はじめに
NHLが開幕して2週間が経過し、各チームの序盤の動向やデータが出揃い始めました。本記事では、現在ささやかれている序盤の様々な噂や評価の中から、現時点では鵜呑みにできない5つの説を客観的なデータや背景に基づいて検証します。
さらに、最新の戦績や得失点差をもとに分析した、今週のパワーランキング上位5チームについても詳しく解説していきます。🏒
参照記事:The Athletic「NHL weekend rankings: Rangers disaster, plus 5 early storylines I’m not buying yet」
🏒 開幕2週間で何が見えた?NHL「本当はどうなの?気になる5つの噂」と最新パワーランキング!🔥
NHLが開幕して早くも2週間が経過しました!
「まだたったの2週間、何も決めつけられない時期でしょ?」——まさにその通り! ですが、「何がまだ見えていないのか」を頭の中で整理しておくには絶好のタイミングです。少なくとも、「この噂、なんか怪しいぞ……?」と勘づくには十分な情報が出揃いました。
言いたいこと、伝わっていますよね?😉
前置きはこのくらいにして、さっそく本題に入りましょう!今回は、現時点では真に受けられない「本当はどうなの?気になる5つの噂」をバッサリ斬りつつ、後半では最新の「トップ5パワーランキング」をお届けします!
🧐 まだ鵜呑みにできない!気になる5つの噂
モントリオール・カナディアンズは早くもピンチ? 🚨
若手中心のチームでありながら、なぜか全員格安の契約で揃い踏みし、昨季一気にカンファレンス決勝まで駆け上がったカナディアンズ。今季こそリーグの主役に躍り出る本命と見られていました。
しかし、ここまでは勝率5割止まりで、延長なしの60分(レギュレーション)で勝ったのは1試合だけです。得失点差もマイナスに沈んでおり,コール・コーフィールドとユライ・スラフコフスキーの滑り出しは重く、守護神ヤクブ・ドベシュに至っては絶不調です。
カナディアンズの序盤戦の苦戦は事実です。ですが、たった5試合を終えた段階で頭を抱える必要はありません。確かにドベシュの調子は気になります。ゴーリーというポジションは実に気まぐれですし、昨季の彼は少々実力以上の勢いに乗っていた感も否めません。
ですが、仮にドベシュの不調が長引いたとしても、チームには新星ジェイコブ・フォウラーが控えています。今週はトップ5から外したものの、カナディアンズならきっと立て直してくるはずです!
バッファロー・セイバーズも崖っぷち? 📉
正直、セイバーズに関してはそこまで強く言い切れません。開幕前からチームの足場がどこか怪しかったからです。
ここまで2勝3敗で、唯一の60分勝ちも低迷するブラックホークス相手というのでは、威張れたものではありません。攻撃陣もほぼテージ・トンプソンの孤軍奮闘状態です。守護神ウッコ=ペッカ・ルッコネンも、「トレード拒否条項(NTC)が発効する数日前に売りに出されかけた選手」そのものの落ち着かないプレーを見せており、直近の2試合は悲惨な内容でした。
それでも、今のセイバーズがパッとしないとはいえ、どん底だった1年前の開幕直後よりはマシです。あの時もそこから見事に巻き返した実績がありますから、今回も再び立て直してくれると踏んでいます。
💡 注目ポイント!
ちなみにセイバーズは今週、モントリオールでカナディアンズと2連戦を行います! 1週間後には、どちらか一方が息を吹き返し、もう一方が本格的な危機感に包まれていることでしょう……!
シアトル・クラーケンは今度こそ「本物」? 🦑
開幕4勝2敗、得失点差「+9」と数字の上では申し分ありません! 日曜日にはワシントン・キャピタルズを破り、「フレームスやレッドウィングスといった下位候補に勝っただけ」という世間の下馬評を見事にはね返しました。
ですが、データ分析の観点から見るとラッキーな要素が強く働いており、ポゼッション指標(シュート試行割合など)自体はかなり悪い状態です。そのため、まだ手放しで評価する気にはなれません。
それでも今週ワースト5を脱出したのは事実で、プレーオフ争いの土台は戻ってきました! (※原稿を書き終えてから気づいたのですが、実は昨年のまったく同じ企画でも、私はクラーケンに対して全く同じ懸念を口にしていました。あの時の私の見立ては的中したわけですが、果たして今年はどうなるでしょうか?👀)
今季は目を覆うような「超・弱小チーム」が大量発生する? 😱
未だ勝ち星がないチームが3つあります。敗戦しても勝ち点が得られるこのリーグにおいて、信じられないことに「勝率3割以下」に低迷するチームが6つもあります。得失点差がすでに「-11」を下回るチームが4つ存在する一方で、リーグトップのチームでも「+10」止まりです。
この極端な数字に何か深い意味はあるのでしょうか?🤔
渦中のチームにとっては深刻な問題かもしれませんが、リーグ全体で見ればそこまで気にする必要はありません。コナー・マクデイヴィッドが指名された年のように、複数のチームがなりふり構わず最下位を狙いに行くような状況ではないからです。
再建段階のチームがあるのは確かですが、シーズンが終わる頃には、順位表の最下層もいつもの見慣れた顔ぶれに落ち着いているはずです。
【讃岐猫😼の深堀りコラム】NHL序盤の大不振は「暗黒時代」の幕開けか――勝てないチームが増えても、全体の崩壊とは限らない
開幕直後の順位表で最下位争いが目立つと、すぐに「今季は極端に弱いチームが多い」と考えたくなる。しかし、2026年10月中旬のNHLを評価するうえで重要なのは、勝敗の数字そのものよりも、なぜ負けているのか、そして負け続ける構造がシーズンを通じて変わらないのかという点である。
今季、特に深刻な出足となったのがカルガリー・フレームスとフィラデルフィア・フライヤーズである。ロイター通信が10月12日に報じたところでは、フレームスは開幕から5連敗。フライヤーズも0勝5敗2延長敗戦となり、連敗は11に達した。フレームスは球団史上最悪の開幕となり、フライヤーズも勝利を挙げられないまま試合を重ねている。
ただし、この2チームを同じ種類の「弱小」として扱うのは早計である。開幕直後の不振には、チームの戦力構成そのものに問題がある場合と、守備の連係、ゴールキーパーの調子、得点機会をゴールに結びつける効率などが一時的にかみ合っていない場合があるからだ。両者を区別しなければ、今季の最下位争いを正しく見通すことはできない。
フレームスは再建途上、フライヤーズは誤算――同じ連敗でも中身は違う
カルガリーの不振には、開幕前から明確な背景があった。NHL.comのシーズン分析によれば、フレームスは2025-26シーズンに1試合平均2.54得点とリーグ最低の攻撃力に苦しみ、チーム最多得点者のマット・コロナートですら80試合で45ポイントにとどまった。今季は若手の成長を促す方針を強めており、フリーエージェント市場で即戦力を大量補強する道を選んでいない。
つまり、フレームスは開幕してから突然弱くなったわけではない。ベテランを放出してドラフト指名権や若手の出場機会を確保し、将来の競争力を築くという再建計画の途上にある。実際、地元メディア『FlamesNation』は10月1日、今季もベテランを放出してドラフト指名権を獲得する方針を継続すべきだと論じている。現時点で大物選手のトレードが活発化しているわけではないものの、チームの長期計画と短期的な勝利が必ずしも一致しないことは押さえておくべきである。
さらに、フレームスの開幕5連敗を決定力不足だけで説明することもできない。10月11日のアナハイム・ダックス戦では、一時2-2と互角に持ち込んだものの、第3ピリオドに勝ち越しを許し、最終的に2-4で敗れた。試合の途中まで競り合えていた事実は、すべての時間帯で相手に圧倒されているわけではないことを示す。一方、開幕5試合で勝ち点を一つも得られず、チーム史上最悪のスタートとなったことは、改善を急ぐべき現実である。
フライヤーズは事情が異なる。昨季はレギュラーシーズンを43勝27敗12延長敗戦で終え、プレーオフでは東カンファレンス準決勝まで進出した。NHL.comの開幕前分析でも、昨季の主力をほぼ維持しながら、チームの成長を目指す構成とされていた。昨季の実績を踏まえれば、今季序盤の未勝利を、最初から勝利を諦めたチームの姿と解釈するのは無理がある。
もっとも、開幕後の結果は深刻である。10月12日時点でフライヤーズは7試合を戦い、総得点8に対して失点28。ロイター通信の報道によれば、カロライナ・ハリケーンズ戦で1-4と敗れ、未勝利のまま11連敗を記録した。昨季の躍進を支えた戦力が残っているにもかかわらず、これほど失点が膨らんでいるならば、単なる不運という言葉だけでは片づけられない。守備の連係やゴール前の対応、攻撃が停滞した際の試合運びなど、チームとして修正すべき問題がどこにあるのかを見極める必要がある。
「勝ち点を取れないチーム」が増えるとき、何を見るべきか
NHLの順位表を読む際には、勝率だけでなく、勝ち点獲得率と得失点差を組み合わせて見る必要がある。NHLではレギュレーション勝利なら勝ち点2、延長戦やシュートアウトで敗れても勝ち点1を獲得できる。そのため、勝ち点獲得率が.300以下という状態は、単に勝てないだけでなく、延長戦に持ち込んで最低限の勝ち点を拾うことさえ難しいことを意味する。
ただし、序盤の勝ち点獲得率には試合数の少なさが強く影響する。開幕5試合で勝ち点を得られなかったチームでも、次の数試合で連勝すれば順位表の見え方は大きく変わる。反対に、接戦を何度も落としているチームが、失点の多い試合を繰り返すようになれば、成績の悪化は一時的なものではなくなる可能性がある。
そこで有効なのが、得失点差と試合内容を分けて考えることだ。得失点差が大幅なマイナスでも、敗戦の多くが1点差であれば、ゴールキーパーの調子やシュート成功率が改善するだけで結果が変わる余地がある。逆に、複数失点の試合が続き、攻撃でも十分なチャンスを作れていないなら、戦力や戦術そのものを疑うべきである。
ただし、得失点差も絶対的な指標ではない。序盤は数試合の大敗だけで数値が大きく動く。したがって、失点の多さに加えて、シュート試行割合、期待得点(xGF)、期待失点(xGA)、ゴールキーパーの期待値に対する失点差(GSAx)などを確認したい。これらの指標を複数試合にわたって比較すれば、結果だけが悪いチームと、プレー内容からして苦しいチームを区別しやすくなる。
重要なのは、これらの指標を現時点で十分な試合数があるかのように扱わないことだ。開幕数試合のデータは、長期的な傾向を確定させるものではなく、どこに問題があるかを探る手掛かりにすぎない。今季の最下位候補を評価するうえでも、勝敗と得失点差だけで結論を出すのではなく、少なくとも数週間の推移を追う必要がある。
ドラフトの存在は、意図的な最下位争いを意味しない
「弱いチームが多いなら、複数のチームが最下位を狙っているのではないか」という見方もある。しかし、再建とタンキングは区別しなければならない。
再建とは、将来の優勝争いに向けて若手の育成やドラフト指名権の確保を優先する経営方針である。一方、タンキングは、目先の勝利を犠牲にしてでも、ドラフト順位を上げることを狙う姿勢を指す。若手中心の編成やベテランの放出が行われているからといって、チームが意図的に負けようとしていると断定することはできない。
フレームスのように若手の成長を優先しているチームは、再建の過程で勝利数が伸び悩む可能性がある。しかし、若手の出場機会を確保しながら、選手の成長やチームとしての戦術の成熟を目指すことは、長期的な競争力を築くための合理的な選択でもある。再建中のチームが勝利を目指していないと決めつけるのは、現場の取り組みを正しく評価することにはならない。
また、ドラフト1位指名権の獲得が確実になるわけでもない。2026年のドラフトでは、トロント・メープルリーフスが全体1位でギャビン・マッケナを指名した。最下位に沈めば必ず最も有望な選手を獲得できるという制度ではなく、ドラフト順位を巡る抽選が存在する以上、負け続けることには不確実性も伴う。
さらに、シーズン序盤に最下位圏にいるチームすべてが、シーズン終了時まで同じ位置にとどまるわけではない。選手の復調、負傷者の復帰、ゴールキーパーの安定、若手の成長など、成績を改善する要素はいくつもある。逆に、上位にいるチームが序盤の好調を維持できず、順位を落とすことも珍しくない。序盤の順位表をそのまま最終順位の予測として扱うのは、分析というより早合点である。
今季は「超・弱小チーム」の大量発生なのか
結論として、今季は「超・弱小チームが大量発生した」と判断するには時期尚早である。真に深刻な弱小チームが増えたのか、それとも開幕直後の数字が極端に振れているだけなのか。その答えは、順位表の一瞬の切り取りではなく、これから積み上がる試合内容の中に現れるはずである。
出典リスト
1. Reuters — “Ducks stay hot, send Flames to worst start in team history” — 2026年10月11日 https://www.reuters.com/sports/nhl/ducks-stay-hot-send-flames-worst-start-team-history–flm-2026-10-11/
2. Reuters — “NHL roundup: With fifth straight victory, Canes keep Flyers winless” — 2026年10月12日 https://www.reuters.com/sports/nhl-roundup-with-fifth-straight-victory-can es-keep-flyers-winless–flm-2026-10-12/
3. NHL.com — “Inside look at Calgary Flames” — 2026年8月4日 https://www.nhl.com/news/topic/32-in-32/calgary-flames-inside-look-for-2026-27-season-32-in-32
4. NHL.com — “Flyers season preview: Martone, Foerster lead effort to build on playoff berth” — 2026年9月23日 https://www.nhl.com/news/philadelphia-flyers-season-preview-2026-27
5. FlamesNation — “The Flames need to continue to sell this season” — 2026年10月1日 https://flamesnation.ca/news/calgary-flames-trade-candidates-2026-27-rebuild-craig-conroy
6. NHL.com — “Top prospects for 2026-27 season according to NHL.com” — 2026年9月9日 https://www.nhl.com/news/top-26-nhl-prospects-ranked-for-2026-2027-season
ブレイディ・カチャックはホッケーのやり方を忘れた? 🏒❓
言いたいことは分かります。オタワのファンをはじめ、移籍したばかりの「カチャック弟」が新天地フロリダ・パンサーズで出鼻をくじかれ、頭を冷やしている姿をほくそ笑んでいる人は少なくないでしょう😏。
5試合を終えて、彼の成績はまるで(守備が激化して点が入らなくなる)プレーオフ中のよう——つまり「0ポイント」です。
褒められた数字ではありませんが、怪我人が続出する新チームで、自身の立ち位置を模索している最中であることも考慮すべきです。彼クラスの選手なら、じきに巻き返してくるでしょう!
カチャック兄弟+サム・ベネットでライン組ませたら、まあ、この映像みたいになるわな。ブレイディは決してホッケを忘れたわけではありません、彼は相変わらず元気です!
🏆 スタンレーカップへの道!最新トップ5パワーランキング
「0ポイント」の話題が出たところで……ここからは今週のパワーランキング(トップ5)に移りましょう!🏆 今季スタンレーカップを掲げる可能性が最も高い5チームはこちらです!
※(ご存じない方のために書いておくと、金曜担当の分析チームもランキング企画を再開しました。彼らは「直近の勢い」を重視するため、あなたの贔屓チームがウィニペグ・ジェッツなら朗報、カナディアンズなら見たくない内容かも?対照的なアプローチをとっているので、ぜひそちらもチェックしてみてください!)
5位:ミネソタ・ワイルド 🟢
- 戦績: 3勝1敗1分
- 実質得失点差: +6 (※公式記録のシュートアウト加減算を除外した実質数値)
週の前半にややもたついたものの、最後は強豪パンサーズを鮮やかに退けて締めくくりました。主力ディフェンスのブロック・フェイバーを欠き、他の主力も本調子から遠い中でこの結果を残している点は高く評価できます!👏
4位:コロラド・アバランチ 🏔️
- 戦績: 3勝2敗0敗
- 実質得失点差: +9
土曜日のホーム(メープルリーフス戦)では、4勝目を挙げるべく圧倒的な展開を見せていました。しかし終盤に突如崩れ、まさかのレギュレーション敗戦💦 命取りというほどではありませんが、昨季の彼らがレギュレーションで2敗目を喫したのが12月だったことを考えると、少々後味の悪い敗戦です。
記事中にあるリーフスとの一戦、ハイライト映像です。昨シーズンが強すぎただけのことであって、アバランチは「普通に」白星を重ねていくと思います。むしろ、リーフスが勢いを取り戻しつつあって、今後が楽しみです。
3位:エドモントン・オイラーズ 🟧
- 戦績: 4勝0敗1分
- 実質得失点差: +8
先週のコラムで彼らのスタートを「どこか不気味だ」と評しましたが、その予感は当たっていました。今週あっさりと2勝を積み重ねたことで、堂々のトップ5入りを果たしています!⚡
2位:ベガス・ゴールデンナイツ ⚔️
- 戦績: 5勝1敗0敗
- 実質得失点差: +9
4連勝と絶好調ですが、直近の2試合は延長戦までもつれ込む辛勝でした。月曜夜には敵地でのミネソタ戦という注目の一戦が控えており、序盤の真価が試されます!🔥
1位:カロライナ・ハリケーンズ 🌀
- 戦績: 5勝1敗1分
- 実質得失点差: +10
今季ここまで彼らを60分で下した唯一のチームがキャピタルズです。火曜夜にはホームでそのリベンジマッチが待っており、それが終われば試練の「アウェー5連戦」へと繰り出します!
(ハリケーンズの健闘を祈って…… ブーブー! 🐷)

少なくとも「The Athletic」の記者達から、フライヤーズは「見放された」と見るべきだろうにゃ。他の現地報道でも、「チーム内が混乱している」といった主旨の記事が目立つ。
逆にハリケーンズの充実ぶりは、見ていて気持ちいい。
ベスト5を見ると、5位はワイルドよりキャピタルズじゃないかな?と思うが、キャピタルズがハリケーンズに連勝すれば、リーフスも加えて、大幅に順位変動があると見た。上位にいるチームを応援する人が羨ましい…。
まとめ
シーズン序盤のバタバタした成績や選手の不振も、怪我人の影響やチームの過渡期といった裏事情を覗けば、そこまで慌てる必要はないケースが多いようです。表面的な数字だけに踊らされず、データや試合の背景を冷静に紐解いていくと、各チームの本当の立ち位置が見えてきます。
長いシーズンが本格化する中で、これからの戦いぶりがどう変化していくのか、じっくり見守っていきたいところです。☕💬✨後編に続きます!⬇️


ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!


