ダラス・スターズが圧巻の6得点!NHLプレーオフ第5戦レポート

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はじめに

 🏒たった9秒で試合が動く⁉️NHLプレーオフ第5戦、ダラス・スターズの若きエース、ワイアット・ジョンストンが記録的な速攻ゴールを決め、試合の流れを一気に引き寄せました🔥

 圧巻の攻撃、選手たちの意地、そしてフィンランド勢の活躍まで✨初めての人でもわかるよう、試合のポイントをやさしく解説します😊

参照記事:Washington Post「Johnston has quickest goal to start a Stars playoff game in 6-2 win over Avs for 3-2 series lead

🎯驚きの速攻!ダラス・スターズが見せた“9秒”の衝撃

 NHLのプレーオフ第5戦で、ダラス・スターズがやってくれました✨なんと試合開始からわずか9秒でゴール!得点を決めたのは21歳のフォワード、すでにキャリア43試合目のプレーオフ出場となっているワイアット・ジョンストン。

 これはダラス・スターズ史上最速、しかもNHL全体でも、プレーオフゲーム開始から9秒以内にゴールを決めた史上8人目の選手となりました⏱️

 記録保持者は、1977年4月17日にボストン戦で6秒で得点したロサンゼルス・キングスのドン・コザック1です。スターズは、コロラド・アバランチとのファースト・ラウンドで、ホームに戻ってからタイミングよく反撃に出ました。

 なお、このゴールはジョンストンにとって今プレーオフ初得点であり、プレーオフでのマルチゴールゲームはこれが3回目です。スターズのプレーオフゲームでこれまで最速のゴールは、2007年4月13日の第1ラウンド第2戦でジェフ・ハルパーン2が24秒で決めたものでした。

 ジョンストンはフェイスオフ直後、ゴールのすぐ左側からシュートを放ち、相手ゴールキーパーのブラックウッドに当たって跳ね返りゴールイン。「ちょっとした隙間が見えたから、撃ってみた。ラッキーだったね」と語った通り、直感的で見事なプレーでした👏その後さらに1ゴールと1アシストを記録しています。

 この先制点で勢いに乗ったスターズは、6対2で勝利し、7試合制シリーズを3勝2敗とリードしました。

この試合のハイライト映像です!

💪チームの誇りを見せたダラスの反撃

 この試合の前(2日前の第4戦)、スターズはアウェーで0対4の完敗。ですが、ホームに戻った第5戦では見違えるような内容を見せたことになります🏠🔥

 「周囲の反応の変化には驚いていない。我々は誇り高いチームだからね。前回は悪い試合をした。そういうこともある。7戦シリーズでは調子の悪い日もあるものだ。でもそれを認めて、修正して、ちゃんと応えたんだ」と語ったのは、ピート・デボア監督。

試合後のデボア監督の記者会見です。

【追記】ダラスの監督は、記者会見で以下のようなことを述べています。

「試合が進むにつれてフィジカルなプレーがチームを結束させる上で重要になる。リー・ビシェルはフィジカルな存在感があり、相手にとって手強い選手だ。若手のビシェルとオスカー・バックがフィジカルな面でチームに貢献している。

 コロラド戦ではペナルティを最小限に抑えることも重要だ。その点で、ワイアット・ジョンストンがリーダーシップを発揮し始めている。さらに、トーマス・ハーレーの守備力も向上していて、特に問題視はない。

 フィンランド人ラインについては、コミュニケーションがうまく取れていて、相性が良い。パワープレーに関しては、チャンスを作り続けているけれど、シリーズ全体を通してスペシャルチームにはもっとがんばってもらわないと」。

 「今夜はおそらくこれまでで一番チャンスを作れた試合だったし、それが結果に現れた。本当に大きな勝利だ」とジョンストンは語り、手応えを感じていた様子です。

 試合は前半からテンポよく進み、第1ピリオド終了間際の1分間には、ジョンストンがアシストしたトーマス・ハーレーのゴールも決まりました。このゴールは、ブラックウッドが最初右腕でブロックしたものの、パックが空中に浮かび、そのままゴールキーパーの背中に落ちてそのままゴールインという珍しい得点もあり、試合はまさに“何が起こるかわからない”展開でした🎯

 コロラド・アバランチで過去7シーズンにわたりプレーオフを戦ってきたミッコ・ランタネンは、この試合で今季プレーオフ初ゴールを挙げ、さらに2アシストも記録しました。スターズのシリーズ勝ち越しに、大きく貢献しています。

 「チームの主力として、もう少し守備的にも良いプレーをし、得点にも絡む必要があることはわかっていたよ」とランタネンは話しました。

 コロラドは2025年1月24日にランタネンをイースタン・カンファレンスのカロライナへトレード、しかし、ここで彼はわずか13試合しか出場していません。そして3月7日のトレード期限に、彼はセントラルディビジョンのスターズに戻り、8年総額9600万ドルの契約延長も結びました。

 スターズはこれまでの4試合で、リードしていた時間はわずか62秒しかなく、その中には2度の4点差敗北と、第2・第3戦の連続延長勝利が含まれています。

 「我々は本当によく対応できたと思う。ああいった形で試合を始められたのも大きかった」とランタネンは話しました。「リードしている状態でプレーする方がはるかに楽だし、シリーズ中でリードを奪えたのは久しぶりだったので、それが重要な要因だったと思う」。

🇫🇮フィンランド勢の活躍も光る✨

 第2ピリオドが始まって間もなく、またしてもダラスが魅せます!今度はランタネンが、同じフィンランド出身のルーペ・ヒンツと息の合った連携で追加点をゲット(この時点で、スコアは3-0)🇫🇮⛸️

 ヒンツがパックを受けてからすぐにクロスアイスパスを送り、それをランタネンが素早いスナップショット!これは彼にとってプレーオフ通算35ゴール目となる大きな得点でした。

 前述のように、ランタネンはさらにアシスト2本も記録しており、そのうちの1本、試合残り2分5秒にランタネンからのアシストを受けて、ヒンツがエンプティネットゴールで追加点を決め、まさにフィンランドコンビがチームを牽引したかたちとなったのです💪❄️まさに大活躍の1日。

フィンランドコンビの息の合ったプレーが堪能できる映像がこちら。

🥅苦しい時間帯にも崩れなかったスターズ

 「最初の2点をああいう形で許すと、3点差になるのも簡単さ」とアバランチの監督、ジャレッド・ベドナーは語りました。「確かに奇妙なゴールがいくつかあった。試合の序盤で守備をもっとしっかりしなければならなかったのは間違いないが、それでも我々は巻き返して、相手ゴール前でいくつか良いチャンスも作れた」。

 試合の中盤には、コロラド・アバランチのアートゥーリ・レフコネンとネイサン・マキノンが、第2ピリオドに2分半差でゴールを決め、3対2まで追い上げてきました💥

 このまま逆転されるかも…という空気が漂い始めたその時、再びジョンストンが登場!

 パワープレー中にゴールを決め、流れを一気に引き戻しました⚡これが彼のこの試合2点目、そのゴールにはランタネンからのセカンダリーアシストも含まれています。ジョンストンとランタネン、スターズにとって本当に頼もしい存在が調子を上げてきていると言っていいでしょう。

 守備陣でもゴールキーパーのジェイク・オッティンジャーが27本のシュートをセーブし、最後までチームを支えました🧤

 メイソン・マーシュメントは第2ピリオド終了前にアレクサンダー・ペトロヴィッチのロングスラップショット3ディフレクト4し、ダラスに再び3点差のリードをもたらしました。そのシュートはコロラドのゴールキーパー、マッケンジー・ブラックウッドを抜けて決まったものです。

讃岐猫
讃岐猫

 ブラックウッドは最初の4試合でわずか7失点でしたが、この試合では18本中5本のシュートを許し、第3ピリオドの開始時にはスコット・ウェッジウッドに交代しています。ウェッジウッドは過去2シーズン(22-23、23-24シーズン)、オッティンジャーの控えとしてプレーしており、この試合では8セーブを記録しました。

🎉まとめ〜次戦はコロラドで!シリーズの行方は?

 この勝利でシリーズ3勝2敗とリードしたダラス・スターズ。第6戦は木曜の夜に敵地コロラドで行われます。ちなみに昨シーズン、スターズはこのコロラドで2回戦進出を決めており、良い思い出がある場所なんです😊

 今回の試合は、スターズのチームとしての結束力と、選手たちの冷静な対応力が際立った一戦でした。初めてNHLを観たという方も、ゴールのスピード感やドラマチックな展開にきっとワクワクできたのではないでしょうか?✨

 プレーオフはまだまだ続きます!次の試合も注目です🏒🔥

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. NHLのロサンゼルス・キングスとバンクーバー・カナックスでプレーし、マイナーリーグのいくつかのチームでもプレー。NHLでは合計437試合に出場。

     1977年4月17日、コザックはスタンレーカップ準々決勝のボストン・ブルーインズ戦で、6秒という記録的な速さでゴールを決め、スタンレーカッププレーオフの最速ゴール記録を樹立。マイナーリーグでキャリアを終え、ドイツでのシーズンを最後に1982年に引退。
    ↩︎
  2. 現在はタンパベイ・ライトニングのアシスタントコーチ。ハルパーンはNHLで14シーズンプレーし、ワシントン・キャピタルズに2度在籍するなど、複数のチームに所属した。レギュラーシーズン976試合に出場し、152ゴール221アシストを記録。

     2008年の世界選手権ではアメリカ代表チームのキャプテンも務めたが、大会中に前十字靭帯断裂という怪我を負った。

     引退後、タンパベイ・ライトニングのAHL傘下であるシラキュース・クランチのアシスタントコーチを経て、ライトニングのアシスタントコーチに就任。2020年と2021年にはライトニングでスタンレー・カップを獲得した。
    ↩︎
  3. パックを高速で射出する強力なシュート技術。主にディフェンダーがオフェンスゾーン外から放ち、ゴールキーパーにとって大きな脅威となる。効果的なロングスラップショットには、適切な構え、大きなテイクバックによる体のねじり、スムーズな体重移動、パックの手前を叩くインパクト、目標方向へのフォロースルーが重要。

     氷を叩く位置、体重移動と体の回転、インパクト時のリストロールがシュートの威力と精度を左右する。適切なフレックスのスティックを使用し、反復練習が不可欠。ロングスラップショットは強力である一方、シュートまでに時間がかかりブロックされやすく、近距離での対応が難しいという側面もある。
    ↩︎
  4. ゴール前の選手がスティックや体の一部を使って、飛んでくるパックの軌道を意図的に変え、ゴールを狙う技術。成功には、正確なタイミング、スティックワークによる角度調整、適切なポジショニング、シュートの予測が不可欠である。

     ゴールキーパーの撹乱、ニアポストの活用、セットプレーでの有効性など、戦術的な意義は大きい。しかし、高度な技術と予測力、そして体にパックが当たる危険性も。ポイントからのシュートをゴール前で触れてコースを変える、サイドからのパスをゴールマウスに流し込むなどが具体的な例として挙げられる。 ↩︎
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