はじめに
日本時間の10月11日にレギュラー・シーズン開幕以降、NHL全32チームがほぼ1試合こなした状況になってきていますが、最も多くのファンの目を惹きつけたのが、バンクーバー・カナックスvs.エドモントン・オイラーズ戦の結果でしょう。8-1…カナックス大勝です。
昨シーズン中に監督を解任し、再出発をしたカナックスですが、今シーズンは再建の第一歩となるわけですが、早くも効果が現れつつあるようです。NHL.TVで試合を見ましたが、オイラーズ、途中から緊張感が抜けてしまったようなプレーも見受けられました。
今回はその試合にスポットを当て、勝者・敗者それぞれの話題をピックアップしようと思います。特にカナックスのGKに、アクシデントがあったようです。そのアクシデントに負けず、優勝候補を倒したカナックス、あっぱれです。
オイラーズは、相変わらずマクデイビッドとドライサイトル頼みの
ホッケーだったように見えたにゃ。
一部マスコミから「監督の力量不足」も言われてるだけに、
オイラーズ、不安な出足と言える。
引用元:tsn.ca「Woodcroft: Oilers ‘laid in egg’ in opening-night blowout」
優勝候補・オイラーズ、大敗の開幕戦!
10月11日(水曜日)、開幕戦でバンクーバー・カナックスに8対1で敗れ、エドモントン・オイラーズのシーズンは波乱のスタートを切りました。
スタンレーカップの優勝候補の1つとしてもてはやされていたオイラーズは、第2ピリオドの途中で4-0と崩れ、スターター(先発GK)のジャック・キャンベル(31歳)に代わってスチュアート・スキナー(24歳)が投入されましたが、スキナーは同じゴール数を許してしまいました。
試合後、オイラーズのジェイ・ウッドクロフト1監督は「今夜、我々は大失敗をしてしまったな。我々全員がその責任を負わなばならない」と語っています。「我々は全員、今回の大敗について加担している。
結局のところ、プレシーズン・レベルの労働意欲と実行力しか持っていなかったわけで、我々は(カナックスから)レギュラーシーズンの労働意欲と戦いのレベルを教えてもらったようなものだ。今夜、一人前の選手として十分ではなかったんだ、一人残らずね」。
GKを入れ替えても、流れは変えられず…
この夜、キャンベルとスキナーはともに16本のシュートで4ゴールを許し、カナックスのウィング、ブロック・ボーザー(右ウィング、26歳)がキャンベルの喫した4ゴールのうち3ゴールを奪い勝利しました。
「我々は流れを少し止め、勢いを変えようとしていたんだ」と、ウッドクロフトは(試合中の)ゴールテンディングの変更について付け加えています。「うまくいかなかったね。チームの状態はあまり良くならなかった」。
昨シーズン、64ゴール、153ポイントを記録し、ロケット・リシャール(レギュラーシーズン最多得点者)とアート・ロス(レギュラーシーズン最高ポイント獲得者)のトロフィーを獲得したオイラーズのスター、コナー・マクデイビッド(センター、26歳)は水曜日に抑え込まれました。
この日の試合でマイナス3評価となった26歳のセンターは、この日、チーム唯一の得点となったレオン・ドライサイトル(センター、27歳)のパワープレーからのゴールをアシストしています。
「このシーズンの始まりをどう説明したらいいかわからないよ」とマクデイビッドは言いました。「明らかにそこから学びたいと思っているところだ。どこがうまくいかなかったのかを見て、そこから学び、再び前へ進む準備をしたいと思っているよ」。
「14日(土曜日)、我々は(カナックスと再び)対戦する。(オイラーズの)ホームでの試合にワクワクしているし、彼ら(カナックス)と再び対戦することにも興奮している。自分たちを取り戻す、また新たな機会を得るためにね」。
開幕から2試合連続で、この2チームは対戦する日程になっていて、
どちらもカナダのチームだし、ライバル心はメラメラ燃え上がっているんだろうにゃ。
オイラーズが雪辱を果たすか、カナックスが連勝するか。
カナックスの選手、ゴール・ショーに沸く
引用元:「Boeser’s four goals power Canucks to rout of Oilers」
ブロック・ボーザーがキャリアハイの4ゴールを決め、10月11日(水曜日)の夜、バンクーバー・カナックスはエドモントン・オイラーズを8-1で下し、ホーム&ホーム開幕戦を飾りました。
14日(土曜日)の夜、チームはエドモントンで再び対戦します。
また、(カナックスでは)コナー・ガーランド(右ウィング、27歳)、エリアス・ペターソン(センター、24歳)、J.T.ミラー(センター/左ウィング、30歳)、ダコタ・ジョシュア(センター、27歳)も得点し、ミラーは4アシスト、ペターソンは3アシストを記録しました。クイン・ヒューズ(ディフェンス、24歳)も3アシストを記録しています。
バンクーバーのゴールにはサッチャー・デムコ(27歳)が先発し、48分間で22本中21本をストップし、残り時間でケーシー・デスミス(32歳)が5セーブを挙げました。
エドモントンはレオン・ドライサイトルが得点し、コナー・マクデイビットがアシストしています。ドライサイトルはカナックス戦での連続得点を19試合に伸ばしました。
オイラーズのスターター、ジャック・キャンベルとスチュアート・スキナーは、それぞれ4ゴールを許しています。
ガーランドが先制した後、ボーザーが3連続ゴールを決め、いとも簡単にハットトリックを達成し、4-0とリードしました。第3ピリオド序盤で6-1。このミネソタ出身の選手は、昨シーズン、74試合で18ゴールを記録しています。
カナックスGK、体調不良に負けず奮闘!
引用元:ca. sports.yahoo.com 「Canucks’ coach Tocchet says he pulled Thatcher Demko after puking in his mask」
バンクーバー・カナックスのファンになるには最高の日です。シーズン開幕戦、カナックスはエドモントン・オイラーズを8-1で粉砕し、普通、勝利に酔いしれるのが筋というものでしょう。
しかし、それが、不可解な形で(チームのベンチへ)先発ゴールテンダーのサッチャー・デムコが引っ込んでしまった理由ではありません。
10月11日(水曜日)の開幕戦、デムコはインフルエンザと闘っていた、とカナックスのヘッドコーチ、リック・トチェット2は試合後に記者団に語りました。—そして、ここで気持ちをしっかりとさせておいてほしいことがあります、彼は試合中にマスクの中へ吐いてしまったのです。
「彼は脱水症状を感じ始めていたようだ」と、試合後、トチェットは自チームの先発ネットマインダーについて語っています。「本当は試合から離れたくなかったようだが、彼がマスクに吐いたとき、私は『ベンチから退出しなさい』と言ったんだ」。
The Athletic3のトーマス・ドランス4(カナックス専門のライター)は、今週インフルエンザと闘っているカナックスについて報じました。
他にも複数の選手が、オフシーズンに獲得したテディ・ブルーガー(センター、29歳)やカーソン・スーシー(ディフェンス、29歳)など、日常的によく言われるような理由で試合を欠場しましたが、彼らもインフルエンザのような症状に対処していたかどうかは不明です。
デムコの容体も心配だけど、他の選手は大丈夫なんだろうか、心配だにゃ。
新型コロナのパンデミックが少し落ち着いてきている中、
日本では季節外れのインフルエンザ流行と言われていて、
米国も同じ感じなのかもしれない。
インフルエンザは我慢できない、厄介なものだが…
いずれにしても、デムコは21セーブと好成績を収めましたが、ケーシー・デスミスにリリーフをあおぎ、デスミスは相手のシュート5本をすべて止めています。
公平を期すために言っておきますと、1992年、バンクーバーが9-0でエドモントンを粉砕して以来の大勝利を収めたように、開幕の夜、スタンレー・カップの有力候補を撃破したのですから、厄介なインフルエンザを我慢するくらい、おそらくはるかに簡単なことでしょう。
バンクーバーは、(お互いの)ホーム&ホームの後半戦に間に合うよう、デムコと他のメンバーが完全復帰することを望んでいます、オイラーズとカナックスは、今度の14日(土曜日)、エドモントンのロジャース・プレイスに向かい、対戦のパート2を行います。
また、エドモントン先発GKのジャック・キャンベルが16本のシュートで4失点を喫した後、代役のスチュアート・スキナーも同じく醜態を晒しました。
そのため、キャンベルを先発GKから外したエドモントンのGKパイプ(先発→リリーフ、ベンチ入りGKは2人のこと)の中に、誰が入るのか不明です。
インフルエンザにもかかわらず、デムコはインフルエンザと闘いながら、コナー・マクデイビッドとレオン・ドライサイトルのハート・トロフィー受賞者2人を擁するオフェンスをシャットダウンしました。正直言って、それはかなり具合の悪い状況です。
まとめ
デムコは大丈夫なんでしょうか。記事中にあるように、オイラーズに大勝したからといって、インフルエンザの脅威を我慢できるわけがありません。次の試合、さすがに先発出場はないと思いますし、今はしっかり休養を取って、次の次に向けて準備してほしいと思います。
今後、オイラーズに待望の「新しい顔の出現」が見られないと、後々厳しいかもしれません。ウッドクロフト監督の采配は一本調子で、相手監督に読まれやすいと、昨シーズンの終盤から言われていて、それが改善できていないと、監督に厳しい注文が突きつけられます。
オイラーズの気の抜けたプレーを差し引いても、カナックスは次から次へとイキのいい攻撃的選手・戦術を繰り出し、見ていて楽しいホッケーを展開しました。それが安定して続けられるかどうか、今後に期待しましょう。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- カナダ、オンタリオ州トロント出身、47歳。元子役で、数本の映画出演もある。NHLの経験はなく、米国のマイナー・リーグで数シーズン、1シーズンのみだがドイツのリーグでのプレー経験を持つ。
2022年2月、オイラーズの暫定ヘッドコーチに就任して以降、チームに好成績をもたらす。
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↩︎ - スポーツ・ジャーナリズムWebサイトであり、購読料が必要。ニューヨーク タイムズのスポーツ部門で、英国だけでなく北米47都市で全国および地方に向けて、サービスを提供。プロスポーツだけでなく、大学スポーツも取り上げている。
↩︎ - 彼のX(旧Twitter)には次のようにある。「サッチャー・デムコが退場し、ケーシー・デスミスが出場。目立った怪我はありませんでしたが、カナックスのロッカー・ルームで、インフルエンザが流行っています。ホイッスルが吹かれている間、デムコが100%ではないように見える瞬間がありました」。 ↩︎