はじめに
ロサンゼルス・キングスは、アレックス・オベチキン率いるワシントン・キャピタルズに3-1で敗北。試合は「レジェンズナイト」として特別な雰囲気に包まれ、コピタルとオベチキンというNHLのレジェンドキャプテンが激突。
オベチキンは2アシストを記録し、コピタルはキングスのフランチャイズ得点記録に迫る活躍を見せました。両チームのスター選手たちが繰り広げた白熱の試合は、スコア以上の熱い戦いを見せてくれています。
参照記事:OCRegister.com1「Kings fall to Capitals as Kopitar, Ovechkin share the ice one last time」
試合前の雰囲気と両キャプテンの活躍
火曜日、Crypto.comアリーナで行われた試合は、「レジェンズナイト」のような特別な雰囲気に包まれていました。この日は、ロサンゼルス・キングスのアンゼ・コピタルとワシントン・キャピタルズのアレックス・オベチキンという、NHL史上に残るレジェンドとも言えるキャプテンが対決。
最終的にキングスはキャピタルズに3-1で敗れてしまいましたが、NHLでのプレーシーズンを合計すると驚異的な41シーズンになる両キャプテンの素晴らしいプレーが光っていたのです✨。
コピタルはアシストを1つ記録し、オベチキンは2つのアシストを挙げました。オベチキンはNHLの歴代最多得点記録保持者として、その存在感を示し、コピタルはキングスのフランチャイズ得点記録保持者であるマルセル・ディオーン2に15ポイント差まで迫る活躍を見せています。
競り合いの中での決定的瞬間⚔️
キングスの唯一のゴールはエイドリアン・ケンペが決めました。ダーシー・クエンパーは22セーブを記録しています。ワシントンでは、トム・ウィルソン、アンソニー・ボヴィリエ、アリャクセイ・プロタスがそれぞれゴールを決め、ローガン・トンプソンは24本のシュートをセーブしました。
キングスは5試合連続で続いていたポイント獲得を逃し、直近7試合で5敗を喫しています。一方、ワシントンは5連勝を達成し、9試合中8勝目を挙げました。この中には、11月17日にキングスを相手に2-1の延長戦で勝利した試合も含まれています。
ケンペは試合後、「相手は強いチームだ。ワシントンでも同じような接戦があったが、今回もあまり得点のチャンスはなかった。自分たちにもチャンスはあったが、1ゴールでは試合に勝つのは難しい」と語りました。
試合の終わりに向けて、プロタスのゴールが決定的となり、キングスの棺に釘を打ち込み、敗北が確定してしまったのです。残り1分42秒で、プロタスがケンペをかわし、エンプティネットゴールにシュートを決めて、試合は3-1となりました。
このゴールが決まるまで、両チームとも得点機会は少なく、ケンペが言うように、特にキングスは得点力不足がたたり、試合を有利に進めることができなかったようです。
試合後、キングスのヘッドコーチ、ジム・ヒラーは「結局のところ、我々はパワープレー中に失点してしまい、それがおそらく勝敗を分けたのだろう」と振り返り、オフェンスの改善点を語りました。
コピタルは全体的に安定したプレーを見せ、トップ・パワープレイユニット3に昇格していたものの、キングスは2回のパワープレイのチャンスを活かせず、これが勝敗を分ける要因となったと言えます💭。
ブランド・クラークは再びシュートをトップ4から放ち、それがボヴィリエの勝ち越しの2点目のゴールに繋がった。クラークのシュートはコナー・マクマイケルにブロックされ、マクマイケルはオベチキンとパス交換をしながら速攻を仕掛け、そこにボヴィリエが加わり、第3ピリオド開始78秒で勝ち越しゴールを押し込みました。
オベチキンは「(マクマイケルが)シュートをブロックしたので、2対1(の速攻)の状況になるのは分かっていた」と話しています。
第2ピリオド終盤のペナルティで、ワシントンのブランドン・デュハイムの代わりにオベチキンがペナルティボックスに入っていて、この第3ピリオドの得点はオベチキンがボックスから出た直後のものだったからです(詳細は註釈で5)。「彼(マクマイケル)は冷静にボヴィリエを見つけ、素晴らしいゴールが決まった」と述べました。

第2ピリオド終盤から第3ピリオドのアタマまで、まさにハラハラドキドキの展開だったにゃ!キングスのパワープレイが決まらず、キャピタルズが速攻で勝ち越しゴールを決めた瞬間、ハイライト映像を見ただけでも鳥肌モノ🏒💥。メジャー&マイナーペナルティボックス行きでキャピタルズは厳しい局面だったけど、オベチキンとマクマイケルの冷静な連携が素晴らしかった!✨。
ワシントン・キャピタルズvs.ロスアンゼルス・キングス戦のハイライト映像です。キングス、開幕直後の攻撃的プレーが鳴りを潜めちゃってます。
逆転劇とゴールのきっかけ⚡️
第2ピリオド終了54秒前、ワシントンはジョエル・エドムンドソンのイーセン・フランクへのヒットに対して抗議し、エドムンドソンとデュヘイムがファイトとなりました。デュヘイムには(ファイトの5分間に、その前の)ラフプレーでの2分間のペナルティが追加され、試合の雰囲気が少し荒れました(エドムンドソンも5分間のメジャーペナルティ)。
しかし、この試合の流れが変わった瞬間もありました。
キングスはシュート数で2倍以上の差をつけられていましたが、第2ピリオド開始5分28秒にゴールを決め、同点に追いつき、試合を活気づけました。このピリオドはショット数で14対8とキングスがリードして終えました。
ゴールシーンでは、クラークが壁際で強力なディフェンスを見せ、ボヴィリエからパックを奪い、キャピタルズのディフェンダー、ラズムス・サンディンがオフェンスゾーンのブルーライン奥深くに位置取りしている間に、トレバー・ムーアがパックを拾い、反対側のブルーラインにいるコピタルにスムーズにパス。
コピタルは元キングスのマット・ロイにライトサークルで厳しくマークされながらも、ケンペへ絶妙なパスを送りました。ケンペはそのパスのコースを変えるシュートでシーズン9ゴール目を決めました⚡️。
反撃のきっかけを作ったクラークのディフェンスが素晴らしく、ボヴィリエからパックを奪ったことで、ゴールが生まれたのも大きなポイントでした。キングスが試合を盛り返し、シュート数でリードを奪った瞬間でした📊。
ヘッドコーチのヒラーは「コピ(コピタル)の技術とジュース(ケンペ)のスピードが決定的だった」と述べ、クラークのディフェンスによるカウンターアタックも高く評価しました。
ウィルソンの活躍と引退を迎えるコピタル🏒
第1ピリオド終了時点で、ワシントンはシュート数で12対3のリードを持ち、アウェイチームは40歳のオベチキンとルーキーのライアン・レナードのアシストによるウィルソンのパワープレイゴールが決まり、1-0でリードしていました。
この試合を迎えるまで、キングスは10月22日以降、NHLで最も少ないパワープレー失点数6を記録していました。
オベチキンがパックを左ウィングのボード沿いからスロットにパックをパスし、ウィルソンがコースを変えてレナードへのリバウンドを生み出しました。
レナードはパックをクリースの向こう側のウィルソンに渡し、ウィルソンはそれを楽にタップイン7し、3試合連続ゴールで通算4ゴール目、そしてチームトップとなる今シーズン16ゴール目を決めました。ウィルソンはその後、ディフェンスゾーンのボード付近でコピタルに激しいチェックを見舞いました。
「彼はチームの非常に大きな部分を占めています。彼が好調なときは、皆が好調になり、彼は毎試合ペースを作ります」とボヴィリエはウィルソンについて語りました。「彼は非常に重要なピースであり、今年彼が収めている成功は、彼が積み重ねてきた努力とプレーの質を物語っています」。🎯
試合後、キャピタルズの選手たちは、コピタルに敬意を表して握手を交わしました。コピタルは今シーズン終了後に引退を発表しており、この日はその引退を祝う場でもありました。オベチキンが提案したこのサプライズは、「悲しい瞬間だが、コピタルに最高の成功を祈り、素晴らしいキャリアを祝福したい」と語っていました🤝。
コピタル引退については、こちらもどうぞ。
「もちろん敬意を示すためだ。試合はゲームとしてしっかりやらねばならないが、ホイッスル後は彼がこのスポーツ、このリーグにどれほど貢献してきたかに敬意を示すことが大事だ。すべては尊敬の気持ちからだ」とオベチキンは話し、コピタルの長年の貢献に感謝の気持ちを伝えました。
引退を迎えるコピタルにとって、仲間たちからの感謝の言葉は、きっと素晴らしいものだったことでしょう💫。
試合が終わると、みんな仲間。歴戦の強者がお互いの健闘を称え合っています。
まとめ
キングスは5試合のポイント連続記録が途絶え、7試合中5敗目を喫しました。特に、パワープレイでの得点チャンスを生かせなかったことが敗因として挙げられます。対するワシントンは、ウィルソンやボヴィリエ、プロタスがゴールを決め、勝利を手にしました。
試合後、キャピタルズの選手たちは引退を控えたコピタルに敬意を表し、オベチキンが先導して感謝の気持ちを伝えました。コピタルにとって、この試合は感慨深い瞬間となりました。

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- カリフォルニア州オレンジ郡を拠点とする日刊紙「The Orange County Register」の公式ウェブ版で、地域ニュース、スポーツ、ビジネス、娯楽などを広く扱う総合ニュースサイト。登録は有料のペイド紙で、平日・日曜版ともに州内で二番目に多い部数を誇っていた。
長い歴史も特徴的で、この新聞社は1905年に「Santa Ana Daily Register」として創刊され、以降、地域の主要メディアとしてオレンジ郡全域をカバー。地元の複数のコミュニティ紙や雑誌も傘下にもち、デジタルではOCRegister.comのほか、高校スポーツに特化したOCVarsity.comやローカルニュースサイトなども運営している。
ただし、近年は紙媒体の購読部数の落ち込みと人員削減が伝えられており、地元メディア全体のシフトもあって、オンライン主体の報道体制へ移行中という指摘もある。特に経営コスト削減の観点から、紙面の縮小や記者/スタッフの削減が続き、「ローカルジャーナリズム」としての強み・継続性に不安を抱える声も挙がっている。
↩︎ - 1951年生まれのカナダの元プロアイスホッケー選手。1971年のドラフトで2巡目2位指名を受け、Detroit Red Wings、Los Angeles Kings、New York Rangersで1971年から1989年まで18シーズンにわたりNHLで活躍した。
1979‑80シーズンにはリーグ得点王に輝き、生涯で731ゴール・1040アシスト、通算1771ポイントを記録。50ゴール超えのシーズンを6回、100ポイント超えを8回達成し、歴代屈指のスコアラーとして知られる。
引退後の1992年にホッケー殿堂入りを果たし、2017年には「NHL 100周年最も偉大な100人」の一人にも選出。キングスでは背番号16が永久欠番となり、今なおその名は語り継がれている。
↩︎ - 相手の反則による人数有利時(パワープレー)に投入される、チームで最も得点力の高いメンバー構成のこと。ブルーライン付近での遠距離シュートや連携パスを駆使して得点チャンスを作り出す。選手が「昇格」する場合、それは普段より優先的にこのユニットで起用されることを意味し、信頼や実力の証でもある。
逆にユニットから外れる場合は実質的な降格となる。パワープレーでの成果は試合の勝敗に直結するため、非常に重要な役割。
↩︎ - ゴールに近いスペースの「低い/深いスロット(low slot or deep slot)」や、「フェイスオフ円(face‑off circle)の“トップ/上部(top of the circle)”あたり」といったエリアを指すことが多く、そのあたりから放たれたシュートはゴールチャンスが高いとされている。
スロットはゴール前の最も得点しやすい“ホットゾーン”とされ、このエリアの「ハイ/トップ・スロット」から放たれるシュートは、ゴールキーパーの反応時間を減らし、得点の可能性を高める典型的な“決定的ショット”となる。
したがって、今回の“トップからのシュート”は、ただのロングレンジやサイドからの無作為なシュートではなく、「ゴールに近い場所からの意図的で有効な攻撃ショット」である。
↩︎ - この状況は、アイスホッケーの「同時ペナルティの相殺」と「ペナルティ時間の計算」という2つのルールが組み合わさって発生している。
状況が発生する仕組み(ペナルティの相殺と時間の計算)
5分間メジャーペナルティの相殺
まず、第2ピリオド終盤に両チームの選手が1人ずつ受けた5分間のメジャーペナルティ(Fightingなど)がポイント。
NHLのルールでは、両チームの選手が同時に同時間のペナルティ(この場合は5分間)を課された場合、そのペナルティは相殺(Matching)されます。
両選手は5分間ペナルティボックスに入るが、オン・アイス(リンク上)の人数には影響しません。つまり、5人対5人のまま試合が継続される。
2分間マイナーペナルティの適用
次に、一方のチームの選手にだけ追加で課された2分間のラフィングペナルティが、リンク上の人数に影響を及ぼす。
5分間のメジャーペナルティは相殺されたため、残ったのはそのチームの2分間のマイナーペナルティだけとなる。
この2分間のペナルティは相殺されず、相手チームにパワープレー(自チームは4人対5人のショートハンド)を与える。
ペナルティを受けた選手(この場合は5分+2分の計7分)の代わりに、別の選手(サブスティテュート)がペナルティボックスに入り、この2分間を消化する。
第3ピリオドでのペナルティの終了
ペナルティ発生時
第2ピリオド 残り0:54 2分間のマイナーペナルティが開始。
第2ピリオド終了まで0:54
2分間のペナルティのうち54秒が消化。
第3ピリオド開始時 20:00
ペナルティ残り時間:2:00 – 0:54 = 1分06秒
ペナルティ終了時刻
第3ピリオド 経過1分06秒
2分間のマイナーペナルティが満了し、ペナルティボックスの選手が解放される。
オン・アイス人数は5人対5人に戻る。
ゴール成立時刻
第3ピリオド 経過1分18秒 ゴールはペナルティ終了から12秒後に決められている。
したがって、得点が入った時点(1分18秒経過時)では、既に2分間のマイナーペナルティは満了しており、退場していた選手がリンクに戻り、チームはゴーリーを除いて5人対5人のフルストレングスに戻っていた、ということになる。
このため、そのチームは5人いる状態で得点を決めることができたわけである。
↩︎ - 今シーズン、キングスは「守備スタイルの堅さ」と「ショット抑制(相手にシュートチャンスを与えない)」を武器にしてきたチームとして評価されていた。特に彼らのペナルティキル率(相手パワープレーをいかに防ぐか)はリーグでもまずまずの水準だった。
ただし、最近の分析記事では、「それでもキングスのディフェンスは以前に比べて“遅く”なってきている」という懸念もあげられている。具体的には、ディフェンス陣のスケーティングスピードがリーグ平均より下回っており、以前のように“速さで守りを封じる”スタイルは弱まりつつあるという指摘。
このため、「最も少ないパワープレー失点数」という実績は、「今の守備構造とキーパーの好調」がうまくかみ合っていた結果、という見方が有力。だが同時に、“守備力の絶対値”ではなく、“効率的な守りと運”の掛け合わせで成り立っていた可能性もある──つまり、今後の対戦相手や戦況によっては、その守備体制が試される危うさもある、という警鐘がメディアからは鳴らされている。
↩︎ - 相手ゴール前のごく近い距離から「軽く」「確実に」パックをネットに流し込むテクニック。特にゴール前が混戦となった場面で、キーパーやディフェンダーの体の間、あるいは空いたゴールに向かってソフトパスやこぼれ球を少しずらすように詰めることで決める、言わば“ラストワンパン”的ゴール。
正式なホッケー用語の辞典も、タップインを「ゴール前の近距離からの至近距離シュート、ゴールキーパーや守備の妨害がほとんどない“イージーゴール”」と説明している。
このタップインの強みは「得点確率の高さ」にある。遠くからの強烈なスラップショットやパワーシュートとは異なり、わずかなスティックワークと、ゴール前でのポジショニング、そして味方のパスやリバウンド処理の精度があれば成立するため、混戦やリバウンドから生まれる“土壇場の一点”において非常に有効。
試合を左右するようなゴール、特に人数有利のパワープレーや、守備の意識が散漫になった隙を突く攻撃で多く見られる。
タップインは華麗なテクニックというより「ゴール前での集中力と瞬間の判断力」がカギ。決まると見ていて爽快で、観客にとってもドラマチックな瞬間になるため、特にハイレベルな試合では「王道の得点パターン」として多用される。
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