NHLプレーオフ第3戦でデビルス勝利!若きネメツがヒーローに💥

アイスホッケー名勝負

はじめに

 NHLって、今、どんな試合をしているの?そんなあなたに届けたい、まさに「映画みたいな試合」が4月25日に行われました🎥✨ニュージャージー・デビルスとカロライナ・ハリケーンズが激突したプレーオフ第3戦は、なんと延長戦を2回も突入する超熱戦🔥

 若手ディフェンスのネメツが決めた劇的ゴールでデビルスが大勝利!アイスの上で繰り広げられたドラマを、初心者にもわかりやすくお届けします🏒💨

参照記事:NHL公式サイト「Nemec’s goal in 2nd OT gives Devils Game 3 win against Hurricanes

延長の激闘を制したのはニュージャージー・デビルス!🔥

 NHLプレーオフ、イースタン・カンファレンスの1回戦・第3戦。4月25日・金曜日、会場となったのは、ニュージャージー・デビルスの本拠地「プルデンシャル・センター1」こと“ザ・ロック”⛓️。

 この日は、デビルスがカロライナ・ハリケーンズ(メトロポリタン・ディビジョン第2シード)と壮絶なバトルを繰り広げ、第2オーバータイム2(延長戦・第2ラウンド)までもつれた末に3-2で勝利しました👏

 勝利の立役者となったのは、若きディフェンスマン、シモン・ネメツ(21歳)。第2オーバータイム開始からわずか2分36秒で、鮮やかなゴールを決めてチームに勝利をもたらしました!

 ネメツは「本当に嬉しくて、何て言っていいかわからないくらい。…すごい気分だった…でも僕たちにとって本当に大切な勝利だ」と喜びを語り、チームにとっても自分にとっても「大きな勝利」だと強調。プレーオフはまだキャリア2試合目だったにも関わらず、初のプレーオフゴールとなり、堂々たる活躍を見せました。

 ニコ・ヒーシャーとドーソン・マーサーがゴールを決め、ジェイコブ・マルクストロムが25セーブを記録して、メトロポリタン・ディビジョン第3シードのデビルスの勝利に貢献しています。

 「もちろん、勝てて気分はいいよ」とヒーシャーは語りました。「今夜は本当に踏ん張ったし、大きな勝利を掴めた。あとはしっかり回復して、第4戦でまた同じことをやるだけさ」。

この試合のハイライト映像です!

若手が主役!チームの信頼を勝ち取る✨

 ネメツの決勝ゴールのシーン、ブルーラインを越えてパックを運び、ジャック・ロズロヴィックとシェイン・ゴースティスベアの間をすり抜け、右フェイスオフ・サークルからのシュートを放ち、それがカロライナのゴールキーパー、フレデリック・アンダーセン(この試合、34セーブを記録)の腕の下をすり抜けて、ネットへ吸い込まれたのです💥

 勝ち越しゴールの場面でアイス上にいた、同じくディフェンスマンのブライアン・デュモリンも「彼は出てきて、しっかりプレーをして、特にこの試合では自信を持っているのが見て取れた。僕たちは彼を頼りにしていたし、彼が必要だった。

 彼はその瞬間を恐れず、自分のものにした。今夜は本当に堅実なプレーをしていた」と称賛のコメントを残しており、ネメツのポテンシャルの高さと、チームの信頼をしっかりと掴んだことがわかります。

 ちなみに、ネメツはこのゴールでNHL史上2番目の若さ3で延長ゴールを決めたディフェンスマンという記録も樹立しています🎉

ネメツは2022年ドラフト全体2位指名。ネメツはスロバキア出身、1位のスラフコフスキー(カナディアンズ)も同国出身。この1&2位は史上初。

苦しい展開でも粘り抜いたデビルス💪

 この試合でデビルスは、なんと試合のほとんど(試合の残り4ピリオド=第2〜第2OT)を5人のディフェンスだけで戦うという厳しい状況にありました。

 ジョナサン・コヴァセビックが第1ピリオドで負傷離脱し(試合後、状態についての情報は無し)、さらにブレンデン・ディロンとルーク・ヒューズも怪我で欠場中。それでもチームは集中力を切らさず、最後まで粘り強くプレーしました🔥

 2月4日以来、下半身のケガからの復帰戦となったヨナス・ジーゲンタラーは、27分09秒の出場時間に加え、5つのヒットと3つのシュートブロックというタフなプレーを披露。ブライアン・デュモリンはさらに上回る36分以上の出場でチームを引っ張りました(この試合最多の36分24秒出場し、+2の評価、4ヒット、5ブロックショットを記録)👏

 監督のシェルドン・キーフも「今夜のチームには本当に感動した。今夜のディフェンスは本当に素晴らしかった。ネメツが決勝ゴールを決めたのはまさにふさわしい。チーム全体が、今夜どれだけ必死に戦ったか、しっかりと粘っていた」と、チーム全体のハードワークを称えています。

スペシャルチームの明暗、そして観客の後押し🎯🎉

 この試合、カロライナはパワープレー(人数有利な状況)で2ゴールを決め、一方デビルスは5回のチャンス(うち2回はオーバータイム中)をすべて活かせず…(このシリーズ全体でも10回連続で無得点)。スペシャルチーム(パワープレーとペナルティキル)ではハリケーンズが一歩リードした形になりました。

 「スペシャルチームは本当に良かった。あれで試合に勝てた可能性もあった。でも5対5のプレーは平均以下だったね。オーバータイムに入ったら、それが如実に出ていたよ」とハリケーンズ主将のジョーダン・スタールは語っています。

 それでも試合終盤、特に延長に入ってからの勢いは完全にデビルスのものでした!オーバータイム以降のシュート数は、デビルスが12本、ハリケーンズがわずか3本と大きな差。

 守護神マルクストロムも「今夜は本当に大事な試合だったし、ザ・ロックのファンがオーバータイムで僕たちを後押ししてくれた。ほとんどの時間を5人のディフェンスで戦ったけど、すごくタフな試合をやり切った。

 これこそ、僕たちがシーズンを通してやってきたことだし、これからも続けていくつもりだ」と語るように、会場の声援がチームの背中を強く押したのは間違いありません✨

ヒーローたちと次なる戦いへ🔥

 この試合ではネメツ、ジーゲンタラー、マルクストロムといった選手たちがヒーローとなりましたが、忘れてはならないのが前半のリードを築いたニコ・ヒーシャーとドーソン・マーサーのゴールです。

 ヒーシャーは第1ピリオド・16分11秒、ティモ・マイヤーの右サイドからの素早いパスを受けてゴール前から押し込み得点、デビルスに1-0のリードをもたらしました。

 対するハリケーンズのゴールキーパー、アンダーセンは第2ピリオドの13分56秒、ゴール前の混戦でマイヤーのシュートをグラブでセーブし、1-0のまま試合を保っていきます。「フレディは明らかに、俺たちをこの試合にとどめてくれた」とスタールは語りました。

 デビルスのゴールキーパー、マルクストロムも第2ピリオド2分25秒、セバスチャン・アホのショートハンド4(PK中)のチャンスを左足のつま先でセーブし、デビルスのリードを守ります。

 1-0のこう着状態の中、マーサーは第3ピリオド・1分18秒、ゴール裏から回り込んでいき2点目を決め、チームに勢いをもたらしました💨

 「悔しいけど、まあホッケーだし、こういう場面は誰もが経験してる。次の試合ではもっと良いスタートを切れると信じてる」とカロライナのディフェンスマン、ジェイレン・チャットフィールドは語っています。

 一方のカロライナも、セス・ジャーヴィスが第3ピリオド・6分11秒、パワープレーで1点差に迫るゴールを決めました。

 アホもパワープレーで1ゴール1アシストと存在感を見せ、第3ピリオド・12分20秒にパワープレーで同点弾を決め、粘りを見せました。アンドレイ・スベチニコフがリバウンドを拾ってパックをアホに渡し、マルクストロムがポジションを外していた隙を突いてゴール前から決めています。

 試合後、監督のロッド・ブリンダムーアは「うん、巻き返して同点にはしたね。あの8分間だけはそこそこ良かったけど、それ以外はまったく我々のゲームじゃなかった。ニュージャージーが良かったのには理由がある。

 だから彼らを称えるべきだ。彼らはやるべきことをやった。うちは、正直あまり良くなかった」とコメント。悔しさをにじませながらも、相手をしっかりリスペクトしていました。

 ちなみにこの一戦は、2007年開業のプルデンシャル・センター史上最長の試合となり、まさに歴史に残るゲームとなりました⏱️✨

讃岐猫
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まとめ📝

 このシリーズ(7戦4勝制)、デビルスはこの勝利でシリーズ1勝2敗とリードされていますが、勢いを取り戻しました。次の第4戦(4月27日・日曜日、同会場で行われる予定。東部時間・午後3時30分開始。日本時間では翌28日・月曜日、午前5時30分)は再び“ザ・ロック”で行われ、注目の戦いが続きます。

 初めてNHLを観た人でも、延長2回にわたるスリル満点の試合展開、選手たちの熱いプレー、そして観客との一体感にきっと引き込まれたはず😊🏒まだまだシリーズはこれから。次の試合も見逃せませんよ📺🔥

讃岐猫
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【註釈】

  1. ニュージャージー州ニューアークにある多目的アリーナ。ニューヨーク郊外に位置し、かつてスポーツ興行で遅れをとっていたニュージャージー州が、2007年に開場。生命保険会社プルデンシャル社が命名権を持ち、同社のシンボルであるジブラルタルの岩のロゴが入口に掲げられていることから、「ザ・ロック」の愛称も。

     NBAネッツも一時使用。近隣大学のスポーツイベントやUFC、コンサートなども開催。マンハッタンからアクセス良好なニューアーク・ペンシルベニア駅近くにある。
    ↩︎
  2. 延長戦が2回以上続いた試合で、ハリケーンズは通算1勝11敗と苦戦している、というデータもある。
    ↩︎
  3. ネメツは21歳69日、プレーオフの延長戦でゴールを決めたディフェンスマンとしては、1998年のカンファレンス準々決勝第4戦、アンドレイ・ズユージンの20歳97日に次ぐものとなった。

     ズユージンは、ロシア出身の元プロアイスホッケー選手。1996年NHLドラフト2位指名。サンノゼ、タンパベイなどで活躍。NHL離脱後はKHL、オーストリア、スイスでプレー。引退後、コーチに転身。
    ↩︎
  4. 反則により選手がペナルティボックスに入り、チームが通常より少ない人数でプレーしている状態。守備が中心になるが、まれにこの状況で得点する「ショートハンドゴール」が生まれることもある。 ↩︎
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