はじめに
2026年、ついにNHLのスターたちが五輪の舞台に帰ってきました!🏒予選ラウンドを終え、氷上では異次元のドラマが巻き起こっています。
本記事では、得点ランクを独占するマクデイヴィッドら「ドラフト1位戦士」の圧倒的支配力や、下馬評を覆し快進撃を見せるスロバキアの若き怪物スラフコフスキーを徹底解説。一方で、優勝候補スウェーデンの誤算やフィアラの悲劇など、光と影が交錯する大会の裏側にも迫ります。
メダル決定戦を前に、今大会の「熱」を余すことなくお届けします!🔥
参照記事:ESPN公式サイト「2026 Olympics: Men’s hockey standouts, disappointments so far」
🏒2026年オリンピック:男子ホッケーの注目選手と期待外れだったポイント
ついに2026年男子オリンピック・ホッケー・トーナメントも、メダルを争う運命の決勝トーナメントに突入しましたね!今回の大会がどれほど盛り上がっているか、みなさんも肌で感じているのではないでしょうか。
予選ラウンドが始まった瞬間から最後の試合に至るまで、本当に最初から最後まで目が離せない、エンターテインメント性に溢れた素晴らしい展開が続いています。
予想もしなかったような驚きのトピックスが飛び出したり、一方で世界最高のホッケープレイヤーたちが期待通りの圧倒的な実力を見せつけたりと、ファンにとってはたまらない時間が流れています。
やはり、はっきりと断言できるのは、NHLの選手たちが参加しているオリンピックは、格段に面白いということです。これについては、異論を挟む余地もないほど明白な事実だと言えるでしょう。
NHLの選手たちが参加しているオリンピックは、格段に面白い
今回の大会について、欧米メディアの評価を総合すると、「NHL選手の参加によって男子アイスホッケーは五輪本来の“主役競技”に完全に戻った」という論調が支配的である。
カナダ、アメリカ、スウェーデン、フィンランドといった伝統国が、各国とも事実上NHLオールスター級の布陣を揃えたことで、予選ラウンドから試合強度が例年より明らかに高く、スピード、個人技、戦術レベルのすべてにおいて「世界最高水準の国際大会」として成立していると報じられている。
特にカナダのマクデイビッドやマッキノン、アメリカのマシューズ、スウェーデンのフォースベリといったスター選手同士の直接対決が、五輪でしか実現しないカードとして大きな注目を集めており、メディアは「世界選手権やワールドカップ以上に、真のベスト・オン・ベストに近い大会」と評価している。
さらに今大会では、スロバキアやスイスといった中堅国もNHL主力選手を軸に戦力を底上げし、番狂わせが頻発している点も高く評価されており、「スターの競演」と「予測不能なトーナメント性」が同時に成立していることが、今回の男子五輪ホッケーを近年で最も完成度の高い大会にしている、というのがメディアの共通認識となっている。
世界中のトッププレイヤーたちが、自分の国を代表して、これほどまでに大きな名誉と責任を背負って戦う大会は、オリンピックの他に存在しません。
春に開催されるIIHF世界選手権もありますが、すべての選手が参加できるわけではありません。それに、昨年行われた「4ネイションズ・フェイスオフ」も、すべての国が参加したわけではありませんでした。そう考えると、このオリンピックという大舞台がいかに特別かがわかります。
すべての選手が参加できるわけではありません
春に開催されるIIHF世界選手権において、すべてのトップ選手が参加できない最大の理由は、NHLのシーズン日程と完全に重なっている点にある。
世界選手権は毎年5月に行われるが、この時期はNHLのプレーオフ真っ只中であり、リーグの主力選手の多くは所属チームの優勝争いに出場しているため、物理的に代表に合流することができない。
実際、カンファレンス決勝やスタンレーカップ・ファイナルに進出するチームの選手は、シーズン終了が6月中旬までずれ込むことも珍しくなく、世界選手権への参加は構造的に不可能となる。
さらに、プレーオフ敗退組の選手であっても、82試合に及ぶ長いレギュラーシーズンと激しいプレーオフを戦い抜いた直後という事情から、身体的な疲労や慢性的なケガのリスクを理由に、代表招集を辞退するケースも多い。
NHLのクラブ側も、オフシーズンの回復と翌季への準備を優先させる立場から、選手の世界選手権参加に慎重な姿勢を取ることが少なくない。
その結果、世界選手権は「ベスト・オン・ベスト」の大会というよりも、「プレーオフ敗退組+欧州リーグ勢中心の国際大会」という性格を持つことになり、オリンピックのように各国の本当の最強メンバーが揃う大会とは構造的に異なる。
原文が指摘している通り、世界選手権では制度上どうしても全スター選手が集まらず、真の意味で各国の最高戦力が一堂に会する舞台は、NHL選手が全面参加する五輪にほぼ限られている、というのが国際ホッケー界の共通認識となっている。
歴史を振り返ってみても、この最高のステージで国旗を背負ってプレーすることで、普段以上の驚異的なギアに入れ替わり、信じられないようなパフォーマンスを発揮する選手たちがたくさんいました。
その一方で、少し切ない現実もあります。普段所属しているNHLのチームでは中心的な役割を任され、バリバリ活躍しているスター選手であっても、代表チームという特別な枠組みの中では、どうしても役割が小さくなってしまうことがあります。
そうなると、残念ながら本来のプレーができずに、調子が落ちてしまうというケースも見受けられました。
残念ながら本来のプレーができずに、調子が落ちてしまうというケース
代表チームにおいてスター選手の役割が相対的に小さくなる最大の理由は、各国が「国内リーグのエース級」だけで構成された、いわば“スター同士の集合体”になる点にある。
NHLではフランチャイズの顔として第一ライン、第一パワープレー、試合終盤の勝負所を一手に任されている選手でも、代表では同じレベル、あるいはそれ以上の実績を持つ選手が複数並ぶため、必然的に出場時間や役割が分散される。
結果として、クラブでは常にパックを持ち、攻撃の起点になっていた選手が、代表ではセカンドラインや第三ラインに回され、守備重視のタスクや限定的な役割を求められるケースも珍しくない。
加えて、代表チームは準備期間が極端に短く、システムやライン構成を十分に擦り合わせる時間がないため、監督は「個性の最大化」よりも「役割の単純化と安定性」を優先する傾向が強い。これにより、創造性や自由度を武器にしてきたスター選手ほど、普段のプレースタイルを封印され、無難なプレーに徹することを求められる。
その結果、持ち味が出にくくなり、数字上も印象上もパフォーマンスが落ちたように見える現象が生まれる。
つまり代表チームでは、選手の能力が下がるのではなく、「スターであること」そのものが構造的に平均化され、役割と存在感が再配分されるため、クラブ時代ほどの輝きを放てない選手が必然的に生まれてしまう、というのが国際大会特有の現象なのである。
そして、いよいよメダル決定戦を迎える今、現在の順位表を眺めてみると、大会前に多くの人が予想していたものとは少し違った景色が広がっています。強豪として知られるスウェーデンやフィンランドが、試合のあちこちで苦戦を強いられたり、逆にスロバキアやスイスが下馬評を大きく覆して期待以上の快進撃を見せたりしています。
トーナメントが本格的に勢いに乗ってくる中で、これからさらに一つや二つの番狂わせが起きるのではないかという予感すら漂っています。
ここからは、予選グループ戦を振り返って、特に輝きを放った「注目選手」と、残念ながら「期待外れ」となってしまったポイントを詳しく見ていきたいと思います。次は、いよいよ運命を決める予選突破チームによる決定戦が控えています。
まずは、今大会で旋風を巻き起こしているあの選手と、勢いに乗るチームの話から始めていきましょう。
スロバキアの若き怪物、ユライ・スラフコフスキーの躍進
今回のトーナメントで、文字通り「台風の目」となっているのがスロバキア代表です。大会前に公開された「トーナメントのXファクター(勝敗を分ける鍵)」という記事の中でも触れましたが、スロバキアが上位に食い込むためには、次世代を担う若手選手たちがチームを力強く牽引していく必要がありました。
そして今、まさにその通りの光景が目の前で繰り広げられています。特にユライ・スラフコフスキーは、大会を通じて最も優れたプレーを見せている選手の一人と言っても過言ではなく、スロバキアにとってこれ以上ないほど素晴らしい輝きを放っています。
彼は予選ラウンドを通じて合計6ポイントを叩き出し、大会全体の得点ランキングで堂々の2位タイにつけています。まさにチームの攻撃を司るカタリスト(触媒)として、欠かせない存在になっていますね。
ここ18ヶ月ほどの間に、彼は非常に大きなインパクトを与えるパワーフォワードへと見事に成長を遂げました。もともと彼は国際試合で良いパフォーマンスを見せる傾向にありましたが、今回のオリンピックではさらにもう一段上のステップへと駆け上がった印象を受けます。
スロバキア代表とスラフコフスキーの活躍については、こちらのブログ記事で解説しています。
その活躍ぶりは数字を見れば一目瞭然です。スラフコフスキーは、ポイント数だけでなく、シュート数、スロット内からのシュート数、そしてスコアリングチャンスの創出数においてもチーム内トップを独走しています。
彼は試合の非常に重要な局面で決定的な仕事をこなしており、例えばフィンランド戦では先制ゴールだけでなく、勝利を決定づけるダメ押しの追加点も決めました。さらにスウェーデン戦でも、試合終盤に極めて重要な3点目のゴールをお膳立てするなど、勝負強さが際立っています。
試合の非常に重要な局面で決定的な仕事
スラフコフスキーの今大会での活躍を分析するうえで、単純な得点数だけでなく「シュートの質」や「期待ゴール(xG)」という観点から見ると、その影響力はさらに明確になる。
ホッケーにおける期待ゴール(xG)とは、シュートがどれだけゴールになる可能性を持っていたかを、距離・角度・状況・守備の近さなどから数値化した指標であり、単なるシュート数以上にスコアリング機会の質を評価するために用いられる。
この指標は現代の分析でも広く用いられており、ショットの位置や種類ごとにゴール確率を算出することで「選手がどれだけ高確率のチャンスを生み出しているか」を示す。
今大会の公式統計では詳細なxGデータは公開されていないものの、スラフコフスキーのシュート傾向を見る限り、スロット(ゴール前のハイデンジャーゾーン)や中距離からの強いワンタイムシュートが多いことが確認されている。
これは、高xGにつながりやすい位置からの攻撃であり、相手守備陣からすれば最も警戒しなければならないシュートである。
実際、これらのシュート位置はNHLシーズンにおける彼のプレー傾向でも高い評価を受けており、ハイデンジャーゾーンのゴール数やミッドレンジのシュート数で上位パーセンタイルに入るという詳細スタッツが示すように、質の高い攻撃機会を生み出していることが裏付けられている。
これは試合状況を問わず、守備の集中が高い国際大会でも同様のシュート質が維持されていると考えられる。ただしこれらはNHLシーズンの分析であり、大会データと完全一致するものではない。
また、相手守備陣との比較においても、例えば初戦のフィンランド戦ではスロバキアがシュート数で大きく劣勢だったにもかかわらず、スラフコフスキーが狙ったエリアから高確率でシュートを放ち、実際に得点につなげたことが大きな要因となった。
フィンランドは強力な守備構造とゾーンカバーを持つチームであり、通常はシュート機会を限定することができる戦術を採るが、それでも質の高い位置からの一撃を確実に決めるスラフコフスキーの能力が、xGで表現される「質のゴール機会」を実際の得点につなげる結果になっている。
さらに、NHLにおける彼のパフォーマンス分析でも、ハイデンジャーゾーンからのゴール割合が高く、その質の高さがxG値より実得点が上回る傾向にあることが示唆されている。
これは単なる「シュートが多い選手」ではなく、高いxGを持つ位置から確率の高いフィニッシュを決められる選手であることを示しており、今回の五輪でも同じ傾向が見られることから、国際舞台でも相手守備陣より高い「得点効率」を発揮していると評価できる。現代のxGモデルに関する学術的な解説も存在する(arXiv)。
彼はもはやスロバキアホッケーの「未来」というだけでなく、間違いなく「現在」そのものなのです。
スロバキアが置かれていた状況を考えると、この結果はさらに驚くべきものです。彼らはスウェーデンやフィンランドといった強豪がひしめく、今大会で最も過酷なグループに組み込まれていました。
しかし、彼らはその激戦を勝ち抜き、見事にノックアウトステージの第3シードを勝ち取ったのです。これはまさに衝撃的な出来事でした。一時期ささやかれていた「スロバキアホッケーの衰退」という不安の声は、どうやらあまりにも大げさに語られすぎていたようですね。
「スロバキアホッケーの衰退」という不安の声
近年の国際大会で「スロバキアホッケーは衰退しているのではないか」という声が一部で聞かれたのは、単なるイメージではなく、ここ数年の大会成績・選手層の変化という現実に基づいたものだった。
例えば、2025年のIIHF世界選手権では、スロバキアはグループステージでプレーオフ進出を逃し、最終順位は11位という低迷した位置に終わった。この大会ではわずか9得点しか挙げられず、得点力の不足が指摘されたほか、競技運営側からも「クリエイティビティや決定力が足りない」という評価が出ていた。
こうした結果は、過去に高いレベルで戦っていたチームと比べると見劣りする結果で、国内ファンや専門家の間で「競技力低下」への不安を生んだ背景となっていた。(Rádio RSI)
また、世界選手権の状況だけでなく、選手層の変化も「衰退論」を助長した要素の一つだ。過去のオリンピックでは、2006年大会や2010年大会で多くのNHL選手を擁し、強力な代表チームとして台頭した歴史があるのに対し、近年はNHL登録選手数が減少しているという分析も存在する。
あるファンコミュニティの分析では、2006年大会当時のスロバキア代表には18人ものNHL選手が名を連ねていたのに対し、近年は数人程度にまで減っているという指摘があり、大きな戦力の差が出ているという見方も出ていた。
さらに、世界選手権出場時にはトップ選手が参加しないケースや選手管理の問題などもあり、層の薄さが露呈した年もあったという報道や内部事情の話も出ていたことから、国際大会での結果が安定せず、「スロバキアホッケーの将来」について懸念が広がったことがある。
しかしこのような評価も、現状と過去の結果を単純比較したものが多く、国内リーグ事情や若手育成の途上という要素が十分に考慮されていない面もあった。
そのため、今回のオリンピックで予選グループを突破し、フィンランドやスウェーデンと同グループながら上位シードを確保するという結果は、こうした「衰退」の懸念が過度に語られていたことを裏返すものと見ることができる。
世界選手権で見られた結果は確かに苦戦だったが、オリンピックのようなビッグステージで通用する競技力を見せたことは、国際ホッケー界での評価を大きく変える出来事となっている。(Reuters)
また、チームを支えているのは攻撃陣だけではありません。ゴールテンダーのサムエル・フラヴァイも、スロバキアのために凄まじい鉄壁ぶりを見せています。彼はセーブ率.934という驚異的な数字を記録しており、特にフィンランド戦でのプレーは言葉を失うほど見事なものでした。
フラヴァイの獅子奮迅の活躍によって、スロバキアは非常に有利なシード権を手にすることができました。これにより準々決勝ではドイツまたはフランスと対戦することになり、準決勝進出という大きな夢を掴み取る絶好のチャンスを迎えています。
準決勝進出という大きな夢を掴み取る絶好のチャンス
スロバキアの準々決勝進出はメディア各所で「大会最大のサプライズのひとつ」と報じられており、特にフィンランド戦の勝利や予選リーグでの勝利が評価されている。準々決勝の対戦相手はドイツに決まり、これは両国がオリンピックのベスト・オン・ベスト対決として初めてベスト8でぶつかるカードになると見られている。
ドイツはリーグ戦で強豪チーム相手に得点力を示した選手も多く、特にキャプテンのレオン・ドライザイトルの存在が注目点となっているが、スロバキアは練度の高い守備と堅実なゴールテンダーの働きで対抗する可能性があると分析されている。(Reuters)
アナリストの視点では、スロバキアは予選リーグを通じてショットシェア(シュート支配率)が50%を下回るなどゲーム支配には課題があったものの、パワープレイの変換率やペナルティーキルにおける効率性は大会屈指の水準にあり、これが一発勝負のトーナメントでは強みになるとの評価がある。
強力なNHL出身のタレントと堅守が噛み合えば、ドイツ戦で波乱を起こす可能性もあると指摘されている。(NBC Olympics)
さらに、スポーツ専門メディアが展望する準々決勝予想では、スロバキアが「勢い」と「若い攻撃力」を武器にゲームを通じて効果的に得点機会を作り、ドイツの守備スタイルと対峙する必要があるとの声もある。
現時点ではドイツの方がタレントの層や実績では上と見る予想もあるが、スロバキアのニッチな強みが噛み合えば準決勝進出の望みは十分に残る、と評価されている。(The Hockey News)
要するに、メディアはスロバキアの準々決勝進出を「驚き」としながらも、守備の安定性、特殊状況での効率、そして若く勢いのある攻撃力が噛み合えば準決勝進出の可能性は十分にあると分析しており、対ドイツ戦は大会屈指の注目カードになると報じている。
予選ラウンドを通じて、スロバキアは事前の期待を大きく上回るパフォーマンスを見せてくれました。彼らが今回のオリンピックにおける「シンデレラストーリー」の主役になる可能性は、今や現実味を帯びています。
もし、この世界最高の選手たちが集まる「ベスト・オブ・ベスト」の大会で準決勝進出を果たすことができれば、それはスロバキアホッケー界にとって計り知れないほど大きな成功となるでしょう。そして、才能豊かな若い選手たちが揃っている今の基盤をベースに、さらなる飛躍を遂げるための素晴らしい足掛かりになるはずです。
🥇ドラフト1位指名選手たちの圧倒的な支配力
今回のオリンピックを見ていて驚かされるのは、かつてドラフト全体1位で指名されたスター選手たちが、文字通り大会を支配しているという事実です。先ほどお話しした2022年1位のスラフコフスキーだけでなく、歴代のナンバーワンたちがその名に恥じない異次元のプレーを見せつけています。
驚くべきことに、現在トーナメントの得点ランキングでトップ5を占めているのは、全員が元ドラフト1位指名の選手たちなのです。
その筆頭に君臨しているのが、2015年1位のコナー・マクデビッドです。彼は今大会で間違いなく最高の選手として君臨しており、なんと1ピリオドにつき1ポイントを稼ぎ出すという、信じられないようなペースで得点を量産しています。
マクデビッドは得点数だけでなく、スコアリングチャンスへの貢献度でも大会トップを走っています。彼の持ち味である爆発的なスピードは、試合の行方を左右する決定的な武器となっており、相手ディフェンダーを引きつけてから味方へパスを送る技術は、カナダ代表の攻撃力を爆発させる原動力となりました。
カナダ代表の攻撃力を爆発させる原動力
今大会におけるマクデビッドの活躍について、北米メディアは単なる「得点王候補」という枠を超え、「現代ホッケーの戦術構造そのものを変えてしまう存在」として評価している。特に注目されているのは、マクデビッドのスピードが単独の武器にとどまらず、相手ディフェンスのライン間隔を強制的に広げ、ゾーンディフェンスの前提そのものを崩している点である。
多くの分析記事では、彼の加速力によって相手のバックチェックが遅れ、結果として味方ウィンガーやトレーラーの選手に高xG(期待ゴール値)のシュート機会が量産されていると指摘されている。
また、トラッキングデータを用いたメディア分析では、マクデビッドは大会全体でもトップクラスの「controlled zone entry(パックを保持したままのゾーン侵入)」成功率を記録しており、これがカナダ代表の攻撃回数そのものを増幅させているとされる。
さらに彼の特徴は、自身のシュート本数よりも「スコアリングチャンス創出数」が突出している点にあり、守備を2~3人引き付けた状態から横断パスやバックドアパスを通すことで、ゴール前のxGを劇的に押し上げる役割を果たしている。
専門メディアの戦術解説では、マクデビッドとマッキノンの同時起用が「トランジションゲーム(攻守切り替え局面)」を事実上カナダ有利に固定しており、相手はラインチェンジすらリスクになる状態に追い込まれていると分析されている。
つまりマクデビッドの存在は、個人スタッツ以上に「相手の守備戦略そのものを成立させなくする」効果を生み出しており、メディアはこれを「五輪レベルで見られる最も支配的なオフェンシブインパクトの一つ」と位置付けている。
総じてマスコミの評価は、マクデビッドを「史上最高クラスのスケーター」という枠にとどめず、xG構造、ゾーン支配率、トランジション効率といった高度な指標のすべてに影響を与える“システム破壊型プレーヤー”として描いており、今大会のカナダ攻撃力は彼を中心に成立しているという見方が支配的である。
また、2024年1位のマクリン・セレブリーニや、2005年1位のレジェンド、シドニー・クロズビーも、スラフコフスキーと並んで6ポイントを記録し、絶好調を維持しています。2016年1位のオーストン・マシューズや、2013年1位のネイサン・マッキノンも、予選ラウンドですでに5ポイントを積み上げています。
特にカナダ代表においては、マッキノンとマクデビッドという、スピードスター二人の組み合わせが相手ディフェンダーにとってまさに「悪夢」のような脅威となっています。そこに、パックを持っていない時の動きが非常に賢いセレブリーニが加わることで、完璧な補完関係が築かれています。
もしこの三人が今の調子を維持し続ければ、彼らを止めることは、どのチームにとっても途方もなく困難で、あるいは不可能なミッションになるかもしれません。
一方、アメリカ代表のマシューズについても触れないわけにはいきません。ここ数ヶ月、彼の調子が落ちているのではないかという声もありましたが、そんな雑音を吹き飛ばすかのように、彼はアメリカ代表の中でゴール数、ポイント数、さらにはインナースロットからのシュート数やチャンス創出数でチームをリードしています。
ラッシュ(速攻)からの攻撃だけでなく、相手陣内でのサイクルプレーからもチャンスを作り出し、ゴール前で激しい攻防を繰り広げるなど、相手の守備陣からは常に警戒の的となっています。
マシューズはオリンピック前からトロントでのプレーも上向いていましたが、その好調をそのまま大会に持ち込むことができました。アメリカ代表は、ジェイソン・ロバートソンやコール・コーフィールドといった強力なスコアラーをロースターから外していたため、彼の復活はまさに最も重要なタイミングで訪れたと言えます。
アメリカがこれから険しいメダル争いの道を進んでいくためには、マシューズが引き続き攻撃の起点となり、重要な局面でゴールを決めてくれることが不可欠になるでしょう。
その好調をそのまま大会に持ち込むことができました
今大会におけるマシューズの復活について、北米メディアは「一時的な不調からの回復」というよりも、「プレースタイルそのものの再最適化が成功した結果」として評価している。
シーズン前半のマシューズは、トロントでもシュート数やxG(期待ゴール)は高水準だったものの、ネット前への侵入頻度が減少し、外側からのワンタイマーに依存する傾向が強まっていたと分析されていた。
しかし五輪では、トラッキングデータ上でもインナー・スロットへの侵入回数が大きく増え、ゴール前でのリバウンド関与率やスクリーン関与率が顕著に上昇している点が強調されている。
戦術的に注目されているのは、マシューズが「ラッシュ主体のフィニッシャー」から「サイクル起点の二次創出型センター」へと役割を広げている点である。
多くの分析記事では、彼がボード際でパックを保持しながら相手ディフェンスを引き付け、スロット裏へのレイパスやハイポストへの落としを増やしていることで、アメリカ代表の攻撃xG構造そのものが安定したと指摘されている。つまり得点数以上に、「オフェンスの再現性」が高まったことが復活の本質だと見なされている。
さらにメディアは、マシューズの守備面での貢献も復活評価の重要な要素として挙げている。フォアチェック時のパック回収率やニュートラルゾーンでのスティックワークが改善し、トランジション局面での即時再攻撃が増えたことで、アメリカは相手に守備を整える時間を与えにくくなっている。
これにより、マシューズ自身のシュート機会だけでなく、ラインメイトの高xGチャンスも同時に増幅している構造が生まれている。
総じてマスコミの評価は、マシューズの五輪での活躍を「調子が戻った」という表現にとどめず、プレーエリア、関与ゾーン、ショットセレクションを再設計した結果としての“構造的復活”と捉えており、ロバートソンやコーフィールド不在のアメリカ代表において、彼は単なるエーススコアラーではなく「攻撃モデルそのものを成立させる中核」として位置付けられている。
アメリカがメダルラウンドを勝ち抜くためには、ゴール数以上に、このオフェンス構造を維持できるかが最大の鍵になる、という見方が支配的である。

元1位たちの無双っぷりには脱帽だにゃ!得点ランク上位独占はまさに異次元。ただ、これだけのメンツが揃うと、やはりベダードの不在が寂しく感じてしまう。一方のマシューズは、代表でも周囲を活かす「通」なプレーが光ってる。これを見ると、所属チームのリーフスでも彼に応えられる相棒がもっといれば……なんて、つい贅沢な想像をしてしまう。
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