はじめに
シカゴ・ブラックホークスの新星、コナー・ベダードは、その才能を氷上で発揮する一方で、メディア対応や商業活動には苦手意識を抱いているようです。プロとしての責任感を示しつつも、これらのオフアイス活動への率直な思いを明かしました。
2024年3月に8年・9,280万ドルという大型契約を結んだバンクーバー・カナックスのエース、エリアス・ペターソン。しかし、今シーズンの序盤は期待外れな成績が続いており、NHLアナリストのブライアン・ヘイズはその低調なパフォーマンスを厳しく批判しています。ペターソンの復調がカナックスの更なる成功にどのように影響するのか、注目が集まります。
アレックス・オベチキンがまた新たな記録に迫っています。2024年11月6日のナッシュビル・プレデターズ戦で、彼はキャリア861ゴール目を決め、ウェイン・グレツキーのNHL歴代最多ゴール記録にあと33ゴールとなりました。これにより、オベチキンの記録更新がますます現実味を帯びてきています。
今回はNHLを代表する3人のスター選手の近況に焦点を当ててみたにゃ。ベダードはまだ19歳、今後の彼のプロ人生を考えると、あまりブスッとしてるのも良くないような気もするが…。彼は全ての若手選手の代表だから、お手本を示す意味でも愛想よくしよう!
引用元:athlonsports.com(ATHLON SPORTS1)「Blackhawks’ Connor Bedard Reveals Least Favorite Part of NHL Life」
ベダード、オフアイス活動には「楽しさ」を感じない
シカゴ・ブラックホークスの新星、コナー・ベダードは、プロ入りからわずか1シーズン足らずでNHLに強い印象を残し、注目の若手選手としてその名を馳せています。しかし、ベダードには1つ、NHLライフであまり好ましくないことがあります。
それは、氷上でのプレー以外のメディア対応の仕事です。
2024年11月5日、ベダードは『The Athletic』のインタビューで、メディアとの対応や商業撮影などのオフアイスでの活動について、必ずしも楽しんでいるわけではないと明かしました。
「本当に楽しいわけではない」とベダードは語り、「メディア対応やCM撮影、記者会見などは好きではない。でも、それも仕事の一部だ」と続けました。
彼はまた、これらの活動について「もし好きなら俳優になっていただろうけど、僕はホッケー選手だ」とも話し、メディア対応が自分の最優先事項ではないことを強調しました。それでも「嫌ではないし、仕方なくやっている」とも述べ、プロとしての責任感を見せています。
ベダードは最近、ジェン・Z世代2向けのNHLのCMに出演しました。このCMには、ジャック・ヒューズ(ニュージャージー・デビルズ)やニック・スズキ(モントリオール・カナディアンズ)、オースティン・マシューズ(トロント・メープルリーフス)、シドニー・クロスビー(ピッツバーグ・ペンギンズ)といったNHLのスーパースターたちも登場しています。
このCM、日本でも流れないかな…。
NHLのマーケティング活動への評価
ベダードはこのCMについて「良くできたと思う」と評価し、NHLが選手たちを氷上以外でもプロモーションしている点を肯定的に捉えています。「CMはラスベガスでの選手によるメディア・ツアー3の一環で撮影され、いろいろな場所を回っていったけど、うまくいったと思う」とコメントしました。
また、NHLが選手をマーケティングするために行っている多くの取り組みについて「よくやっている」と称賛しています。
試合では安定した成績、ブラックホークスの再建期を支える
一方で、ベダードは試合ではそのスキルを存分に発揮し続けています。シーズン14試合を終えて、3ゴール・9アシストで12ポイントを記録しており、昨シーズンのルーキー・オブ・ザ・イヤー(カルダー・トロフィー)に輝いた実力を見せつけています。
しかし、ブラックホークスは再建期にあり、今シーズンの成績は5勝8敗1延長負けと厳しい状況が続いています。それでも、ベダード自身は個人として着実に成長を遂げ、今後の活躍がますます楽しみな存在となっています。
引用元:sportskeeda.com(SPORTS KEEDA=2009年に設立されたインドのスポーツ・eスポーツニュースウェブサイト)「NHL analyst rips into $92,800,000 Canucks star Elias Pettersson」
ペターソンの低調なスタートとヘイズの批判
NHLのアナリスト、ブライアン・ヘイズ4は、バンクーバー・カナックスのエース、エリアス・ペターソン(センター、25歳)に対して辛辣なコメントをしました。
ペターソンは2024年3月に8年・9,280万ドル(約13億4,660万円)という大型契約を結んだものの、今シーズンは出だしが遅れており(11試合出場、2ゴール・3アシスト。プラス・マイナス評価-1)、ヘイズはその低調なパフォーマンスを指摘しています。
ヘイズは「エリアス・ペターソンが今シーズン、実際にプレーしている感じがしない」と語り、ペターソンが試合に出場しているにも関わらず、目立った貢献がないことを批判しました。
さらに、ペターソンとゴールテンダーのサッチャー・デムコ(28歳)も普段のパフォーマンスを発揮していないと述べ、「二人とも何もチームに持ってきていないのに、カナックスは好スタートを切っている」と述べました。
ヘイズは、ペターソンが2022-23シーズンに102ポイント、2023-24シーズンには89ポイントを記録した実力者であることを挙げ、「ペターソンが早く調子を取り戻してほしい」と期待を込めてコメントしました。
ペターソンは、最近のアナハイム・ダックス戦(11月5日〈火〉)で3試合ぶりにポイント(1ゴール)を記録し、5-1の勝利に貢献しました。
しかし、彼の今シーズンの成績はまだ物足りなく、11試合で5ポイント、プラスマイナスが-1、シュート数21本という modest(控えめ)な数字にとどまっています。それでも、ペターソンはカナックスのトップ6(ファースト&セカンド・ライン)に位置し、依然として重要な役割を担っています。
カナックスは好調を維持
一方、バンクーバー・カナックスはアナハイム・ダックスに5-1で勝利し、2連勝を達成しました。試合では、クイン・ヒューズ(ディフェンス、25歳)が3アシストを記録し、その中でキャリア300アシスト目も達成しています。
【追記】
この記事の出た後、11月7日(木)のロサンゼルス・キングス戦にも勝利し、カナックスは3連勝している。その試合での、ペターソンはゼロ・ポイント(シュートは1本のみ)に終わっている。
ダックスは最初にパワープレーでオーレン・ゼルウィガー(ディフェンス、21歳)がゴールを決めて先制しましたが、カナックスは16分22秒にブロック・ベーサー(右ウィング、27歳)がヒューズのパスをティップインして同点に追いつきます。
その直後、58秒後にキーファー・シャーウッド(右ウィング、29歳)がエリック・ブランストロム(ディフェンス、25歳)のパスを受けてゴールを決め、2-1とリードを奪いました。
第2ピリオドでは、ペターソンがヒューズのシュートをティップインし、3-1に。その後、第3ピリオドでジェイク・デブラスク(左ウィング、28歳)がスラップショット5でリードを4-1に広げ、この際、ヒューズは300アシスト目を記録。
【追記】
前述ロサンゼルス・キングス戦で、ヒューズはさらに1ゴール・1アシストを決め、2ポイントを追加している。またベーサーは第1ピリオド10分44秒、肩から頭にかけて相手選手のヒットを受け、負傷退場している。
試合終了まで残り1分42秒、ダントン・ハイネン(左ウィング、29歳)がゴールを決め、最終的に5-1でカナックスが勝利を収めました。
カナックスvs.ダックス戦のハイライト映像です。
ヘイズはペターソンのパフォーマンスに厳しい評価を下す一方で、カナックスはペターソンの低調なスタートにも関わらず、チーム全体として好調を維持しています。
ペターソン、25歳、たまにはそんなシーズンもあるさって言いたいとこだけど、ビッグな契約を完了させた後だから、「たるんでんじゃねーぞ!」ってハッパかけられても仕方ないかにゃ。チームは好調だし、その波に今のうちに乗っておきたいわな。
引用元:russianmachineneverbreaks.com(Russian Machine Never Breaks6)「Wayne Gretzky says Alex Ovechkin will break his NHL goals record, ‘which is great for the game’」
オベチキンの快進撃、グレツキーの記録に迫る
2024年11月6日、ワシントン・キャピタルズはナッシュビル・プレデターズを相手に3-2で勝利し、アレックス・オベチキン(左ウィング、39歳)はキャリア861ゴール目を決め、ウェイン・グレツキー7のNHL歴代最多ゴール記録にあと33ゴールと迫りました。
オベチキンのゴールが決まった約90分前、グレツキーはTNT8の放送で、オベチキンが自分の記録を破ることについてコメントしました。
グレツキーは「オベチキンが記録を破るのは、もう『(具体的に)いつ』の問題だ。これは、そのゲームにとって素晴らしいことだ」と語り、オベチキンが長年にわたり、一定レベル以上のクラスに居続ける選手として活躍してきたことを称賛しました。
オベチキンのゴールは、今シーズンのゴール連続記録を5試合に延ばし、シーズン開始から12試合で8ゴールを記録。昨シーズン(23-24)の1月2日まで8ゴールに達していなかったことを考えると、非常に好調なスタートを切っています。
【追記】
11月8日(金)、ピッツバーグ・パイレーツ戦、オベチキンはシュート5本を放ったが、いずれも不発でノー・ゴール。プラス・マイナス評価も-2であまり良くない。チームも2-4で敗戦。
現在のペースで行けば、オベチキンは1試合あたり0.67ゴールを記録しており、3月5日のニューヨーク・レンジャーズ戦(マディソン・スクエア・ガーデン)でグレツキーの記録を破る可能性が高いと予測されています。この調子を維持すれば、シーズン中に54ゴールを達成する見込みです。
キャピタルズが2024-25シーズンの序盤でトップチームとして好成績を収めていることと、オベチキン個人の成功は重なっています。
オベチキンの記録達成がチーム全体に良い影響を与えている可能性がある、とグレツキーは語り、「自分が記録を狙っているとき、周りの選手も楽しんでいるんだ。若い選手たちはもちろん、ファンやオーナー、みんなが楽しんでいるだろう」と言いました。
キャピタルズの好調、若手選手の台頭と守備強化
現在、キャピタルズは12試合を終えて9勝3敗の成績を収め、メトロポリタン・ディビジョンでカロライナ・ハリケーンズと並び1位、東カンファレンス全体では3位に位置しています。
チームは2年目となるスペンサー・カーベリー監督の下で、5対5の際のプレーが大きく改善され、コナー・マクマイケル(センター、23歳)やアリヤクサイ・プロタス(センター、23歳)といった若手選手の台頭により、得点力が向上しました。
キャピタルズは1試合あたり4.08ゴールを記録し、リーグ4位の得点力を誇ります。
また、オフシーズンにディフェンス陣の強化を図り、ゴール前の守備も安定し、1試合あたり2.92失点でリーグ10位となっています。
【追記】
ペンギンズ戦での敗戦で9勝4敗となり、ディビジョン3位・カンファレンスは4位に後退。得点ランキングはリーグ6位、1試合あたり3.00失点でリーグ8位。
グレツキーは「チームにエネルギーが注入された。ゴールテンダーも安定していて、オベチキンも順調にプレーしている。オベチキンがリーダーシップを発揮し、若手選手たちがその背中を追ってハードにプレーしている。カーリー監督も素晴らしい仕事をしている。
構造的に、賢く、激しくプレーしている。今のキャピタルズは実力を発揮している」とチームの好調ぶりを称賛しました。
オベチキンの記録更新が現実味を帯びる中で、キャピタルズはチームとしても個人としても素晴らしいシーズンを送っており、これからも注目が集まることは間違いありません。
キャピタルズvs.ペンギンズ戦のハイライト映像です。
まとめ
ベダードはプレー外の活動に対して必ずしも積極的ではないものの、プロフェッショナリズムを持ってこなしています。試合では確実に成長を見せ、今後の活躍に期待が高まります。
ペターソンの今後の成績がカナックスのシーズン全体にどれほどの影響を与えるかは分かりませんが、チームは彼の低調なスタートにもかかわらず順調に勝ち星を重ねています。ペターソンが本来の実力を取り戻すことができれば、カナックスのタイトル争いにおいて重要な役割を果たすことでしょう。
オベチキンのゴールとキャリアの快進撃は、ワシントン・キャピタルズ全体に良い影響を与えています。チームは好調を維持し、オベチキン個人のパフォーマンスも記録更新を期待させる内容となっており、今後の展開にますます注目が集まります。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- アメリカのスポーツメディアで、アメフトやバスケ、野球などの分析、予測、ニュースを提供。NHLを取り上げる頻度は普通レベルか。
↩︎ - 「Gen Z」とも。1997年から2012年頃に生まれた世代(西暦に関しては諸説あり)で、デジタル技術やSNSが日常的な環境で育った特徴がある。価値観や関心が多様で、最新の技術やトレンドに敏感で、自己実現や個性の表現を重視する傾向がある。
↩︎ - 選手やチームがメディアと交流するイベントで、シーズン前や特別なキャンペーンの一環として行われる。ファンや報道関係者との接点を増やすことが目的。ヨーロッパ諸国を訪れることが多い。
↩︎ - カナダ出身、スポーツメディア業界で広く知られていて、特にカナダのスポーツネットワーク「TSN」での仕事で有名。
彼が出演する番組「OverDrive」では、NHLやカナダのスポーツに関する最新のニュースや分析を行い、元選手やゲストとともにディスカッションを行うスタイルが特徴。彼の分析は、その深い知識とユーモアを交えたアプローチでファンから支持を受けている。
↩︎ - 選手が大きく振りかぶった後、しっかりと振り下ろしてスティックの先端(シャフト部分)でパックを打つ、非常に強力で速いシュート。このショットは通常、攻撃的なプレーを求められる場面や長距離からのシュートで使用される。
↩︎ - 主にキャピタルズに関するニュース、分析、ファンのコミュニティを中心に展開するブログおよびウェブサイト。このサイトは、キャピタルズのファンに向けて、チームの試合結果、選手情報、戦術分析、トレード、ゴシップ、その他ホッケーに関する幅広い話題を提供。
サイト名の由来は、オベチキンを象徴するフレーズから。彼の圧倒的なフィジカルと持久力、そして試合中の粘り強さから、しばしば「ロシアン・マシン」と呼ばれている。名前の「Never Breaks」は、オベチキンがどんな困難にも屈せず、常に力強くプレーを続ける姿勢を反映している。
↩︎ - カナダ、オンタリオ州ブランプトン出身、63歳。アイスホッケー史上最も偉大な選手の一人であり、「ホッケーの神」。1979〜1999年までプレーし、NHL史上最多の894ゴール、1,963アシストを記録しており、得点を支配する技術的面で天才であったことを証明。
↩︎ - Turner Network Televisionの略。米国のケーブルおよび衛星テレビチャンネル。アメリカのメディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(旧・タイム・ワーナー)に所属しており、1990年にスタートして以来、広く親しまれている。 ↩︎