追い詰められたスターズのデボア監督、プレーオフでの批判に反論!

アイスホッケー名勝負

はじめに

 フロリダ・パンサーズ、イースタン・カンファレンス優勝決定!スコアは2-1、特につばぜりあいの争いとなった第2ピリオド、両チームともギリギリのところで相手に得点を与えないプレーの連続、その緊張感を第3ピリオドの最後まで切らさなかったパンサーズが勝利を掴み取りました。

 前年のスタンレーカップ決勝敗退チームが、また決勝の舞台に立つパターンは、NHLの長い歴史の中で、パンサーズを含め5チームだけです。果たしてスタンレーカップ決勝の相手はどこになるのでしょう。ウェスト・カンファレンスの勝者は、オイラーズか、スターズか。

 今回は6月3日の第6戦を前に、第5戦の試合内容、試合終了後の両チームの選手や監督のコメント等を元に、2勝3敗と追い込まれているスターズに勝利の目があるのかどうかを検証します。

讃岐猫
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引用元:ESPN.com「Stars facing elimination; Peter DeBoer heated over question

エドモントンに抑えられるダラス攻撃陣…

 ダラス・スターズのメンバー大半と同様、マット・デュシェーンも初のスタンレーカップ優勝を目指しています。しかし、金曜日の夜、エドモントン・オイラーズに第5戦で敗れた後、彼は、カンファレンス第1シードがあと1敗で敗退となる理由を探っています。

 「おそらく第3戦以外はベストを尽くしているとは言えないね」と、オイラーズが3-1で勝利し、ウェスタン・カンファレンス決勝で3勝2敗とリードした後、彼は語りました。「このシリーズを通して、我々は攻撃面では少しバラバラだった」。

 スターズは、レギュラーシーズンで1試合あたり平均3.59ゴールを記録しています。このシリーズでの3敗は2ゴール以下しか決めていません。

 スターズは氷上の5人ユニットとして「つながっているわけではない」と、フォワードのタイラー・セギンは述べました。デュシェーンは、オフェンシブ・ゾーンでのパックの回収が不十分だったと語っています–

 そして、チームがパックを回収した際、ダラスはエドモントンのゴールキーパー、スチュアート・スキナー(19セーブ)に対して、ダラスは得点のチャンスを作るのにあまりに臆病でした。

第5戦のハイライト映像です!

「活気がない」と言われ、ダラス監督大激怒!

 「何かを強く望むとき、完璧になろうとしすぎることがある。自分たちのプレーを信じる必要がある」とデュシェーンは言っています。

 2連勝を飾ったオイラーズは、試合の大半をコントロールできていました。第1ピリオドでスターズのシュートを4本に抑え、第2ピリオドでダラスは9分43秒間シュートを打てていなかったのです。

 ある報道が「活気のない」第2ピリオドと呼んだことについて、ダラスのピーター・デボア監督は質問され、チームの人格に対する攻撃だと答えました。

 「ここに座って、我々のチームの人格を疑いたければ、そうすればいい。あのなぁ、僕はそんなことやらないよ。どうぞ、何でも好きなように書いてくれ」とデボアは言ったのです。

 同監督は、エドモントンが「完璧なアウェー・ゲーム」を演じて、チームを封じ込めたと語りました。

 「アウェー・ゲームのプランを描くのであれば、そうするのが普通だろう?」デボアは言っています。「彼らは試合序盤にパワープレーで2点を奪い、リードを得て、そして一晩中ディフェンスし続ける。だから、突破するのは難しい」。

試合後のインタビュー映像です。

※選手達は今回の記事内容と同じことを言っていますが(特にチームの積極性について)、両チームのスペシャル・チームのデキについて、やや選手間で認識が違うように感じました。

 監督は「いいチーム同士が戦っているんだから、そんなにスペースが空くわけないじゃないか」と、ちょっとキレ気味に応えています。

讃岐猫
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とにかくミスをしないことさ

 これらの2つのパワープレー・ゴールを決めたオイラーズのフォワード、ライアン・ニュージェント・ホプキンスは、スターズの攻撃を凌ぐための鍵は、自分達がミスをして相手に何かする機会を与えないことだと語りました。

 「まずはニュートラルゾーンを通り抜けることから始まり、パックを相手に渡すことなく、相手に簡単な反撃を与えないことさ」とニュージェント・ホプキンスは言います。「また別の日に戦うため、生きなければなりません。あまり攻撃的である必要はないんだよ」。

 ニュージェント・ホプキンスはまた、エドモントンのペナルティ・キルでもプレーしており、シリーズを通してダラスのパワープレーによるゴールを許していません。スターズのパワープレーは11回あって1回も成功しておらず、そのうち5回が第1戦でのものです。

自分達がベストを見せれば、挽回できる!

 「このシリーズで、パワープレーはそれほど多くなかった。だから、その(成功の)少なさを毎日やっているトレーニングのせいだと考えることもできるだろう」とセギンは言いました。

 「しかし、この時期に言い訳は通用しない。スペシャル・チームが勝負を決めることもあり、そして、今夜も彼らは頑張ってくれた」。

 オイラーズは、2006年以来のスタンレーカップ決勝に進出するチャンスを得て、ホームに戻ります。しかし、自分たちは元気を取り戻せるとスターズは信じています。ダラスはレギュラーシーズンで最高のロードチームであり、プレーオフではアウェーで6勝2敗としています。

 加えて、エドモントンがまだ彼ら(スターズ)のベストを見ていない、とスターズは考えています。

 「自分たちがベストな試合をすれば、誰にでも勝てるという自信がある。だから、次の試合をやるだけのことさ」と、敗れた試合でプレーオフ10点目を決めたフォワードのワイアット・ジョンストンは言いました。

 「つまり、シリーズの残りの部分で、もう1試合負けるわけにはいかない。我々チーム全体が壁にぶつかっているのは確かだ」。

まとめ

 記事中盤でも書いたように、ダラスのチーム・コンディションはあまり良くないと見て間違いありません。さらにオイラーズ自慢のマクディビッドとドライザイトルの2枚看板、さらにニュージェント・ホプキンスが加わる攻撃パターンは、ダラスを守備的にさせてしまいます。

 「まずは守りを固めなきゃ」というチームの姿勢が、記者達から見て、消極的なものと映ったのでしょう。そうなれば、オイラーズとしてはゲーム・プランを実行しやすいわけで、気分良く勝利を手繰り寄せたわけです。

 この勢いのままで、オイラーズが第6戦を乗り切るのではないか、が明日(6月3日)の試合の予想です。スコアは3-1、第1ピリオドでダラスが調子を取り戻せないなら、もっと大差がつくかもしれません。

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