はじめに
クリスマスの後、「もういくつ寝ると」のお正月シーズンを迎える前に、今年を振り返ってみましょう。今年1年、皆さんはどんなアイスホッケー・ライフを過ごされましたか?なになに?アイスホッケーを見ていない?それは人生の娯楽という点で損をしていますよ^^;。
さて、お正月、元旦もNHLは休みません。シアトル・クラーケンのホームゲームとして、ウィンター・クラシックと銘打ち、日本でもおなじみのシアトル・マリナーズのホーム・スタジアムで、ベガス・ゴールデンナイツを迎え撃ちます。
絶好調と絶不調のチームの対戦となりますが、シアトルが波乱を起こしてくれると信じています。今回はウィンター・クラシックの試合前、試合中に行われるイベントについての記事です。シアトルは、今年最初の試合の盛り上げ役を14歳の少年に託しました。
ウィンター・クラシックだけでなく、他の北米スポーツ同様、
NHLもあの手この手のイベント攻勢でファンを引き付けているんだにゃ。
NFLのスーパー・ボウル程じゃないけど、結構大掛かりなイベントが盛り沢山。
金かけていますよ〜。
引用元:NHL.com「14-year-old Nikhil Bagga embracing challenge of performing national anthem at 2024 Winter Classic」
同「2024 Winter Classic rendering for T-Mobile Park unveiled」
14歳でも大観衆を沸かせられるのです!
わずか14歳のニキル・バッガ1は、大観衆の前での演奏について熟知しています。
しかし、これほど素晴らしいものはありません。
2024年1月1日、シアトルのT-モバイル・パークでシアトル・クラーケンがベガス・ゴールデンナイツを迎え討つ、ディスカバーNHLウィンタークラシックに先立ち、この若きギタリストは米国国歌を演奏する予定です。
シアトルを拠点に活動するこのミュージシャンは、過去にクライメート・プレッジ・アリーナで行われたクラーケンの2試合で国歌を演奏し、ホッケーファンの前で演奏する機会に恵まれました。今、全国の聴衆の前で、彼には自分の才能を披露する機会があることになります。
「クレイジーなことさ」とバッガは言いました。「今回はこれまでと全く違うレベルになると思うよ。ステップアップしているようなものだね。クールなことだし、とてもワクワクしているよ」。
このミュージシャンはエレキギターで演奏をしており、バッガの演奏する「米国国歌:星条旗よ、永遠なれ」は、ジミ・ヘンドリックスのような雰囲気があると言われています。
彼は9歳で初めてギターを手に取り、それ以来ずっと演奏し、パフォーマンスを続けています。彼の最初のパフォーマンスはサンディエゴ周辺で大道芸をし、わずか5年という短い期間で、47,929人収容のメジャーリーグ・ベースボールの球場に彼のステージを築き上げました。
「人々のために演奏する、その感覚が本当に好きなんだ」とバッガは言っています。「本当にクールな気分になれると思ったし、よし、やろうという意志を貫こうと決めたんだ」。
クラーケンの目に止まったのは2年前
バッガがクラーケンの目に留まったのは、彼がまだ12歳だった2021-2022年シーズンのことで、彼が自分の演奏を録音したものを球団に送ってきたからです。そのシーズンの後半、クラーケンは彼にクライメート・プレッジ・アリーナでプレーする機会を与えました。
2022-2023シーズンの終わり、彼は再び国歌を演奏するために迎えられました。
そして今回、彼はNHLから電話があり、ウィンタークラシックで演奏したいかどうか尋ねられたのです。
「考えるだけでもクレイジーな話さ。今や、(ウィンタークラシックは)とても巨大なリーグ戦じゃないか」とバッガは言いました。「リーグからの話は本当だし、とてもワクワクしているよ。このような機会を与えてもらって、とても感謝しているところさ」。
カバー曲の演奏に加えて、バッガは自身の楽曲を書き、2022年にはデビューアルバム『Leap of Faith』をリリースしました。彼は1月に新しい曲をリリースする準備をしています。
その間、彼は地下室でウィンタークラシックでの大きなチャンスのために練習しています。
「みんなが僕の曲を気に入ってくれて、国歌を気に入ってくれて、僕の音楽を聴いてくれることを願っているよ」とバッガは言いました。「いまだに頭の中は悩みに悩んでいて、とてもクレイジーな状況さ」。
ジミ・ヘンの「星条旗よ、永遠なれ」も素晴らしいけど、
未来に向かって、米国の音楽界を支えていくであろう14歳の奏でる国歌は、
フィールド上にどう響くんだろうにゃ。
調子の上がらないシアトルの選手達よ、奮い立て!
ウィンター・クラシックにはイベント目白押し!
クラーケンとゴールデンナイツのメンバーが、ダグアウト(野球場のベンチ)から船のドックのような形状の場所にいたり、2そこから(桟橋を渡って)アイス・フィールドへ到着するところから、ウィンタークラシックの開会式が始まります。
シアトル出身のサー・ミックス・ア・ロット3は、プレーヤーの紹介中に彼の最も人気のある曲の1つを演奏します。
ロックの殿堂入りバンドであるハート4が、チケットマスター提供のパフォーマンス・タイム(試合途中の最初の休憩時間5)で、試合のエンターテイメントを盛り上げていきます。
ハートのライヴ、見たいにゃ^^;。ほとんど来日公演をやってくれないけど、
日本でも根強い人気のあるバンド。
パンデミックも落ち着いた今、来年は大物バンドが続々来日して欲しい!
追記
上記の他に、以下のイベントが予定されている。
アメリカ手話(ASL=American Sign Language。米国やカナダの英語圏で使用されている手話)通訳が、NHLとP-X-P6のパートナーシップの一環として提供されます。
P-X-Pの創設者兼CEOであるブライス・クリスチャンソンがASL通訳を、ブリタニー・ルピックがASLパフォーマーをそれぞれ務める予定となっています。
海軍連邦信用組合(Navy Federal Credit Union。バージニア州ウィーンに本部を置く米国の世界的な会員所有の非営利協同組合金融機関)の提供によるフラッグ・パーティー(各軍で国旗を贈呈する儀式)は、ルイス・マッコード統合基地7の陸軍、空軍、海軍、海兵隊の軍人で構成されます。
また、ワシントン大学ROTC8による国旗授与も行われます。
開会式の最後には、ウィドビー・アイランド(ワシントン州アイランド郡の中で最大の島。シアトルから北へ約48キロ)海軍航空基地捜索救助隊のMH-60Sシーホーク92機が飛行することになっています。
イベントの最新のスケジュールや出演者の情報などは、NHL.com/WinterClassicにアクセスするか、NHLファンアクセス™アプリをダウンロードすれば閲覧可能。
また、すべてのNHLウィンタークラシック・ニュースについては、@NHLと@PR_NHLをフォローし、公式ハッシュタグ#WinterClassicを使用すれば閲覧可能。
まとめ
12月に入っても、シアトルは4勝7敗とイマイチの成績。ただし、強豪と戦った内、タンパベイとダラスには延長戦で、ロスアンゼルスとはシュート・アウト(PK戦)の末、それぞれ惜しい敗戦となっています。実力的に必ずしも遅れを取るばかりではないのです。
片やベガスは12月・6勝5敗と、一時の勢いを失っているようです。4連勝したかと思うと、現在カロライナ・タンパベイ・フロリダと強豪に3連敗中。年内最後の試合、28日のロスアンゼルス戦に敗れるようなことがあると、チームも危機感を覚え始めるのではないでしょうか。
ベテランの多いベガスは息切れ状態、逆に若手の多いシアトルは、そこに付け入るスキを見つけるべきです。元旦はこの試合のみなので、全米中の注目を集めます。地元でもありますし、発奮材料の多いシアトルが意外と大差で勝つと予想しておきます。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- 幼い頃からAC/DC、エド・シーラン、アイロン・ジョーンズ、クイーンを聴き、彼らの曲に合わせて演奏したいと思い立ち、9歳でギターを手に取る。最初の公の場でのパフォーマンスは、10歳の誕生日にサンディエゴで行われた大道芸だった。
新型コロナウイルスの影響を受けたレストラン従業員を支援するビッグテーブル・ベネフィット等でも演奏し、パンデミック初期、毎日1曲はポップスとロックをカバーし、SNS等で配信していた。カバーでは飽きたらなくなり、日常を歌うオリジナルを作り始める。
それがプロデューサーのエリック・リラヴォワ(アイロン・ジョーンズ等を担当)の目に留まり、シアトルのロンドン・ブリッジ・スタジオでレコーディング開始。2022年春、デビュー・アルバム『Leap of Faith』をリリース。この作品には、今回のウィンター・クラシックに出演するハートのドラマー、ベン・スミスも参加している。
↩︎ - NHLは、シアトルに拠点を置くホトップ・クリエイティブ・スタジオと共同で、シアトルの世界的に有名な海港、マリーナ、そしてチーム名であるクラーケンの元となった神話的な海の怪物からインスピレーションを得て、「航海」をテーマとしたフィールド・デザインを発表している。
リンクは海洋地形図の上にあり、ドックと桟橋がリンクを囲み、クラーケン(大ダコ)とゴールデンナイツの選手達のためにフィールドへの入り口も備えている。
雪と氷、そして海水が大きくフィーチャーされ、海水の領域にはエンターテイメント・ステージや補助アイスリンクがあり、それらを取り巻くように描かれた波は、神秘的な海の生き物を想起させる。クラーケンの目が、センター・フィールドに大きく描かれているのも印象的。
↩︎ - 本名はアンソニー・L・レイ(1963年8月12日生まれ)。ハンドル・ネームのプライム・ミニスタでよく知られる、米国のラッパー、ソングライター、レコードプロデューサー。Billboard Hot 100で1位を記録した1992年のヒット曲、「Baby Got Back」がある。
↩︎ - シアトルで始まった50年以上にわたるキャリアを誇るバンド。ナンシーとアンのウィルソン姉妹は健在。3500万枚以上のレコードを販売し、世界中で2,500以上のショーをこなしてきた。
「バラクーダ」、「クレイジー・オン・ユー」、「マジック・マン」は、現在もロック界を代表する大ヒット曲を多く有している。
↩︎ - 2回目の休憩には、ジェイ・ビューナー(元マリナーズ外野手)、マット・ハッセルベック(元シーホークスQB)、スティーブ・ラージェント(元シーホークスWR)、エドガー・マルティネス(元マリナーズ外野手)、レニー・ウィルケンズ(元スーパーソニックスPG)等が出演する「シアトル・スポーツへのオマージュ」を開催予定。
↩︎ - スポーツ・イベント内でのASL通訳サービス(遠隔および対面)の調整および実施の提供を主とし、ASL通訳スタッフの育成も行う法人団体。2019年、同団体の代表であるブライス・クリスチャンソンが、北米で最初にスポーツ手話を始めたとされている。
↩︎ - ワシントン州タコマにある米国陸軍のフォート・ルイス基地と空軍のマッコード空軍基地を統合したもの。2010年2月1日から現在に至る。あらゆる軍務の訓練および動員センターであり、米国本土のロッキー山脈以西にある唯一の陸軍戦力投射基地。
シアトルの深海港に迅速にアクセスできる上に、近くのシアトル・タコマ空港を利用することもある。
↩︎ - Reserve Officers’ Training Corpsの略称。軍隊の予備役制度のひとつで、主に大学に設置され、在学する学生からの志願者に軍事教練及び幹部教育を受けさせ、卒業後に(現役もしくは予備役)将校として登用することをめざす教育・訓練課程、及びそうした任務を行う部隊。
↩︎ - シコルスキー・エアクラフト社が製造し、アメリカ海軍で使用されている哨戒ヘリコプター。「SH-60」と表記される場合もある。 ↩︎