はじめに
アイスホッケーの世界で「伝説」といえば、どんな名前を思い浮かべますか?もしかしたら、まだピンとこないかもしれません。でも今回ご紹介するのは、そんな初心者の方にもぜひ知ってほしいスーパースター、アレックス・オベチキンの物語です。
彼はなんと、これまで「絶対に破られない」と言われていたゴール記録を更新し、NHLの歴史を塗り替えました✨氷の上で喜びを全身で表現する彼の姿は、スポーツの魅力そのもの。「オベチキン、おめでとう!」と心から叫びたくなる瞬間を、一緒に振り返ってみましょう😊
参照記事:N.Y.Times-The Athletic「Alex Ovechkin passes Wayne Gretzky as NHL all-time goals leader with No. 895」
ついに歴史を塗り替えた!オベチキンのゴール伝説🎉
2025年のある日、NHLファンにとって忘れられない瞬間が訪れました。ワシントン・キャピタルズのスーパースター、アレックス・オベチキンが、なんと通算895ゴール目を決めたのです!プロのアイスホッケー史上、誰もオベチキンほどゴールを決め、祝うことができた選手はいません。
このゴールで彼は、あの伝説的な選手ウェイン・グレツキーの記録を正式に超え、計り知れない技術、並外れた安定性、そして抑えきれない喜びの融合の結果、NHL史上最多ゴールの新たな王者となりました🏒👑
その瞬間は、ニューヨークにあるUBSアリーナ1。オベチキンは、第2ピリオドの7分26秒にパワープレーでゴールを決め、ワシントンは点差を2-1に縮めたのです。オベチキンはチームメイトのトム・ウィルソンからパスを受けると、左サークルの上から渾身のショット!この一撃がネットを揺らし、ゴールを守っていたアイランダーズのイリヤ・ソロキンを打ち破りました。
観客が大歓声をあげる中、オベチキンは氷にダイブし、センターアイスへと滑り出します。すぐにチームメイトたちが駆け寄り、彼を囲んでお祝いムードに包まれました。ゴールの興奮、仲間との喜び…まさにスポーツの魔法のようなひとときでした✨
895ゴール達成の瞬間です!
歴史の瞬間に立ち会った人々と感動の式典🎤✨
ゴールの興奮が少し落ち着いた後、リンク上では特別な式典が始まりました。カーペットが敷かれ、オベチキンの家族や、ホッケー界のレジェンドたちが次々と登場します。彼の妻ナスティアさん、息子のセルゲイくんとイリヤくん、母親も駆けつけました。
そしてなんと、記録を破られたウェイン・グレツキー本人も登場!さらにはNHLコミッショナーのゲーリー・ベットマンも式典を見守っていました🎖️
短いコメントの中で、オベチキンはこう語ります。
「なんて日だろう?やったぞ、みんな。これが歴史だ」。
その言葉には、彼の長年の努力と仲間・家族への感謝がぎゅっと詰まっていました💬
式典のはじまりにマイクを取ったベットマンは🎤、「私たちは今、歴史的瞬間を目の当たりにした⚡。ウェイン、君は永遠に‘ザ・グレート・ワン’であり、君の記録が誰かに破られると思われなかった🏆。しかし、アレックス、君はそれを成し遂げた👏。君は素晴らしかった🌟。氷上でも氷外でもNHLを代表する選手だった」と語り、2人を讃えました🎉。
続いてグレツキー自身もマイクを手に取り🎤、記録の重みをこう振り返ります🔙。「894ゴールに到達するのがどれだけ大変かはわかっている💪。895ゴールは特別だ✨…記録は破られる運命にあると言われるけど、それを超える選手が現れるのかなんて想像できないよ🤔、それくらいすごいんだ⚡」。
この場に立ち会ったすべての人々が、ただただ拍手と感動の渦の中に包まれていました👏
記念式典のフル映像です!
キャリアのスタートから伝説への道へ🏒🌟
式典の前に、UBSアリーナのスクリーンには、レブロン・ジェームズ(NBA、ロサンゼルス・レイカーズ所属)やマイケル・フェルプス(「水の怪物」の異名を持つ水泳選手)など、スポーツ界のレジェンドたちからのトリビュート映像が流れていました🎥✨。その全ての瞬間は、二つのことを証明するものなのです📜。
ジェームズとフェルプスの映像はこちら。この他にNFLからトム・ブレイディもコメントを寄せています。
ひとつはオベチキンの長期的で絶え間ない活躍🏒、もうひとつは、彼のキャリア後期における鮮やかな終盤の爆発的な活躍であり、それがスポーツ界を興奮させました🔥。最も偉大な選手が持つ最大の記録を奪い、その記録が一層大きく感じられるようになったのです🏆。
アレックス・オベチキンのNHLでの物語は、2005年から始まりました📅。ワシントン・キャピタルズが彼をドラフト1位で指名した翌年、彼はNHLデビュー戦(10月5日、コロンバス・ブルージャケッツ戦)でいきなり2ゴールを記録⚽!そのシーズンのゴール数はなんと52点✨ここから、彼の伝説は始まったのです🌟。
その後の19年間で、オベチキンは目覚ましい実績を積み重ねていきました。
例えばこんな感じです:
ハート賞(MVP)を3回(2008,2009,2013)受賞🏆
キャピタルズをスタンレーカップ優勝に導き、その大会のMVP=コーン・スミス賞(プレーオフMVP。2018)を1回獲得
9度のリーグ最多ゴール王に輝く(2008,2009,2013〜16,2018〜20)🥇
それだけではありません。彼はNHL史上、もっとも多くの決勝ゴールを記録し、まさに“勝利を呼ぶ男”としてチームを支えてきました(通算最多勝利ゴール数:136、延長戦での通算最多ゴール数:27)🔥
私生活でも、金髪の妻ナスティアさんと結婚し、セルゲイくんとイリヤくんという2人の息子に恵まれました。そして年を重ね、髪に白いものが混じるようになっても、彼の“ゴールを決めたい”という情熱はまったく衰えていませんでした。
年齢を超えて輝き続けるゴールマシン✨🧊
オベチキンのすごいところは、若い頃の活躍だけじゃないんです。なんと14シーズンで40ゴール以上を記録!しかもそのうち3シーズン(21-22、22ー23、24ー25)は35歳を超えてからなんです😳
最盛期のオベチキンは超人的なプレーを見せ、晩年になって、さすがにスケートのスピードは少し落ちてきたものの、シュートの正確さと威力は今でもバッチリ健在💥彼の代名詞ともいえる“力強くて正確なシュート”は、今もファンを沸かせ続けています。
4月4日・金曜日、長年のチームメイトであるラーズ・エラーも、こんなふうに話していました👇
「彼は今でもゴールを決め続けている。若い選手たちは『オベチキンがあれだけ長くプレーできるなら、自分にもできるかもしれない』とインスピレーションを与えている。それは励みになり、高いハードルを設定しているんだよ」。
この言葉からもわかるように、オベチキンは次の世代の選手たちにとっての目標であり、希望の星なんですね🌟
「彼はすべてのトロフィーを手にした。コーン・スミス賞も、(スタンレー)カップも取った。そして、彼はまだもっと欲しがっているのさ」。

今シーズン、試合中の骨折で、一時「記録更新は無理」なんて言われてたけど、不屈の精神力で記録を塗り替えるなんて、並大抵の努力と精神力じゃないにゃ。絶妙な読みと位置取りで、どんどんゴールを重ねていく姿は、他のベテラン選手も大いに参考にすべきだろう。
「普通」と「特別」を融合させた存在🌟
アレックス・オベチキンのキャリアには、ただのスーパースターという言葉では語りきれない一面があります。それは、“普通っぽさと特別さ”を絶妙に融合させていることです。
彼のこれまでの道のりには、時に政治的な関係性が影を落とすこともありました。たとえば、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とのつながり2が一部で話題になることも。しかし、それでも彼のホッケーに対する情熱やプレーでの結果が、それ以上に評価されているのです。
とくに印象的なのは、骨折から復帰した後の活躍。2024年12月28日に戻ってきてからの42試合で、なんと26ゴールも決めたんです🔥これは50ゴールペースに相当し、しかも直近の5試合では6ゴールという爆発力!
金曜日、オベチキンが記録を更新するためにあと1つのハットトリックを残す中、グレツキーはキャピタルズの試合を追い始め、895ゴール目を期待していました。ワシントンでは、オベチキンが2ゴールを決めてグレツキーの記録に並んだのです。
894ゴールを決めたシカゴ・ブラックホークス戦の映像です!感動的!泣きそう…。
その瞬間、これだけでもすごいのに、さらに感動的だったのは、観客席のスイートルームにいたグレツキーに向かって、オベチキンは深く頭を下げました。その姿からは、リスペクトと感謝の気持ちが伝わってきましたね👏
その後、キャピタルズのロッカールームの閉ざされたドアの中では、グレツキーと一緒にビールで乾杯🍻そして2人そろって記者会見に登場。グレツキーは笑顔でこう語りました。
ロッカールームでの映像です!
「彼はまさにチャンピオンそのものだ。そして、我々が並んだことを誇りに思っている。あと24時間、このままでいられるのは嬉しいよ」。
このやり取りは、まさに歴史的な瞬間として語り継がれることでしょう🏆
ロングアイランド(UBSアリーナのある地域)では、グレツキーはオベチキンが記録を抜いた瞬間を見守りました。このゴールは、オベチキンの得点力爆発の歴史的な締めくくりとなり、再びキャピタルズのベンチを空にするほど歓喜の渦を巻き起こしたのです。
歴史を作った男に必要だった“進化”と“情熱”🔥
アレックス・オベチキンが歴史を作れたのは、生まれ持った才能だけじゃありません。変化を受け入れる力と、飽くなき情熱があったからこそなんです。
元キャピタルズの監督、バリー・トロツ3はこう語ります。
「彼は、相手に合わせて自分を進化させてきた。そして、厳しい指導を受け入れることができた。それは非常に、非常に特別なことだ。」
これはなかなかできることじゃないですよね😌
祝賀が続く中🎉、現在のキャピタルズの監督、スペンサー・カーベリー4は誇らしげに微笑んでいました😊。カーベリーもまた、オベチキンへの強い想いを語っています💬。カーベリーは1981年生まれで、39歳のオベチキンとは年齢が近い世代👥。その分、彼のキャリアをずっと近くで見てきたんです👀。
それはまた、オベチキンがワシントンにやってきた2005年の時、カーベリーはまだ子供ではなく、NCAAのホッケー選手だったことを意味しています🏒。そして、その時から彼はメモを取っていました📓。
カーベリーは言います。
「彼のシュートとゴールはもちろん印象的だった⚡。彼のユニークさもね🦸♂️。でも一番際立っていたのは、“ゴールを決めたい”という情熱と渇望🔥、そして火花のようなエネルギーだったんだ⚡」。
そして、それはどんなゴールのときも同じだったそうです⚽。たとえただの2-1のゴールでも、スタンレーカップのゴールのように喜んで祝う🎉。それがオベチキンらしさ。ハイライトで彼のリアクションや祝福の仕方を見ると、他の選手とは全く違って見えました👀。
「だから、ホッケーを長年見てきた人間として分かってるのは、オベチキンがゴールを決めたときのリアクションを見た多くの選手が、彼ほどゴールを決めることを楽しみ、祝う選手を見たことがないって言ってることさ👂」。
そして今、私たちは、
「彼ほどゴールを決めた選手はいない」
という現実を目の当たりにしています👀。
🏁まとめ
アレックス・オベチキンは、並外れたゴール数だけでなく、長年変わらずに努力を重ねてきたことでも、多くの人に感動を与えてきました。才能だけじゃなく、進化を受け入れる姿勢とゴールへの情熱が、彼をここまで導いてくれたんですね🔥
今では「最もゴールを決めた男」として、その名前は永遠に残る存在となりました。これからアイスホッケーに触れる方にとって、彼の物語はきっと最高の入口になるはずです😊

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- ニューヨーク州エルモントにある現代的な屋内アリーナで、2021年に開場。アイランダーズの本拠地であり、ホッケー開催時は17,000人、最大20,000人を収容可能。命名権を持つUBSは、スイスにある多国籍投資銀行および金融サービス企業。
↩︎ - 2017年1月、オベチキンは「ロシア人ともアメリカ人とも良好な関係にある」と発言し、中立を主張。2017年11月には、ロシアのプーチン大統領を支持する運動を開始。政治的ではなく、単に自国を応援していると説明。
オベチキンは自分の立場を明確にし、2つの国の間で争いたくないと述べた。以降、この姿勢を崩してはいない。
↩︎ - ナッシュビル・プレデターズの監督を辞任した2014年、トロツはワシントン・キャピタルズの監督に就任。2017年にはNHLで通算700勝を達成。2018年のスタンレーカッププレーオフでは、キャピタルズは厳しい戦いを制し、カンファレンス決勝に進出。
スタンレーカップ決勝ではベガス・ゴールデンナイツに勝利し、キャピタルズ史上初の優勝を果たす。トロツ監督にとっては19年ぶりのタイトル獲得となり、その後、契約問題のこじれで辞任。
↩︎ - 2010年にプロアイスホッケーから引退し、スティングレイズのアシスタントコーチに就任。2011年、29歳で最年少監督として同チームを指揮。2016年にサギノー・スピリットの監督となり、その後、AHLのプロビデンス・ブルーインズでアシスタントコーチを務める。
2018年、AHLのハーシー・ベアーズの監督に就任し、2021年には年間最優秀コーチを受賞。2023年にはワシントン・キャピタルズのヘッドコーチに任命された。最初のシーズンで、キャピタルズはイースタン・カンファレンスで2番目のワイルドカードと8番目のシードを獲得したが、2024年のプレーオフの第1ラウンドでニューヨーク・レンジャーズにスイープされている。 ↩︎