6月末まで待てない!NHLドラフト上位指名されるのは彼らだ!

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はじめに

 シアトル・クラーケン、惜敗!ダラス・スターズに2-1の僅差で敗れてしまい、カンファレンス・ファイナル進出とはなりませんでした。とはいえ、短期間でシーズン最下位のチームを立て直し、ドラフトで獲得した若手を有効活用したベンチ・スタッフの手腕は高く評価されるでしょう。

 クラーケンの成功を目の当たりにした下位チームは、ますますドラフトの重要性を認識したはずです。ほぼコナー・ベダード(センター、17歳)を手に入れたシカゴ・ブラックホークスはともかく、指名順2位以下のチームは何度もシミュレーションしているかもしれません。

 今回は、そのシミュレーションの対象となっていて、確実に上位指名される選手達を紹介していきましょう。

讃岐猫
讃岐猫

盛り上がってるプレーオフのニュース、

ここ日本ではほんの数行でしか報道されていないにゃ。

写真すらない…。

ここまでクラーケンが勝ち進めたのも「快挙」なのに。

引用元:NHL.com「Blackhawks win No. 1 pick in 2023 NHL Draft in lottery」。

コナー・ベダードについて補足

上記引用元記事は、ドラフト指名順決定直後の内容から、数日後、加筆修正が加えられたらしく、現在差し替えたものがNHL公式ページにアップされている。最初の記事から削除されたものは、以下のような内容となっている。

 セントラル・スカウティングのダン・マー副社長は「ベダードは、NHLのエリート選手の持っているような優れた技術と特質を持っています。それは、彼のプレーを読む正確さであり、常に正しい場所にいること、いかにプレーを実行し、それを活用するかだ」と述べています。  
   
 「彼をコナー・マクデイビッドのような特別なカテゴリーに入れているのは、彼が生まれながらにして持っている心の余裕と直感力のためです。このような特性を生かし、チームにとって最も必要な時に、圧倒的な力を発揮することができるのです」。

指名順2位・3位のチームが狙うのは…

 自分達の指名候補リストからベダードが外れても、ダックス(2位)とブルージャケッツ(3位)は、エリート・レベルの選手をたくさん選べるでしょう。

アダム・ファンティリ

 今シーズン、NCAA男子ホッケー最高の選手としてホビー・ベイカー賞を受賞したミシガン大学のセンター、アダム・ファンティリは、セントラル・スカウティングの北米スケーター最終ランキングで2位につけています。

北米スケーター最終ランキング=詳細はこちら→

アダム・ファンティリ=カナダ、オンタリオ州ノーブルトン出身。新入生のシーズンで得点王となり、ホビー・ベイカー賞を受賞したのは、史上3人目。

 昨年12月、世界ジュニア・アイスホッケー選手権大会に、カナダ男子ジュニア・アイスホッケー代表チームの一員として出場。大会中、7試合で2ゴール・3アシストを記録し、金メダル獲得に貢献した。

ホビー・ベイカー賞=NCAA(全米大学体育協会)男子アイスホッケーで最も優れた選手に贈られる賞。今シーズンで41回め。名前の由来は、プリンストン大学でカレッジホッケー選手として活躍し、第一次世界大戦直後に亡くなった殿堂入り選手、ホビー・ベイカーにちなんだもの。

 18歳の彼は、36試合で65ポイント(30ゴール、35アシスト)を記録してNCAAの選手たちのトップに立ち、ミシガン大学のフローズン・フォー(各地区優勝校4校による、4月開催の準決勝・優勝決定戦)進出に貢献しました。

 GMのファーベーク(アナハイム・ダックス)は「(ベダード以降の選手は)非常に良い」と語っています。「彼らは傑出した選手になるだろうから、今後は彼らを適切に育成し、将来的に成功するための最高のツールを提供するかどうかは、私たち次第だ」。

上記引用元記事・ドラフト指名順決定直後のものには、ミシガン大・男子ホッケー部監督の談話が掲載されていた。

 ミシガン大のブランドン・ナウラト監督は「彼は氷の上でも、氷の外でも競争力のある子で、試合中のレースやバトル、練習中、狭いスペースでのミニゲームに勝ちたいと考えているよ」と語りました。  

 「彼はまさに高級モーターを持っているかのようさ。彼はとても速いので、時には良い意味で少し減速させることも必要になるくらいかな。彼は常に時速100マイルで走っているだけなんだよ」。

讃岐猫
讃岐猫

かなりのスピード・スターで、2位指名は確実視されてるにゃ。

しかし、まだ18歳。

このまま大学に残るか、ダックスの提携チームでプレーするか。

NHLの場合、選択肢が多いので、本人も悩ましいところ。

ウィリアム・スミス

 トップ5に選ばれると予想されるもう1人の選手は、USAホッケーのナショナルチーム育成プログラム、U-18チームの右打ちのセンター、ウィリアム・スミスです。

USAホッケーのナショナルチーム育成プログラム=USA Hockey’s National Team Development Program、略称NTDP。1996年、USAホッケーは、ミシガン州アナーバーを本拠地として、ナショナル・チーム育成プログラムを開始。

 2015年3月、USAホッケー財団はミシガン州プリマスのCompuware Arena(現在のUSA Hockey Arena)を新しい本拠地とし、現在に至る。

 このプログラムは、U-17米国代表チームとU-18米国代表チームの2つのチームで構成され、U-17チームは米国ホッケー・リーグと、年に3つの国際イベントにも参加。

 米国U-18代表チームのスケジュールには、NCAAディビジョンIおよびIIIでの試合、USHLチームとのコンテスト、および3つの国際トーナメントでの試合が組まれている。

 他のスポーツチームとは異なり、NTDPの成功は勝ち負けによって評価されず、スキルの開発と年長の選手と試合することによる経験の獲得に重点が置かれている。

 NHLセントラル・スカウティングの北米スケーター最終ランキングで3位のスミスは、60試合で127ポイント(51ゴール、76アシスト)を獲得し、NTDPで2位でした。

 これには、NCAAの競技コンペティションにおける22試合での40ポイント(16ゴール、24アシスト)も含まれます。

 来シーズン、彼はボストン大学でプレーすることを明言しています。

上記引用元記事・ドラフト指名順決定直後のものに、ウィリアム・スミスの項目は無し。

レオ・カールソンとマトヴェイ・ミチコフ

 セントラル・スカウティングが発表した国際スケート選手の最終ランキングで、スウェーデン・ホッケーリーグ(SHL)のオレブロに所属するFWレオ・カールソンと、コンチネンタル・ホッケーリーグ(KHL)のSKAサンクトペテルブルクに所属するFWマトヴェイ・ミチコフの2人もトップ5に入るとみられています。

国際スケート選手の最終ランキング=詳細はこちら→

 どちらのNHLチームがドラフトでミチコフを指名するか、彼のKHL契約が2025-26シーズンまで続くことを理解した上で決定するため、忍耐が必要になります。

 また、ロシアがウクライナ侵攻を理由に国際大会への出場を禁止されているため、ミチコフは2023年のWJC(2023 IIHF World Junior Championship。カナダ優勝)には出場できませんでした。

 NHLのヨーロピアン・スカウティングのディレクター、ゴラン・スタブは「カールソンの方が大きい体格をしていて、力も強いので、やや成熟しているように見えるから、NHLタイプの選手だと感じている」と話しています。

 「カールソンはまた守備の責任を熟知した、より優れた双方向プレーヤーでもあるね。二人とも非常に特別な選手で、将来性に優れ、将来NHLのスターになるために必要なツールを持っていると思うよ」。

 「今シーズン、二人ともクラブチームでシニア相手に大きな役割を果たしていた。3~5シーズンでどちらが優れているかを判断するのは容易ではないだろう」と述べました。

讃岐猫
讃岐猫

守備的な動きのできるFWを優遇し、特別に賞まで出してるNHLだから、

カールソンはどこのチームも欲しいだろうにゃ。

ロシア出身の選手は、自国内の厳しいリーグを戦ってきているので、

確実に戦力となる可能性は高い。どちらも甲乙つけがたい。

上記引用元記事・ドラフト指名順決定直後のものは、マトヴェイ・ミチコフを取り上げておらず、レオ・カールソンの項目のみとなっており、内容もかなり異なっている。

 今回取り上げた4人にコナー・ベダードを加え、5人の選手がトップ5に入ると、公式サイトは考えていると思われる。

 最初の記事におけるカールソンの紹介記事は、以下のような内容となっている。

レオ・カールソン  

 NHLセントラル・スカウティングのインターナショナル・スケーター最終ランキング1位だったレオ・カールソン(6フィート3インチ=191センチ、198ポンド=90キロ)は、スウェーデン・ホッケーリーグ(SHL)のオレブロで44試合に出場して25ポイント(10ゴール、15アシスト)を記録した選手です。  

 今シーズン、カールソンはSHLで10代として最高のアシスト数とポイント数を記録しました。  

 NHLのヨーロピアン・スカウト・ディレクター、ゴラン・スタブは「彼は(リンクの外周にある)ボードに沿ってパックをキープし続け、パックの取り合いで打ち負かすのは難しい」と語っています。  

 「また、チーム・プレーの展開に合わせて、守備時の自分の役割を常に理解している。  

 スペースが空いて、動いているチームメイトにパックを入れられるかどうか、シュートのスクリーンとして使える選手達はどこか、アタッキング・ゾーンに入った時、パックを送れるサイドはどこか、など常に選択肢を読み解き、見極めているんだ」。 

なお、数種ある北米ドラフト指名予想サイトを見ると、全体1位指名でベダード、同2位指名でファンティリとここまではほぼ一致している。

 3位が混戦で、カールソンとミチコフが競っている状況か。また、5位も流動的で、スミスがすんなり収まっているわけではなく、サイトによっては8位あたりでという指名予想もある。

まとめ

 まだドラフトまで1ヶ月以上もある上、全体指名順17位以降が決まっていないため、NFL等のように、ドラフト最中に指名権トレードが行われる可能性もあり、まだどうなるか分かりません。

 ブラックホークスに「ベダードの指名権を放棄してもいいかな」と思わせるくらいの選手を、他チームがトレードで出すと思えませんので、1位指名は揺るぎないでしょう。ベダードのプライドを傷つけてしまいますし、後々禍根を残すのは、チームにとってもマイナスです。

 ただ、3位指名以降で、何か波乱の起こる可能性なしとは言えません。またプレーオフ出場→敗退チームは「プレーオフで何が足りなかったか」の検証に入りますし、場合によっては監督交代もあり得るわけで、そういうチームは抜本的な改革となります。

 各チームのいろんな思惑の絡むドラフト、見てる方も、日に日にワクワク感募らせていて、それはそれで楽しいんですがね。

讃岐猫
讃岐猫

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

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