はじめに
いよいよスタンレーカップ決勝戦がスタートしました。ベガス・ゴールデンナイツ、フロリダ・パンサーズのどちらも攻撃力のあるチームなので、その点は互角と考え、守備力で差がつくのではないかと予想していましたら、第1戦、早くもその差が出てしまいました。
ベガスの4番目のライン=最も守備的な選手を揃えたラインが機能し、フロリダの1~3番目のラインの反撃を食い止め、焦るフロリダを尻目に、ベガスの他のラインが着々と加点して行った流れでした。
さて、今回は、このカップ決勝を中心としたプレーオフ全体を通し、誰がMVP、コン・スマイス・トロフィーを獲得するか、その候補10人を選出したものです。当然、上記2チームから選ばれる訳ですが、なかなか渋い選手も候補に挙がっており、とても興味深い記事になっています。
できれば、「えっ、この選手が!(◎_◎;)」って
ファン全体を驚かす人選をしてもらいたいにゃ!
今回のプレーオフは番狂わせ続きだった訳だし。
引用元:ESPN.com「Conn Smythe Watch: Playoff MVP leaders ahead of Cup Final」。
コン・スマイスは誰の手に?
ベガス・ゴールデンナイツかフロリダ・パンサーズのどちらかが、この驚異的なNHLポスト・シーズンを終わらせるために、フランチャイズ史上初めてスタンレーカップを獲得します。しかし、どの選手が最も価値の高い選手として戴冠するのでしょうか。
2023年スタンレーカップのプレーオフ最終ラウンド、コン・スマイス・ウォッチへようこそ。NHLでは、プレーオフMVPはチャンピオンシップ・ラウンドだけでなく、ポスト・シーズン全体での選手の成績に基づいていることに留意してください。
この賞は、プロ・ホッケー記者協会の会員18人からなるパネルによって投票されます。
我々は、パンサーズとナイツのどちらの選手が、コン・スマイスへの道を切り開いているかを知るために、スタンレーカップ決勝を取材する多くのライターを含む12人に調査を行いました。言うまでもなく、トップを獲るまで、どの選手も紙一重の差です。
候補10人を紹介しよう!
ライターの皆さん作成のランキングに基づくMVP候補のトップ10は、以下の通り。
10.チャンドラー・スティーブンソン、C(センター)、ゴールデンナイツ
(ここまでの)物語:「プレーオフ序盤は重労働に徹し、カンファレンス決勝(ダラス・スターズ戦)において、重要な延長戦の勝敗を決めてくれた!」。
(MVPの対象となる)事例紹介:コン・スマイスは、ポスト・シーズンの選手のパフォーマンス全体に対する賞です。ナイツは過去9試合でスティーブンソンにあまり頼る必要ありませんでしたが、ラスベガスでのプレーオフ最初の8試合で、彼が与えた影響を忘れることはできません。
同センターは、ウィニペグとの5連戦で4試合連続のマルチ・ポイントを記録しました。エドモントン・オイラーズとの第1戦で、彼は勝利を決める選手になりました。
しかし、最近の彼の最大の貢献を見逃さないでください:ダラス・スターズとの第2戦、OT(延長戦)で勝利をもたらし、スターズがシリーズ最高の試合の1つを行っているにもかかわらず、ベガスに2勝0敗というシリーズでのリードを与えたのです。
決勝・第1戦でも同点弾のアシストを決めてくれた!
9.マーク・ストーン、RW(右ウィング)、ゴールデンナイツ
物語:「シーズン中、背中の手術から復帰して戦い、プレーオフでは、他のチームに差をつける選手になったキャプテン」。
事例紹介:ベガスのキャプテンは17試合で15ポイント獲得していますが、過去10試合のうち3試合でしか得点していません。
しかし、ストーンのコン・スマイスへの立候補は、彼が毎年立候補しているセルケ・トロフィー(フォワードで、ゲームの守備部分で最も優れたスキルを示した選手に贈られる賞)の場合に少し似ています:(プレーオフで)オフェンスは注目されますが、ディフェンスはどうなんでしょう。
プレーオフ出場の全スケーター中、ストーンはテイクアウェイ数(相手チームからパックを取り返すこと。22)でトップに立っています。彼はナイツの心の支えになっている選手です。
8.カーター・バーヘーゲ、C(センター)、パンサーズ
物語:「プレーオフで、ボストンに逆転勝ちした試合の決勝点を含む、いくつかの決定的なゴールを記録した」。
事例紹介:バーヘーゲはプレーオフ16試合で15ポイントを獲得し、パンサーズ内で2位です。彼はスタンレーカップを目指す上で、重要な役割を担っています:
ボストンに逆転勝ちした第2戦、第3ピリオドの重要なゴールを決めたりとか、トロント・メープルリーフスとの第1戦、第2ピリオドにゴールを決め、リーフスの反撃を退けたことなどがあります。
そして、TDガーデン(ボストン・ブルーインズの本拠地)を沈黙させた第7戦の延長戦、そのシリーズの勝敗を決定づけたものは、その中でも最も大きなものでした。
このパンサーズのウィンガーにとって残念なのは、MVPを獲得するには、彼より先を行くフォワードのチームメイトが何人かいることです。
シュート3本を放っているものの、彼が氷上にいる時、
チームは失点…してるんだにゃ。
得点にも絡めず、ベガスの守備網に捕まった感じ。
7.アレクサンダー・バルコフ、C、パンサーズ
物語:「フロリダ・パンサーズをカップ獲得に導くために、あらゆることを少しずつこなしていくキャリアの持ち主」。
事例紹介:アイスホッケーの神様ことウェイン・グレツキーを畏怖させるゴールを決められる選手は、そう多くありません。
しかし、第2戦のカロライナ・ハリケーンズ戦、バルコフは、ゴールキーパーのアンティ・ラアンタ(34歳)を足の間抜くフェイク・シュートを放ち、それをやってのけたのです。
グレツキーは、TNT(ターナー・ネットワーク・テレビジョンの略。米国の衛星放送およびケーブルテレビ向けベーシックチャンネル)で「スタンレーカップのプレーオフで見た中、これは最も素晴らしいプレーの1つだね」と語りました。
このゴールは、パンサーズのキャプテンの名刺になるかもしれませんが、彼はフロリダのためにもっと多くのことをしてきました。彼は16試合で14ポイントを獲得し、いつも通りの素晴らしいツーウェイ・ホッケー(攻撃と守備の両方をこなせる)を披露してくれています。
バーコフはプレイオフのテイクアウェイで2位の位置につけており、彼が氷上にいるとき、パンサーズの5on5でのセーブ率は.957です。
6.ウィリアム・カールソン、C、ゴールデンナイツ
物語:「”ビッグゴール”を決めてきたゴールデンナイツのオリジナル・メンバーは、対戦相手のゴールを防ぎ、プレーオフ中にベッカムという名の男の子を迎えた」。
事例紹介:カンファレンスファイナル第6戦の後、ゴールデンナイツの周りで聞いた話と、私たち投票者の間にズレがあるのです。他のベガスMVP候補の方が、チーム外で大きな話題になっています;内部的には「ワイルド・ビル」が候補として最も活気にあふれています。
※ワイルド・ビル=カールソンの愛称。その由来について、「The legend of Wild Bill: William Karlsson is hockey’s most unlikely success story」に詳しいが、どうもはっきりしないらしい。
彼は16試合で10ゴールを決め、チームのトップに立っていますが、その中にはスターズをノックアウトしたスリーポイント・ナイト(2ゴール、1アシスト)も含まれています。
しかし、彼のチームが好んで語るのは、守備面での功績です。2回戦、(エドモントン・オイラーズの)コナー・マクデイビッドとレオン・ドレイサイトルとの対戦において、5on5で、ナイツにシリーズの流れが向くよう貢献した素晴らしい仕事などがそれです。
フェイスオフで相手チームに勝った本数は12、
チームNo.1だにゃ。
カールソン起点で得点率も高く、陰の功労者かな。
まとめ
10人中半分の選手しか挙げていないのに、全員、甲乙つけ難い魅力を放っているし、この中の誰かがMVPに選ばれても、何の不思議もない感じがします。次戦もフロリダが落とすようだと、攻撃と守備のバランスのいいベガスが一気に持っていく可能性が高まります。
第2戦、フロリダがラインの組み替えを行うかどうか、これが勝敗を決める鍵となりそうです。シーズン中から守備に難があると言われ続けたチーム、劇的に飛躍するとは思えませんので、「肉を切らせて骨を断つ」、攻撃こそ最大の防御と割り切ってくるのでしょうか。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!