもこれまたいいことではありません。 

 NHLの場合、非常にスピーディー、かつエキサイティングなシーンが多く、それがアイスホッケーの醍醐味でもあるのですが、これがそのまま審判へのプレッシャーになっています。 

 ビデオ判定や「チャレンジ」のおかげで、審判と選手間のトラブルは減りましたが、中には「ん?」と思わせる選手のプレイもありますし、ジャッジしきれていない審判の姿も見受けられます。 

 今回の記事は、そんな現状について、各チームのGM達がどう動いているのかを示しています。

讃岐猫
讃岐猫

NHLで、審判が選手に弾き飛ばされているシーンを

何度も見たにゃあ…。

引用元:NHL.com「NHL general managers discuss potential rule changes in ‘evolving’ game」 

トロントでの会合 

 NHLのゼネラルマネージャーたちは、火曜日、トロントで約5時間にわたって会合を開き、(来年)3月13日から15日にかけてフロリダ州パームビーチで行われる会議に向けて、ルールの細かい点を中心に議論を交わしました。 

 NHLのホッケー運営部門は、現在のゲーム進行の細かい部分や、今後、ルール解釈が問われそうな新しいプレイなどをビデオでGMたちに見せました。 

 「(ビデオを見る限り)魅力的なプレイの数々であり、選手達の技術は進化している。25年、30年前には考えもしなかったような、さまざまなことを行っている選手たちがいます」とNHLの公式ディレクター、スティーブン・ウォルコムは述べました。 

 「シュートが外れた際、選手がそのパックを拾ってラクロス風に運び、(スティックを)肩より下にキープするなど、いくつかのユニークなプレーを見ることができました。 

 (これらは)いつ合法になったのか?どんなことをしたら、違法になるのかな?ネットで話題になったら、どうするのかね?」。 

讃岐猫
讃岐猫

スティックにパックを乗せて運ぶなんて…、

かくし芸大会みたいだにゃ(^^;。

提起された議題の数々 

判定用のビデオの追加 

 あるGMは、ディフェンシブ・ゾーンのガラス越しに、選手がパックを撃ったかどうかを確認するために、ビデオ・レビューの追加を提案しました。 

 NHLのホッケー運営担当・上級副社長コリン・キャンベルによると、このアイデアは時々出てくるが、適切なカメラアングルと一貫したテレビリプレイを得るのは難しいと語りました。 

チャレンジについて 

 あるGMは、監督のチャレンジに失敗した場合のペナルティを、試合遅延による2分間のマイナーからタイムアウトの機会の喪失を提案しましたが、これは意図しない結果を招く可能性があります。 

 ペナルティを課す・課さないのポイントとして、監督は明らかな状況でのみチャレンジできるようにすべきであり、チャレンジの数を減らすことです。

讃岐猫
讃岐猫

チャレンジを失敗すると、

監督さんはバツ悪そうな顔になるにゃ…。

パックへのキック・モーションについて 

 GMたちは、スケートで蹴ったパックがネットに入ったときにゴールになるかどうかを決める、明確なキック・モーションの定義など、いくつかの共通の議論を続けました。 

 「私は『これは〈グラウンドホッグ・デー(ジリスの一種グラウンドホッグを使った、春の訪れを予想する天気占いの行事)〉の10倍だ(正確な答えを出すのが難しいことの喩えか)』と言ったんだ」とキャンベルは言いました。 

 「蹴られたパックにどう対処するか、25年間取り組んできました。アルバータの戦い・準々決勝第4試合の後、それが起こるまでは大丈夫だったのです。さまざまな意見があるでしょう。 

 レッド・ディア(カナダのアルバータ州の都市)以北の200万人が賛成し、レッド・ディア以南の200万人が私たちに同意しませんでした。では、どうすればその決定を容易にできますか?」 

※アルバータの戦い・準々決勝第4試合の後=2022年のプレーオフで、エドモントン・オイラーズとカルガリー・フレイムスが準々決勝で対決。第5試合の第2ピリオド終了時点で、スコアは4-4。 

 第3ピリオド、フレイムスのブレイク・コールマンによるキック・モーション物議を醸し、そのの影響で試合は一旦中止となり、ゲームは引き分けとなりました。その後、延長戦で、コナー・マクデヴィッドがゴールを挙げ、オイラーズが準決勝進出。 

ヘルメット・ルールについて 

 GMがプラスの効果をもたらす微調整を行った、とウォルコムは語りました。負傷者を出したプレーに大きなペナルティーを科した後、トロントのシチュエーション・ルーム(状況分析室?)で元審判とビデオで確認した結果、取り消した例をいくつか見ました。 

 「それはルールの小さな変更でしたが、うまくいきました」とウォルコムは言いました。「試合には良いことだと思います。誰もプレーヤーが怪我をするのを見たくないし、審判はプレーで何も見逃していないことを確認したかったのです」。 

 NHLでは、選手がヘルメット・ルールをよりよく理解し、自動的にアイスリンクから離れるのではなく、すぐにヘルメットを拾い上げ、再びかぶってプレーに戻る例が数多く見受けられます。 

 審判団は常識に従って、パックが近くにありプレーが可能な場合に、このルールを強制しています。また、選手が故意に他の選手のヘルメットを外した場合を特定し、この乱暴なプレーに対して軽微なペナルティを課しています。 

※ちょっと前まで、NHLではヘルメットが脱げてもプレー続行可能でした。しかし、国際アイスホッケー連盟のルールでは、ヘルメットが脱げたままプレーは禁止されており、すぐにベンチへ戻り、他の選手と交代しなくてはならないことになっています。 

 NHLは危険性を鑑み、審判が、その場でのヘルメットの着用を促すようになっています。 

 ウォルコムは「時間をかけて行われた、これらの小さな変更はすべて素晴らしいゲームにつながっており、我々はそれを維持し続けたいと考えている」と述べました。

讃岐猫
讃岐猫

NBAもそうだけど、NHLも独自ルールあるからにゃあ。

面白さを追求するあまり、選手を危険にさらしちゃいかんよね。

ゴールネットを外すプレー? 

 ゴールテンダーが繋いでる部分からネットを外そうとしていること(蹴ってネットを外そうとしている?)に、GMたちは注目しました。 

 「私たちはこう言ったのです、『そういう傾向にあるのか?ゴールテンダーがプレッシャーにさらされている時、ネットを外そうとする…、もしそうなら、どのように対処してほしいですか?該当選手にペナルティを与えてほしいですか?」キャンベルは言いました。 

 「自分たちに降りかからない限り、今は(他のゴールテンダーに)ペナルティを与えろということかもしれません」。 

 ウォルコムによると、NHLはシーズンの状況を監視しており、GMたちは3月に本件についてより詳細に検討するとしています。 

 その際、小グループに分かれてテーマについて議論し、自分たちの考えをメイン・グループに持ち込み、競技委員会にルール変更を勧告するかどうかを決定する予定です。 

 「(ネットは)どうやって外れているのか?」ウォルコムは言います、「高い頻度で外れているのだろうか?それはゴールキーパーのプレーの結果なのか、それともペグの技術と関係があるのだろうか。それをはっきりさせるため、3月の議論の場に向けて監視していきます」。 

まとめ 

 ゴールネットに関しては、両チームの選手がゴールになだれ込んだ結果、外れてしまったシーンを見たことがあります。屈強な男たちが何人も小さなゴールに倒れ込んでくれば、そりゃネットも悲鳴をあげるでしょう。 

 ネットを故意に外す行為というのが具体的にどんなものなのか、やや想像できませんが、あの大勢の観衆の前でできるのかどうか、という疑問が湧いてきます。 

 ピリオドとピリオドの合間、ちょっとしたスキに外しているのでしょうか。それともクロス・プレーの際、ゴールテンダーが故意にネットを蹴って、外しているのか。 

 キック・モーションについても、意見の分かれるところでしょう。故意にやっている場合と、味方からのパスが偶然脚に当たってしまい、パックがゴールに入った場合(ノー・ゴールにはなります)も考えられます。 

 いずれにせよ、ゴールネットの件もキックの件も、故意なのかどうかはなかなか判定しづらいでしょう。これらを曖昧にすると、それこそ「どんな手を使ってでも点さえ取ればいい」というスポーツになってしまい、魅力も半減してしまいます。 

 GMの皆さんの努力が実を結ぶかどうか、今後の展開を待ちましょう。

讃岐猫
讃岐猫

アイスホッケーのモーション速いから、審判も大変なんだにゃ。

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

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