『FACEOFF』シーズン2、Prime Videoに登場!

その他のNHLネタ

はじめに

 Prime Videoのスポーツドキュメンタリーシリーズ『FACEOFF: Inside the NHL』シーズン2に、オタワ・セネターズのキャプテン、ブレイディ・トカチャクが登場予定。彼の氷上での活躍だけでなく、プライベートやチームメイトとの交流も紹介されます。

 一方、12月に危機的な状況に陥ったセネターズは、ライナス・ウルマークの驚異的なパフォーマンスで巻き返し、プレーオフ進出を目指して好調を維持。ウルマーク加入と選手の健康維持が成績向上に大きく貢献しています。

讃岐猫
讃岐猫

引用元:nhl.com(NHL公式サイト)「Brady Tkachuk to star in season two of Prime Video’s FACEOFF series

シーズン2の主役はブレイディ・トカチャク

 Prime Videoは、オタワ・セネターズのキャプテンであるブレイディ・トカチャク(左ウィング、25歳)が、スポーツドキュメンタリーシリーズ『FACEOFF: Inside the NHL』のシーズン2(来秋放送)に出演することを発表しました。

 このシリーズは、NHL選手たちの氷上外での生活に密着し、舞台裏を明らかにする内容で、シーズン2ではブレイディが主役として登場します。

ブレイディのインタビュー・シーン。今回の記事の元になっています。

 シーズン1では、1ブレイディの兄マシューをはじめ、NHLのスーパースターたちが紹介されましたが、ブレイディ自身は兄と一緒にカメオ出演にとどまりました。しかし、シーズン2では、オタワ・セネターズのキャプテンとしてのブレイディの生活に焦点を当て、チームメイトやオタワの街を紹介するシーンが多く登場します。

シーズン1、兄・マシュー登場シーンです。

 ブレイディは「本当にクールで、素晴らしいことになりそうだ。オタワの街を紹介できるのが楽しみ。これはすごく面白い機会だし、楽しみで待ちきれないよ」と語り、特に自分の街に誇りを持っていることを示しています。

ブレイディが紹介するオタワの魅力とチームメイトたち

 2018年のNHLエントリードラフトでオタワ・セネターズに全体4位で指名され、その年の秋にNHLデビューを果たしたブレイディは、現在オタワに住んで6年になります。どの部分の街を紹介するのが楽しみなのでしょうか?

 彼はオタワでの生活を紹介するため、ジョニー(フォゲット=チーム・スタッフ)が新しいスノーモービルを手に入れたばかりなので、スノーモービルや運河でのスケートなど、地元ならではのアクティビティを取り上げることを期待しています。

 「この街には本当にたくさんの素晴らしいことがあるので、それを紹介して、オタワがどんな場所か世界に見せるのが楽しみです」と話し、オタワの魅力を視聴者に伝えることを楽しみにしているようです。

 また、オタワの街だけでなく、シーズン1で兄が出演したように、シーズン2ではブレイディのチームメイトたちも登場予定です。

 ブレイディは「ティミー(ティム・シュッツル。センター、22歳)やチャビー(トーマス・チャボット。ディフェンス、27歳)をフォローできますし、隠れた魅力があるのはニック・ジェンセン(ディフェンス、34歳)です。彼は素晴らしい人で、家族思いの人物です。彼を追いかけるのも面白いだろうね」と語り、仲間たちの魅力を紹介することにも意欲を見せています。

 これにより、視聴者は選手たちのプロフェッショナルな側面だけでなく、家族やプライベートの部分にも触れることができ、より深い理解を得られるでしょう。

 『FACEOFF: Inside the NHL』シーズン2では、ブレイディ・トカチャクを中心に、オタワ・セネターズの選手やスタッフの舞台裏が描かれます。激しい試合の裏で選手たちがどのように過ごし、どのようにチームとして一丸となっているのかを知ることができる貴重な機会です。

 ブレイディ自身がその魅力を発信することで、ファンにとってより親しみやすい形でNHLの世界を体験できることになるでしょう。

引用元:senshot.com(Senshot.com2)「Senators’ one “holiday gift” is simpler than it seems

セネターズの今後に必要な「1つの贈り物」

 12月に入り、オタワ・セネターズは厳しい状況にありました。11月30日にロサンゼルス・キングスに敗れた後(スコアは2-5)、成績は10勝12敗1延長負けとなり、シーズンが制御不能・崩壊する危機に直面していました。

 しかし、12月1日のアナハイム・ダックス戦でシュートアウト敗北を喫した後(スコアは3-4)、1ポイントを獲得したセネターズは好調を取り戻し、現在は17勝13敗2延長負けと、ダックス戦のシュートアウト敗北からの8試合で7勝を挙げています。

 クリスマスまであと4日、セネターズがクリスマスに感謝すべき「1つの贈り物3」は、12月に素晴らしい活躍を見せているゴーリーのライナス・ウルマーク(31歳)です。ウルマークは、シュートアウト敗北後の7試合すべてで勝利し、驚異的なセーブ率.967、平均失点1.00という素晴らしい成績を収めています。

驚異的な成績を記録するウルマークの活躍

 さらに、2度のシャットアウトを達成し、最近のカルガリー・フレームス戦ではブレイディ・トカチャクのオーバータイム決勝ゴールにアシストもしました。

 過去7試合でウルマークは5試合で30セーブ以上を記録しています。この素晴らしいパフォーマンスは、11月に4試合連続で17失点を喫した後に非常に必要とされていました。その中で2試合は5失点でした。

 11月にはウルマークへの懸念が非常に大きくなりましたが、12月には批評家たちを黙らせました。

 セネターズが今シーズン強敵として成長し、2025年のプレーオフに進出するためには、ウルマークの素晴らしいプレーに頼り続ける必要があります。

 2008年のジャック・アダムス賞(最優秀コーチ賞)受賞者でホッケーアナリストのブルース・ブードロー4は最近、ウルマークが好調すぎるので「放っておいたほうがいい」と語りました。

 今夜(12月21日・土曜日)・東部時間午後10時(日本時間(JST)で翌日の午前12時)、セネターズはバンクーバー・カナックスとの試合(アウェイ、ロジャーズ・アリーナ)を行い、この試合は、ウルマークとセネターズが今シーズンの批評家たちを再び黙らせるチャンスとなります。

【追記】カナックス戦は、オーバータイムの末、5-4でセネターズの勝利!しかし、翌日行われたエドモントン・オイラーズ戦は1-3で敗れ、連勝は5でストップ。勝ち点38でアトランティック・ディビジョン5位であるが、4位のタンパベイとはタイ、3位のボストンとは勝ち点差2なので、悲観することはない。

 ウルマークの好調を維持することがチームにとって重要なポイントと言えます。また、セネターズは11月23日にカナックスに敗れた(スコアは4-3)リベンジを果たしたいと考えています。

カナックス戦のハイライト映像です!

引用元:nhl.com(NHL公式サイト)「 NHL EDGE stats: Senators core has playoff potential

ウルマーク加入で安定感を増すゴールキーパー陣

 オタワ・セネターズはオフシーズンに、ボストン・ブルーインズからライナス・ウルマークを獲得し、2023年のベジーナ賞受賞者であるウルマークがチームのゴールを守るようになりました。

 また、トラヴィス・グリーンを新監督に迎え、チームの強化を図りましたが、選手たちが健康を保ち、全体として潜在能力を引き出すことが、今シーズンの成績向上の重要な要因となっています。

 現在、セネターズは過去11試合で8勝2敗1分け(過去7試合で見ると、6-1-0)という素晴らしい成績を収め、イースタン・カンファレンスで2番目のワイルドカード位置(16勝13敗2延長負け、34ポイント)に浮上しています。

 プレーオフ進出が現実味を帯びてきたオタワは、13シーズン連続でプレーオフに進出していないバッファロー・セイバーズ(13シーズン)やデトロイト・レッドウィングス(8シーズン)に次ぐ、リーグで3番目に長いプレーオフ不出場期間を終わらせようとしています。

高速バーストと攻撃力の向上

 NHL EDGE5統計によると、オタワ・セネターズはリーグ7位の20マイル以上のスピードバースト6(772回)を記録し、特にスピードに優れた選手が多いことが特徴です。

 ティム・シュッツルは162回のスピードバーストでリーグ4位、ジョシュ・ノリス(センター、25歳)は最大スケーティング速度で23.76mph7の9位を記録しています。また、ディフェンスマンのジェイク・サンダーソン(22歳)も、20マイル以上のスピードバーストでリーグ3位(68回)にランクインしています。

 これらの選手たちの俊敏性が、オタワの攻撃力を支えています。

 ノリスは、セネターズの選手の中で12ゴールを記録している5人の選手の1人で、過去2シーズンでは怪我のため合計58試合しか出場できませんでしたが、今シーズンは今までとの違いを生み出しています。

 また、セネターズは攻撃面でも好成績を上げており、シュート試行率(5対5)は51.7%でリーグ9位にランクインしています(30試合終了時点。昨シーズンは50.4%・18位)。

 攻撃を牽引しているのはブレイディ・トカチャクで、今シーズンシュート数125回でリーグ3位、ハイ・デンジャーシュート8(危険な位置からのシュート)やミッドレンジ・シュート(中距離シュート)の両方でリーグ6位(43回)に位置しています。

 さらに、セネターズはミッドレンジ・ゴール数(38ゴール)でリーグ3位、コロンバス・ブルージャケッツ(41)とニュージャージー・デビルズ(39)に次ぐ好成績を収めています。

 トカチャクは、シュート数(125回)でNHL3位にランクインしており、フォワード部門ではショット・スピード(93.10mph、93パーセンタイル9)や攻撃ゾーンでの時間(45.6%、89パーセンタイル)でも注目の選手です。

改善されたパワープレーとシュート精度

 パワープレーにおいても、セネターズは昨シーズン23位(18.0%)から7位(25.7%)にランクアップしています。この改善は攻撃ゾーンでの時間が増加したことによるもので、今シーズンのパワープレー時における攻撃ゾーン時間割合は59.4%(9位)と、昨シーズンの56.3%(平均以下)から大きく改善されています。

 ただし、オタワの最大のXファクターはゴールキーパーのリンウス・ウルマークです。

 セネターズのゴーリー(ウルマーク、アントン・フォースバーグ、マッズ・ソガード)は、最初の20試合で5対5のセーブ率が.890とチーム内で5番目に低かったものの、ウルマークの活躍により、過去11試合では.947にまで向上しました。

 ウルマークはまた、NHL EDGE統計によると、ミッドレンジセーブ率(.917)でもリーグ9位にランクインし、昨シーズンやベジーナ賞を受賞したシーズン同様の安定したパフォーマンスを発揮しています。

抜群の飛び出しのタイミング、反射神経の鋭さ!

 ディフェンス面を見ると、オタワはオフシーズンにヤコブ・チチュランをワシントン・キャピタルズにトレードしましたが、トーマス・チャボットが万全の体調を保ち、全31試合に出場しています。

 チャボットはスケーティングやショット・スピードにおいて高い数値10を記録しており、ディフェンスとしても非常に貴重な存在です。

 オタワは今後も選手が健康を維持し、ウルマークの前でポゼッションをコントロールし続け、ウルマークが安定したパフォーマンスを続けることができれば、プレーオフ進出を果たす可能性が高まります。

 さらに、セネターズのキャプテン、ブレイディ・トカチャクが自身初のプレーオフで、その実力を証明するチャンスを迎えるかもしれません。

讃岐猫
讃岐猫

まとめ

 『FACEOFF: Inside the NHL』シーズン2では、オタワ・セネターズのキャプテン、ブレイディ・トカチャクが中心となり、選手たちの素顔やチームの舞台裏が描かれます。トカチャクの故郷オタワへの誇りや、チームメイトとの絆を通じて、NHLの世界を身近に感じられる貴重な機会です。

 一方、セネターズのプレーオフ進出には、ライナス・ウルマークの素晴らしいパフォーマンスが不可欠で、12月には圧倒的なセーブ率を記録。特にシャットアウトやオーバータイムでのアシストがチームに大きな影響を与えています。

 このままウルマークが安定したプレーを続け、選手が健康を維持できれば、13年ぶりのプレーオフ進出の可能性が高まります。

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. シーズン1について、ブレイディは以下のように話している。「昨年のショーは本当に素晴らしかった。マシューはおそらくショーのスターだった。見るのも素晴らしく、自分もその一部になれたことが素晴らしかったよ。今回は自分とこのチームに関する内容だし、楽しい撮影になるだろうし、みんながそれを見て楽しんでもらえるんじゃないかな」。
    ↩︎
  2. カナダ・オタワのアイスホッケーファン向けのオンライン・メディア、主にオタワ・セネターズに関する情報を提供。サイトでは、試合結果、選手情報、トレード、ドラフト、戦術分析などを取り上げ、セネターズファンにとって重要なリソースである。

     また、NHL全体のニュースや分析も行い、ファンとのインタラクションを促進するコンテンツが特徴。読者はコメントや投票で意見を共有でき、オタワ・セネターズの最新情報をリアルタイムで得ることができる。
    ↩︎
  3. Bleacher Reportのサラ・シビアン記者が「2024年、各NHLチームへの1つのホリデーギフト」という記事を書いたことが発端。セネターズへの贈り物として、シビアンはシンプルに「ライナス・ウルマークへのゴーリー・ハグ」と記している。

     「ライナス・ウルマークは素晴らしい12月を過ごしており、それがすべてを変えた」とシビアンは言っている。
    ↩︎
  4. カナダ出身の元アイスホッケー選手、引退後はコーチとして実績を残す。選手時代は主にAHLでプレー。コーチとしては、ワシントン・キャピタルズ、アナハイム・ダックス、ミネソタ・ワイルド、バンクーバー・カナックスで指導し、特に攻撃的なスタイルと選手個々の成長を重視することで評価された。

     彼のチームは速いペースでアグレッシブなホッケーを展開し、多くのプレイオフ進出を果たす。また、感情豊かな人柄とユーモアを交えたインタビューで、メディアやファンに親しまれている(特に「Bruce Boudreau Show」)。
    ↩︎
  5. アイスホッケーの試合や選手のパフォーマンスを高度に分析するためのデータプラットフォームで、リアルタイムで選手やチームの詳細なデータを提供。主に、スケート速度、シュートデータ、パス成功率、選手の位置などの情報を収集し、戦術分析や選手個々のパフォーマンス向上に役立つ。

     使用されるデータは、試合の進行に基づいた動的な内容であり、精度の高いセンサーやカメラで追跡される。NHL EDGEは、選手、コーチ、アナリスト、メディア、ファンにとって強力な分析ツールとなり、試合の理解を深めたり、戦術改善に活用される。

     今後、さらに多くのチームがこのデータを利用し、戦術やトレーニングに革新をもたらすと期待されている。
    ↩︎
  6. アイスホッケーで選手が瞬時に最大速度で急加速するテクニック。攻撃やディフェンスで重要な役割を果たし、試合の流れを変える場面で活用される。効果的なスピードバーストには、スタートダッシュ、強い脚の使い方、長いストライド、バランスを保つことが求められる。

     トレーニングではスプリントや筋力、アジリティ、反応速度を鍛えることが効果的。この技術は、ブレイクアウェイやカウンターアタックで特に役立つ。
    ↩︎
  7. 1時間あたりに進む距離をマイルで示す速度の単位。1 mphは約1.609 km/hに相当する。アメリカやイギリスでは、道路標識や車の速度メーターに使用されることが多い。

     日本やヨーロッパでは、速度は通常km/h(キロメートル・パー・アワー)で表される。例えば、60 mphは約96.56 km/hに換算できる。

     また、セネターズは攻撃面でも好成績を上げており、シュート試行率(5対5)は51.7%でリーグ9位にランクインしています(30試合終了時点。昨シーズンは50.4%・18位)。
    ↩︎
  8. ゴールを決める確率が高い位置から放たれるシュート。主にゴール前のスロットエリアやゴール前の中央からのシュートが該当し、シュート速度や角度、ディフェンダーの圧力が関わる。

     これらのシュートは、ゴールキーパーが反応しにくく、決定的な得点機会となるため、攻撃において重要。データ分析では、xG(期待値ゴール)などの指標で評価され、チームの得点力を高めるための戦術として活用される。
    ↩︎
  9. 選手のパフォーマンスを他の選手と比較するための指標で、特定の能力が全体の中でどの位置にあるかを示す。例えば、シュート成功率やアシスト数、ペナルティミンス(反則で受けたペナルティの合計時間)などの統計データに基づき、選手のパフォーマンスを評価する。

     パーセンタイルはデータを100等分し、選手の成績が上位何パーセントに位置するかを示す。これにより、コーチやスカウトは選手の実力や成長を把握し、チーム編成や戦術に役立てている。
    ↩︎
  10. 以下のEDGEカテゴリーで高いランキングを誇っている。
    ◯最高スケーティング速度: 22.34 mph(84パーセンタイル)
    ◯20マイル以上のスピードバースト: 31回(89パーセンタイル)
    ◯総スケーティング距離: 107.16マイル(94パーセンタイル)
    ◯最高ショットスピード: 96.35 mph(89パーセンタイル)
    ◯ミッドレンジからの枠内ショット数: 17(94パーセンタイル)
    ◯ロングレンジからの枠内ショット数: 35(92パーセンタイル) ↩︎
タイトルとURLをコピーしました