現役ベテランは苦戦?NHL各チームの将来の殿堂入りは誰?【その2】

現役スター選手紹介

はじめに 

 【その1】をアップしてから、かなり経過してしまったのも失敗なのですが、前回の記事に「【その1】」を付け忘れてしまいました。重ね重ね申し訳ないです。 

前回記事はこちら→

 前回同様、既に殿堂入りした選手ではなく、「これから殿堂入りしそうな選手を予想してみよう!」が今回の主題です。どの選手も所属チームのスター選手ばかり。NHL、アイスホッケー初心者の方にぜひ見ていただきたい内容です。

 今回、GK勢が多いのと、こう言ってしまうと選手に失礼なのですが、ややキャリア晩年に近い選手の名前も出てきます。彼らは昨季も若手に負けない活躍をしていますが、それを今季も続けられるかどうかは不明です。ベテラン好き?の方は注目してみてくださいね。

讃岐猫
讃岐猫

引用元:CBS SPORTS.com「Every NHL team’s most likely future Hall of Famer: Alex Ovechkin among locks, Connor McDavid on right track

2年目のジンクスも関係なし!

デトロイト・レッドウィングス:モリッツ・サイダー(D)
現在の殿堂入り「ロック」:いいえ

 2021-22シーズン、サイダーはカルダー・トロフィー(シーズン最優秀新人選手賞)を獲得し、NHLでのキャリアをスタートさせました。

 ルーキーシーズンで、サイダーは50ポイント(7ゴール、43アシスト)を記録し、過去20年間でカルダー・トロフィーを獲得した5番目のディフェンスマンとなっています。その後、サイダー?は2022-23シーズンに42ポイント(5ゴール、37アシスト)を記録しました。

 彼のキャリアには明らかに長い道のりがありますが、プロ1年目を受賞シーズンに作り変えたことによって、(将来の殿堂入りに向けて)確かに高い基準を設定したことになります。

攻撃重視のNHLを体現する男

フロリダ・パンサーズ:マシュー・トカチュク(LW)
現在の殿堂入り「ロック」:いいえ

 NHLキャリアの最初の6シーズンをフレームスで過ごした後、昨年(2022)夏、マシュー・トカチュクはパンサーズにトレードされました。

 フロリダでの最初のシーズンにおけるトカチュクの活躍は、確かに(攻撃的ホッケー全盛の)時代を反映したものとなったようです。トカチュクはキャリアハイの109ポイント(40ゴール、69アシスト)を記録し、2年連続の40ゴールを達成しました。

 トカチュクは非常に身体能力の高いフォワードで、パンサーズを2022-23シーズンのスタンレーカップ決勝まで導いています。もしトカチュクが100ポイントのシーズンをコンスタントに重ねていけるようになれば、いつかホッケーの殿堂入りを果たすことは間違いないでしょう。

讃岐猫
讃岐猫

史上最高のゴールテンダーは当確 

ミネソタ・ワイルド:マーク=アンドレ・フルーリー(G) 

現在の殿堂入り「ロック」:はい 

 史上最高のゴールテンダーといえば、マーク=アンドレ・フルーリーが話題に出てきます。 

 19年間のNHLキャリアで544勝、平均失点2.58、セーブ率.913、完封73を記録しています。これより多くの勝利を収めているのは、マーティン・ブロデューアパトリック・ロワだけです。 

マーティン・ブロデューア=カナダ、ケベック州モントリオール出身、51歳。現在、ニュージャージー・デビルズの事業開発担当執行副社長。12シーズン連続で少なくとも30勝を挙げ、8シーズン連続で40勝を達成したNHL史上唯一のゴールテンダー。 

 ゴールを決めたゴールテンダー13人のうちの1人でもあり、レギュラーシーズンとプレーオフで達成したのは2人目。通算3ゴールはNHLのゴールテンダー中で最多。 

パトリック・ロワ=カナダ、ケベック州ケベックシティ出身、57歳。スタンレー・カップ優勝を、カナディアンズとコロラド・アバランチで2回ずつ合計4回経験。そのうち3回で、プレーオフ最優秀選手賞であるコンスマイス・トロフィーを手にしている。上記両チームで、彼の背番号33は永久欠番である。 

 フルーリーは、ピッツバーグ・ペンギンズのフランチャイズに在籍した13シーズンの間、同チームをスタンレーカップ3回も導くのに貢献しました。また、2021年、フルーリーは36歳でゴールデンナイツの一員としてヴェジーナ・トロフィーを獲得しています。 

 彼のキャリアが終われば、トロントに呼ばれるのは間違いありません。 

引退か、それとも… 

モントリオール・カナディアンズ:キャリー・プライス(G) 

現在の殿堂入り「ロック」:はい 

 現代のホッケー界でも、キャリー・プライスがトップクラスのゴールキーパーであることは周知の事実です。 

 モントリオール・カナディアンズのネットマインダーは通算361勝を挙げ、ミネソタ・ワイルドのゴールテンダー、マーク=アンドレ・フルーリーに次ぐアクティブ・リストに名を連ねています。 

 プライスは、ジャック・プラント(1961-62)、ホセ・セオドア(2001-02)、ドミニク・ハシェック(1996-97、1997-98)と同様、同一シーズンにハート・トロフィーとヴェジーナ・トロフィーを獲得した現役唯一のゴールキーパーとなりました。 

ジャック・プラント=カナダ、ケベック州ノートルダム・デュモンカルメル出身、1986年2月死去、享年57歳。1965年に一旦引退しているが、1968年の拡張ドラフトでセントルイス・ブルースに指名され、現役復帰。1973年まで現役で活躍している。 

 ホッケーの分析力に長け、戦術家としても有名で、執筆活動にも熱心だった。 

ホセ・セオドア=カナダ、ケベック州ラヴァル出身、47歳。NHL5チームを渡り歩き、その全てでレギュラーGKとして活躍。ミネソタ・ワイルド(2010-11)在籍時以外はプレーオフに出場しているが、スタンレーカップを手にすることはできなかった。 

ドミニク・ハシェック=チェコスロバキア、パルドゥビツェ出身、58歳。従兄弟がJリーグでもプレーしたイワン・ハシェック。1998年の長野オリンピックで、アイスホッケー・チェコ代表に金メダルをもたらす大活躍を見せる。彼も引退→復帰経験者。 

 この偉業を達成した2014-15シーズン、プライスは44-16-6、平均失点1.96、セーブ率.933を記録しています。 

 自身の現役生活が終わったかどうかについて、プライスは決定していませんが、ともかく彼はホッケーの殿堂入りを果たすのに十分な活躍をしてきました。 

自身の現役生活が終わったかどうかについて、…=2021年7月に膝の手術を受けたものの、術後の経過は思わしくないこと、さらに同年11月、薬物乱用のため居住型治療施設に入所し、療養生活に入る。翌年、一時期復帰するが、やはり膝の炎症は続いており、22ー23シーズンは全休。 

 2023年に入り、妻のアンジェラの発言によると、本人が引退をほのめかし、故郷ブリティッシュコロンビア州に戻ると述べたとされている。 

攻撃的ディフェンダーも33歳 

ナッシュビル・プレデターズ:ローマン・ジョシ(D) 

現在の殿堂入り「ロック」:いいえ 

 過去4シーズンのうち2シーズンで、ジョシはノリス・トロフィー(最優秀ディフェンス選手賞)のファイナリストとなり、2020年に同トロフィーを獲得しているため、NHLのトップ・ディフェンスに名を連ねています。 

 4回目のオールスター出場を果たした2021-22シーズン、自己最高の96ポイント(23ゴール、73アシスト)を記録し、ノリス・トロフィーの投票ではコロラド・アバランチのケイル・マカーに次ぐ2位に入りました。 

 その攻撃的な洞察力によって、ジョシは、チームの歴史上、どのプレーヤーよりも多くシーズンのポイントを記録しています。まだ殿堂入りはしていませんが、もしあと数シーズン、彼が誰よりも優れたシーズンを過ごすことができれば、いつかトロントに来ることは間違いないでしょう。 

ベダードのモデル? 

ニュージャージー・デビルズ:ジャック・ヒューズ(C) 

現在の殿堂入り「ロック」:いいえ 

 2022-23シーズン、ヒューズは自己最高の99ポイント(43ゴール、56アシスト)を記録し、デビルズをスタンレーカップのプレーオフに導くのに貢献しました。 

 デビルズのスター選手は、過去2シーズンのどちらにおいてもオールスターに選ばれています。 

 ヒューズはまだ22歳なので、彼を殿堂入りさせるのはあまりにも時期尚早です。彼が過去2シーズンのように(ゴールやポイントを)量産し続けられれば、トロントに祀られるのは不可能でないかもしれません。 

讃岐猫
讃岐猫

これからのゴールテンダー2人とベテランのセンター

ニューヨーク・アイランダース:イリヤ・ソロキン(G)
現在の殿堂入り「ロック」:いいえ

 ソロキンは、リーグで3番目のセーブ率(.924)で2022-23シーズンを終えました。

 2022-23シーズン、リーグ・トップのGKとしてヴェジナ・トロフィーの最終候補に残り、31-22-0、平均失点2.34を記録しています。ソロキンは過去2シーズンで13回の完封を記録しました。

 ソロキンは、過去2シーズンのどちらも、アイランダーズの先発ネットマインダーを務めています。(殿堂入りのための)膨大なサンプル数ではありませんが、ソロキンが過去2シーズンのようなシーズンを続ければ、殿堂入りに値するのは間違いありません。

ニューヨーク・レンジャーズ:イゴール・シェスターキン(G)
現在の殿堂入り「ロック」:いいえ

 2021-22シーズン、シェスターキンは平均失点とセーブ率の両方でNHLをリードしました。

 わずか2シーズン目にして、リーグでトップのGKとしてヴェジーナ・トロフィーを獲得しています。ベジーナ獲得を果たしたシーズン、シェスターキンは36-13-4、リーグ最高の平均2.07失点、リーグ最高のセーブ率.935を記録し、同時に6回の完封も記録しました。

 シェスターキンがネットマインダーを始めてからまだ3年しか経っていませんが、彼がこのような短期間で成し遂げたことを考えれば、殿堂入りを夢見るのはおかしいことではありません。

讃岐猫
讃岐猫

オタワ・セネタース:クロード・ジルー(C)
現在の殿堂入り「ロック」:いいえ

 ジローは現在、現役選手中、アシスト部門で6位(673ポイント)、ポイント部門で10位(1,002ポイント)を記録しています。

 もし彼がさらにいくつかの力強い活躍を見せることができれば、トロントでの居場所は確実に獲得できるかもしれません。

まとめ

 ジルーは35歳ですからねぇ、獅子奮迅の活躍をして、オタワを2シーズン連続でプレーオフに導くとかしないと、トロントからの吉報は届かないかもしれません。ナッシュビルのジョシも同様です。

 選手の引退時期が伸びているとはいえ、ベテラン選手勢が安穏と構えていて転がり込んでくるほど、殿堂入りは甘くありません。まして、チームと選手の数が増えてくるのに比例して、殿堂入り対象者の選択肢も増えるのは必至。おまけにNHL選手以外からも選ばれますし。

 ベダードのように、下部リーグからどんどん若手が出てきて、一気にベテラン勢を追い抜く活躍を見せたら、その分、印象が薄くなってしまいますから。あのスピーディーな試合展開に、ベテランがどう対処し進歩していくか。殿堂入りも厳しい戦いなのです。

讃岐猫
讃岐猫
タイトルとURLをコピーしました