はじめに
開幕まで秒読み段階に入ったNHL、新シーズンも様々な話題を呼びそうで、日を追うごとにワクワクしてきています。日本時間で行くと、開幕日の10月11日午前中から午後にかけて行われる3試合となっており、合間合間にスマホからチラチラとNHL.TVをのぞくことになるでしょう。
さて、若手有望株の活躍も大いに期待したいところですが、どっこいベテラン選手も負けちゃいない…というか、選手寿命が意外と長い?NHLで、ベテラン選手が第一線でバリバリやっている例は少なくありません。そうなると、偉大な記録が多く生まれるのも必至です。
今回は、今シーズン中に達成されるであろう大記録に焦点を当て、一覧にしてみたものをお届けします。30歳を超えた中堅からベテラン選手の名が多く並ぶ中、26歳で300ゴールを達成しそうな、トロント・メープルリーフスのオーストン・マシューズの存在がやはり光ります。
今シーズンからNHLを見ようと思っていらっしゃる方には、
今回の記事の選手達を覚えてもらえると嬉しいにゃ。
全員バリバリのレギュラーで、タイトル争いに絡みそうな選手ばかりだから。
引用元:NHL.com「2023-24 NHL season could be filled with milestones」。
「生きる伝説」、新シーズンも記録達成なるか
2023-24シーズンのNHLは10月10日に開幕し、数日、数週間、数か月後には多くの選手やコーチが節目を迎える可能性があります。ここでは、発生する可能性のあるいくつかを紹介しましょう。
ゴール数
850:アレックス・オベチキン(左ウィング、38歳)—ワシントン・キャピタルズのフォワードは今季、ウェイン・グレツキーに並ぶNHL史上最多の72ゴールは挙げられないでしょうが、彼は通算822ゴールを挙げており、もし28ゴールを挙げて850ゴールに到達すれば、素晴らしい合計ゴール数になるでしょう。
また、オベチキンにとって、20ゴール以上を記録したのは19年連続となります。
600:シドニー・クロスビー(36歳)—ペンギンズのセンターが通算600ゴールで、クラブ史上21人目のメンバーになるには、50ゴールが必要です。
クロスビーは昨シーズン33ゴールを決めましたが、NHLでの18シーズンで1度だけ50ゴール以上を記録しています(51ゴール、2009-10)。
500:エフゲニー・マルキン(37歳)—少なくとも500ゴールを決めた現役選手は3人だけです(オベチキン、クロスビー、スティーブン・スタンコス〈センター、33歳。タンパベイ・ライトニング〉)が、ペンギンズのセンターが近づいています。
471ゴール記録を持っているマルキンは、今シーズン、目標に到達するために29ゴールを必要とします。彼はNHLのキャリアで少なくとも29ゴールを6回記録し、昨シーズンは27ゴールを記録しました。
ブルーインズの「燃える男」も記録達成なるか
400:アンゼ・コピター(36歳)—ブラッド・マルシャン(左ウィング、35歳)—コピターは、2006-07シーズンにNHL入りして以来、両サイドで最も安定した選手の一人であり、NHLでのキャリアで400ゴールまであと7ゴールに迫っています。
ロサンゼルス・キングスのセンターはまた1,200ポイントまで、あと59ポイントを必要としています。新しくボストン・ブルーインズのキャプテンに指名されたマルシャンは、400ゴールまで28ゴール離れており、NHLの14シーズンで合計8回到達しています。
300:オーストン・マシューズ(26歳)—トロント・メープルリーフスのセンターが今季初ゴールで節目を迎えます。彼はNHLでの通算300ゴールまであと35ゴール以内にいる、12人の選手中の1人です;
次に、デトロイト・レッドウィングスのデビッド・ペロン(左ウィング、35歳)が最も近く(あと7ゴール)、キャピタルズのフォワード、T.J.オッシー〈右ウィング、36歳〉(10)、コロラド・アバランチのセンター、ネイサン・マッキノン〈28歳〉(16)、タンパベイ・ライトニングのフォワード、ニキータ・クチェロフ〈右ウィング、30歳〉(24)も迫っています。
昨シーズン、まさかのプレーオフ早期敗退の屈辱を晴らそうと、
マルシャンは燃えているだろにゃ。
ガッツ溢れるプレーは大いに結構だけど、過激なプレーは控えましょう。
ミスター・キャピタルズは全ての部門に顔を出す
ポイント数
1,500:オベチキン—手の届くところにあるゴール数の記念の節目に加えて、オベチキンは15ポイントを獲得すれば、NHL史上16番目の1,500ポイント獲得選手となり、クロスビー(1,502)に次ぐ2番目の現役選手となります。
1,000:ジョン・タバレス(33歳)—メープルリーフスのセンターは、今シーズンに記念の節目に到達する現実的なチャンスを持っている、唯一の選手です。タバレスが1,000ポイントクラブに入るために25ポイントが必要であり、そうなれば9番目の現役選手となります。
出場試合数
1,400:オベチキン、ライアン・スーター、ブレント・バーンズ—現役のトップ3は、それぞれ今季1400試合出場達成できます。ダラス・スターズのディフェンスマン、ライアン・スーター〈38歳〉(1,362)は38試合出場が必要です。;オベチキン(1,347)は53を必要とします;
カロライナ・ハリケーンズのディフェンスマン、ブレント・バーンズ〈38歳〉(1,333)は67を必要としています。
1,000:今シーズンでキャリア1,000試合に到達できる選手は20人います。ナッシュビル・プレデターズのセンター、ライアン・オライリー(32歳)が最も近い位置にいます(あと9ゲーム出場で達成)。
バッファロー・セイバーズのFWカイル・オクポソ〈右ウィング、35歳〉(16)、ニューヨーク・アイランダーズのFWカル・クラッターバック〈右ウィング、35歳〉(18)、ダラス・スターズのFWマット・デュシェーン〈センター、32歳〉(24)、タンパベイ・ライトニングのDFビクター・ヘドマン〈32歳〉(26)も迫っていると言えます。
ゴールキーパーの鉄人はミネソタにいる
ミネソタ・ワイルドのGKマーク=アンドレ・フルーリー(38歳)は残り15試合となっており、ゴールキーパーとして史上4番目の記録達成者となります〈マーティン・ブロデューア(1,266);ロベルト・ルオンゴ(1,044);パトリック・ロワ(1,029)〉。
※マーティン・ブロデューア、ロベルト・ルオンゴ、パトリック・ロワの名前をクリックすると、それぞれが出てくる当ブログ内記事を見られます(別ウィンドウ)。
ゴーリー(ゴールキーパー)の勝利数
552:マーク=アンドレ・フルーリー—フルーリーが今シーズン8勝すれば、勝利数ランキング2位に躍り出ます。フルーリーは、ホッケーの殿堂入りを果たしているロワ(551)とブロデューア(691)を追いかけています。
監督の勝利記録も見ておこう
コーチ(ヘッド・コーチ=監督)の勝利数
800:ピーター・ラビオレット(58歳)—ニューヨーク・レンジャーズの新監督は歴代8位の752勝を挙げています。今シーズン48勝を挙げれば、それだけで7番目の監督になります。
キャピタルズ監督をクビになり、すぐさまレンジャーズへと向かったラビオレット、
「48」という数字は微妙な感じするにゃ。
キャピタルズでダメだった戦術が、レンジャーズで復活するかどうか。
600:トッド・マクレラン、ピーター・デボア—キングスのコーチ、マクレランは575勝を挙げており、今シーズンは25勝で600勝になります。スターズのデボア監督は560勝を挙げており、シーズン終了前に達成する可能性もあります。
500:ジョン・クーパー—ライトニングでNHL12回目のシーズンを迎えたクーパーは、NHLで最も長く現役のコーチを務めています。彼は480-250-67の成績を挙げており、200試合以上に出場した監督の中で、歴代7位のポイント獲得率(.644)を誇っています。
彼は今シーズン500勝を達成するはずです。
※ピーター・ラビオレット、トッド・マクレラン、ピーター・デボア、ジョン・クーパーの名前をクリックすると、それぞれが出てくる当ブログ内記事を見られます(別ウィンドウ)。
まとめ
徹底したスカウティングによるドラフト戦略と巧みな若手育成術で、ライトニングを常勝チーム仕立て上げたクーパーは、名将への階段を登っている監督の1人だと思います。新シーズンの前評判はあまり高くありませんが、あっと驚く用兵術で上位に君臨するでしょう。
選手で目立つのは、やはりオベチキンです。彼がリンクに降りた途端、そこから記録が生まれると言っても過言ではありません。「生きる伝説」という表現をブログで使ってきましたが、それだけでなく、1プレー1プレーが全ての選手の手本になっているような気さえしてきます。
今回の一覧のうち、どの記録が達成されるのでしょうか。それを追いかけるだけでも、シーズンはかなり楽しめそうです。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!