はじめに
どのチームも開幕から3~5試合は消化していて、調子のいいチーム・悪いチームの区分けができつつあります。調子の悪いチームの中で、どうにも勝利の女神に振り向いてもらえないのが、全チーム中最多5試合を消化し全敗と打ちのめされているサンノゼ・シャークスです。
今シーズン、新監督として、2022年の北京オリンピックでアメリカ男子チーム監督を務めたデビッド・クインを招聘したのですが、今のところ、シャークは深く海底に沈み込んだままです。
かつて、クインはニューヨーク・レンジャーズの監督も務め、そこそこの成績を収めた人物。NHL監督未経験者ではありませんし、代表監督まで登りつめた訳ですから、それなりに修羅場の経験を積んできたはずです。
自らの戦術とチームと相性が悪いのか、得点力・守備力どちらもリーグ最低レベル。チーム内は信頼関係で結ばれ、この危機を乗り越えようと一丸になっているとクインは力説しますが…。彼の今の心中は如何ばかりなのでしょうか。
シャークスのユニはカッコイイんだがにゃ~。
引用元:NHL.com「Quinn returns to New York with Sharks seeking first win of season」。
かつてはレンジャーズの監督だった…
デビッド・クイン(56歳)は、勝てないサンノゼ・シャークスが、木曜日(東部標準時午後7時)にマディソン・スクエア・ガーデンで、ニューヨーク・レンジャーズと重要な試合を行うことを理解しています。しかし、それはコーチにとっても意味のあることとなっています。
クインは2018-19年にレンジャーズでNHLのコーチとしてスタートし、2021年5月12日に解雇されるまで3シーズン監督を務めました。
「もしノー(レンジャーズでの3年間が特別なことではない)と言ったら、あなたに嘘をついていることになるだろう」とクインは言いました。「ええ、ニューヨークで素晴らしい3年間を過ごしました。
私はそこでの時間が大好きでしたし、選手達も大好きでした。残念ながら、みんなが望んでいたような結果にはならなかったが、かなりクールな経験となるだろう」と述べました。
レンジャーズでの苦い経験
COVID-19のパンデミック(世界的大流行)で2019-20シーズンが中断した時点で、直近29試合で18勝していましたが(18勝10敗1延長負け)、レンジャーズはスタンレーカップのプレーオフ出場にあと一歩及ばず。
試合が再開されると、各カンファレンス6~12位のチームで争われるスタンレーカップ予選でカロライナ・ハリケーンズに完敗しました(ハリケーンズが6位、レンジャーズは11位)。
「私は幸運にも威勢がよく、A、B、Cとやればどれも成功するようなチームに所属することができました」とクインは語りました。「あのパンデミックが起きた時、1月7日以降、私達はNHLで最高のチームの1つだと感じていました。
つまり、COVIDの影響は人によって異なる。…戻ってきてバブルの中でプレーすることを心配する選手がいたと思います。クレイジーでユニークな状況で、決して計画なんかできはしないね。
パンデミックから戻ってバブルの中に入り、どんな人の前でもちゃんとプレーできる方法を記した報告書なんてないよ。コントロールできないことや経験できないことがたくさんあるだけさ」。
翌2020-21シーズン、レンジャーズは56試合の短縮シーズンで27勝23敗6延長負けとなり、イーストディビジョンのニューヨーク・アイランダーズに11ポイント差をつけられ、プレーオフ進出を逃しました。クインはシーズン終了4日後に解雇…。
2022年の北京オリンピックでアメリカ男子チームのコーチを務めた後、一年以上経った現在、クインは再びシャークスでNHLのコーチを務めています。
全体的にあまりいい成績ではないのだ…。
シャークス、スタートからつまづく
2022年の開幕戦となったプラハでのNHLグローバルシリーズで、ナッシュビル・プレデターズに2敗した後、サンノゼは北米に戻り、火曜日のニューヨーク・アイランダーズ戦での5-2を含む3敗を喫しました。
シャークス(0勝5敗)は、ミネソタ・ワイルド(0勝3敗)、バンクーバー・カナックス(0勝3敗1延長負け)と並んで、未勝利のNHLチーム3チームのうちの1つです。
また、サンノゼの得失点差はリーグ最悪(マイナス11)で、どの試合でも2ゴール以上得点しておらず、1試合あたりのゴール数(1.60)はNHLで最下位にランクされています。シャークスは5試合中4試合で3失点以上しています。
サンノゼで2ゴールを決めた選手は、センターのニコ・シュトゥルムとフォワードのエフゲニー・スヴェチニコフの2人だけで、5人のプレイヤーが1ゴールとなっています。
「(勝利は)そう遠くないよ。(チームみんなが)そう感じているのは分かっているが、実際はそうなっていない。そして、我々が良いホッケーをしているチームのように見える部分もあるが、そうしたプレーとかを一貫して行えていないだけだ」とクインは述べました。
水曜日、サンノゼのチェルシー・ピアーズ(マンハッタンの西側、ハドソン川に浮かぶスポーツ&エンターテイメント複合施設)で70分以上に及ぶ気迫あふれる練習が行われたが、練習開始前、クインとコーチ陣は氷の上でチームと約10分間話をしました。
「我々のグループの脆弱性に触れただけで、明らかに我々は自分たちのことを快く思っていない」とクインは述べました。「ゲームに勝っていない時、その理由を理解しなければならないが、もっとうまくコントロールできることがあり、それが勝利のためのものであり、我々をより良いポジションに導くだろう」。
チーム内の信頼関係
7月26日、シャークスはボブ・ボウナー(51歳)の後任としてクインを獲得しました。サンノゼが昨シーズン32勝37敗13延長負けを記録し、プレデターズに20ポイント差をつけられてウェスタン・カンファレンスからプレーオフに進出する2つ目のワイルドカードを獲得できなかった後、ボウナーは7月1日に解雇されました。
これまで15シーズン(03-04~18-19。なお、04-05はロックアウトのため、シーズンが開催されず)のうち14シーズンでプレーオフに進出した後(逃したのは14-15)、3シーズン連続でポストシーズンの出場権を逃しています。
「僕はこのグループを信じているし、僕達はコーチとして(選手達に)言いました、僕らが思っているのと同じくらい、君達が自分自身を良い選手だと思っていることを願っています」とクインは語りました。
「そして、我々はお互いにそれほど遠くない場所にいて、スタッフの間には多くの信頼があり、スタッフが彼らに感じているのと同じくらいの自信を、選手達は持つ必要があり、それがこの状況から抜け出す唯一の方法だと分かっています」。
チームの和はたもたれているようだにゃ。とにかく勝利が欲しい!
次の相手は因縁のレンジャーズ
クインのNHL初勝利は2018年10月11日、4試合目のシャークス戦でした。もしシャークスでの初勝利がレンジャーズ戦だったら、彼にとってもっと特別なことになるのでしょうか。
「ウェストチェスター・レンジャーズに勝っても構わない。とにかくめちゃくちゃ勝ちたい」と語りました。
※米国にはウェストチェスターの地名を持つ場所が2か所あり、一つはニューヨーク市北部、もう一つがペンシルベニア州南東部である。
レンジャーズの本拠地=マディソン・スクエア・ガーデンはペンシルベニア駅の敷地の上に建っており(所在地:ニューヨーク市マンハッタン区ペンシルベニアプラザ4)、それから思いついたのか、正式名称「ニューヨーク・レンジャーズ」ではなく、クインは「ウェストチェスター」と呼んだものと思われる。
まとめ
最後は古巣レンジャーズに対して、威勢のいい言葉も出てきましたが、全体的にチーム内をコントロールできていない感じがします。
そのレンジャーズ時代もここ一番という時に勝てておらず、北京での成績も芳しくなかったことから見て、シャークスがなぜ彼を選んだのかは疑問符を付けざるを得ません。
ここは一つ、勝ち負けも重要ですが、得点を取るということにポイントを置いて、チームに少しでも活気を取り戻した方がいいのかもしれません。
攻撃は最大の防御と言いますから。
かつてはプレーオフの常連だったシャークス。
監督以上にフロントは相当焦ってるのはないかにゃ?
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!