ブラックホークスのキャプテン、「しばらく試合から離れる」と宣言!

アイスホッケー名選手

はじめに

 2022-23シーズン終了後、ボストン・ブルーインズの偉大なるキャプテン、パトリス・バージェロンが引退宣言をしたのは、このブログでも触れた通りです。

 数々のレギュラー・シーズン記録を塗り替えた2022-23のブルーインズ、チームを束ねた選手として、彼の名は永遠に残ることでしょう。

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 一方、バージェロンに負けないくらいの偉業を達成してきた名キャプテンが、現役続行を宣言しました。シカゴ・ブラックホークスのレジェンド、ジョナサン・トゥーズその人です。しかし、彼の肉体はかなり疲弊してしまっている状態です。彼の切実な思いは実るのでしょうか。

讃岐猫
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引用元:NHL.com「Toews not retiring, will be ‘taking time away from the game’」。

シカゴのキャプテン、「引退しない」宣言!

 ジョナサン・トゥーズはNHL引退を考えておらず、早くても次のレギュラーシーズンの終盤まで、再びプレーするかどうか決めないかもしれないと述べました。

 18日(金曜日)、35歳のセンターは「もう少し時間をかけようと心の中で思っているんだ、(復帰は)来年のレギュラーシーズン終了間際になるかもしれないな。

 自分が今どの位置にいるのか、また、自分にとってどんなレベルであれ、ある時点でゲームに戻ることに価値があることなのかどうか、考えているよ」と述べています。「その時点でわかるんじゃないかな」。

 このコメントは、NHLでの15シーズンすべてをシカゴ・ブラックホークスでプレーした、無制限フリーエージェントのトゥーズが、ブラックホークスとシカゴ市に感謝の意を表した後、自身のNHLの将来についてインスタグラムに投稿した翌日に発表されました。

 「完全に引退するわけではないと発表したいが、今シーズンもまた試合から遠ざかることになるね」と記しています。「ホッケーのゲームへの愛を否定することはできないし、自分の最高レベルで戦うことへの情熱を今でも感じているよ」。

キャプテンの現在のコンディション

 昨シーズン、トゥーズは53試合で31ポイント(15ゴール、16アシスト)を記録しました。2月21日、長く続いているCOVID-19と慢性炎症反応症候群の影響(そのため、2020-21シーズンは全休となった)に対処するため、ブラックホークスを離れると発表しています。

慢性炎症反応症候群=軽度の炎症が体内で長期にわたってじわじわと続く状態。急性炎症と違って自覚症状はなく、必ずしも特定の細菌やウイルスの感染によって生じるわけではない。また、慢性炎症はさまざまな病気と関連すると考えられている。

 4月1日、ニュージャージー・デビルズに6-3で敗れた試合から復帰しました。

 金曜日、スロバキアのトレンチンで行われた、ブラックホークスのチームメイトであるマリアン・ホッサのお別れの試合で、トゥーズは次のように話しています。「今の時点で、自分自身に癒しの空間と時間を与え続けることが重要だと思っている。

トレンチン=スロバキア西部の都市で、人口は55,000人を超え、国内で8番目に大きい自治体である。なお、この都市にスタンレーカップは6回持ち込まれており、そのうちの3回(2011、2013、2015)にホッサは現役選手として関わっている。

マリアン・ホッサ=詳しくはこちら↓。

 しばらくしてトレーニングに戻り、毎日氷の上にいて準備するんじゃないかな。その次に、1日おきに試合に出られる状態、そのレベルくらいまで行かないとNHLのシーズンをこなせないから、そこまで自分を引き上げようと考えている。

 自分の最高レベルと精神力でプレーすることに対して、今はただ肉体的なストレスが大きいんだ」。

讃岐猫
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新旧交代の波が…

 4月13日、ブラックホークスのGMカイル・デビッドソンは、シーズン終了後に無制限フリーエージェントとなるトゥーズと再契約しないと述べました。

※カイル・デビッドソン=詳しくはこちら↓。

 その夜、シカゴのチームとの最後の試合に出場しましたが、ユナイテッド・センターでフィラデルフィア・フライヤーズに5-4で敗れています。

 2008年7月18日からブラックホークスのキャプテンを務めていたトゥーズは、2023年のアッパーデッキNHLドラフトで全体1位指名を受けた18歳のセンター、コナー・ベダードを指名した後、シカゴの目指す方向性を気に入っていると述べました。

 ブラックホークス(26-49-7)は昨シーズン、セントラルディビジョンで最下位に終わり、3シーズン連続でスタンレーカップのプレーオフを逃しています。

キャプテンの語るチームの将来

 「ブラックホークスは多くの優れた若い選手を獲得し、明らかにそのうちの一人がコナー・ベダードだね」とトゥーズは述べました。「ここ2、3シーズン、ずっとチームにいる選手たちは毎試合勝とうとしているけど、状況は分かっているはずさ。

 特に昨シーズンは、ドラフトに向けて再編成、再構築を試みていたね。あのような若い子には、当然プレッシャーがかかると思う。

 ベダードと会っておしゃべりできたのはほんの短い時間だったと思うけど、氷の上でも外でも、インタビューから見えてくるものってあってね、彼はかなり成熟した若者のようで、リーグに対応できそうだよ。

 だから、チームを再建し、再び勝利するチームを作るための良いスタートを切ったと思うんだ」と述べています。

 金曜日、トゥーズは4月以来のスケートだったと述べ、自身を「間違いなく少し錆びている」と表現しました。

讃岐猫
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 ホッケーでの別の役割を検討しているかとの質問に対し、トゥーズは「いや、近いうちにはないよ。僕はそういう話からずっと遠いところにいる。現役生活を一日一日ずつ歩んでいるだけで、どんな形であれ引退しないというメッセージを心の中に刻むことが大切だと思っている。

 でも、ホッケーから少し離れて、他のことを楽しんで、再び気分が良くなる場所にたどり着き、毎日トレーニングと準備に身を置き始め、そこから進んで行くことが必要だと感じている」と述べました。

ジョナサン・トゥーズの通算成績

 トゥーズはブラックホークスで1,067試合に出場して883ポイント(372ゴール、511アシスト)を記録し、2010年、2013年、2015年のスタンレーカップ優勝に貢献しています。

 2010年にはスタンレー・カップ・プレーオフ最優秀選手としてコーン・スマイス・トロフィーを、2013年にはNHLのトップ・ディフェンシブ・フォワードとしてセルケ・トロフィーを獲得しました。

 2006年NHLドラフトで全体3位指名を受けたトゥーズは、ブラックホークス史上、通算出場試合数で5位、ゴールとポイント数で6位、アシスト数で8位にランクされています。プレーオフ通算119ポイント(45ゴール、74アシスト)は5位。

 NHL.com/cs ベテランのフリー特派員であるマイケル・ラングが、このレポートを寄稿しました。

まとめ

 正直なところ、トゥーズがバリバリにプレーしていた頃とほぼ同レベルに戻れるかどうか、かなり不安要素が多いです。記事中にもあるフライヤーズ戦、映像で見たキャプテンはどこか寂しそうで、リンクを見る目は何かを悟ったような感じに見えました。

 まして、シカゴとの契約は切れており、全くフリーな状態でリハビリ&トレーニング中のベテラン選手を、今のスピーディーで攻撃的なホッケーを旨とするNHL各チームがピックアップするかどうか。

 1試合だけの出場契約をし、それを引退試合にして有終の美を飾る…なんて声も囁かれる中、トゥーズはそれを選択しないと心に決めました。その心意気がぜひ身を結んで欲しいと切に願っています。 

讃岐猫
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