セイバーズのNHLルーキー、メッツァとディフェンス再編の最新動向

NHLチーム紹介

はじめに

 NHLデビューを果たしたザック・メッツァの物語は、努力と挑戦の連続でした。ドラフト外の身長5フィート9インチのディフェンスマンが、AHLで頭角を現し、27歳でついにセイバーズ入り😊。

 大学時代から積み重ねた経験、キャプテンとしての自覚、そして呼び出しの瞬間までの心境を追いながら、彼がどのようにNHLの舞台で存在感を示そうとしているのかを紹介します。

※今回は2つの記事をお届けします。

🏒セイバーズの苦しい船出と“目覚ましメッセージ”

参照記事:Sabre Noise13 Buffalo Sabres players at risk of losing their spot in the lineup

 バッファロー・セイバーズのリンディ・ラフ2監督は、若手センターのイジー・クリヒ3に強烈なメッセージを送りました。最近の練習で彼を「第5ライン」に降格させたのです。

 このラインは、次の試合でベンチ外になる選手が入る場所。つまり、クリヒの場合は“目を覚まさせるための警告”の意味合いが強かったようです。

 その直後、21歳のセンターであるクリヒは、オタワ・セネターズに8対4で勝利😊した水曜夜の試合で🏒、エンプティネット(無人ゴール)への得点を決めました😊。しかし、5対5でのプレーは依然として物足りない内容で、監督の期待には応えきれていませんでした。

 クリヒは昨シーズン、新人としていくつか興味深いプレーを見せましたが、全体的な成績は「まずまず」といったところでした。出場62試合で24ポイント(15ゴール、9アシスト)を記録し、シーズン終盤にはトップ6(上位フォワード陣)での出場機会も与えられていました。

 今シーズン大きな飛躍が期待されていた彼にとって、今シーズン序盤の彼の成績は不安材料となっています。エンプティネットでの1得点を除けばポイントはなく、フェイスオフの勝率は36.2%、さらにプラスマイナスはマイナス6。

 危険なエリアへ入り込む動きの弱さが、得点チャンスを奪っているのです。やや心配な傾向と言えるでしょう👇。

⚡セイバーズの苦しいシーズンスタート

 セイバーズは開幕から1勝3敗と厳しいスタート4を切り、チーム全体の調子も上がっていません。もともと「一つのミスも許されない」ような薄氷のチーム状況だったため、このまま苦戦が続けば、近いうちにラインナップの変更が行われる見通しです❗。

 さらに、ケガから復帰する選手も多く、チーム内の競争は一段と激しくなり、その判断に大きく影響を与えるでしょう。

🤕ノリス離脱で変わるセイバーズの布陣

 問題をさらに深刻にしているのが、チームの第1センター、ジョシュ・ノリスが負傷し、少なくとも8週間の離脱を余儀なくされました🤕。

 本来なら、クリヒがその穴を埋める「長期的な解決策」として名前が挙がるところですが、ここまでの不調ぶりで、セイバーズはテイジ・トンプソンを再びセンターに戻す決断😊をしました。

 もし2022年ドラフト1巡目指名のクリヒが、近いうちにプレーの質を上げられなければ、チームは新たなセンター候補を呼び戻すことを検討するでしょう😊。その場合、有力なのはコンサ・ヘレニウス5、もしくはノア・オストルンド6で、攻撃の起爆剤😊として期待されます。

 クリヒにとっては、この序盤の不調が続くと厳しい立場になることは間違いありません。チームの期待と現実のギャップを埋められるかどうかが、今シーズンの鍵となりそうです。

💥第4ラインの課題:ベック・マレンスタイン

 昨シーズン、セイバーズのゼネラルマネージャーであるケヴィン・アダムズは第4ラインの強化を目指し、マレンスタイン、ニコラ・オーブ=クベル7、そしてサム・ラファティ8の3選手を獲得しました😊。

 しかし、オーブ=クベルとラファティはすでにチームを去っており、マレンスタインもバッファローでのチャンスを失いつつあり、立場が厳しくなっています💥。

 27歳の元ワシントン・キャピタルズのウイングであるマレンスタインは、セイバーズ(ブルー&ゴールド)加入後80試合でわずか10ポイントしか記録していません。

 確かに201回のヒットを記録し、フィジカルプレーは評価されていて、それが彼を獲得した主な理由のひとつではありますが、それ以外の面ではほとんど貢献できていないのが実情です。

⚡第4ラインの競争とGMの判断

 バッファローには、第4ラインのウイングとして他にも候補が豊富にそろっています😊。ジャスティン・ダンフォース、ジョシュ・ダン、タイソン・コザック、そしてまもなく復帰予定のジョーダン・グリーンウェイがその顔ぶれです😊。

 このように選択肢が多い中では、出場枠をめぐる“数の争い”が避けられません😊。その中で、数人の選手が降格されることになるでしょうが、マレンスタインは残留を主張できるほどの強い印象を残せていません。

 また、彼のために2巡目指名権を手放したことは、アダムズGMにとって最大級の判断ミス9のひとつとされています。第4ライン強化の狙いはあったものの、現状では計画通りに機能していないのが実情です。

🧊ディフェンス陣の課題:ジェイコブ・ブライソン

 ジェイコブ・ブライソンは、もう30年目…と思いたくなるほど長く感じますが、実際にはまだ6年目😊。それでもセイバーズの第7ディフェンスマン10として、これまで一度もフルタイムのNHLレギュラーに定着できていません🧊。

 今シーズン、チームが許した最初の失点は、まさに彼の弱点が露呈した場面でした。ニューヨーク・レンジャーズのアレクシ・ラフレニエールにゴール前で競り負け、押し込まれてしまったのです。

 身長5フィート9インチ(約175cm)、体重177ポンド(約80kg)とサイズに恵まれないことが、チーム在籍中ずっと抱えてきた課題でした。

ジェイコブ・ブライソン(向かって右)と、今、アメリカンズにいるデヴォン・レヴィのお遊びトーク映像(?)。自分の好きなバーガーとかを語っています。

🔄守備陣の再編とブライソンの立場

 バッファローはすでに守備陣の再編を始めています😊。AHLロチェスター・アメリカンズ11からザック・メッツァを昇格させ😊、その一方で、ライアン・ジョンソンをアメリカンズに送りました。

 さらに、マティアス・サミュエルソンとマイケル・ケッセルリングがケガから復帰すれば、ディフェンス陣の布陣はまた変わる見込みです✨。

 このままパフォーマンスが改善しなければ、ブライソンは“余剰戦力”として外される可能性が高いでしょう。数試合以内に結果を出せなければ、彼の立場はさらに厳しくなることは間違いありません✅。

🏒ザック・メッツァの奇跡の道のり

参照記事:Buffalo Hockey Beat12Zach Metsa realizes unlikely NHL dream with recall to Sabres: ‘I was shocked’

 ザック・メッツァは非常に厳しい状況を乗り越え、バッファロー・セイバーズ入りという夢を叶えました😊。彼はドラフト外の身長5フィート9インチ(約175センチ)のディフェンスマンで、最初の2シーズンはAHL契約でプレーしていました🏒。

 約2年半前、クイニピアック大学13で全国選手権を制したわずか1週間後、メッツァはその契約にサインし、試合に先立つトライアウトでロチェスター・アメリカンズに加入😊。木曜日にNHLへ呼ばれた彼は現在NHLルーキーで、27歳の誕生日を日曜日に控えています😊。

💬メッツァの自信と日々の努力

 「自分に対する自信がすべてだと思う。その一部は、次のレベルでも自分がやれることを証明することが目標だった」と金曜のキーバンク・センター14での練習後、メッツァは語りました。

 今月初めにはロチェスターのキャプテンに任命されており、「当時はアメリカンリーグで自分がやれることを証明することが目標で、今はここ(NHL)で証明する番だ。自分には十分な自信があります。スタッフやチームのみんなにそれを見せたいだけさ😊」と意気込みを見せました。

 金曜日、メッツァはセイバーズの「追加ディフェンダー」として練習。つまり、土曜午後のフロリダ・パンサーズ戦ではベンチ外になる可能性が高い状況です。しかし、今シーズン最初に呼ばれたディフェンスマンであり、ポジションの過酷さを考えると、ケガがチャンスを生む可能性は十分あります。

 メッツァは静かに、AHLでもトップクラスの攻撃的ディフェンスとしての地位を確立し、NHLプロスペクトとして成長してきました😊。

🏒メッツァのプレースタイルとAHLでの活躍

 「自分は両面でプレーできる選手だと思っている🏒」とメッツァは語ります。「ディフェンスゾーンでは安定感を意識し、シンプルにプレーすること。パックを動かし、スキルのあるフォワードに渡して、彼らがプレーを作るのをサポートしているんだ」。

 昨シーズン、メッツァはアメリカンズで39アシストを記録。AHLディフェンスの中で4位、チーム全体でも46ポイントで4位の成績を残し、注目を集めました。この活躍により、7月1日に2年契約の二重NHL契約15を結び、着実にキャリアを積み重ねてきました😊。

💪自信を積み重ねて掴んだチャンス

 「自分に自信を持てるかどうかがすべてです😊。その一部は、次のレベルでもやれることを自分に証明することだ」と、今月ロチェスターのキャプテンに任命されたメッツァは語ります。

 「当時はアメリカンリーグで自分がやれることを証明することが目標で、今はここ(NHL)で証明する番だね。自分には十分な自信があるよ。スタッフやチームのみんなにそれを見せたいだけさ」。

 メッツァは、ベストバイでテレビを探していたときに、アメリカンズのコーチ、マイク・レオーネからセイバーズが自分を必要としていると電話を受けました。

 「ショックだった。まったく予想していなかったので、あまり返事もできず、ただ驚いていたよ。本当に特別な瞬間だった」とメッツァは振り返ります。

 呼び出しを知った後、ガールフレンドと母親にこの特別なニュースを伝え、さらにアパート用に55インチのテレビを購入。アメリカンズのディフェンス、ノア・ラワーンとシェアしているアパートで、新たな生活を迎える準備も整えました😊。

メッツァがトップチーム入りしたことを伝えるニュース映像。まだアメリカンズのジャージ着てますね。

👏セイバーズ監督の評価とこれまでの歩み

 セイバーズのリンディ・ラフ監督は、メッツァについて「NHLに来る資格を自分で勝ち取った選手だ😊」と評価しています。

 「下のリーグでもよくプレーしてきたみたいだね。ここまでたどり着くために努力してきた選手で、そういう選手は称賛に値します👏。基本的には、下のリーグで順調にプレーしていて、チームが必要なら呼ばれる、というルールでやっている」と続けました。

 メッツァはチャンスを得るために努力を重ね、目の前のことに集中し、着実に成長を重ねてきました。ウィスコンシン州出身の彼は、ジュニアのUSHLで4チームを渡り歩き、2シーズン目の後にはブリティッシュコロンビア・ホッケーリーグで1年間プレー。

 20歳直前にクイニピアック大学に入学し、大学でのプレーを通して実力を磨きました😊。

🎓大学時代からプロ入り前までの歩み

 「大学では特に注目されていたわけではないよ。アイスタイムを得るために努力していただけだ😊」とメッツァは振り返ります。クイニピアック大学🎓では5年間プレー16し、最後の2シーズンはそれぞれ37ポイントを記録(2021-22シーズン:10ゴール・27アシスト、22-23シーズン:9ゴール・28アシスト)。2022-23シーズンにはチームのキャプテンも務めました。

 この活躍がきっかけで、セイバーズの目に留まることになりました。

 ロチェスター・アメリカンズに加入した後、メッツァは目の前のプレーに集中し、着実に成長することに専念。「当時はNHL契約のことを考えていたわけではない。ただ、『試合に出たい、ラインナップに入りたい。今日何をすればラインナップに入れるか?』だけを考えていた✨」と語ります。

 ラインナップに入ると、次の目標は「違いを作る選手になること😊」でした。「パックを持ち、パワープレーに参加し、重要な場面で頼られる選手になること✨」を意識し、そこからさらに成長を重ねていったのです😊。

🔄ジョンソンの降格とパンサーズ戦の状況

 今シーズン3試合で出場時間が短かったディフェンスのライアン・ジョンソンは、メッツァの呼び出しに合わせてロチェスターへ送られました🔄。

 ラフ監督は「もっと出場時間を増やしてプレーさせたかった。限られた時間の中で少しナーバスになっていた部分もあり、パックの扱いが思ったより良くなかった」と説明します。

 一方、相手のフロリダ・パンサーズは、2年連続スタンレー・カップ覇者ながら、現在3連敗中でケガ人も多く出ています。

 特に注目は、キャプテンのアレクサンダー・バーコフが膝のケガで今シーズン絶望17の可能性があること、そしてウイングのマシュー・カチャックが内転筋の断裂で少なくとも12月まで欠場することです。

讃岐猫
讃岐猫

まとめ

 メッツァは、大学やAHLでの地道な努力を糧に、NHLでのチャンスをつかみました😊。限られた出場時間や呼び出しの不安も、自信と冷静さで乗り越えています。

 守備面での安定感と攻撃参加のバランスを意識しながら、チームに貢献しようとする姿勢は、若手選手やファンにとって大きな刺激となるでしょう。今後の成長と活躍がますます楽しみです。

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. セイバー・ノイズは、バッファロー・セイバーズのファン向けニュースサイトで、FanSidedネットワークに所属。このサイトは、セイバーズの最新ニュース、噂、選手情報、分析、エディトリアル、コメントなどを提供し、セイバーズファンのコミュニティを形成している。

     執筆陣には、Tim Daniels氏やBrandon Croce氏などの専門家が名を連ねている。最近では、セイバーズの開幕からの不調や選手のパフォーマンスに関する記事が注目を集めている。
    ↩︎
  2. Lindy Ruff(1960年2月17日生まれ、カナダ・アルバータ州出身)は、現役時代にBuffalo SabresやNew York RangersでプレーしたNHLの元選手であり、現在はセイバーズのヘッドコーチを務める名将。

     選手時代は1979年のNHLドラフト32位で指名を受け、キャプテンも務めるほどチームで信頼を築いた。コーチとしては1997年にセイバーズのHCに就任し、2006年にはコーチ・オブ・ザ・イヤー(Jack Adams Award)を受賞するなど輝かしい実績を残している。

     また、彼は1チームで600勝以上を挙げた史上2番目の人物としても知られており、長期政権を築いたことで高い評価を得ている。
    ↩︎
  3. Jiří Kulichは、2004年4月14日、チェコ出身。ポジションはセンターフォワード。183cm、81kgとフィジカルも備え、2022年のNHLドラフトでは全体28位でセイバーズに指名された。

     プロキャリアは2020-21シーズンにチェコリーグで始まり、翌シーズンには49試合で9ゴール5アシストをマークし名を上げた。2022年7月に3年入りのエントリー契約を交わし、北米の舞台に移行。そして2023年11月25日、NHLデビュー。

     国際舞台でも活躍し、U18世界選手権ではキャプテンを務め9ゴールでMVPを受賞し、U20世界選手権では2023年に銀メダル、2024年に銅メダルを獲得。
    ↩︎
  4. セイバーズは今季開幕から1勝3敗0分(1-3-0)と出遅れており、序盤4試合はレンジャーズ戦(0-4)、ブルーインズ戦(0-3)、アバランチ戦(1-3)と強豪相手に苦戦したのち、10月15日にオタワ戦で8-4とようやく白星を挙げた。

     チーム全体では4試合で計10得点に対し14失点と守備面で課題が浮き彫りになっており、限られた失敗許容度の中で連戦のスケジュールが続くため、調子が上がらなければ早期のロースターや布陣調整が現実的な選択肢になり得る。

     直近の対戦相手や日程の厳しさを指摘する地元・全国メディアでも懸念が出ており、首脳陣は選手起用や故障者の復帰を見据えた対応を迫られている。
    ↩︎
  5. Konsta Helenius(2006年5月11日生まれ)は、フィンランド出身の若手プロアイスホッケー選手で、現在はRochester Americans(AHL)に所属し、Buffalo Sabres(NHL)の若手有望株として期待されている。
     身長180cm・82kgのセンターフォワードであり、2024年のNHLドラフトで同クラブから全体14位指名を受け、同年7月に契約を結んだ。

     リーガ(フィンランド1部リーグ)所属時には、2月7日にハットトリックを達成し、リーガ史上2番目の年少記録を樹立するなど注目を集め、2023-24シーズンは51試合で14ゴール・22アシスト・36ポイントを記録。

     国際舞台でも、2024年のU20世界ジュニア選手権ではフィンランド代表の最年少メンバーとして出場し、2025年には銀メダルを獲得するなど、将来性の高さが際立っている。
    ↩︎
  6. Noah Östlundは、2004年3月11日、スウェーデン・ニクヴァルン生まれのセンターフォワードで、現在はBuffalo Sabresと契約し、その傘下でRochester Americans(AHL)に所属している有望株。2022年のNHLドラフトで同クラブに全体16番目で指名され、入団翌月には3年契約を結んだ。

     プロ入り当初はスウェーデン国内のクラブにレンタルされ、2023-24シーズンはSHLのVäxjö Lakersで38試合に出場し23ポイントをマーク。AHLでも2024-25シーズンに45試合で36ポイントを記録し、攻撃的なセンスとパスワークで「世代屈指のプレーメーカー」として評価されている。

     代表としてもU18世界選手権で金メダル、U20世界選手権で銀メダルを獲得しており、スウェーデンの若手フォワード層を引っ張る存在として期待が高まっている。
    ↩︎
  7. Nicolas Aubé‑Kubel(1996年5月10日生まれ、カナダ・アルバータ州スレーブレイク出身)は、183cm・97kgの右ウイングで、2014年のNHLドラフト2巡48位でPhiladelphia Flyersに指名されてプロ入り。

     ジュニア時代はQMJHLで120超の得点を記録しながら成長し、2018-19シーズンにNHLデビュー。その後、Colorado Avalancheで2022年にスタンレーカップ優勝を経験し、Buffalo SabresやWashington Capitalsを経て、2024-25シーズンに1年契約でバッファローと契約。

     2025年にはNew York Rangersへトレードされ、現役を続けている。プロキャリアでは攻撃的なプレーで注目される一方、ペナルティーが多かった時期もあり、試合中の“激しさ”と“規律”のバランスが課題とされてきた。
    ↩︎
  8. Sam Lafferty(1995年3月6日生まれ)は、米ペンシルベニア州ホリデイズバーグ出身で、NHLでは現在Chicago Blackhawksに所属。高校時代には75試合以上で95ポイントを記録し、2014年のドラフトでPittsburgh Penguinsに全体113位で指名された。

     大学ではBrown Bearsに所属し、4年間で着実に成長。2016-17シーズンにはピークを迎え、35ポイントを挙げチーム最多となったほか、各種表彰を受けた。2018年にプロ契約を結び、翌シーズンにNHLデビューを果たし、2019年10月12日には初ゴールと初アシストを記録。

     その後はペンギンズ、ブラックホークス、Toronto Maple Leafs、Vancouver Canucks、Buffalo Sabresを経て2025年にはブラックホークスに復帰するなど、移籍を重ねつつもスピードとパワーを持つフォワードとしてチームに貢献している。
    ↩︎
  9. 2024年6月29日、バッファロー・セイバーズはワシントン・キャピタルズからベック・マレンスティンを獲得するため、2024年NHLドラフトの2巡目指名権(全体43位)を放出。

     マレンスティンは、キャピタルズでのシーズン中に81試合出場し、6ゴール・15アシストの21ポイントを記録。また、241ヒットでチーム最多のブロックショット93本を記録し、ペナルティキルでも重要な役割を果たした。これらの実績から、セイバーズは彼を長期的な戦力と見込み、2巡目指名権を放出する決断を下した。

     しかし、2024-25シーズンでは、マレンスティンは出場23試合で1ゴール・2アシストの3ポイントと低調な成績に終わり、セイバーズの4列目の一員としても存在感を示せなかった。この結果、ファンや評論家からは「2巡目指名権を放出したことはアダムズGMの最大級の判断ミスのひとつ」との批判が上がっている。
    ↩︎
  10. チームが通常の試合で使用する6人のディフェンス陣に次ぐ控え的なポジションの選手。通常、試合では6人のディフェンスマンが3組に分かれて交代でプレーし、各組は約2分前後のシフトを繰り返す。

     第7ディフェンスマンは、先発6人のうち誰かが怪我や疲労で出場できない場合に備えてローテーションされることが多く、必ずしも毎試合出場するとは限らない。そのため、シーズン序盤や調子の波がある選手の代役として出場機会を得ることが多く、チーム内で「保険」や「バックアップ」としての立場が強い。

     第7ディフェンスマンは、限られた時間でいかに効率よくプレーするかが求められ、守備の安定性や基本的なプレーをこなすことが重視される。また、若手やAHL(マイナーリーグ)から昇格した選手が経験を積むステップとしてこのポジションを任されることも多く、チーム内での成長機会として重要な役割を担う。
    ↩︎
  11. Rochester Americansは、アメリカ・ニューヨーク州ロチェスターを拠点とするプロアイスホッケーチームで、1956年に創設されました。アメリカン・ホッケー・リーグ(AHL)の中で最も歴史あるチームの一つであり、バッファロー・セイバーズのAHLアフィリエイトチームとして活動。

     ホームゲームはブルー・クロス・アリーナ・アット・ザ・ウォー・メモリアル(Blue Cross Arena at the War Memorial)で行われ、収容人数は10,662人。チームのカラーは赤、白、青で、ロゴには「Americans」の文字が描かれている。

     チームはこれまでに6度のカルダー・カップ(AHLの優勝杯)を制覇しており、10度のファイナル進出を果たしている。また、14度のディビジョン優勝も達成。

     ロチェスター・アメリカンズは、AHLにおける最も成功したフランチャイズの一つとして知られ、地域社会への貢献やチャリティ活動にも積極的に取り組んでいる。チームの歴史と伝統は、地元ロチェスターのスポーツ文化に深く根ざしている。
    ↩︎
  12. バッファロー・ニューヨーク地域のアイスホッケーに特化したオンラインメディアで、主にバッファロー・セイバーズ(NHL)とロチェスター・アメリカンズ(AHL)の最新情報や選手のパフォーマンス、チームの動向を詳細に報道。

     このサイトは、特にセイバーズのファンや地元のホッケー愛好者にとって、信頼性の高い情報源として広く認知されている。サイトの編集長であるビル・ホッペ氏は、セイバーズの選手やコーチ陣、フロントオフィスの関係者との密接な関係を築いており、独自の取材に基づいた記事を提供。

     また、サイトはロチェスター・アメリカンズの選手やコーチ陣のインタビューも掲載しており、AHLの動向にも焦点を当てている。
    ↩︎
  13. Quinnipiac Universityは、アメリカ・コネチカット州ハムデンに位置する私立の大学で、1929年に設立。もともとは「コネチカット商業大学」として創立され、その後「クイニピアック大学」と改名された。

     現在、学部生6,557人、大学院生2,867人が在籍しており、600エーカーの広大なキャンパスを有している。大学のモットーはラテン語で「Qui Transtulit Sustinet(移植する者は支える)」。

     学問面では、58の学部専攻と22の大学院プログラムを提供しており、法学博士(Juris Doctor)や医学博士(MD)などの専門職の学位も取得可能。特に、フランク・H・ネッター医学部は2013年に初の学生を迎え、医療分野での教育に力を入れている。

     また、クイニピアック大学は「クイニピアック大学世論調査研究所」を運営しており、全米および特定の州での世論調査を実施し、その結果は「ワシントン・ポスト」や「ニューヨーク・タイムズ」などの主要メディアで引用されている。

     スポーツ面では、NCAAディビジョンIに所属する「クイニピアック・ボブキャッツ」が活躍しており、特にアイスホッケー部門では全国的に注目されている。学生生活も充実しており、多様なクラブ活動やイベントが学生の積極的な参加を促進。
    ↩︎
  14. KeyBank Centerは、アメリカ・ニューヨーク州バッファローに位置する多目的屋内アリーナで、1996年に開場。バッファロー・セイバーズ(NHL)とバッファロー・バンディッツ(NLL)のホームアリーナ。

     また、過去にはカニシウス大学(NCAA)やバッファロー・ブリザード(NPSL)、バッファロー・ウィングス(RHI)、バッファロー・デストロイヤーズ(AFL)なども本アリーナを拠点としていた。

     この施設は、1996年に「Marine Midland Arena」として開場し、その後「HSBC Arena」、「First Niagara Center」と名称が変更され、現在の「KeyBank Center」は2016年に命名権が取得されてから使用されている。

     座席数は、アイスホッケーで19,070席、コンサートで18,500席、バスケットボールで19,200席、レスリングで16,597席。

     また、過去には1999年のスタンレーカップファイナル、2003年のNCAAアイスホッケートーナメント、2011年の世界ジュニアアイスホッケー選手権、2016年のNHLドラフト、2018年の世界ジュニアアイスホッケー選手権、2019年のNCAAアイスホッケートーナメントなど、数多くの重要なイベントが開催されてきた。

     2025年9月27日には、バッファロー・セイバーズがエリー郡とのリース契約を2031年まで延長し、長期的な計画の初期段階にあることを発表。また、2025–26シーズン、新しい音響システムやセキュリティ技術、コンセッション技術の導入された。
    ↩︎
  15. NHLにおける「two-way contract(二重契約)」とは、選手の給与が所属するリーグによって異なる契約形態を指す。具体的には、選手がNHLチームに所属してプレーする場合は高額なNHL給与が支払われ、AHLなど下部リーグに所属する場合はそれより低い給与が支払われる仕組み。

     この契約形態は主に若手選手や、NHLとAHLを行き来する可能性のある選手に適用され、チームにとっては選手の起用柔軟性を高める利点がある。一方で、選手にとってはNHLに定着するまでは収入が安定しないリスクも伴う。
    ↩︎
  16. 北米の大学アイスホッケー(NCAA)では、通常、学生選手は4年間のアスリート資格(eligibility)を持っている。しかし、選手が怪我や留年などの理由で1シーズンを欠場した場合、「レッドシャツ制度(redshirt)」を利用して、その欠場シーズンを資格年数に含めずに延長することが可能。

     また、近年はCOVID-19パンデミックの影響で、一部の選手に追加の資格年が認められ(メッツァは、このパターン)、通常の4年より長くプレーできる例もある。したがって、5年間プレーできる選手は、欠場シーズンをレッドシャツとして扱うか、特例による追加資格を取得したケースがほとんど。
    ↩︎
  17. バーコフは、2025年9月のトレーニングキャンプ初日の練習中に右膝の前十字靭帯(ACL)と内側側副靭帯(MCL)を断裂し、手術を受けた。その結果、7~9か月の回復期間が必要とされ、2025-26シーズンの残り期間とプレーオフを欠場する見込み。

     この怪我により、バーコフはフィンランド代表としての2026年ミラノ・コルティナ五輪出場も絶望的となった。バーコフはパンサーズ一筋で12年間プレーし、昨シーズンはチームトップの51アシストを記録するなど、攻守にわたる重要な役割を担っていた。そのため、チームにとっては大きな損失となり、今後の戦いにおいて他の選手たちの奮起が求められる。
    ↩︎
タイトルとURLをコピーしました