EA Sports NHL 25に実装されたコーチの評価と特徴!

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はじめに

 EAスポーツの「NHL 25」が新たに、NHLの監督たちをゲーム内に登場させるアップデートを実施。これにより、これまで試合には影響しなかった監督の戦術やスタイルがゲームに深みを加え、プレイヤーにとってもよりリアルな体験が可能になります。

 2024-25シーズンが始まって1ヶ月が経過し、いくつかのNHLチームが低迷する中、特に注目されるべきコーチやゼネラルマネージャー(GM)がいます。チームの成績が振るわないと、監督やGMへの批判が強まり、立て直しが求められる時期です。

 2024年11月5日、ニュージャージー・デビルズがエドモントン・オイラーズに3-0で完封勝利を収めました。試合の主役はデビルズのゴールテンダー、ジェイク・アレン。彼は31本のシュートをすべてセーブし、シーズン2度目のシャットアウトを達成。チームの好調を支える重要な存在となっています。攻守が噛み合ったデビルズは、特に守備とパワープレーで強さを見せ、オイラーズを圧倒しました。

讃岐猫
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引用元:espn.com(ESPN公式サイト)「‘It’s in the game’: All 32 NHL head coaches added to NHL 25

NHL 25に監督が登場!新たなゲーム体験の始まり

 EAスポーツの「NHL 25」では、これまでゲーム内に登場しなかったNHLの監督たちが追加されることになりました。EAの伝統的なモットー「試合に含まれていれば、それはゲームに含まれている」が象徴する通り、NHLのコーチもゲームの一部となります。

 これまで、NFLのコーチたちは「マッデン」シリーズで登場していましたが、NHLのコーチはゲームに反映されていませんでした。

 この状況が変わり、NHL 25では32チームすべてのヘッドコーチ(監督)が登場し、彼らの歴史的データや成績もゲーム内で見ることができるようになったのです!

 NHL 25の新しいアップデートにより、各コーチのチーム履歴や統計が反映され、過去の成果(例えば、優勝やコーチ・オブ・ザ・イヤーなど)も確認できます。

 また、コーチが将来的に契約するチームやフランチャイズモードの進行に伴い、これらのデータはアップデートされる仕組みです。さらに、コーチの給与情報や契約期間も表示されます。

コーチの個性と戦術がゲーム内で再現

 コーチごとにゲーム内での属性が設定され、オフェンスやディフェンス、そして「指導力」や「コーチとしての影響力」などが評価されるようになっています。コーチの戦術もゲーム内に反映され、それぞれのプレイスタイルがチームに与える影響が明確にもなっています。

 例えば、モントリオール・カナディアンズのマーティン・セントルイス1は「1-2-2アグレッシブ・フォアチェック2」と「コラプシング・ディフェンス3」という戦術を採用しており、この戦術はゲーム内で再現されています。

 さらに、セントルイスの指導スタイルは「教育的」であり、この要素もゲーム内で評価され、採用されています。

ゲーム内での戦術や選手成長に与える影響

 フィラデルフィア・フライヤーズのジョン・トルトレラは、フィジカルなプレイスタイルをチームに浸透させており、トロント・メープルリーフスのクレイグ・ベルブは、選手の成長をサポートする「ゼネラリスト」として知られています。

 これらの特徴は、ゲーム内でチームの戦術や選手の成長に影響を与えていくものです。

 EAスポーツは、これらのコーチたちが持つ「ユニークなスタイル」と「特徴」が、各チームのプレイや成長に重要な影響を与えることを強調しています。

 この追加により、ゲームのリアリズムが一層増し、プレイヤーは自分のチームに合ったコーチを選ぶことができ、さらに戦術や選手の成長に深みが加わっていきます。

ファンの期待はさらに進化?コーチのユニークな要素

 しかし、ファンはもっと多くの要素を求めており、例えば、試合中にコーチが審判に対して怒鳴り散らす場面や、メディアに対してコーチが専門家を軽視するようなコメントをする場面もゲームに追加してほしいと感じています。

 また、スタンレーカップを制覇したフロリダ・パンサーズのポール・モーリス監督のように、ライン変更に関する質問に対して、25分間も自己紹介や冗談を交えつつ答えるような「モーリス・モード4」を追加してほしいという声も上がっています。

 このようなリアルでユニークなコーチの個性を反映させることで、さらに魅力的なゲーム体験が生まれることも期待されているようです。

 要するに、「試合に含まれているなら、すべて含まれているべきだ」というファンの期待に応える形で、NHL 25はコーチたちをゲームに完全に取り入れることになったのです!

ちょっと長いけど、画面見てるだけでも面白いです。

引用元:bleacherreport.com(BLEACHER REPORT)「6 NHL Coaches and General Managers Already on the Hot Seat

注目の低迷チームと責任を問われるコーチ・GMたち

 2024-25シーズンが始まって1ヶ月が経過し、NHLのチームはプレーオフに向けて調整を進めていますが、いくつかのチームは不調なスタートを切り、注目を集めています。チームが低迷すると、監督やゼネラルマネージャー(GM)に対する批判が高まりやすいものです。

 今回は、今シーズン序盤で特に注目されるべきコーチやGMについて紹介しましょう。

アダムズGMの厳しい立場&ブルネット監督の新戦力との連携

 まず、ケヴィン・アダムズ5(バッファロー・セイバーズGM)は、チームがプレーオフ出場を目指しているものの、シーズン開始からの成績は4勝7敗1延長負けと低調で、攻守ともに不安が残ります。

 特に、パワープレー(12.82%で31位)やペナルティキル(73.81%で24位)の成功率がリーグ最下位に近く、若手選手の成長も鈍化しています。アダムズは5年目のGMとして、さらなる改善を求められる立場にあり、プレーオフに届かない場合、批判が強まる可能性が高いと言えます。

 アンドリュー・ブルネット6(ナッシュビル・プレデターズ監督)は、オフシーズンにスティーブン・スタムコス(センター、34歳)やジョナサン・マーシュソー(左ウィング、33歳)といったスター選手を加え、スタンレーカップを狙う姿勢を見せました。

 しかし、シーズン開始からの成績は4勝6敗1延長負けと期待外れのスタートとなっています。ブルネットが新しい選手たちとの連携を深め、チームを立て直せるかがカギとなっています。

ラモリエロGMの得点力不足問題&モンゴメリー監督の契約更新を巡る試練

 ルー・ラモリエロ7(ニューヨーク・アイランダースGM)は、長年にわたって守備とゴールテンダーを重視したチーム作りを行ってきましたが、得点力不足が長年の課題となっています。

 今シーズンも4勝6敗2延長負けと低迷しており、ラモリエロは過去にボ・ホーバット(センター、29歳。バンクーバー・カナックスから昨シーズン獲得)を獲得するなど得点力向上を目指しましたが、依然として決定力不足が続いています。ファンからの不満が高まる中、ラモリエロがどのようにチームを立て直すかが注目されています。

 ジム・モンゴメリー(ボストン・ブルーインズ監督)は、前シーズン(22-23シーズン)にプレジデンツ・トロフィー(シーズン最多勝利チーム)を獲得8したものの、今シーズンは4勝6敗1延長負けと成績が低迷。

 特に得点力不足(34ゴール、26位)と守備面(失点40、17位タイ)での問題が浮き彫りになっており、モンゴメリーがシーズン中にチームを立て直すことができるかが試練となっています。契約最終年であり、契約更新のためには早急に改善が必要です。

セントルイス監督のディフェンス問題&サリバン監督の再建への挑戦

 マーティン・セントルイス(モントリオール・カナディアンズ監督)は、若手選手の育成に定評がありますが、今シーズンも4勝7敗1延長負けと低迷しており、特にディフェンスの不安が大きいと言えます(失点53はリーグ3位、得失点差-18はリーグ・トップ)。

 セントルイスがチームの問題をどのように解決するかが求められていますが、契約が新たに更新9されたばかりであり、即座に解任される可能性は低いものの、批判の声が強まるのは避けられないでしょう。

前述「NHL 25」の記事にも出ていたので、セントルイスの現役時代の映像を。背番号26です。

 最後に、マイク・サリバン(ピッツバーグ・ペンギンズ監督)は、2015年から現職となり、スタンレーカップを2度制覇した実績(2015-16、16-17と連覇)がありますが、ここ数年はプレーオフでなかなか勝ち進めず10、チームは低迷しています。

 今シーズンも成績が振るわず、ゴールテンダーやディフェンスに問題を抱えています。新しいGMのカイル・デュバスがチームを再建しようとしているものの、サリバンがどれだけ選手を引き上げられるかが試練となるでしょう。

若き野心家、カイル・デュバスについてはこちらに。

 これらのコーチやGMは、シーズンが進む中でチームを立て直すために厳しい判断を迫られる状況にあります。

引用元:nhl.com(NHL公式サイト)「Allen makes 31 saves, Devils shut out Oilers

アレンが完封!デビルズがオイラーズを圧倒

 2024年11月5日、エドモントン・オイラーズとニュージャージー・デビルズの試合は、デビルズが3-0で勝利を収めました。デビルズのゴールテンダー、ジェイク・アレン(34歳)は31本のシュートをすべてセーブし、シーズン2度目、キャリア26度目のシャットアウトを達成しています。

 アレンは試合後、「(同僚である)最近のジェイコブ・マークストーム11(34歳)のプレーに学ぼうと思った。彼は最近、冷静で素晴らしいプレーをしていたので、それを参考にして、相手が強いチームであることを意識して、少し忍耐強くプレーした」とコメントしています。

 デビルズはこの試合でジェスパー・ブラット(左ウィング、26歳)が1ゴール1アシストを記録。これでデビルズは直近4試合で3勝1敗となり、好調を維持しています。前試合(11月1日〈金〉)でカルガリー・フレームスに3-0で敗北していたデビルズですが、アレンの好守とともに見事な立て直しを見せました。

 監督のシェルドン・キーフは、「アレンの素晴らしいゴールテンディングのおかげで、ゲームに入りやすかった」と賞賛しています。「第3ピリオドは守備も攻撃も良かった」と続け、特にリードを守るためのプレーに自信を示しました。

 デビルズの得点は、ステファン・ノーセン(左ウィング、31歳)が試合開始5分18秒に先制点を挙げたことから始まります。ノーセンはスロット12からのスナップショットで右ポストに当たるゴールを決め、1-0としました。

 ノーセンのゴールの直後、オイラーズのアダム・ヘンリク(センター、34歳)がクロスバーに当たるシュートを放つも得点には至りません。ヘンリクは「プレーは良くできたが、ゴールを決められなかった」と振り返り、オイラーズの攻撃が実らなかったことを悔やみました。

 2点目は、デビルズのブラットがパワープレーで決めています。16分34秒、スロットからニコ・ヒシャー(センター、25歳)のパスを受けたブラットは、一発でゴールを決め、2-0とリードを広げました。

 ブラットはここまで8試合で9ポイント(2ゴール、7アシスト)を記録しており、好調なパフォーマンスを維持しています。

 3点目は、ティモ・マイヤー(右ウィング、28歳)が決めました。

 第3ピリオド・9分25秒、ドーソン・マーサー(センター、23歳)からのパスを受けたマイアーは、ブレイクアウェイ(攻撃側の選手が1対1でゴールへ向かうプレー)でシュートチャンスを得ると、バックハンドでシュートを放ち、ゴールネットを揺らして3-0としています。

 マイアーは試合後、「少し遅れてスタートしたけど、早い時間に大事なゴールを決め、アレンが素晴らしいセーブを連発した。パワープレーも完璧で、ゲームのコントロールを握った」と語りました。

オイラーズ、攻撃に欠ける決定力で敗北

 エドモントン・オイラーズのゴールテンダー、キャルヴィン・ピカード(32歳)は13回のセーブを記録していますが、チームの攻撃は散発的であり、特にパワープレーでのパフォーマンスに問題がありました。

 オイラーズの監督、クリス・ノブローは、「バック・トゥ・バック(チームが連続して2日間、もしくは短期間に2試合を行うスケジュール)の試合にしては良いゲームだった。

 勝利した直後のポジティブな気持ちと、負けた後のネガティブな気持ちがあるが、ミスがいくつかあり、スペシャルチーム13で再び負けてしまった」とコメントし、得点機会を活かしきれなかったことに不満を示しています。

デビルズの攻守が噛み合い、連勝へ向けて順調な歩み

 デビルズは、アレンの好守とともに、試合を支配し続け、最終的に3-0の完封勝利を収めました。ニュージャージーはこの勝利で、今季の成績を8勝5敗2延長負けとし、順調にプレーオフ圏内(メトロポリタン・ディビジョン3位)を目指しています。

 キーフ監督は「守備を守りつつ、得点を奪う方法を学びながら、試合を締めることができた。これが成長の証」とコメントしました。

 デビルズは、アレンがシーズン開始から(出場)5試合目で複数のシャットアウト(もう1試合は10月14日〈月〉、ユタ・ホッケークラブ戦)を達成した3人目のゴールテンダーとなり、過去にはキース・キンケイド14(2018-19)やスコット・クレメンセン15(2003-04)が同様の記録を達成しています。

 一方、オイラーズは6勝6敗1延長負けとイーブンの成績で、今後の試合で調子を上げなければなりません。

この試合のハイライト映像です。

讃岐猫
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まとめ

 NHL 25の監督追加によって、ゲームプレイが戦術的に豊かになり、ファンやプレイヤーの期待に応える形でリアルさと戦略の要素が一層強化されました。今後もコーチたちの個性を反映させたアップデートに期待が高まります。

 今シーズンの序盤で低迷しているチームのコーチやGMは、プレーオフ進出に向けて厳しい試練を迎えています。各チームの立て直しが鍵となり、特に契約最終年の監督たちには大きなプレッシャーがかかっています。シーズン後半に向けての巻き返しが期待されます。

 アレンの完璧な守りとブラット、マイヤーらの得点によって、デビルズは見事な3-0の完封勝利を収め、プレーオフ圏内を目指す好調さを維持しています。オイラーズは再び攻撃の波に乗り切れず、今後の試合に向けて課題を克服する必要があります。

讃岐猫
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【註釈】

  1. 1975年、カナダ・ケベック州出身。現役時のポジションは右ウィング。NHLにはドラフト外での契約選手として、カルガリー・フレームスに加入。そこでは芽が出なかったが、2000年にタンパベイ・ライトニングに加入後、輝かしいキャリアをスタート。

     2003-04シーズン、ハート・トロフィー(シーズンMVP)を受賞。これにより、NHLでもトップクラスの選手であることが証明された。2004年、タンパベイ・ライトニング初のスタンレー・カップを制覇にも貢献。

     2015年に引退。2021年、モントリオール・カナディアンズの監督に就任。選手を自主的に成長させることを重視する「選手中心」の指導方法を採り、選手個々の成長を促し、特に若手選手に対しては自由に自分のプレースタイルを発揮できるようにサポートする姿勢を示している。
    ↩︎
  2. ディフェンスから攻撃に転じる際に相手チームにプレッシャーをかけ、できるだけ速くパックを奪おうとする戦術。「1-2-2」とは、フォアチェックの選手の配置を示している。

     通常の1-2-2フォアチェックでは比較的守備的に配置されることが多いが、アグレッシブバージョンでは、全体的にラインを押し上げた形を取り、相手がパックを持っている際に更に速いスピードで詰めていく。

     この戦術は、ターンオーバーを狙い、相手にプレッシャーをかけて速攻を仕掛けるための非常に攻撃的で高リスク・高リターンな戦術となる。適切に使えば非常に強力だが、リスクを管理しながら使う必要があり、相手のスタイルに応じて柔軟に対応することが求められる。
    ↩︎
  3. ディフェンスラインがゴール前に集まり、中央に密集することで、攻撃側がシュートやパスでゴールに迫るのを阻止する戦術。この戦術では、最前線のフォアチェックを早期に終了させる代わりに、ディフェンスが守備エリア内でより深く、より密接に守りを固める。

     ゴール前に選手を密集させることで、相手のシュート機会を制限し、リバウンドシュートやセカンドチャンスを防げる一方、カウンターアタックや広いエリアでの守備に対しては脆弱になりやすいため、状況に応じて適切に使い分ける必要がある。
    ↩︎
  4. 元々人を喰ったようなコメントをする人。以前監督をしていたハートフォード・ホェイラーズへの言及や、自己紹介をしながら、自分を卑下のジョークを何度も織り交ぜたり、選手との効果的なコミュニケーションのために罵言を使うと言ってみたりしている。
    ↩︎
  5. 1974年生まれ、ニューヨーク州クラレンスで育ったアダムスは、マイアミ大学でホッケーをプレーした後、1993年のNHLドラフトでボストン・ブルーインズから1巡目(全体25位)で指名。

     アダムスは、フロリダ・パンサーズ、コロンバス・ブルージャケッツ、トロント・メープルリーフス、カロライナ・ハリケーンズ、フェニックス・コヨーテス、シカゴ・ブラックホークスなど、複数のNHLチームでプレー。

     特にカロライナ・ハリケーンズでは2006年にスタンレーカップ優勝。引退後は選手エージェントとして活動し、その後バッファロー・セイバーズでフロントオフィスの仕事を開始。

     2011年にはセイバーズのアシスタントコーチに就任し、2013年に解雇。その後、2019年には経営管理担当副社長に任命され、2020年にはゼネラルマネージャーに就任。

     また、アダムスはNHL史上2人目のコロンビア特別区出身選手でもあり、マイアミ大学の陸上競技殿堂にも名を連ねている。2021年には、一時的にセイバーズの監督代理を務めたこともある。
    ↩︎
  6. オンタリオ州バレー・イーストで育ち、OHLのオウエン・サウンド・プラターズで活躍後、1993年のNHLドラフトでワシントン・キャピタルズに7巡目(全体174位)で指名。1996-97シーズンにNHLデビュー。ナッシュビル・プレデターズの初シーズン(1998-99)では、同チームの歴史的な初ゴールを記録。

     2003年のウェスタン・カンファレンス準々決勝でコロラド・アバランチと対戦し、オーバータイムの決勝ゴールを決めたことや、2006年のダラス・スターズ戦でシリーズを決定づけるゴールを決めたことも印象深い。2012年に引退。引退後はミネソタ・ワイルドのホッケー運営アドバイザーに就任。

     2014年からワイルドでアシスタントコーチを務め、2019年にはフロリダ・パンサーズのアシスタントコーチに。2021年10月、暫定監督に就任。パンサーズを指揮し、プレーオフ進出を果たした。

     しかし、翌年6月、ポール・モーリスが新監督に就任することが決まり、ブルネットはニュージャージー・デビルズのアシスタントコーチに移籍。その後、2023年5月31日、ナッシュビル・プレデターズの監督に就任。
    ↩︎
  7. NHLフランチャイズ初の80代ゼネラルマネージャー(2022年10月21日)。その剛腕ぶりは凄まじく、2018年5月22日、ラモリエロはニューヨーク・アイランダーズのホッケー運営部長に就任するやいなや、6月5日、監督のダグ・ウェイトとゼネラルマネージャーのガース・スノーを解雇し、自らがゼネラルマネージャーに就任している。

     しかも、6月21日、スタンレーカップ優勝直後にもかかわらず、ワシントン・キャピタルズを辞任したバリー・トロッツと監督契約をかわす早業・荒業も見せた。
    ↩︎
  8. 2022年6月30日、ボストン・ブルーインズはブルース・キャシディに代わり、ジム・モンゴメリーを新監督に任命。

     モンゴメリーの「前向きなコーチング」は、前任者のアプローチからの大きな転換として評価され、2022-23シーズンではチームの成績が大幅に向上。ブルーインズは65勝12敗5延長負けで135ポイントを獲得し、これまでの勝利数(62)とポイント数(132)のNHL記録を更新した。

     モンゴメリーはNHL年間最優秀コーチに贈られるジャック・アダムス賞を受賞。しかし、ブルーインズは2023年のスタンレーカッププレーオフで優勝候補として臨んだものの、第1ラウンドでフロリダ・パンサーズに敗退し、3対1のシリーズリードを逆転されるという痛恨の失敗を喫した。

     この敗退は「ボストンのスポーツ史上最悪の失敗の1つ」とも評され、特にモンゴメリーのゴールキーパー起用法に対する批判が集中。レギュラーシーズンでウルマークとスウェイマンのローテーションを採用していたが、プレーオフで負傷を抱えたウルマークを一人で起用し続けたことが問題視された。

     ウルマークはモンゴメリーを擁護し、「物事がうまくいかないときにスケープゴートを探すのはよくあることだ」とコメントしている。
    ↩︎
  9. 2022年6月1日、チームと3年間の契約延長を結んでいる。2024年4月17日、カナディアンズはセントルイスの契約の2年間のオプションを行使し、少なくとも2026-27シーズンの終了時まで監督としての任期を務めることになった。
    ↩︎
  10. 連覇以降の7シーズンで、プレーオフ1回戦負けが4回もある。しかも、22-23、23-24の両シーズン(どちらもディビジョン5位)はプレーオフ進出ならず。その前の2シーズンはどちらもプレーオフ1回戦負けとなっている。
    ↩︎
  11. カルガリー・フレームスから今シーズン新加入。ここまで10試合5勝4敗、平均失点2.62、セーブ率.907。ここ3試合で見ると、10月30日(木)のバンクーバー・カナックス戦の完封勝利をはじめ2勝1敗で、どの試合もセーブ率が.920以上となっている。
    ↩︎
  12. ゴール前の中央から少し前方、通常はゴールの両サイドからスラローム状に広がったエリア。大体、ゴールの前方2〜3メートルの範囲がそれに該当。
    ↩︎
  13. パワープレーとペナルティキルのような特別な状況下でのプレー、あるいはそのような状況下専用のライン編成のこと。
    ↩︎
  14. 2014年12月、NHL史上初めて最初の3試合すべてがシュートアウトで決着したゴールキーパー。

     ユニオン・カレッジ時代にはゴール平均とセーブ率の大学記録を樹立し、2010-11シーズンにはECAC(Eastern College Athletic Conference)最優秀ゴールキーパーを受賞。デビルズでのバックアップ後、2017-18シーズンに先発として活躍し、26勝を挙げてチームをプレーオフに導いた。2019年にブルージャケッツへトレード。
    ↩︎
  15. アイオワ州アーバンダール出身。1997年のNHLドラフトでニュージャージー・デビルズに指名され、ボストン・カレッジで大学アイスホッケーをプレー後、2001-02シーズンにプロ入り。

     デビルズではバックアップとして活躍し、2004年にはNHL初のアイオワ出身選手となり、2005-06シーズンにはマーティ・ブロデューアのバックアップとして13試合に出場。その後、トロント・メープルリーフスに移籍し、2007-08シーズンにはAHLで主力として活躍。

     2008年にデビルズに復帰し、ブロデューア不在時に先発ゴールキーパーを務め、25勝を挙げて「アンソング・ヒーロー賞」を受賞。2009年にフロリダ・パンサーズに移籍し、2014年に再度デビルズに復帰。2015年に現役を引退し、デビルズのゴールキーパー・コーチに転身。 ↩︎
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