審判と選手が激突!試合中の事故がもたらした大波紋について考える!

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はじめに

 2024年11月18日、フィラデルフィア・フライヤーズ対コロラド・アバランチ戦の第1ピリオドで、審判ミッチ・ダニングがコロラドのディフェンダー、ジョシュ・マンソンと衝突し、担架で氷上から運ばれるという衝撃的なシーンがありました。

 アレクサンダー・オベチキンがまたもやNHLの記録を更新しています!11月18日のユタ戦で、彼は20年間のキャリアの中で178人目のゴーリーから得点を決め、ヤロミール・ヤーガーと並び「異なるゴーリーから得点した回数」で歴代1位に立ちました。

 2024年11月18日、ボストン・ブルーインズはホームでコロンバス・ブルージャケッツに1-5で敗北し、3連敗を喫しました。この厳しい結果を受けて、キャプテンのブラッド・マーシャンドとベテランのチャーリー・コイルがチームの現状を真摯に分析し、改善に向けて強いメッセージを送りました。

讃岐猫
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引用元:nhl.com(NHL公式サイト)「Referee Dunning taken from ice on stretcher during Avalanche win against Flyers

衝突の瞬間とその影響

 2024年11月18日(月)、フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで行われたコロラド・アバランチ対フィラデルフィア・フライヤーズ戦で、審判のミッチ・ダニングが第1ピリオド中にコロラドのディフェンダー、ジョシュ・マンソン(33歳)と衝突し、担架で氷上から搬送されました。

 この事故は、アバランチが3-2でフライヤーズに勝利した試合の中で起こったのです。

 衝突が発生したのは、ダニングがニュートラル・ゾーンに位置していた際に、マンソンがプレーに参加しようとしたタイミング1で起こりました(第1ピリオド残り13分37秒のところで、プレーは中断)。

 医療スタッフがダニングの手当てを行った後、ダニングは病院に搬送されましたが、検査結果としては神経学的には問題なく、すべての四肢を動かすことができ、完全に意思疎通も取れていると報告されています。

YouTubeには、衝突の瞬間、審判が一瞬宙に浮いた映像もありました。

試合の続行と選手たちの反応

 フライヤーズのジョン・トルトレラ監督は試合後、「衝突の瞬間は見ていなかったが、試合後に報告を受けた。腕に感覚がなく、何か問題があったようだが、今は大丈夫だと思う」と話しました。

 マンソンが衝突後、ベンチで顔を押さえているのを見たアバランチのディフェンダー、ケール・マカール(ディフェンス、26歳)は「事故であっても、そんなことは決して見たくない。非常に厳しい状況だが、彼が無事であることを願っている」と語っています。

 試合は、ダニングが搬送された後、1人の審判と2人のラインズマンで続行されています。ダニングがザンボニ・トンネル2を通って氷上から運ばれる際、両チームの選手たちは、心配そうに見守っていました。

 ダニングは32歳で、NHLの審判3としては7年目を迎えており、2019年3月28日にデビューしました。それ以前はカナダのジュニアホッケーリーグ=オンタリオ・ホッケー・リーグ(OHL)でディフェンダーとしてプレーしていた経験(サーニア〈2008-09〉とウィンザー〈09-10〉)もあります。

引用元:nbcsports.com(NBC SPORTS)「Ovechkin ties NHL record by scoring on 178 different goalies before leaving with apparent leg injury

オベチキン、NHL記録をタイに! 178人目のゴーリーを破る

 ワシントン・キャピタルズのアレクサンダー・オベチキン(左ウィング、39歳)は、11月18日(月)のユタ戦で、20年にわたるキャリアの中で178人目のゴーリーを破って得点するという、NHLタイ記録を打ち立てました。

 この試合でオベチキンが2ゴールを決め、その2つのゴールはいずれもユタのゴーリー、コナー・イングラム(27歳)からのものです。これにより、オベチキンはヤロミール・ヤーガーと並び、NHLの「異なるゴーリーから得点した回数」で歴代1位となりました。

ヤーガーについては、以前、ブログで記事にしました!

 オベチキンの1ゴール目は第1ピリオド残り8分55秒で、2ゴール目は第2ピリオド5分38秒、パワープレイの際に決まりました。

 オベチキンの得点力について、キャピタルズのゴーリー、チャーリー・リンドグレン(31歳)は「彼のやることは本当に素晴らしい。それ以上の言葉がない」と語り、彼のプレースタイルを称賛しました。

 「彼のプレーは、喩えて言うなら、雨が降れば土砂降りのようだ。本当にそうだ。彼は得点エリアに向かう方法を見つけ、そこに達してパックがスティックに乗れば、決して外さない。彼は僕らのリーダーであり、力強い存在だ」。

 イングラムはオベチキンの2ゴール目の後、すぐに交代し、カレル・ヴェイメルカ(28歳)がゴーリーとして登場しました。

オベチキンの怪我が心配される

 しかし、オベチキンは第3ピリオド・5分30秒、ユタのフォワード、ジャック・マクベイン(センター、24歳)との接触により、下半身の怪我(左足?)を負った模様で、氷上に倒れ込みました。

マークしてなかった相手選手に脚を持って行かれた感じでしょうか。

 その後、ベンチに戻り、負傷の度合いを見ましたが、怪我4に関する最新情報は最短でも火曜日まで公開されない見込みです(※現地情報によると、日本時間11月22日〈金〉午前中に、何らかの発表がある模様)。

 ワシントンのニック・ダウド(センター、34歳)は、「あんな様子を見るのは本当に嫌だ」と述べ、オベチキンのパフォーマンスが絶好調であること、そしてチームのキャプテンとして重要な存在であることを強調しました。

オベチキン、グレツキー超えに向けて着実に前進中

 実は、オベチキンは前日(11月17日・日曜日)にも記録を更新しており、元キャピタルズのゴーリー、イリヤ・サムソノフ(ベガス・ゴールデンナイツ所属。27歳)から2ゴールを決めたことで、異なるゴーリーからの得点数でパトリック・マーロー5と並びました。

 さらに、試合終了間際の37秒、オベチキンはエンプティ・ネット・ゴールにシュートを決め、31回目のハットトリックを達成しました。

 今回の2ゴールにより、オベチキンはあと27ゴールで、ウェイン・グレツキーのNHL通算ゴール数を超えることになります。現時点で39歳のロシア人選手は、今季18試合を終えて15ゴールを挙げ、キャリア通算868ゴールに達し、20シーズン目を迎えています。

 そのうちの5ゴールは、直近2試合で決めたものです。

 キャピタルズのスピンサー・カービー監督は、「彼は今年素晴らしいプレーをしており、チームを引っ張ってくれている。重要な場面で得点を決め、重要なプレーを求められる中で、オベチキンはそれを続けてくれている。今年は素晴らしいスタートを切ってくれた」と絶賛しました。

 オベチキンの活躍もあり、キャピタルズはユタに6-2で勝利。これでキャピタルズはロードゲームで4連勝を果たし、その4試合で合計24ゴールを挙げています。

引用元:bolavip.com(Bolavip=北米四大スポーツも扱うが、特に南米のサッカー情報に強いスポーツ・ニュース・サイト)「NHL News: Brad Marchand and Charlie Coyle send strong messages to Bruins after 5-1 loss to Columbus

3連敗の後、マーシャンドが率直な言葉で現状を批判



 2024年11月18日、ボストン・ブルーインズはホームでコロンバス・ブルージャケッツに1-5で敗れ、3連敗を喫しました。この試合後、キャプテンのブラッド・マーシャンド(右ウィング、36歳)とベテランのチャーリー・コイル(センター、32歳)が、チームの現状に対する率直な意見を述べ、改善を強く促しました。

 マーシャンドは敗戦後、チームのパフォーマンスに対してフラストレーションを隠さず、「今の状態には全く満足していない」と厳しい言葉で批判しました。そして、チームメイトに対して、「多くの部分で、もっと良くならなければならない」とメッセージを送りました。

 特に「ミスが重なっている」と指摘し、「ミスは試合中に起こるものだが、それを繰り返すのは受け入れられない」と、同じミスを繰り返さないよう警告しました。

 さらに、マーシャンドは、チームの成功に基本的なこととして「一貫した努力」が不可欠だと強調。「このリーグでは、毎晩最高の競争力を持ってプレーしなければ、良いチームにはなれない」と述べ、ブルーインズは時折強いプレーを見せるものの、重要な場面でのズレやミスがチームの足かせになっていると指摘しました。

 そして、チームには「本当のアイデンティティ」を見つけ出す必要があると促したのです。

4点目なんか、あっさり抜かれてるもんなぁ。オフサイド取ろうとしたけど、失敗したか?

讃岐猫
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コイル、リーダーとしての責任を強調しチームの一体感を提唱

 一方、チャーリー・コイルもコメントを寄せ、「自分の役割を広げ、リーダーシップを発揮したい」と述べました。コイルは、「リーダーとして良い例を示すことはこれまで通り続けていくが、もっと声を上げ、必要な時には自分の意見を言うようにしたい」と意気込みを語りました。

 また、リーダーシップはキャプテンだけでなく、全員の責任であるべきだとし、「全員が声を上げるべきだ。キャプテンのような役職に限らず、チーム全体がその文化を持っている」と強調しました。

 コイルは自らの責任をも強調し、「自分自身ももっとリーダーとして改善すべきだし、全員がもっと良くならなければならない。控え選手たち、さらには若い選手たちも含めて、みんなが声を出すべきだ。それがチームの文化だ」と語りました。

 勝てない時だからこそ、個々が責任を持ち、成長しなければならないと述べ、全員の努力が必要であることを訴えました。

まとめ

 ダニングは病院に搬送され、その後の検査結果では神経学的な異常はなく、無事であることが確認されました。この事故は試合に影響を与えつつも、審判や選手たちの対応が冷静であったことが印象的です。

 オベチキンの得点力は衰えることなく、キャピタルズにとって欠かせない存在であり続けています。負傷が心配されるものの、オベチキンの戦う姿勢はキャピタルズにとって大きな力となっています。

 現在の苦しい状況を乗り越えるためには、ブルーインズ全員が責任感を持ち、一貫した努力を続ける必要があります。マーシャンドとコイルの強い言葉が示すように、個々の成長とチームとしての団結が求められているのです。

讃岐猫
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【註釈】

  1. アイスホッケーは非常に速いスポーツで、選手は全力でスケーティングしている。そのため、審判も速い動きに対応しているものの、選手と比べると動きのスピードやポジショニングに差が出ることもある。

     特にニュートラル・ゾーンのように選手が速いペースで移動する場所では、審判が予期せぬ位置にいると、選手と衝突することがある。

     ニュートラル・ゾーンとは、リンクを3つのエリアに分けた場合の中央のエリアを指す。試合の展開において、プレーが最も多く行われる中立的な場所となる。攻撃チームがニュートラル・ゾーンを通過して攻撃ゾーンに入る際に、パックが先に入らないようにすることが求められる。

     これを守らないとオフサイドとなり、プレーが一時中断される。これを利用して、ニュートラル・ゾーン・トラップをかけることもできる。これは、守備側がこのエリアで攻撃を阻止するために取る戦術で、しばしば相手チームの攻撃を遅らせるために使われる。
    ↩︎
  2. アイスホッケーの試合やその他の氷上イベントで、選手やスタッフが氷上から出入りするための専用通路のこと。このトンネルは、通常、リンクのベンチエリア(選手が座る場所)の近くに設置されている。

     ザンボニとは、アイスホッケーのリンクを清掃するための機械で、氷面を滑らかにするために使われる。この名前は、1950年代に発明したアメリカの機械技術者フランク・ザンボニに由来している。
    ↩︎
  3. 下部リーグなどで経験を積んだ後、NHLセレクションキャンプに参加する必要がある。キャンプでは、審判としての技術や判断力、フィジカルの適性、試合運営能力が評価される。審判候補者は、NHLのスカウトや経験豊富な審判たちによって選ばれ、技術的な試験や実際の試合での評価を受けることになる。

     その後、選ばれた審判が正式にNHLデビューとなるのだが、最初の数年間は、通常、ラインズマン(線審)としてデビューすることが多いが、試合を重ねていくうちに主審(オフィシャル)へと昇進していく。若手審判として数年の経験を積み、次第に重要な試合やプレーオフの試合を担当するようになる。
    ↩︎
  4. オベチキンのNHLキャリア中、最も長く欠場したのは2009年の下半身の負傷による6試合。キャリア合計で欠場したのは59試合のみで、そのうち35試合は負傷によるもの。

     これまでの19シーズンのうち16シーズンは5試合以下の欠場だったが、例外として新型コロナウイルスの影響で短縮された56試合の2020-21シーズン中に欠場した11試合(下半身の負傷で7試合、新型コロナウイルス対策で4試合)がある。
    ↩︎
  5. サンノゼ・シャークスのアイコン的な存在。1997年にNHLのドラフトでシャークスから全体2位指名を受けて入団し、ほぼ全キャリアをサンノゼで過ごした。2021年、NHL史上最多の出場試合数を更新(1,779)し、その年に引退。背番号12は永久欠番。 ↩︎
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