2024年のNHL RFA予想契約:有名選手の提示額

現役スター選手紹介

はじめに

 両カンファレンス決勝が白熱しまくっていて、もう毎日午前中、職場で一人ドキドキワクワクしています。ここまで「5得点」が勝利への一つのクリア・ポイントだと思いますが、ちょっとでもスキを見せると、あっという間にギリギリまで追い詰められてしまう展開です。

 さて、今回の記事は、その裏で進む各チーム所属選手の契約交渉についてです。ベテランのフリーエージェント選手がそのまま契約するかしないのか、若手有望株が調停に持ち込んで長期高額契約を勝ち取るか。現地では毎日噂がくるくる変わるので、何が本当か分からない。

 また、それが面白いんですがね。
※1、2と来て、なぜか4となっていますが、3の選手もデトロイトの選手だったので、同じチームの選手が続くのを避けて、1人飛ばしました^^;。

讃岐猫
讃岐猫

引用元:Sportsnet.ca「NHL’s Top 12 RFAs of 2024: Latest rumours, reports

制限付きフリーエージェントは若手の特権

 トップペアを形成するディフェンスマンとNo.1ゴールキーパー。ブリッジ1候補であり、早急に獲得しなければならない将来のスーパースターたちです。

 2024年の制限付きフリーエージェント(RFA、チーム介入あり)・クラスにいる選手達は、あらゆる要素を少しずつ備えています。

 23年RFA候補の何人かは7月1日よりかなり前に契約することで、ドラマと不確実性を避けましたが(バンクーバーのエリアス・ペターソンがその筆頭)、(今年)多くの興味深い若手が来シーズンに向けて契約を結んでいません。

 これらのRFA選手達が目まぐるしく変わる状況下で利益を得ようとし、マネージャーが新たに獲得したキャップ・スペースをどう使うか考えている中、多くの緊迫した交渉(またはトレード?)が進行中です。

 バンクーバー、カロライナ、デトロイトの状況は特に興味深いものがあります。

 ここでは、2024年のRFAトップ12の現状と、6月に予定されているクオリファイング・オファー(条件付き1年契約オファー)をご紹介します。

僚友と共にプレーしたいけど…

1.ジェレミー・スウェイマン(ボストン)

7月1日現在の年齢:25歳
ポジション:ゴールテンダー
2023-24シーズン、サラリーキャップ・ヒット:347万5000ドル(約5億5千万円)
調停権(クオリファイング オファーをキャンセルの場合、年俸調停を申し込み可):あり
交渉材料:世界ジュニア・メダリスト。2023年ウィリアム・ジェニングス賞(最少失点ゴールテンダーに贈られる賞)共同受賞者。通算セーブ率.919。3年連続20勝。

2024年オールスターゲーム代表。ハグをするのが好きな選手。プレーオフのスター。

最新情報:ボストン・ブルーインズのゴール前で、友人のライナス・ウルマークと並んでプレーしていたにもかかわらず、スウェイマンは2023年のプレジデンツ・トロフィー獲得に不可欠な役割を果たし、

 2024年のポストシーズンでは、チームの頼れるゴールキーパーの座に就任しました。

 3月初旬、スポーツネットのエリオット・フリードマンは、スウェイマンとGMのドン・スウィーニーがすでに次の契約交渉を開始していると報じています。

 このゴールテンダーは、1年間の契約期間中に輝きを放ったのだから、それは交渉でも大きな出来事となっているはずです。

 スウェイマン氏は報道に関するコメントを丁重に断りましたが、交渉が進行中であることは否定しませんでした。

 覚えておいてほしいのは、このゴールキーパーは昨年の夏、調停を受け、1年間の補償を受ける前に「選手として決して聞くべきではないことを聞かされた」と語ったということです。

 スウェイマンの昇給は避けられないため、タンデムメイトのウルマーク(2024-25シーズンの年俸上限500万ドル・約7億8千万円が確定)の将来が疑問視されています。

 シーズン中のウルマークのトレード(おそらくロサンゼルスへ)が議論されましたが、完了には至りませんでした。

 「ライナスと話したかもしれないことについて、私は決して(記者達と)会話をするつもりはない」とスウィーニー監督は3月8日に語っています。「我々がさまざまな状況を模索してきたし、さまざまな選手を移籍させる機会もあったことは認める」。

 「今のタンデムのコンビネーションが本当に気に入っている。踏ん張って、調子を維持できたことにとても満足しているよ」。

 「ゴーリー同士が強い絆で結ばれていることで、お互いに刺激し合うことができているし、それによって、恩恵を受けているようだね。相手もうまいから、ネットを揺らすのは難しいんだ。そしてチームも2人の頑張りに応えてくれている」。

結論:スウェイマンとウルマークの両方が今年10月の開幕戦に出場した場合、ボストンのゴール前(のサラリー)は高価すぎるものになるでしょう。

 そして、スウェイマンを満足させるための代償は、ビッグゲームでセーブするたびに上がり続けていきます。

 彼は本物なのです。

試合を締めくくるセービング!

ディフェンスマンでありながら、攻撃力万全

2.モーリッツ・ザイダー(デトロイト)

7月1日現在の年齢:23歳
ポジション:ディフェンス
2023-24シーズン、サラリーキャップ・ヒット:約863,333ドル(約1億4千万円)
調停権:なし
交渉材料:ドラフト上位6位指名。2022年カルダー賞(シーズン最優秀新人選手賞)受賞者。2023年世界選手権銀メダリスト。2021年と2023年世界選手権オールスターチームに選出。

身長6フィート3インチ(約190センチ)、体重205ポンド(約93キロ)のエッジの利いた右利きパワー・シューター。

 パワープレイを実行し、ペナルティキルもできる。レッドウィングスの中で平均氷上時間でトップ(22:22)。ハードな対戦に挑みながら50ポイントを獲得できる。今シーズン、200ブロックと200ヒットを達成した唯一のNHL選手。

最新情報:再建中のクラブが、若くて優秀なディフェンス選手を小銭稼ぎの材料にしようなどと、時間を無駄にすることはめったにありません。

 オタワがいかに迅速にジェイク・サンダーソンと8年・6440万ドル(約101億円)の延長契約を結んだか、について考えてみましょう。

 あるいは、バッファローがラスマス・ダーリンとオーウェン・パワーに、彼らの全盛期を(チームに)確保するため、断り切れないような破格のオファーを出したことも。

 レッドウィングスのGM、スティーブ・アイザーマンは、ザイダーと(契約延長期間の最長期間である)最長8年の延長契約を結び、このドイツ人選手をチーム最高年俸のディフェンダーにすることをいとわないはずです。

 「彼は毎試合懸命に戦っている」とシーズン終了後にアイザーマンは語りました。「彼はシュートをブロックし、相手選手にヒットし、自分のプレーを確立している。我々は彼に多くのことを要求している。彼はすべてを乗り越える精神的な強さを持っている」。

 「チームが彼を中心にレベルアップするにつれて、モーの役割は少し変わるかもしれない。彼は少し違った形で使われるようになるだろうし、それによって、彼は攻撃的な面を発揮できるようになると思う」。

 AAV(Average Annual Value=平均年俸)が約860万ドル(約13億4千万円)というのはどうでしょうか?

 そうなれば、ザイダーは、チーム・キャプテンで年俸トップのディラン・ラーキン(年俸上限870万ドル、約13億7千万円)のすぐ下に位置することになります。

 「レッドウィングスのチームの一員でいたいというのは、別に隠すことじゃないよ」とザイダーは語りました。「また、このチームにとって良い人材になれるという自信もあるし、それは僕にとって本当に重要なことさ。

 それから、数字やプレー時間、契約期間の長さについて話し合うことになると思うけど、最初の2つの部分は(チームと)うまく合致しているんだ。そして実際にそうなっているので、僕とチームは何かが達成できるとかなり自信を持っているよ」。

背番号53の動きに注目!

カナックス躍進の影の立役者

4.フィリップ・フロネク(バンクーバー)

7月1日現在の年齢:26歳
ポジション:ディフェンス
2023-24年サラリーキャップヒット:440万ドル(約6億9千万円)
調停権:あり
交渉材料:全盛期を迎えている右利きディフェンスマン。カルダー賞受賞者。フランチャイズを代表するプレーヤーであり、キャプテンでもあるクイン・ヒューズとの相性は抜群。バンクーバーは1巡目と2巡目の指名権を使って獲得した。

 カナックスのディフェンスマンとしては最長の連続ポイント記録を持つ。ポイント(48)とプラス・マイナス評価(+33)でキャリア最高記録を破った。

最新情報:ゼネラルマネージャーのパトリック・アルヴィンは、スポーツネット650(カナダのスポーツ専門のラジオ放送局、CISLのこと)のダン・リッチオとサティア・シャーに対し、長期契約延長のオファーがすでにフロネク陣営へ提示されていることを認めています。

 「我々はフィリップを気に入っています。彼は我々にぴったりです」とアルビンは語りました。「我々は彼を引き留めたいのです。我々は彼に契約のオファーを出していて、これは公平なものだと考えています。

 うまくいけば、フィリップと契約を結んで、ここバンクーバーに残ることができるだろう」。

 イルファーン・ガファールの報告によると、カナックスのオファーは8年間で約5200万ドル(約82億円)相当だったが拒否されたとのことです。

 バンクーバーは間違いなく、フロネクのAAVをキャプテンのヒューズの年俸(785万ドル、約12億円)以下に抑えたいと考えていますが、このディフェンスマンは年俸を700万ドル台に収めようと努力するでしょう。

 確かに、ここには共通点が見出せますが、フロネクは調停の力を利用して、もう1シーズン後にUFAになる可能性もあります。

 彼はペターソンと同じ力を持っています。そして今、ペターソンが最長契約を約束したことで、カナックスの最優先事項はフロネクとなりました。

物凄く目立つ選手ではありませんが、渋いです。

まとめ

 フロネクは、ヒューズと同じくらいのサラリーもらってもおかしくないと思います。彼がいなかったら、ここって時に失点していたでしょうし、後ろから迫ってくる分厚いカナックスの攻撃パターンも構築できなかったでしょう。

 一つ難を言えば、来年同じようにやれるか、未知数ではありますが。

 ここに挙げられた選手はそのまま残留するでしょう。ただ、不気味なのは新しくユタに移転する旧コヨーテズです。アリゾナにいた頃と違ってバックアップも大きくなりますし、大胆な血の入れ替えも予想されます。移籍市場解禁の7月、ユタが動くと、かなり荒れ模様かも。

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. ブリッジ契約のこと。この契約については、過去にブログで触れている。詳細はこちら→↩︎
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