ゲーム『NHL 24』、10月上旬発売!超リアルな新機能とは?

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はじめに

 「Appleがスポーツ・チャンネルESPNを買収か!?」のニュースには、少々色めきだっています。Appleは今までこの手の大手買収に積極的でなかったのですが、苦戦中のApple TV+に手っ取り早くテコ入れするべく、スポーツ・コンテンツへの参入を考えたのかもしれません。

 そのAppleのiOSには、ロクなNHL絡みのゲームがありません。Androidには選手の実名・写真を使用したカードゲームがあるのに…(今もあるかどうか不明)。その点から考えて、ESPNを買収しても、配信コンテンツにNHLを入れるかどうかは、かなり怪しいです。

  NHLとゲームで言えば、EAスポーツのビデオゲーム・シリーズがあります。回を重ね、来る10月上旬リリースの最新作は「24」。残念ながら、今回も日本語版発売はありません再現率の高さで定評のあるゲーム、今回の新仕様も素晴らしいものばかりです。

讃岐猫
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引用元:ESPN.com「Inside the new features in EA Sports’ NHL 24」。

今回のゲームの顔は「コロラドの壁」!

 コロラド・アバランチが攻撃的に行こうしている時を、ケール・マカーは感じ取ることができます。攻撃ゾーンに選手が群がり、お互いにパスを出し合い、ゴールが避けられないと感じる瞬間…。

 しかし、マカーはディフェンスマンとして、相手の猛攻の中、そのようなプレッシャーに耐えることがどのようなものかも理解しています。

 「チームに活気が出て、いいプレッシャーをかけられるようになればいいけどね。[ディフェンダーが]疲れ始めて、精神的に参ったりとか、いろんな危険にさらされるんだ」と彼は言いました。

 「そして、相手からプレスをかけられ、自分のチームのゾーンにいるときは、間違いなく楽しくない。ただ、そこで生きているだけで、もう1秒長く生きようとしているようなものさ」。

 10月初旬に発売されるEAスポーツの大ヒットホッケー・ビデオゲーム・シリーズの最新版であるNHL24のカバー選手として、ある意味、マカーは完璧です。NHL24の最も重要なテーマがあるとすれば、スタミナが試される瞬間です。

 特に一方のチームが力を増進させ、もう一方のチームがどうにか踏ん張っている時に重要なのです。

 「これはホッケーの真実の部分だね」とマカーは言いました。

試合中のプレッシャーをリアルに再現

 NHL24の新しい(ゲームの)排気エンジンは、アタッキングゾーンでの時間を延長し、2つの異なるシステムで構成されています。

 サステインド・プレッシャー・システム(圧力をかけ続けるシステム?)は、アタッキングゾーンの氷上に設置されたメーターで計測されます。プレッシャーが大きくなればなるほど、攻撃側の「アドレナリン効果」が大きくなり、パスのスピードと精度が上がります。

 逆に、守備側のスケーターの脚が重くなり始め、攻撃的なプレッシャーが増すにつれて、スタミナの消耗が早くなります。ここでピンエフェクトと呼ばれるものが発動し、守備側のチームが戦術の変更を要求して、自らのゴールを守り、ゾーンをクリアしようとするのです。

 EAスポーツのシニア・デザイン・ディレクターで、NHL24の設計者の一人であるマイク・イングルハートは、ゲームエンジンはよりリアルさをもたらすと述べました。

讃岐猫
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プレッシャーに関する制作者の声 

 「ゲームプレイが今までと違う、リフレッシュされた、新しいものであることを求める声は常に大きい。しかし、このゲームには良い基盤がある」とイングルハートは述べています。 

 「そこで私たちがやろうとしたのは、毎晩見ているホッケーのストーリーに欠けている、ゲームプレーに具現化されていない、欠けている要素を探すことだったんだ」。 

 彼らがこのエディションで注目したのは、運動量です。一方のチームが攻勢に転じ、もう一方のチームはそれに合わせて、必死にゾーンをクリアしようとしたり、ストップをかけようとしたりと、長い間、様々なプレーをします。 

 「チームが得点の危機に瀕していると感じることへの期待、って言えばいいのかな。あるいは逆に言えば、自分のチームがギリギリまで追い込まれていて、相手チームに(ゴールの)ランプを灯されずに生き残ることをハラハラしながら願っているんだ」とイングルハートは述べました。 

 「試合の流れに変化をもたらしたかった。プレッシャーをかける必要があるから、試合に対する考え方を変えたのさ」。 

今回のシステム、選手にも好評 

 NHLの試合で、オフェンシブゾーンでのプレッシャーの沸騰を感じることができると、マカーは言っています。 

 「(ディフェンダーが)疲れているのではないかもしれない。チームに活気が出てくると、エネルギーが僕らの中にちょっと湧いてきて、リンクのあちこちへと動き回り始めるんだ。 

 それこそ僕らが最高のホッケーをするときであり、誰もがアタッキングゾーンの周りにポジションを取っているときだ」と彼は言いました。 

 「チャンスがあるたびにただネットを揺らすのではなく、オフェンシブゾーンに留まってパスを回すのが今の戦術のようなものなら、NHL24でそれを見るのはクールなんじゃないかな」。 

 アバランチのディフェンスマンは、これらの機能強化はNHLの氷上で起こることを模倣していると述べています。 

 「1分くらいゾーンに入っていて、みんなが疲れてきて、試合中に何もできなくなったら、きっと多くの人が怒ると思うよ」とマカーは言いました。「しかし、それは現実の氷上でのプレーに似ているね」。 

讃岐猫
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ゴールキーパーもリアルに動きます!

 イングルハートによると、克服できないほどのシステムの優位性を生み出さないよう、ゲームメーカーが徹底することで、NHL24を単なる「持続的プレッシャーゲーム」にしないよう注意しているということです。

 「(攻撃側に)ブーストはあるし、(守備側が)プレッシャーを感じることもできるけど、不利になるとは限らないよ。守りきれないものではないはずさ」と述べています。

 また、パックがネットに入るため、より多くの方法を作り出すよう設計されたゴールキーパー疲労システムもあります。攻撃のプレッシャーが増すにつれ、ゴールキーパーは消耗していきます。

 ネットのより多くの部分を開いたままにして、より多くの角度からショットできるようにしています。しかし、それは同時にGKが目を見張るような必死のセーブをする機会を増やします。

 「夜の終わりにハイライトを作るのは、それらのありそうもないセーブだろ。どうしてあれ(シュート)が入らなかったんだろう、とホッケーの天国を仰ぐシューターがいるよね」とイングルハートは言いました。

 「ゴーリーは時間とともに壊れていくものだけど、英雄的な瞬間は必ず訪れるでしょ」。

「24」の新機能

 以下は、今年のゲームにおけるその他の重要な変更点をいくつかご紹介します。

選手の身体を使った接触プレー

 このゲームでは、選手の身体を使った接触プレーをより戦術的にするために、(相手選手への)チェック機能が見直されました。

 イングルハートは「ポケチェッキングは長い間、ディフェンスにおける最大の武器だったけど、ほとんどいいことはないんだよ(ゲームが面白くなくなる)。というのも、しばしばそれを『ディフェンスにおけるポケチェックゲーム』と、みんなが呼んできたからね」と述べています。

 これにより、ディフェンダーは素早く(相手)スケーターを押してパックから引き離そうとすることができ、ヒットよりもペナルティを獲得する可能性が低くなります。

ポケ・チェッキング=ホッケーにおける戦術のひとつで、スティックの刃を使いながら相手からパックをたたき離すこと。

 しかし、ポケチェッキングだけをするディフェンスはあまり好まれない。素晴らしいポジショニングを見せ、オフェンスのオプションを奪って、プレーさせないようにすることこそがディフェンスの重要事項とされているからである。

 ここでは『NHL24』以前のゲームの話であり、ファールを取られないポケチェッキングばかり、ディフェンダーにさせていたという欠点を、イングルハートが指摘したものと思われる。

 しかし、(今回の新作で)ヒットはなくなっていません。NHL24には新しいチェックシステムが導入されており、コントローラーの右ジョイスティックを引き戻して選手の体重を増やした後、次に押し上げてターゲットのスタミナを奪うヒットを放つのです。

 ボードに沿ってのヒップチェック、相手選手をベンチに投げ飛ばすヒット、リンクガラスを粉々にするヒットもあります。

讃岐猫
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 イングルハートは「ゲームにボディチェックのようなものを導入するのであれば、問題は選手にどのような効用をもたらすかだ」と述べました。「前作23を見たとき、選手とぶつかることはできたが、ゲームに実際の影響はなかったし、スタミナとも関係がなかった。

 実際のプレーで大きなヒットを受けたことがある場合、それは多くのことに影響を与えるものだし、氷の上で立ち上がることもできず、通常はプレーをやめてしまうだろう」と述べています。

 スタミナが今回のNHLのテーマになったことで、チェックシステムは「ヒットされることとスタミナの間に直接的な関係を作り出した」とイングルハートは述べました。

ストレスのないパスとゴールキーピング

パス精度

 NHL24には、パスの精度とスピードに、2人の選手間の距離を組み込んだ新しいビジョンパッシングシステムがあります。ワンタッチパスも追加され、チームが自陣のゾーンから抜け出しやすくなりました。

直感的にゴールキーパーを動かすシステム

 ゴールキーパーをコントロールするのが好きなユーザーのために、良いニュースがあります:あなたの行動によって、隙間のあるゴールネットに相手がパックを入れることはもうなくなります。

 ゴールキーパーが前後にスライドし、自動的にクリース中央に戻ることのできる新しいテザーコントロール(遠隔操作用)システムがあるからです。

 「ゴールキーパーとしてプレーする経験豊富なゲームプレーヤーは、全ての仕組みを理解していると思う。しかし、ゲーム内の試合に出場したばかりで、そのポジションをプレーしたいだけなら、ネットの中央にGKを戻すことへの責任は大きかったね」とイングルハートは語りました。

 「プレーヤーが楽しめなくなるほど、プレーヤーに大きな責任を負わせたくはないからね」。

 「インスティンクト・システム」というオプションの「ゲーム内ゲーム」も追加されました。次のショットがどこをターゲットにするか、ゴールキーパーは「推測」できるようになりました。

 推測が成功すると、セーブの可能性が高まります。;推測に失敗すると、ゴールの確率が高くなります。

讃岐猫
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 「疲労やストレスが溜まるようなシステムで、(ゲーム内の)GKがとても疲れてしまった場合、その時点ですでにフラフラしたよう動きをしている訳だから、あとは本能に任せて、GKは体を動かすだけかもしれないね」とイングルハートは述べました。

ゲームと実際のNHLが影響し合う関係

群衆のざわめき

 EA Sportsは、終わりのないリアリズムの探求の中で、群衆のざわめきを収録したライブラリーに重要な新しい側面を追加しています。ファンはパワープレイの終わり近くなど、ゲーム中に「shoooooot!」と叫ぶようになりました。

 イングルハートは「昨年、僕たちは群衆について良い進歩を見せたけど、いくつか微妙な瞬間が欠けていたね」と述べています。

 「シュートについては……いいかい、チームにプレッシャーをかけたくないから、シュートを打つのに(観客の掛け声は)ベストなタイミングと限らないよね。しかし、どんな試合に行っても、それが本物のホッケーだ」。

 また現在では、オッドマンラッシュ時の観客のざわめきが急増し、試合終盤の中断時における観客の動きにも注目が集まるようになっています。観客がチームに活力を与えようとする瞬間を、イングルハートは「ハイプアップ・モーメント(極度に興奮した瞬間)」と呼んでいます。

オッドマンラッシュ=ディフェンスが相手チームより数で勝っているときの攻撃の動き。

ダイナミックデジタルボード

 昨シーズン、NHLはデジタルで強化されたダッシャーボードを発表しましたが、基本的にアリーナ内に表示される広告を、テレビで視聴する視聴者向けのデジタル広告で上書きするものでした。

 しかし、そのテクノロジーは、プレー中にコーナーボードを走り回るアニメーションSUV以外の機会を提供します:リアルタイムの統計から、ゲーム中にカスタマイズされた目標達成まで、あらゆることを可能にするかもしれません。

ダッシャーボード=試合中に様々な企業の広告を流している、リンクに沿った壁面(ボード)のこと。NHL24のスタッフは、ゲームユーザーにストレスを与えない形で、ボードに選手情報や成績などを表示することを考えているようだ。

SUV=スポーツ・ユーティリティ・ビークル、自動車の形態の一つ。「スポーツ用多目的車」と訳される。

 イングルハートのチームが初めてデジタルボード技術を目にしたのは、NHL23がリリースされる前でした。これらを最新版に組み込むことで、アクションの流れを壊すことなく、制作者はユーザーに情報を提示する手段と考えたのです。

 「だから、選手がぶつかって叩きつけられた場合とかに、そのヒットの合計をすばやく表示するだけだよ」と彼は述べました。「気が散るようなことはなかったね」。

 2023年のオールスターゲームでNHLがボードを使用したことにヒントを得て、NHL24でもゴールセレブレーション用にボードを使用する予定です。

讃岐猫
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 時に、ビデオゲームで起きたことが現実の革新につながることもあります。NFLの実際の試合で、相手チーム選手の集団を突破するオフェンスについて、まるで(ゲームの)マッデンNFLを見ているかのようなカメラの使い方を目にします。

 NHL24は、NHLのデジタルボードの使用方法にインスピレーションを与えることができるでしょうか。

 イングルハートは「ゲームでは、仮想世界であり、現実の複雑さに対処していないため、少し速く物事を実現することができるのさ」と述べました。

 「しかし、僕たちの望みは、私たちの製品の中に、実際のゲームへインスピレーションを与えるものを、NHLが見てくれるかもしれないということだね」。

まとめ

 今年初旬、DAZNがマイナースポーツ専門配信サービスをやる、と知った時、「NHLにも声かかるか⁉︎」ちょっと期待しましたが、格闘技系ばかりで、大きく出た割にコンテンツも少ないです。

 ここ数年、 NHLシリーズが日本発売されないのも、リーグ自体とこの手の配信媒体との接点が少ないからかもしれません。

 これだけ豪華でリアルな仕様な上に、格闘技的要素があるのなら、それこそeスポーツあたりにもっと取り上げられてもいいのですが、あまりそういう噂も聞きません。テレ東・有吉のゲームプレー番組(タイトル失念!)でやってくれれば…、「ちょっと試しにやってみますか」みたいな感じで。

 有吉も田中も格闘技好きだから、ハマってくれると思うんですけどね。

讃岐猫
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