デトロイト移籍で合意のはずが…、NHL移籍期限をめぐる悲劇!

NHLチーム紹介

はじめに 

 数日、出張のため、ブログの方を留守にしておりました。面白いもので、NHLやアイスホッケーからわずか数日しか離れていないのに、「フライヤーズ、大丈夫かな?」とか「コヨーテズ、ちゃんと試合しているかな^^;?」と、楽しみながら気になっている自分がいるのです。 

 NHL.TVに加入し、本格的に見るようになったことにより、良い娯楽が一つ増えたなと喜んでいる次第です。 

 今回は、その「心配しているチーム」の一つ、フライヤーズについてです。少し前の出来事になるのですが、NHLを、そしてファンをヤキモキさせたトレード・デッドライン(3月3日)を巡る悲劇が、我らのフライヤーズで起きてしまいました。 

 具体的に言えば、ジェームズ・ファン・リームスダイク(左ウィング、33歳)の移籍交渉が破談になった件です。派手な話題を振りまくトレード合戦の裏で、チーム間交渉の犠牲者も生まれているのです。 

讃岐猫
讃岐猫

聞くも涙、語るも涙の物語なんだにゃ。

ベテラン選手の胸中やいかに…。

引用元:ESPN.com「Flyers GM: Red Wings nixed James van Riemsdyk trade at 11th hour」。

交渉不成立! 

 ジェームズ・ファン・リームスダイクは、NHLのトレード期限にデトロイト・レッドウィングスへ向かっていましたが、そうはなりませんでした。 

 3月3日(金曜日)、かなり静かなトレード締め切り日、注目を集めた最大の動きの1つは、「何も起きなかったこと」でした。フィラデルフィア・フライヤーズがベテランのウインガー、ファン・リームスダイクをレッドウィングスにトレードするという報道がありました。 

 しかし、ファン・リームスダイクは、東部標準時午後3時の締め切り前にデトロイトや他の場所にトレードされませんでした。今夏の無制限フリーエージェント(FA)を控え、彼はフライヤーズに残留しています。 

 フライヤーズのゼネラルマネージャー、チャック・フレッチャーによると、両チームはファン・リームスダイクをドラフト指名権獲得のためにデトロイトへ送り、 

フィラデルフィアは彼の700万ドル(日本円で約9億6千万円)のキャップヒットの一部を保持するというトレードで合意していたのです。 

キャップヒット=チームが選手と自由に契約できる範囲。 

チャック・フレッチャー=カナダ、モントリオール出身の55歳。フロリダ・パンサーズのアシスタント・ゼネラルマネージャーを皮切りに、ミネソタ・ワイルド、そしてフライヤーズのゼネラルマネージャーを歴任。 

 フライヤーズ史上、1990年以降初めてチームの選手ではない人物の就任となった。現在の正式な肩書は、社長兼ゼネラルマネージャーである。 

不成立の理由 

 しかし、この契約について、レッドウィングスがファン・リームスダイクのためのスペースを確保するために、登録選手からフォワードをトレードすることを条件としていました。それが実現しなかったため、この取引はすべて破棄されたようです。 

 「彼ら(レッドウィングス)は、もし自分たちのチームからフォワードを移せるなら、JVR(James van Riemsdyk)の獲得に興味があるというコンセプトを持っていたんだ」とフレッチャーは語り、トレード期限の20分前に取引は白紙だと聞かされたという。 

 「最初から他のトレードが成立することを条件としていたが、最終的に他のものが破綻してしまったんだ」。 

 ファン・リームスダイクは、金曜日、まだ入手可能な選手として最大の名前の1つでした。彼は14シーズン目であり、今シーズン、41試合に出場して23ポイント、通算297ゴールを記録しました。 

 フライヤーズは、彼を対戦チームの助けになりうるベテランのレンタル選手と考えていたのです。フレッチャーは、ファン・リームスダイクに市場の開かれていないことに驚いてしまったのです。 

讃岐猫
讃岐猫

フライヤーズはフォワードじゃなく、

ディフェンスマンを要望してたのかにゃ。

たしかに今シーズン、守備破綻しているし…。

タイム・リミットとの戦い 

 「私がJVRのオファーを受けたのは今日の午後1:40だったが、それは条件付きのオファーだったよ」と彼は言いました。「市場がどうなるかはわかりませんでしたが、少なくともいくつかのオファーを検討する必要があると思ったね」。 

 フレッチャーは、ファン・リームスダイクを獲得する可能性について、NHLの全チームと話をしたという。フライヤーズが、彼によって資産獲得できるようにするためだけでなく、プレーオフ・チームがベテランのウィンガー獲得を期待してのことでした。 

 しかし、レッドウィングスが交渉のテーブルにつく前に「どのチームも何度も『ノー』と言ってきたんだ」とコメント。 

 「ここには決定的な証拠はいない」とフレッチャーは述べました。「〈彼が使える〉ということを皆に知らせたのは確かだ。私達は(彼のキャップヒットの)50%を保持すると皆に知らせたよ。私たちは、もしそれが助けになるのであれば、契約を取り消すことも皆に知らせた。 

 若い選手達に関する様々なシナリオについて話しました。私は自分の半分だけをコントロールすることはできないし、喜んで買ってくれる人がいなければならない。今日の1:40までは、どんな種類のオファーもなかったよ」。 

讃岐猫
讃岐猫

このGMの言葉から考えると、かなりの大盤振る舞い、

出血大サービスなんだにゃ。

でも、誰も手を出してこなかった…。

何度も連絡したのだが…、 

 フレッチャーがファン・リームスダイクを引き取る気にならないのは、フライヤーズに貢献できる選手でなく、今シーズン以降も契約期間が残っている選手だからだと述べました。しかし、市場の中には、単に彼のための取引が存在していなかったとのことでした。 

今シーズン以降も契約期間が残っている選手=ファン・リームスダイクは、2018年7月1日、無制限のフリーエージェントとなったため、フライヤーズと5年契約を結んでいる。 

 今シーズンが契約最終年であり、現在のままであれば、残り試合を契約履行のためだけにプレーし、終了後、フライヤーズの意向と関係なく移籍してしまう選手であるから、フレッチャーはあまり引き取る気にならないのである。 

 「昨日、私は2つの電話を受けた。ひとつはJVRについて、もうひとつは別の選手についてです。それについて、17回も電話をかけたよ」とフレッチャーは語りました。「我々は良い選択をして、JVRをプレーオフに出場させたいと考えていたし、市場にそれを語ったんだ」。

両チームにとって、「失敗」と言わざるを得ない 

ここからの引用元は「NHL trade deadline: Winners and losers for 2023」。 

 11時になってからまとまった取引というのは、よく聞く話です。 

 この話は、ゴール前で見事にバラバラになったものです。 

 デトロイトが、フィラデルフィアからジェームズ・ファン・リームスダイクを獲得するところまで来ていたが、この遅ればせながらの動きは、ホッケー関係者の間で瞬く間に広がっていきました。そして、ほぼ同じように突然、取引は打ち切られました。 

 ファン・リームスダイクはフライヤーズに残ることになったのです。 

 これは、いくつかの理由で難しいものとなっています。 

 ファン・リームスダイクにとって、まだ戦うチャンスのあるレッドウィングスに行くのではなく、フィラデルフィアに残ることは、今シーズンのプレーオフの場を見ないことに繋がります。 

 フライヤーズにとっては、この夏、無制限フリーエージェントとして、何もせずに去っていく可能性のあるトレード資産を動かそうとして、失敗したと言えるでしょう。 

 レッドウィングスにとっては、前述のポストシーズン進出に役立つと思われる、経験豊富なフォワード加入させ、戦力強化までに至らなかったことを意味しています。

ファン・リームスダイクへの同情 

 この「悪い内部事情」について話しましょう。 

 人間的な視点から見ても、ファン・リームスダイクに同情しないわけにはいきません。何週間にもわたってトレードの噂で自分の名前を聞き、コントロールできない未来についての質問に答えてきたが、ついに歯車が動き出しているように見えてきた…そうでなくなるまで。 

 さらに、侮辱を加えられたのです。フライヤーズのチャック・フレッチャーGMは、記者会見で、午後1時40分までファン・リームスダイクに対するオファーは1件もなかったと明言しました(期限のわずか1時間20分前です)。それも心に刺さります。 

 少なくともファン・リームスダイクは、7月1日、次の訪問地で発言権を持つでしょう。 

讃岐猫
讃岐猫

ちょっとGM、口が滑ったのかにゃ。

ただ、レッドウィングスとしては、長期的な視座に立った時、

ファン・リームスダイクが必要かどうかに

疑問符をつけたんだと思う。

まとめ 

 今シーズン終了後、ファン・リームスダイクのフリー・エージェント移籍が実現するかどうか、現在のところ、全く分かりません。しかし、3月6日(月)、彼はその因縁の相手レッドウィングス戦に登場し、氷上で18分間程プレーしています。 

 試合での数字を見る限り、ファワードとしてあまり活躍できなかったように見られますが…。試合は3-1でフライヤーズの勝利となり、連敗を3で食い止めました。 

 トルトレラ監督が、大幅なチームの血の入れ替えを考えているのは間違いなく、ベテラン選手はどんどん外に出されるでしょう。 

 今回、若い選手との交換が成立しなかったからといって、それが大勢に影響すると思えませんが、交渉失敗の前歴を作ると、後々他チームとの交渉の際、足元を見られるなんじゃないかと心配ではあります。 

讃岐猫
讃岐猫

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

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