はじめに
バンクーバー・カナックスのJ.T.ミラーとエリアス・ペターソンに関する不協和音の噂が広がっていますが、両選手はそれを否定。カナックスのインサイダーは問題解決が進んでいないと警告しています。チームは現在の課題を乗り越え、安定したパフォーマンスを取り戻す必要があります。
また、シーズン開始から期待外れの結果が続く中、ロースターの活性化が求められ、ヴィンセント・デシャルネのトレードが現実味を帯びてきました。彼のパフォーマンスは振るわず、チームにどんな影響を与えるか注目されています。
YouTubeを見ると、「ペターソンがトレードされるのでは?」という説を流している動画もチラホラあるにゃ。確かにパフォーマンスが落ちているのはペターソンの方だし、2ウェイが売りの彼にしては低調なデキではある。大型移籍が年明けに見られるかも!?
引用元:sportskeeda.com(SPORTS KEEDA)「Canucks insider doubles down on Elias Pettersson & J.T. Miller’s fractured relationship despite fiery responses from both players」
ミラーとペターソンの不協和音?
J.T.ミラーとエリアス・ペターソンは今シーズン、バンクーバー・カナックスでのパフォーマンスに疑問が投げかけられています。先週、両選手が共にプレーすることについて、意見を一致させていないという噂が広まりましたが、両選手は別々のインタビューで、お互いの間に亀裂がある件について否定しました。
それでも、メディアは2人のカナックスのスター選手が調和していないと感じています。カナックスのインサイダー、ファルハン・ラルジ1(Farhan Lalji)は、ジェイ・オンレイト2(Jay Onrait)との番組に出演し、問題は解決されていないと指摘し、キャプテンのクイン・ヒューズや監督のリック・トシェットがその問題を軽視していることを強調しました。
カナックスの現状と改善への鍵
彼は、2人の選手はメディアによる噂を完全に否定するのではなく、ゲームの改善に集中すべきだとも提案しています。また、ペターソンは昨シーズンのオールスター休暇後に調子を崩し、ミラーは個人的な理由で10試合を欠場した後、影響力が低下していると指摘しました。
ペターソンとの対立を否定したインタビューの中で、ミラーは、バンクーバーが5-4でオーバータイムに敗れたオタワ・セネターズ戦での2つの明らかなミスについても認めています。彼は、ショートハンド・ゴールと試合終了のオーバータイム・ゴール3の両方について責任を取ると述べました。
セネターズ、ジョシュ・ノリスによるショートハンド・ゴール。
ジェイク・サンダーソンによるオーバータイム・ゴール。
シャークス戦の結果と課題
カナックスが安定したパフォーマンスを取り戻すには、両選手が最良の状態に戻る必要があります。カナックスはクリスマス休暇前の最後の試合となるサンノゼ・シャークス戦を前に、直近7試合で2勝2敗3分けの成績を収めています。
【追記】
23日(月)に行われたシャークス戦は、4-3でカナックスの勝利。第1ピリオドに先制されたが、第2ピリオド、ペターソンの2ゴールなどで4-1と一気に逆転。ペターソンの2ゴール目には、ミラーのアシストが付いている。ペターソンは二桁の10ゴールに乗せ、ミラーは15アシスト。
ただし、第3ピリオドはシャークスに攻められっぱなしで、2点を献上。薄氷を踏む思いの勝利だった。
カナックスの守備は相変わらず心もとない…。
引用元:sportskeeda.com(SPORTS KEEDA)「Vancouver rapper bbno$ flashes 3-word message on jumbotron at Canucks game」
bbno$がロジャーズ・アリーナに登場!
バンクーバー出身のラッパーbbno$(ベイビー・ノー・マネー)4は、オタワ・セネターズ戦が行われた土曜日にロジャーズ・アリーナで、またもや記憶に残る登場を果たしました。
試合の第2ピリオド、残り13分18秒で短い休憩に入り、カメラとアナウンサーがbbno$を観客に紹介したのです。制作チームによるカメラが彼の席を捉えると、面白い反応をして見せてくれました。
ラッパーはホワイトボードに「Looking 4 wife」(妻募集中)というユーモラスなメッセージを書き、それを掲げて「電話して」のジェスチャーをして笑いを誘ったのです。彼はそのクリップを公式Xアカウントで再投稿しました。
bbno$はヒップホップやR&B、エレクトロニック音楽を得意とし、彼のブレイクスルーとなったシングルは2019年にリリースされた「Lalala」で、その後、2021年の「Edamame」でさらに広く認知されています。
「Edamame」のPVから。一緒に映っているリッチ・ブライアンはインドネシア出身のラッパー。
また、カナックスのセレブ支援者グループの一員で、コビー・スモルダーズ5やライアン・レイノルズ6などと親交があります。
ユニフォーム姿で滑りながらヒット曲披露
3月に行われたダラス・スターズ戦でもbbno$はパフォーマンスを披露しました。ラッパーは試合の第1ピリオド終了後、観客と交流しながら登場しているのです。
次のインターミッションでの登場はさらに印象的で、bbno$はカナックスのユニフォームをフル装備で着てリンクを滑りながら、ヒット曲を披露しました。滑って転んでしまいましたが、曲を続け、最終的にはリンクの床に横たわり、観客に挨拶しています。
3月のbbno$、大はしゃぎの図。パッと見、オリラジの藤森に似てる。
この明るい性格のラッパーは、その恥ずかしい瞬間も楽しんだようで、Xへ投稿してファンに応じました。
ロジャーズ・アリーナでの最近の彼の登場で共通していたのは、試合結果のようです。カナックスは3月28日にダラス・スターズに3-1で大敗し、土曜日はオタワ・セネターズに5-4のオーバータイムで敗れました。
カナックスは最近の試合で敗北を喫しましたが、冬休み前の時点でカナックスは33試合で39ポイントを獲得し、パシフィック・ディビジョン4位、プレーオフ圏内に位置しています。
「ラップって何だか分かんないね、暗いし」って思ってたけど、bbno$の曲やPVは明るいし、クスッと笑えるジョークも効いている。日本での人気はどうなんだろ?リンクの上に寝転んだりする姿を見てると、ミュージシャンよりコメディアンにも見えるのだが…。
引用元:clutchpoints.com(ClutchPoints7)「Canucks player who must be traded soon」
カナックスのシーズンスタートとロッカールームの確執
バンクーバー・カナックスは、2023-24シーズンにパシフィック・ディビジョンを制覇しましたが、今シーズンは思うようなスタートが切れていません。
さらに、エリアス・ペターソンとJ.T.ミラーのロッカールーム内での確執が報じられ、ペターソンはこれを強く否定しましたが、こうした問題は簡単に払拭できるものではありません。
カナックスはタレントに恵まれたロースターを持っていて、スキルや勝利に向けての能力が足りないわけではありませんが、何かが変わらなければ、チームはうまくいかないでしょう。チームは思ったように機能しておらず、ロースターを活性化させるために何らかの動きが必要です。
大きなトレードでシーズンを立て直すことを考えるのは簡単ですが、実際にはリスクが伴います。それがトレードを複雑な取引とする理由の一つです。しかし、カナックスは今のところ「小さな動き」でやり過ごせるかもしれません。
そして、その「動き」のために、ロースター内で興味深いトレード候補となる選手がいます。夏のNHLフリーエージェンシーでのミスを認める形になりますが、チームと選手の双方にとって有益な動きとなるでしょう。
つまり、ヴィンセント・デシャルネ(ディフェンス、28歳。2024年7月1日、無制限FAでエドモントン・オイラーズから新加入)のトレードが現実味を帯びてきているのです。
ヴィンセント・デシャルネのトレードの現実味
カナックスがブルーラインを強化するため、デシャルネはフリーエージェンシーで獲得した選手で、彼は多くのアイスタイムを支配する、ファースト・ラインの選手ではありませんが、カナックスはそのような選手を必要としていませんでした。
彼は、守備面で責任感のあるボトム・ペアリング(第3〜第4ライン)のディフェンダーとして期待されていました。しかし、バンクーバーでのパフォーマンスは思わしくなく、何度も健康状態でスクラッチされ、出場してもアイスタイムが減少しています。
デシャルネが苦しむ中、他のディフェンダーが意外にも良いパフォーマンスを見せています。
デシャルネの基礎データも今シーズンは振るわず、特に5対5でのゴールフォーパーセント8(カナックスのディフェンダー中、2番目に低い)が低く、よって60分あたりの失点数(チーム内、最下位)は多く、オンアイスセーブパーセント9も最も悪い結果(これも最下位)となっています。
NHL初ゴールは昨シーズンなのです(エドモントン・オイラーズ在籍時)。
デシャルネは今シーズン200万ドル(約3億1千万円)の年俸で、2025-26シーズンまで契約が残っています。アイス上での彼の苦しみが他のチームに慎重さをもたらすかもしれませんが、200万ドルのキャップヒットは負担にならない金額です。契約が残り1年であることも、トレード市場での価値を高めているようです。
そのため、デシャルネをトレードに出すことは、カナックスがシステムに合う選手を獲得するための現実的な選択肢となります。特に、プレーオフ進出を目指すカナックスにとって、ドラフト資本(大量の指名権確保)よりも実力のある選手を補強することが優先されるでしょう。
デシャルネのトレードがロッカールームの問題を解決するわけではありませんが、ロースターの活性化にはつながる小さな第一歩です。そのため、カナックスは早急にこのディフェンダーのトレード相手を見つけるべきです。
まとめ
バンクーバー・カナックスのJ.T.ミラーとエリアス・ペターソンに関する不協和音の噂が広がる中、両選手はそれを否定していますが、インサイダーは問題が解決していないと警告。チームは安定したパフォーマンスを取り戻す必要があります。
また、シーズン開始から結果が振るわず、ロースターの活性化が求められ、ヴィンセント・デシャルネのトレードが現実味を帯びています。彼のパフォーマンスがチームに与える影響に注目が集まります。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- カナダのスポーツ・ジャーナリストで、特にバンクーバー・カナックスのインサイダーとして知られる。彼はTSNに出演し、カナックスの試合や選手に関する分析を提供。独自の情報源を持ち、トレードや選手動向に関する信頼性の高い報道を行う。
↩︎ - カナダのスポーツジャーナリストで、TSNの「SportsCentre」などで活躍した後、Fox でも司会を務めた。ユーモアと軽快なスタイルでスポーツニュースを伝え、特にNHLに関する報道でも知られている。著書も出版し、カナダのスポーツメディアで広く支持されている。
↩︎ - ショートハンドは、第2ピリオド・15分30秒、1人少ないセネターズのジョシュ・ノリスのスナップ・ショットによるもの。オーバータイムは、開始15秒、ジェイク・サンダーソンのリスト・ショットによるもの。
↩︎ - 軽快なリズムとユーモアを交えたリリックが特徴。代表曲「Lalala」は大ヒットし、彼の知名度を上げた。アルバム「bbnomula」や「eat ya veggies」などをリリースし、ポップでキャッチーなサウンドで多くのファンを魅了。
彼の音楽は自己肯定感をテーマにしたものが多い。また、SNSを活用し、ファンとの交流を大切にしている。
↩︎ - カナダ出身の女優で、代表作はテレビドラマ『How I Met Your Mother』のロビン・シェルバツキー役。映画『アベンジャーズ』シリーズではマリア・ヒル役としても知られ、他にも『Veronica Mars』や『Friends from College』などに出演。
プライベートでは俳優トム・アストロックと結婚。2009年に卵巣癌を患い、手術を受けた経験もある。
↩︎ - カナダ出身の俳優で、代表作は『Deadpool』シリーズのウェイド・ウィルソン役。その他の主な出演作には『The Proposal』や『Van Wilder』があり、コメディからアクションまで幅広いジャンルで活躍。
プライベートでは女優ブレイク・ライブリーと結婚し、3人の子供を育てている。ビジネス面ではAviation Ginの株主として成功し、社会貢献活動にも積極的
。 ↩︎ - アメリカのスポーツメディアサイトで、主にNBA、NFL、MLB、NHLなどの最新ニュース、試合結果、選手動向を迅速に提供。特にNHLの情報が充実しており、試合結果やプレイオフ情報、選手の契約やトレードに関する分析も行っている。
選手のインタビューやプロフィール、パフォーマンス分析も多く、ファンとのインタラクションを大切にしている。リアルタイムで更新されるニュースと詳細な分析も重要。
↩︎ - 本来はゴーリーのパフォーマンスを測る指標であるが、ディフェンスマンにも使用される。試合中に受けたシュートに対して防いだシュートの割合を示す。計算式は「防いだシュート数 ÷ 受けたシュート数 × 100」。
高いSV%(.920以上)は優れたディフェンス力を示し、.900以上が平均的な基準。
↩︎ - チーム全体の守備力を評価する指標で、ディフェンスマンが受けたシュートを防いだ割合を示す。
計算式は「(チームが受けたシュート数 – ディフェンスマンが防いだシュート数) ÷ チームが受けたシュート数 × 100」で、チームのディフェンスの効果を反映する。高いOISV%は守備が効果的であることを示し、低いOISV%はディフェンスの不十分さを意味する。 ↩︎